ムカデ戦旗

ムカデ戦旗

甲斐の国(現在の山梨県)で金山発掘を専業とする金掘り衆の頭目となった左吉は、金掘り衆を工兵隊へと転身させ、戦国時代の有名な戦いに参加していく。

正式名称
ムカデ戦旗
ふりがな
むかでせんき
作者
ジャンル
戦国
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概要・あらすじ

甲斐の国(現在の山梨県)に、金山発掘を専業とする金掘り衆がいた。その一員である左吉は、他国から送り込まれた忍びを発見し始末する金縛りを担当している。だが、頭目のムカデの指名により、新たな頭目となり、ムカデの名を受け継ぐ。金鉱の衰微により、金掘り衆の生き残りを考えねばならぬ左吉は、傭兵になることを決意。

武田家に工兵隊として売り込み、武蔵松山城攻めに参戦。これを皮切りに金掘り衆は、武田信玄織田信長木下藤吉郎(後の豊臣秀吉)・徳川家康といった有名武将とかかわりながら、戦国乱世の渦中で、激しい戦を繰り広げていくのだった。

登場人物・キャラクター

左吉 (さきち)

生粋の金掘り衆ではないが、先代頭目に指名され、新たな頭目となり、ムカデを名乗る。戦国の時流や、金の発掘量を鑑み、工兵隊となって戦場で働く。しかし、頭目になれなかった先代頭目の息子の金蔵の叛乱や、金掘り衆の未来について、常に悩んでいる。織田信長との確執を経て、徳川家康を天下人にするべく動き出す。

てん

金掘り衆の情報収集を担当する耳走りのひとり。左吉と愛し合うようになり、子供を身ごもったのを機に、耳走りから退く。

金蔵 (きんぞう)

金掘り衆で、金の鉱脈を探す見立て師。金掘り衆の先代頭目の息子。新たな頭目になった左吉に反発し、叛乱を起こす。

武田 信玄 (たけだ しんげん)

甲斐の国の当主。天下を狙って上洛しようとするも、病によって果たせず。甲斐の国に戻ろうとするが、襲ってきた金蔵たちと左吉たちが戦っている最中に病没する。

武田 信廉 (たけだ のぶかど)

武田家の武将。武田信玄の弟。武蔵松山城攻めで金掘り衆を起用する。以後、左吉の才能と人柄に惚れ込み、肝胆相照らす仲となった。実在した武田信廉がモデル。

織田 信長 (おだ のぶなが)

尾張の国を治める織田家の当主。武蔵松山城攻めを見守り、金掘り衆の力に気づく。金掘り衆を味方にしようとするが、左吉に嫌われ決裂。敵対関係になった。実在した織田信長がモデル。

木下 藤吉郎 (きのした とうきちろう)

織田信長の配下。後の豊臣秀吉。金掘り衆を利用しようと、金蔵や左吉に接近した。信長の妹のお市に惚れている。実在した豊臣秀吉がモデル。

徳川 家康 (とくがわ いえやす)

三河の国の当主。武田信玄と金掘り衆に翻弄され、手痛い敗北を喫する。時代を陰から動かすことを決意した左吉に見込まれ、天下人を目指すことになる。

一の字 (いちのじ)

金掘り衆で、坑道を掘る「堀り師」。卓越した技術を持つ。左吉の信頼も厚く、何かあったときは、次の頭目になるように言われている。

(ぬえ)

織田家に仕えるくノ一。てんとは昔から因縁があるらしく、顔を合わせると、突っかかってくる。

集団・組織

金掘り衆 (かなほりしゅう)

『ムカデ戦旗』に登場する組織。金鉱発掘を仕事とする集団。金の鉱脈を探す見立て師、坑道を掘る掘り師、灰吹き法で金を取り出す精錬師、他国から送り込まれた忍びを発見し始末する金縛り、国内外の情報を収集する「耳走り」に分かれている。また頭領は代々ムカデと呼ばれる。戦国の時流を見据え、本来の金鉱発掘の他に、工兵隊として戦場で働くようになった。

武田家 (たけだけ)

『ムカデ戦旗』に登場する家門。甲斐の国の戦国大名家。天下を狙うだけの力があったが、当主の武田信玄が病没し、さらに長篠の戦いで織田・徳川連合軍に敗北すると、滅亡の道を歩んだ。

場所

甲斐の国 (かいのくに)

現在の山梨県。武田家の領地であり、国土の八割が山である。金掘り衆の暮らす山も、ここにある。

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