ミラクルとんちんかん

ミラクルとんちんかん

えんどコイチの代表作『ついでにとんちんかん』の続編。高校生となった「怪盗とんちんかん」の面々が、再び騒ぎを引き起こすドタバタコメディ。「月刊少年ジャンプ」H5年1月号からH7年8月号にかけて連載された。

正式名称
ミラクルとんちんかん
ふりがな
みらくるとんちんかん
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
関連商品
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あらすじ

かつて「怪盗とんちんかん」として活躍した中東風白井甘子発山珍平の3人は、リーダーである間抜作が放浪の旅に出てしまったのを機に怪盗活動を休止し、普通の学生として生活していた。しかし3人が高校に進学すると同時に抜作が3人のもとへと戻ってくる。かくして4人は再び怪盗として、大日本警察署と戦いながらさまざまなものを盗み、事件を解決する日々に戻るのであった。

関連作品

関連作品として、本作『ミラクルとんちんかん』の前日譚である『ついでにとんちんかん』がある。こちらは中学生時代の「怪盗とんちんかん」の面々が登場し、リーダーである間抜作の指揮のもと怪盗活動に励む姿が描かれる。

登場人物・キャラクター

間 抜作 (あいだ ぬけさく)

「怪盗とんちんかん」のリーダーを務める年齢不詳の男性。美楽留高校の校長も兼任している。スキンヘッドに前歯が一本抜けた、とぼけた顔つきをしている。長らく放浪の旅に出ていたが、中東風、白井甘子、発山珍平の高校進学と同時期に突如戻り、再び「怪盗とんちんかん」のリーダーとして活動することになる。ことあるごとに身体を張ったギャグを連発するが、何が起きても決して死なない不死身の身体を持っている。 女装時は「間ぬけ子」と名乗る。

中 東風 (ちゅん とんぷう)

「怪盗とんちんかん」の一員で、美楽留高校に通う1年生の男子。前髪を目の上で切り、胸のあたりまで伸ばした黒い長髪を後ろで1つに結んでいる。突如戻ってきた間抜作の指令により、 白井甘子、発山珍平とともに学校生活の傍ら「怪盗とんちんかん」として再び活動することになる。カンフーが得意な腕自慢だが、やや短気で喧嘩っ早いのが玉に瑕。 身長175センチで、体重は63キロ。

白井 甘子 (しらい かんこ)

「怪盗とんちんかん」の一員で、美楽留高校に通う1年生の女子。前髪を目の上で切り、肩のあたりまで伸ばした緑色のセミロングヘアをカチューシャでまとめ、外にはねさせている。突如戻ってきた間抜作の指令により、中東風、発山珍平とともに学校生活の傍ら「怪盗とんちんかん」として再び活動することになる。超能力を持ち、物体を操るサイコキネシスの力で戦う。 身長は158センチで、体重は非公開。

発山 珍平 (はつやま ちんぺい)

「怪盗とんちんかん」の一員で、美楽留高校に通う1年生の男子。もじゃもじゃした黒髪のくせ毛を襟足まで伸ばし、丸眼鏡をかけている。突如戻ってきた間抜作の指令により、中東風、 白井甘子とともに学校生活の傍ら「怪盗とんちんかん」として再び活動することになる。IQ201の天才で機械に強く、普段は発山研究所で研究も行っている。 小柄なため、身長と体重は秘密にしている。

毒鬼 悪憎 (どくおに あくぞう)

大日本警察署に勤める警部の男性。前髪を左寄りの位置で斜めに分け襟足まで伸ばした髪型をしている。太い眉と口髭が特徴。署内ナンバーワンの敏腕刑事として知られており「怪盗とんちんかん」逮捕に執念を燃やしている。再び現れた彼らを捕まえるため、スーパーコンピューターとともに捜査に乗り出すことになる。

スーパーコンピューター

大日本警察署が「怪盗とんちんかん」逮捕のため新たに導入したコンピューターで、なぜか関西弁で話す。大日本警察署がそれまで使用していたコンピューターの100万倍の処理能力を持つ。もとは普通の機械だったが、動きやすいように自ら身体を改造し、頭にパトカーのランプを乗せた、両手両足を持つロボットの姿となって活動している。未解決事件をチェックしていた際に「怪盗とんちんかん」の存在を知り、逮捕するためある作戦を立てる。 署の人間には「スーパーさま」と呼ばれている。

天地 無用 (あまち むよう)

大日本警察署に勤める若い男性。坊主頭と、左右の眉毛が繋がっているのが特徴。警察の人間だが間抜作の教え子でもあり、抜作のためであれば命さえ捨てられる覚悟がある。しかし極端なドジで、あまり抜作の助けになれていない。頭を使うのは苦手で、必死に考え事をすると、自分の周囲に嵐を巻き起こしてしまう。妻は同じ大日本警察署に勤める婦警の「ひよ子」(旧姓は白鳥)で、3人の子供もいる。

杭図 波図郎 (くいず ぱずろう)

