概要・あらすじ
盗んだヨットで沖に出た若い5人の男女が嵐に遭って遭難。漂着した孤島の難破した調査船内で謎のキノコ・マタンゴを見つける。島にもマタンゴが繁殖していて、仲間のうち3人が空腹に耐えきれずにマタンゴを食べてしまう。だが、その3人がマタンゴと化していき、さらに島内には元調査船の乗組員らしきマタンゴたちも姿を現す。
登場人物・キャラクター
ぼく
サングラスをかけていることの多い、短髪の青年。大家族なのに両親は病気で寝たきり。そのため、裕福な友人とつきあおうとグループに加わっていた。調査船に乗組員の死体がないことに疑問を感じ、アケミにマタンゴを食べないように忠告。マタンゴの群れの襲撃でアケミにも逃げるように促すが、マタンゴに囲まれてはぐれてしまう。 なんとか元のヨットに逃げ込み、救出された。
アケミ
腰まである長い髪をオールバックにして黒いヘアバンドで留めている。5人グループの紅一点。大金持ちだが両親は仕事で不在がち。そのため、遊び友達が欲しくてグループにいる。仲間たちがマタンゴを食べ始めたので手をのばすがぼくの忠告に従って口にしなかった。マタンゴの群れに囲まれて姿が見えなくなる。
吉田 (よしだ)
5人グループの1人で、カンカン帽の男。やや短気。調査船で見つけたライフルを持ち出す。空腹に耐えきれず、最初にマタンゴに生のまま齧りついた。この男の「うまい」のひと言で2人が続けてマタンゴを食べてしまう。2人がマタンゴに変わったためライフルで撃ち殺したが、その直後には完全にマタンゴとなり意識を失ったらしい。
場所
調査船 (ちょうさせん)
『マタンゴ』に登場する場所。ぼくたちが漂着した無人島に1年ほど前に難破していたらしい。船内は苔むしており、乗組員の姿はなく、すべての鏡が割られていた。大きな実験室があり、突然変異の実験が行われていたらしく、標本も残されていた。その中の1つが大きなキノコ・マタンゴ。
その他キーワード
マタンゴ
『マタンゴ』に登場する謎のキノコ。ぼくたちが漂着した島で発見した調査船内に標本があり、すでに島で大繁殖していた。調査船の標本のラベルには「はじめて発見されたキノコの1種」とだけ書かれていた。生で食べても美味だが、ほどなく人間がキノコに変わっていく。最終的には動くキノコとなってしまう。
クレジット
- 原案
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福島正実 , 星新一