マジシャン

天才マジシャン葵昌吾と同居する榊原由貴の2人が巻き込まれる難事件を、マジックを駆使して解決していくミステリー連作集。続編に『新マジシャン』がある。「ボニータ」1981年4月創刊号から1995年6月号まで掲載された作品。

正式名称
マジシャン
ふりがな
まじしゃん
作者
ジャンル
その他職業・ビジネス
レーベル
ボニータコミックス(秋田書店)
巻数
全19巻完結
関連商品
Amazon 楽天

概要・あらすじ

ある日、榊原由貴葵昌吾の誕生日プレゼントを買おうと店に立ち寄った際、対応してくれた店主の背中にナイフが突きたてられ死亡するという事件が起こる。店内には由貴と店主しかおらず、由貴は取り調べを受けることになってしまう。そこに由貴の保護者である昌吾が現れ、鮮やかなマジックで「派手なものに目を奪われると、その影にある危険なものを見過ごしてしまう」と、警察を煙に巻いて、由貴を連れ帰る。

そして由貴の無実を証明するため、昌吾は独自の捜査を開始する。

登場人物・キャラクター

葵 昌吾 (あおい しょうご)

榊原由貴の保護者である長髪の美青年。ラスベガスの舞台に出演していた天才マジシャンだったが、ある事件をきっかけに突如引退した。マジシャンだったアメリカ時代のことに触れられるのを嫌い、由貴にも基本的にその頃の話はしない。当時昌吾が手がけていたマジックは「デス・マジック」と呼ばれる危険なもので、過去には死人も出しているため、恨まれる覚えは山ほどあると自覚している。 クールで頭が切れるが、由貴のことになると冷静さを失う時がある。

榊原 由貴 (さかきばら ゆき)

小さなマジック用品店を営む18歳の女性。優しく繊細で誰からも好感を持たれるが、天然でおっちょこちょいな性格。マジシャンだった両親を亡くし、葵昌吾が彼女の保護者として同居している。保護者という認識でいた昌吾を、徐々に異性として意識するようになる。

杉田 (すぎた)

殺人課の警部である中年男性。服装はベストにスーツで決めており、常に事件解決に奔走する優秀な警部。葵昌吾が華麗に事件を解決する姿を目撃し続けているため、昌吾の事件解決能力には絶対の信頼を置いている。のちに榊原由貴と昌吾とはプライベートでも懇意になり、親しい友人のような間柄となる。

堤 日出夫 (つつみ ひでお)

マジックに興味を持つ若い男性で、「クロベエ」という名のカラスを飼っている。姉がいたが5年前に自殺。「クロベエ」をパートナーに、榊原由貴の店から商品を盗み、街でスリを働くチンピラのような生活を送っていたが、葵昌吾の鮮やかな手さばきに魅せられ、押しかけ弟子になる。

井沢 乃梨子 (いさわ のりこ)

大企業「イサワ・グループ」の跡取り娘。若く美人だが高慢な性格。ラスベガスでの葵昌吾のマジックショーを見て昌吾に興味を抱くが、彼には冷たく無視されていた。欲しいものは絶対手に入れる主義で、昌吾の気を惹くため、まずは榊原由貴と仲良くなろうと画策。だが、そのうちに由貴のことも気に入ってしまい、複雑な感情を抱きながら、昌吾と由貴と関わり続ける。

ゴッドマザー

大企業「イサワ・グループ」の「ゴッドマザー」と呼ばれる老女。本名は不明。井沢乃梨子の祖母。若くして夫を失い、まだ弱小だった「イサワ」を女手一つで巨大グループ企業にした超人的な女性。会長である息子は凡人であり、奔放な乃梨子を可愛がっている。乃梨子が好意を抱いている葵昌吾に自ら近づくなど大胆な行動力を持つ。

ルイス・ゴッド (るいすごっど)

ヒロツグ・ジンの息子。乃梨子のロサンゼルスでの友人でビジネスパートナーでもある、金髪の青年。ある事情で葵昌吾を恨んでおり、榊原由貴に近づきロサンゼルスに来ないかと執拗に誘う。催眠術師のジョージ・新藤を雇い、昌吾が由貴の心の奥底に封印した記憶を甦らせることに執念を燃やす。

ジョージ・新藤 (じょーじしんどう)

催眠術にかけては天才といわれた青年。ルイス・ゴッドが葵昌吾の過去を探っているうちにたどり着いた人物で、昌吾に恨みを持っていることからルイスに雇われることになった。長髪を後ろに束ねており、暗い雰囲気の無口な男性。

桑名 真澄 (くわな ますみ)