「くいず道場」の道場主を務める年老いた男性で、杭図謎郎の父親。2つに割れた顎にスキンヘッド、顔からはみ出すほど太く長く伸ばした眉毛と口髭をしている。道場にやってきた挑戦者が、自分の出したクイズを解き、かつ自分には解けないクイズを出題した場合「究極のパズル」を渡すという活動を行っている。噂を聞き付けた「怪盗とんちんかん」の4人は、早速波図郎のもとへ出向くことを決める。

苦労沢 明 (くろうさわ あきら)

映画監督を務める中年の男性。サングラスをかけてハンチング帽をかぶり、口髭を生やしている点以外は、映画監督の黒澤明にそっくりな容姿をしている。「怪盗とんちんかん」を題材にした映画を監督することが決まっており、「怪盗とんちんかん」の4人に容姿の似た人間を探していた。その際街で偶然本物の「怪盗とんちんかん」と出会い、そうとは知らずに間抜作を本人役に、中東風、 白井甘子、発山珍平をエキストラとして出演依頼をする。

杭図 謎郎 (くいず なぞろう)

杭図波図郎の息子で、クイズが得意な少年。前髪をM字に切り、胸のあたりまで伸ばしたもじゃもじゃしたくせ毛を後ろで1つにまとめている。波図郎とともにクイズで世界征服するという野望を掲げていたが、波図郎が「怪盗とんちんかん」に敗北し、普通のサラリーマンになってしまったことに腹を立て、「怪盗とんちんかん」に再びクイズ勝負を挑んでくる。

石川 六エ門 (いしかわ ろくえもん)

泥棒3人組の1人で、祖先が石川五右衛門と親しかったことから「石川六エ門」と名乗っている中年の男性。リーゼントヘアに口髭を生やし、和服を着ている。剣術が得意で、猫小娘、カルセーヌ・ルパンとともに「怪盗とんちんかん」にどちらが泥棒として優れているか勝負を挑む。

猫小娘 (ねここむすめ)

泥棒3人組の1人で、祖先がねずみ小僧からお金を恵んでもらった経験のある若い女性。前髪を真ん中で分け、胸の下まで伸ばしたゆるくウェーブがかったロングヘアをしている。忍装束を着用しており、非常に身のこなしが軽い。石川六エ門、カルセーヌ・ルパンとともに「怪盗とんちんかん」にどちらが泥棒として優れているか勝負を挑む。

カルセーヌ・ルパン (かるせーぬるぱん)

泥棒3人組の1人で、祖先がアルセーヌ・ルパンを目撃したことがあることから「カルセーヌ・ルパン」と名乗っている若い男性。前髪を真ん中で分け、肩につくほどの長さのボブヘアをしている。全身高級ブランドを身にまとっているキザな人物。石川六エ門、猫小娘とともに「怪盗とんちんかん」にどちらが泥棒として優れているか勝負を挑む。

恐竜 (きょうりゅう)

ある夏の日、道端に捨てられていた小さな恐竜。ワニが立ち上がったような姿にぎょろぎょろした目をし、背中に沿って長い髪の毛が生えている。捨てられていたところを、ペットにしてひと稼ぎしようとした間抜作に拾われ、彼の家に住むことになる。抜作よりも非常に強く、獰猛な性格。その正体はジュラシック星からやってきたジュラシック星人。

素歩 落太 (すぷ らった)

美楽留高校に通う男子生徒。前髪を眉上で短く切り、わかめのように癖のあるパーマヘアをしている。顔が極端に大きいのと、まつげが長いのが特徴。「夏のなごり恐怖体験ツアー」を企画し、「怪盗とんちんかん」の4人をはじめとする美楽留高校生たちをホラースポットに誘うが、そこで事件が発生する。

白鳥 霊子 (しらとり れいこ)

世界一の美少女を自称する少女。前髪を左寄りの位置で分け、肩につくほどのゆるくウェーブがかったセミロングヘアをしている。美しい容姿に加え抜群のスタイルを持ち、さらに家も裕福なお嬢様だが、周囲には理解されがたい独特のギャグセンスの持ち主。非常に自信家で、自分になびかない男性はいないと思っていたが、自分にまるで関心を持たない間抜作に恋をしてしまう。

サンタクロース

子供にプレゼントを配る仕事をしている年老いた男性。前髪を真ん中で分けて額を全開にし、胸のあたりまで伸ばしたロングウェーブヘアをしている。年齢的な面から後継者を探していたが、突如現れた間抜作にサンタクロース業務をしたいと言われ、抜作にその資格があるかチェックすることになる。

人形 銅留 (ひとがた どうる)

人形マニアとして知られる若い男性。前髪を目の上で切り、肩につくほどの長さのボブヘアをしている。三白眼としゃくれたあごが特徴。大きさ、種類を問わず大量の人形を所持しており、人形泥棒の疑いをかけられ「怪盗とんちんかん」のターゲットになってしまう。

赤鬼 (あかおに)

青鬼の弟で、節分の日、間抜作に呼ばれて「怪盗とんちんかん」のところへやってきた鬼の男性。頭に1本角を生やし、牙が1本口からはみ出している。鬼のため容姿は恐ろしいが、赤鬼自身は人間と仲良くしたいと考えており、青鬼に相談する。

