ラブひな

ラブひな

男子禁制の女子寮「ひなた荘」の管理をすることになった、東京大学志望の浪人生浦島景太郎と、同じく東京大学志望の美少女成瀬川なるの恋模様を描いた、ドタバタラブコメディ。第25回講談社漫画賞少年部門受賞作。

正式名称
ラブひな
ふりがな
らぶひな
作者
ジャンル
ラブコメ
レーベル
KCデラックス(講談社)
巻数
既刊7巻
関連商品
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概要・あらすじ

幼い頃、とある女の子と交わした「とーだいにいっしょにいく」という約束を果たしたい一心で、東京大学合格を目指す浪人生、浦島景太郎。しかし、二浪したにも関わらず彼の成績は未だにどん底で、東大合格など夢のまた夢であった。とうとう家から追い出されてしまった彼は、路頭に迷った挙句、祖母の経営している温泉旅館を訪ねることにする。

しかし、そこにあったのは男子禁制の女子寮ひなた荘だった。祖母の計らいにより、管理人としてひなた荘に住むことになった景太郎だったが、個性的な住人達に囲まれ、毎日が慌しく過ぎていく。そうした日々の中で、彼は容姿端麗、頭脳明晰の高校生成瀬川なるに徐々に惹かれていき、共に東大を目指すうちに約束の女の子の面影をなるに重ねるようになる。

登場人物・キャラクター

浦島 景太郎 (うらしま けいたろう)

眼鏡をかけた黒髪の青年。大学受験のためにひなた荘にやってきた浪人生。連載開始時点では2浪だが、後に3浪となる。幼い頃、ひなた荘で女の子と交わした「いっしょにとうだいへいく」という約束を果たすために東京大学合格を目指す、不器用なほどに一途な男の子。しかし、成績そのものは東大どころか他の大学も危ういレベルで、周囲の友人からは「どうせ受かるわけがない」と揶揄されている。 初登場時、現役東大生を騙ったため、ひなた荘から追い出されそうになるが、祖母の命により管理人となったことで、正式にひなた荘の住人となる。運がいいのか悪いのか、女性の着替え中にでくわす、勢い余って女性を押し倒してしまうなど、誤解を受けるような行動を度々してしまうため、よく変態呼ばわりされている。 ひなた荘で暮らしていくうちに成瀬川なるに好意を抱くようになり、「なるが約束の女の子」なのではないかと思うようになる。

成瀬川 なる (なるせがわ なる)

茶髪でロングヘアの女子高校生。予備校ではわざわざ眼鏡をかけて野暮ったい格好をしているため話題には上らないものの、相当の美人。優秀な頭脳の持ち主で全国模試で一位を取ったことがあるほど。東大合格には未だ程遠い浦島景太郎に、時々勉強を教えている。何かにつけて景太郎に裸を見られ、胸を揉まれ、散々な目にあっており、最初は彼を変態呼ばわりして距離を置いていたが、共に暮らすうちにお互いを意識するようになる。 高校生の頃は、家庭教師をしていた東大生の瀬田記康に好意を抱いており、今でも瀬田の顔を見ると赤面してしまう。幼い頃、ひなた荘で景太郎と遊んだことがある。

前原 しのぶ (まえはら しのぶ)

黒髪でショートカットの女の子。ひなた荘の住人。内気で学校の友人は少なく、おっちょこちょいな所もあるが、家庭的で面倒見の良い性格。浦島景太郎に密かに恋心を抱いており、時には大胆な行動を取ることもある。しかし、基本的には景太郎と成瀬川なるの仲が上手くいくことを望んでおり、積極的に恋仲になろうとはせず、景太郎争奪戦からは少し身を引いている。 景太郎に憧れ勉強に励むようになり、県内トップの進学校に進学したりなど、努力家という一面も見せる。かつてひなた荘の近所にあった洋食屋「洋食ひなた」の娘ということもあって、料理が得意。

青山 素子 (あおやま もとこ)

黒髪ロングの女子高校生で、ひなた荘の住人。クールビューティーな身なりをしているが、その実感情が表に出やすい激情家。女子高育ちで男性に慣れていないと言うこともあって、浦島景太郎に対して刀を抜いて険しい態度を取る。東大生を騙り、不本意といえど破廉恥な行動を繰り返す景太郎のことを最初は毛嫌いしており、ひなた荘から追い出そうと度々斬りかかるが、段々と彼に気を許すようになる。 神鳴流の剣士。

カオラ・スゥ

金髪で褐色の肌の女子中学生。ひなた荘の住人。前原しのぶとは同い年。明るく元気で、少々おちゃらけた性格をしている、出自不明の女の子。人懐っこく、いつも誰かにくっつきたがる。赤い月の光を浴びると大人になるという不思議な性質がある。機械技術に長けており、メカたまなど、さまざまな機械・武器をを作ってはトラブルを巻き起こしている。

紺野 みつね (こんの みつね)

大阪出身で関西弁を話す銀髪でショートカットの女性。ひなた荘の住人。酒、タバコ、ギャンブルの三拍子そろった親父趣味を持つ。成瀬川なるとは小学校から高校まで同じ学校に通っていた。現在はフリーター。恋に思い悩む浦島景太郎にアドバイスを施してくれるが、実は景太郎より年下である。

