概要・あらすじ
ひょんなことから洋館ミモザ館に下宿することになった、新任の教師園部春子は、その洋館の当主が、就職先の男子高春日野高等学校の自分が担任するクラスの生徒であることを知る。少年の名前は草下亜麗。外国で暮らしている父親と離れて五年間もひとり暮らしをしていた。孤独で愛情に飢えた亜麗はクラスでも特殊な存在で、そんな亜麗に春子は翻弄される。
いつしかお互いは魅かれるようになっていくが、教師である春子にはそれは許されないことだった。
登場人物・キャラクター
園部 春子 (そのべ はるこ)
新任の教師としてやってきた新しい町で、格安の貼り紙を見て下宿することになったミモザ館で当主である少年草下亜麗と出会う。亜麗に同い年くらいと思われるほど見かけも若く、緊張しやすい性格。慣れないため、授業もいつもパニック気味。対照的に大人びた亜麗に少しずつ魅かれていく。
草下 亜麗 (くさか あれい)
母親は早くに亡くし、父親はイギリスにおり五年間ミモザ館でひとり暮らしをしている高校生。大人びていて学校でも扱いにくい生徒と思われている。気まぐれで出した下宿人募集の貼り紙で園部春子と出会う。教師として全力で立ち向かう春子に強く魅かれていく。
近藤 勇 (こんどう ゆう)
草下亜麗のクラスメート。バンド仲間でもある亜麗に強い友情と愛情を持っていて、亜麗が川に飛び込んだ時に迷わず飛び込んで助ける。園部春子を何かといじめ傷つける。
米戸先生 (べいとせんせい)
春日野高等学校の先生。新任の園部春子を励まし、アドバイスをするうちに春子に恋心を抱いていく。髪型はベートーベン的なパーマ。