青鬼 (あおおに)

赤鬼の兄で、節分の日、間抜作に呼ばれて「怪盗とんちんかん」のところへやってきた鬼の男性。頭に2本角を生やし、牙が2本口からはみ出している。人間と仲良くしたいという赤鬼の相談を受け、抜作とともにさまざまな作戦を試すがうまく行かず、ついにあることを決断する。

立花 里子 (たちばな りこ)

大日本警察署に勤める若い婦警。前髪を真ん中で分けて額を見せ、胸のあたりまで伸ばしたストレートロングヘアで、眼鏡をかけている。容姿端麗、頭脳明晰、スポーツ万能であるのに加え、警察一の射撃の名手として知られるスーパーレディ。星野沙耶、大山のぶ子とともに大日本警察署の合宿訓練に参加することになる。

星野 沙耶 (ほしの さや)

大日本警察署に勤める若い婦警。前髪を左寄りの位置で分け、腰のあたりまで伸ばしたロングヘアをしている。垂れ目でスタイル抜群のセクシーな雰囲気の人物。警察一の色気を持つ存在として知られ、立花里子、大山のぶ子とともに大日本警察署の合宿訓練に参加している。

大山 のぶ子 (おおやま のぶこ)

大日本警察署に勤める若い婦警。前髪を眉上で短く切り、肩の下まで伸ばしたセミロングヘアを後ろで1つにまとめている。非常に大柄で、唇が厚い。警察一の怪力を持つことで知られ、立花里子、星野沙耶とともに大日本警察署の合宿訓練に参加している。

珍 宝心 (ちん ぽうしん)

毒鬼悪憎が「怪盗とんちんかん」を逮捕するため、中国から呼び寄せた3人組のうちの1人。坊主頭で、額に6つの丸い飾りを付けている若い男性。本来は、乙杯蘭、功門とともに悪憎に日本へ呼び寄せられてから1週間は観光を楽しむつもりだったが、予想よりも早く「怪盗とんちんかん」と戦うことになったため予定が狂い非常に怒っている。 太極拳の達人で、中東風をもうならせるほどの実力者。

乙 杯蘭 (おつ ぱいらん)

毒鬼悪憎が「怪盗とんちんかん」を逮捕するため、中国から呼び寄せた3人組のうちの1人。前髪を目の上で切り、左右に2つお団子を作った髪型にチャイナ服を着た若い女性。本来は、珍宝心、功門とともに悪憎に日本へ呼び寄せられてから1週間は観光を楽しむつもりだったが、予想よりも早く「怪盗とんちんかん」と戦うことになったため予定が狂い非常に怒っている。 催眠術を得意としており、杯蘭の術にかかった人間はまったく動けなくなってしまうほどの実力者。しかし、なぜか間抜作にだけは通じず驚かされることになる。

功 門 (こう もん)

毒鬼悪憎が「怪盗とんちんかん」を逮捕するため、中国から呼び寄せた3人組のうちの1人。スキンヘッドに顔からはみ出すほどの口髭、長い顎鬚を蓄えた年老いた男性。本来は、珍宝心、乙杯蘭とともに悪憎に日本へ呼び寄せられてから1週間は観光を楽しむつもりだったが、予想よりも早く「怪盗とんちんかん」と戦うことになったため予定が狂い非常に怒っている。 気功術に長け、間抜作以外の「怪盗とんちんかん」を一撃で吹き飛ばす衝撃波を放つ。しかしその衝撃波は、極端にくだらないギャグの前では暴発してしまうという弱点を持つ。

リリイ

若い女性型のマネキン。前髪を左寄りの位置で分け、肩につかない長さの巻き髪ボブヘアをしている。ある日突如神となった間抜作により命を与えられ、身体はマネキンのまま、話したり動くことができるようになる。リリイ自身としては感情豊かなつもりなのだが、身体はマネキンのままのため、表情が一切変わらない。そのため、傍から恐ろしく見られてしまうのが悩み。

すーはマン

若い異星人の男性。前髪を目の上で切ったトマトのヘタのような髪型に、胸に「す」の文字が書かれたボディスーツを着ている。地球の平和を守る正義の味方に任命され、地球にやって来たところ、偶然通りがかった間抜作と天地無用と出会う。小心者なうえ極度のあがり症で、人前に立つと赤面してしまい会話もできなくなってしまう。

集団・組織

怪盗とんちんかん (かいとうとんちんかん)

間抜作がリーダーを務める、抜作、中東風、 白井甘子、発山珍平の4名で構成された怪盗団。もともとはその名の通り怪盗活動をしていたが、次第に頻度が下がり、さらに抜作が放浪の旅に出たことがきっかけで活動休止状態にあった。抜作が戻ってきてからはまた4人で行動しているが、やはり怪盗活動はほぼしておらず、トラブルに巻き込まれた際に、それぞれが持つ特殊能力で解決する集団となりつつある。

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