桑名産業のオーナーの愛人の娘で18歳。桑名真澄に財産を分け与えたくない桑名の一族に命を狙われているため、ゴッドマザーのもとに身を隠していた。真面目な性格で、身辺が落ち着いて以降は榊原由貴とも親しくなり、ボランティア活動に熱中する。

ヒロツグ・ジン (ひろつぐじん)

自分の秘書であるジェニイ・アリタを葵昌吾に差し向けた富豪の老人。ルイス・ゴッドの父親であり、高慢でわがままだった2人目の妻の子供であるルイスのことを理解できず、身の危険を感じて昌吾に助けを求める。1人目の妻が自分を追うために子供を捨てたことも知らずにいる、非情な男性でもある。

店主の妻 (てんしゅのつま)

殺された宝石店の店主の、年の離れた若い妻。若い愛人が、本来自分が受け取るべきである財産を狙っているのではないかと疑心暗鬼になっている金の亡者。故意に近づいてきた葵昌吾に魅了され、マジックで揺さぶりをかけられる。

大森 正一 (おおもり しょういち)

大森鷹志のやんちゃな息子。両親がいつもケンカばかりしているので家に帰るのを嫌がり、隙があれば榊原由貴のマジック用品店にやって来てしまう。謎の人物による大森正一を連れ去ろうという会話を聞いた由貴が警察に通報するが、厳重な警戒体制もむなしく、誘拐されてしまう。

大森 鷹志 (おおもり たかし)

豪邸に住む中年男性。大森正一の父親で、知事選に立候補した。正一の周りを怪しげな人物がうろつくようになったため、妻には立候補を反対されている。富を築き上げるために、あこぎなこともしてきたという噂がある。

明石 有朋 (あかし ありとも)

葵昌吾の高校時代の後輩で昌吾に憧れていた青年。榊原由貴が杉田警部に誘われ参加したパーティで、有名な絵画を鬼気迫る様子で凝視していた。そのため、絵画が盗まれた際に窃盗の容疑をかけられてしまう。人あたりが良い好青年で、由貴も彼に対しては好感を抱いている。

オリビア

葵昌吾がアメリカにいた頃の友人。若い金髪女性で、アメリカの人気マジシャンのパートナーとして来日した。榊原由貴の両親が死んだ事件と昌吾の関わりを知る女性。昌吾ともう一度一緒に舞台に立つことに執着しており、由貴がその足かせになっていると思い込んでいる。

マドンナ

ドライブをしていた葵昌吾と榊原由貴が、山間の田舎で出会った若く美しい女性。昌吾とはぐれて不良に絡まれた由貴を助けた。村人によると、その女性の美しさには誰もが魅せられ、近づいた男性は不幸な死に方をするという。

(たち)

山間の田舎に住む資産家の老人で、マドンナから「お父様」と呼ばれている。上品だが利己的な性格。心臓に疾患があり先は長くないと考えているが、マドンナさえいてくれれば自分の命など惜しくないというほど彼女を可愛がっている。

松王 (まつおう)

葵昌吾がかつてマジックのために蝋人形作りの手ほどきを受けた中年男性。蝋人形館を作るために昌吾に協力を仰ぐ。榊原由貴の両親を知っており、由貴の父親にどことなく似た雰囲気を持つ優し気な人物。

堤 京子 (つつみ きょうこ)

堤日出夫の姉。優しく弟想いの美人。両親はおらず、働きながら日出夫の面倒を見ていたが、5年前に26歳の若さでビルから飛び降りて亡くなった。その後会社の金を横領していた事実が明るみに出たため、自殺として処理された。

山岡 (やまおか)

堤京子の上司であった中年男性。京子の事件を調べていた葵昌吾に、若い女性に横領させている現場を目撃されてしまう。その後、1人でいるところに昌吾からカードマジックを仕掛けられる。

亜衣 (あい)

榊原由貴と瓜二つの女性で、偶然、葵昌吾の車に助けを求めて乗り込んできた。母親と暮らしているが、実は少女の頃に引き取られた養子。幼少期から親に放っておかれたせいで、施設に入る前は、かまってほしいあまり兄の言うことはなんでも聞く従順な妹だった。由貴と何かしら通じるものがあり、由貴の夢にも助けを求めて登場する。

ジョーンズ 石井 (じょーんず いしい)

葵昌吾がアメリカにいた時のマジック仲間。金髪の若い男性。昌吾のマジックを譲り受けたい一心で、榊原由貴の気を引き、取り入ろうとする。ついには由貴の両親の死因を明かすと脅し、昌吾から由貴を奪って結婚すると言い出す野心家。

松川 美佐 (まつかわ みさ)

堤日出夫のガールフレンドである若い女性。祖母と母親と暮らしている家族想いの優しい性格。自分と母親がいない時は日出夫に祖母を看てもらっている。兄の松川道広から暴力を振るわれ、アルバイト代をいつも巻き上げられている。

