あらすじ
第1巻
12戦12勝の戦績で日本タイトル挑戦を控えていたプロボクサーの浦瀬飛月は、ホストとのつまらない喧嘩から片目の視力のほとんどを失い、引退に追い込まれる。そんなある日、コンビニで不良に絡まれている朝比奈陽人を救った飛月は陽人に協力を求め、ホストに報復することには成功する。だが飛月はボクシングができなくなったことで、自分にはもう何も残っていないと警察に自首しようとする。しかし、陽人はそんな飛月を引き止め、自分といっしょに街にはびこる悪人を暴力で懲らしめないかと提案する。手始めに飛月は痴漢を撃退するが、その際に右目がよく見えずに反撃されたことを陽人から指摘される。その問題を解消するべく、陽人は飛月のために特殊コスチュームを作り、「マグナレイブン」という名前を考案する。その後、路上で老人を突き飛ばした暴漢に声を掛けて路地に誘い込んだ飛月は、大男を相手にまったく怯むことなく、マグナレイブンとしてみごとに相手を打ち倒す。
登場人物・キャラクター
浦瀬 飛月 (うらせ ひづき)
元プロボクサーの青年で、年齢は22歳。日本タイトルへの挑戦を控える中、路上でのトラブルからホストに右目を潰され、引退に追い込まれる。朝比奈陽人の協力を得てホストへの復讐を果たしたあと、警察に自首するつもりでいたが、陽人に引き止められ、飼っている犬のザッシュと共に陽人の家に居候するようになる。さらに陽人の提案により、悪人をひそかに制裁するヒーロー「マグナレイブン」として活動するようになる。右目の周りには大きな傷があるが、視力はわずかながら残っている。ボクシングにすべてを捧げる人生を送ってきたため、その夢を絶たれたことで厭世的になっている。
朝比奈 陽人 (あさひな はると)
ヒーローが大好きな青年。親が裕福なため、大きな家に一人で暮らしており、ヒーローのフィギュアなどを多数所有している。コンビニでチンピラに絡まれていたところを浦瀬飛月に助けられ、そのお礼として飛月の復讐の手助けをすることになる。その後、自分のあこがれる理想のヒーローを具現化させるため、飛月に「マグナレイブン」を名乗らせて活動するようになる。
会長 (かいちょう)
平岡ボクシングジムの会長を務める男性。浦瀬飛月が17歳の時にスカウトし、プロボクサーとして育て上げた。ボクシングの指導者として非常に厳しく選手と接しているが、飛月が目のケガで引退に追い込まれた時はジムのトレーナーにならないかと誘うなど、人情味にあふれている。
ホスト
ホストを生業としている青年。道端で野良犬をいじめていたところを、通りすがりの浦瀬飛月に咎められたため、言いがかりをつけて右目に大ケガを負わせた。そのケガが原因で飛月は引退を余儀なくされてしまう。その後、飛月に協力する朝比奈陽人と共に車で拉致され、飛月の手で半殺しの目に遭わされて左目を潰された。
ザッシュ
浦瀬飛月が飼っている犬で、もともと野良犬だった。雑種であることから飛月は「ザッシュ」と呼んでいる。ホストにいじめられていたところを飛月に助けられるが、これによってホストに言いがかりをつけられた飛月が右目を潰されることとなった。その後は飛月の飼い犬となるが、飛月が警察に自首しようとした際は、朝比奈陽人に預けられそうになる。
その他キーワード
戦闘服 (せんとうふく)
浦瀬飛月が「マグナレイブン」として活動する時のコスチュームで、朝比奈陽人が手作りした。ほぼ全身にまとう黒装束だが、特徴的なのはグローブと片眼鏡。グローブは自転車のロードレース用に開発されたもので、高性能ゆえにアメリカ軍の特殊部隊も採用している。元ボクサーである飛月の拳を痛めない構造になっている。片眼鏡は飛月の弱点でもある右目の低い視力を補うほか、ヘッドセットと一体になっており、陽人との通信に用いるイヤホンマイクが内蔵されている。
クレジット
- 原作
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板倉 俊之