浦島 はるか (うらしま はるか)

浦島景太郎の叔母で、景太郎が管理人になる前の寮長。幼少の頃からひなた荘で暮らしている。最年長として、保護者的な役回りに転じることが多い。実は瀬田記康とは東大生の頃からの付き合いで、サラ・マクドゥガルの母と三人で考古学の研究に励んでいた。

乙姫 むつみ (おとひめ むつみ)

沖縄出身の浪人生。浦島景太郎と成瀬川なるの傷心旅行で偶然出会い、同じ東大落ちということですっかり意気投合する。特に景太郎とはノリの波長が合うようで、東大の受験のために彼女が上京してきた後も度々遊んでいる。景太郎となるの関係性を察しつつも、景太郎に対し大胆に接近したりと、油断ならない人物。 非常に頭がよく、実力で言えば東大に余裕で合格できるにも関わらず、名前を書き忘れたり、解答欄を間違えたりしてなかなか合格できないでいる。

サラ・マクドゥガル

瀬田記康が連れている出自不明の女の子。金髪碧眼。荒っぽく短気な性格で、浦島景太郎によく暴力を振るっている。景太郎が瀬田の助手となったことで度々会うようになり、その後、瀬田の多忙に伴いひなた荘の住人となる。実は、瀬田の大学時代の親友の娘。

浦島 可奈子 (うらしま かなこ)

浦島景太郎の義理の妹。瀬田記康の助手としてひなた荘を空けることになった景太郎の代わりに、管理人としてひなた荘にやってきた。極度のブラコンで、景太郎が他人と恋仲になるのを良しとせず、あらゆる手を使って景太郎と成瀬川なるの邪魔をしようと画策する。変装が得意で、ほぼ完璧に他人を騙ることができるが、なるの変装だけはすぐにばれてしまった。

瀬田 記康 (せた のりやす)

東大で考古学を研究している無精ひげを生やした男性。整った顔立ちをしている。東大在学中に成瀬川なるの家庭教師をしていた。なるには好意を持たれていたが、かなりの鈍感のためその想いに気づくことはなかった。サラ・マクドゥガルという金髪の少女を連れている。考古学の研究のために世界各地を飛び回っているため、多忙を極めている。 ワゴン車に乗ってどこからともなく現れる神出鬼没なところや、武術で青山素子を凌ぐ実力を持っているところなど、一般人とはどこかズレた部分があり、掴みどころがない。

ニャモ・ナーモ

浦島景太郎が傷心旅行の末たどり着いた島、パララケルス島に住む女の子。肌の色以外の容姿が前原しのぶと瓜二つで、歳もまったく一緒である。瀬田記康と共に考古学の研究チームで活動している。しのぶとは似たもの同士ということもあって、しのぶが帰国した後も度々文通のやり取りをしている。

青山 鶴子 (あおやま つるこ)

黒髪ロングの女性。青山素子の姉。神鳴流の剣士。剣の達人で、神鳴流の長い歴史の中でも1位、2位を争うほどの強さを誇る。妹の素子の様子を伺いにひなた荘を訪れた。普段は京都の女性らしいはんなりとして優雅な態度を取るが、怒ると素子以上に激昂し、手が付けられない。

浦島 ひなた (うらしま ひなた)

浦島景太郎の祖母。作中では名前だけの登場だが、彼女の発言力は絶大で、誰も逆らうことができない。新しい恋を求め世界一周旅行へと出かけたため、ひなた荘の管理を景太郎に任せた。誰もが恐れる権力を持ちながら、詳細が何一つとしてわからない謎の多い人物。

ジュリア・マクドゥガル

サラ・マクドゥガルの母親。故人のため、作中では名前だけの登場となる。瀬田記康と浦島はるかとは大学時代からの親友だった。

場所

ひなた荘 (ひなたそう)

『ラブひな』の舞台となる建物。元々は温泉旅館だったが、オーナーの浦島ひなたが世界旅行に出発してからは男子禁制の女子寮となった。現在は、孫の浦島景太郎が管理人となっている。銀山温泉の温泉街がモデル。

その他キーワード

無人別館 (むじんべっかん)

『ラブひな』に登場する場所。ひなた荘の一角。現在は使われていないが、通称「縁結びの宿」で、ここに泊まった男女は必ず結ばれるという伝説の宿。政略結婚にも使われたことがある。

アニメ

ラブひな クリスマス・スペシャル ~サイレント・イヴ~

東京大学合格を目指して、浦島景太郎、成瀬川なる、乙姫むつみの3人はクリスマスの季節も勉強をしていた。成瀬川なるの部屋にあった「好き」と書かれた手紙とプレゼント箱の情報を聞き、自分に告白すると勘違いした... 関連ページ:ラブひな クリスマス・スペシャル ~サイレント・イヴ~

書誌情報

新装版 ラブひな 7巻 講談社〈KCデラックス〉

第1巻

(2017-12-08発行、 978-4065105788)

第2巻

(2018-01-09発行、 978-4065107249)

第3巻

(2018-01-09発行、 978-4065107256)

第4巻

(2018-02-09発行、 978-4065109595)

第5巻

(2018-02-09発行、 978-4065109601)

第6巻

(2018-03-09発行、 978-4065110669)

第7巻

(2018-03-09発行、 978-4065110683)

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