松川 道広 (まつかわ みちひろ)

松川美佐の兄で少々気の弱い青年。以前は真面目に働いていたが、今は狙った相手を覚醒剤で惑わせて金を巻き上げると噂される女性につかまり、家族にも暴力を振るってお金を巻き上げるようになってしまった。

ジェニイ・アリタ (じぇにいありた)

葵昌吾に、諏訪湖畔の宿に来てほしいと電話をかけてきた謎の女性。昌吾が1人で約束の場所に行くとジェニイ・アリタは殺されており、昌吾も謎の男性に縛られて氷の張った湖に沈められてしまう。のちにヒロツグ・ジンの秘書だったことが判明する。

武井 果奈 (たけい かな)

殺された中屋正幸の婚約者で、訳あって訪ねてきた葵昌吾を殺人犯であると主張している。やや行き当たりばったりな性格。姉の武井美名は昌吾のマジックショーのパートナーとして、ともにラスベガスに行ったことがある。

井森 和成 (いもり かずなり)

井沢乃梨子の友人。近々高級官僚に名を連ねようとしている青年で、傲慢で自分勝手な性格。井沢家で榊原由貴を見て異様に驚く。この様子から、葵昌吾にある事件の容疑者ではないかと疑いをかけられる。

酒井 (さかい)

目が見えない老人。危険な人間に追われていることを察知し、偶然出会った榊原由貴を頼って家まで送ってもらうが、その翌日に何者かに殺されてしまう。実はかつてゴッドマザーの父親に雇われていた使用人だったことがのちに判明する。

小田切 洋 (おだぎり ひろし)

長く外国暮らしをしていた青年。当て逃げされたゴッドマザーを助け、自身が井沢家の遠縁にあたる人物でもあったことから、井沢家に滞在するようになる。物腰が柔らかく気が利くが、謎が多い人物でもある。

関根 陽介 (せきね ようすけ)

榊原由貴の学生時代の先輩で、当時女子に人気が高かった若い男性。由貴と偶然に再会した直後に恋人が殺され、容疑者にされてしまう。葵昌吾がアメリカに旅立ってしまった時、由貴を元気づけてくれた優しい男性で、由貴は昌吾に関根の無実を証明してほしいと頼み込む。

酒井 千代子 (さかい ちよこ)

姉である酒井美夜子が殺害された現場を目撃し、突然思い出したように、犯人は姉の恋人である関根陽介だと証言した若い女性。13年前に押し込み強盗に遭遇し、母親が刺される瞬間を目撃していた過去を持つ。

葵昌吾の母 (あおいしょうごのはは)

葵昌吾の母親で、現在入院中。利己主義で男性にすがって生きることしかできなかった女性で、昌吾の父親に捨てられ、悲しみのあまり昌吾を置いて出て行ってしまった過去がある。ラスベガスで成功した昌吾をこっそり見に行っていたが、突然昌吾が姿を消したため、酒浸りになって身体を壊してしまった。

井沢 信昭 (いさわ のぶあき)

井沢乃梨子の父親の愛人の息子を自称する若い男性。突然名乗り出て、井沢家で暮らすことになる。井沢家に遊びに来た榊原由貴に下品に絡んだり、彼が来てから乃梨子のキャンディに毒が混ぜられていたりと、何かといわくありげな人物。

書誌情報

マジシャン 全19巻 秋田書店〈ボニータコミックス〉 完結

第1巻

(1982年1月20日発行、 978-4253090018)

第2巻

(1983年1月発行、 978-4253090025)

第3巻

(1983年6月発行、 978-4253090032)

第4巻

(1984年2月発行、 978-4253090049)

第5巻

(1984年12月発行、 978-4253090056)

第6巻

(1985年2月発行、 978-4253090063)

第7巻

(1985年8月発行、 978-4253090070)

第8巻

(1986年1月発行、 978-4253091510)

第9巻

(1986年7月発行、 978-4253091527)

第10巻

(1986年12月発行、 978-4253091534)

第11巻

(1987年7月発行、 978-4253091541)

第12巻

(1988年2月発行、 978-4253091558)

第13巻

(1989年2月発行、 978-4253091565)

第14巻

(1989年9月発行、 978-4253091572)

第15巻

(1990年4月発行、 978-4253091589)

第16巻

(1992年4月発行、 978-4253091596)

第17巻

(1994年3月発行、 978-4253091602)

第18巻

(1995年3月発行、 978-4253091619)

第19巻

(1995年9月発行、 978-4253091626)

SHARE
EC
Amazon
無料で読む
マンガリスト
logo