概要・あらすじ
見知らぬ惑星に漂着した宇宙飛行士が、自分とは全く違う文化や価値観と出会い、大きな衝撃を受ける。一話完結のSF短編で、藤子・F・不二雄による初の大人向け作品。
登場人物・キャラクター
主人公
地球の青年で、名前は不明。宇宙の未踏査空間で遭難した宇宙船のクルー、最後の生き残り。運よくイノックス星に漂着し、ミノアに助けられる。ミノアと触れ合ううちに特別な感情を抱くようになるが、彼女が「肉用種」のウスでズン類に食べられる存在であるということを知り、阻止するために奔走する。
ミノア
漂着した主人公を助けたウスの少女。ウスの中でも血統の良い「肉用種」で、その年の大祭の祝宴に供されるミノタウロスの皿に乗せられる栄誉を授けられる。選ばれたことは即ち、ズン類に食べられることなのだが、そのことに大きな喜びと誇りを感じている。
ウス
『ミノタウロスの皿』に登場するキャラクター。イノックス星の生物で、地球でいうところの牛にあたる,。ズン類に飼われている家畜で、見た目や知能は地球の人間そのもの。「労働種」「愛玩種」「食用種」などがいる。高い知能にもかかわらず自分たちを家畜と認識し、ズン類との良好な共生関係を保っている。
ズン類 (ずんるい)
『ミノタウロスの皿』に登場するキャラクター。イノックス星の生物で、地球ににおける人類にあたる。牛頭人身のミノタウロスに似た容姿をしており、東北訛りのようなしゃべり方をする。ウスという家畜と共生生活をしている。その文化、価値観を理解できない主人公に反発を受けることになるが、それに対し丁寧に説明、対応するなど非常に温和で理性的な性格をしている。