概要・あらすじ
中学校に入学して1か月の相田愛子(ラブコ)は、恋の物語が大好きだったが、現実は恋愛ドラマのようにいつまでもドキドキが続かないと考えていた。しかしある日、自分の所属する5人班の他の4人が、友達同士の関係ながら、それぞれに複雑な恋愛感情を抱えていることに気づく。こうしてラブコは、ドラマのようなドキドキ感を学校で楽しめると、わくわくしながらメンバーを観察する日常をスタートさせる。
だが、浮かれながら観察をしていく中で、ラブコは友人たち4人全員が幸せになることはないという現実に気づき、愕然とすることとなる。
登場人物・キャラクター
相田 愛子 (あいだ あいこ)
中学1年生の女子。明るい性格で、恋の物語が大好きだが、恋愛ドラマのようなドキドキは、現実では長く続かないと考えていた。そんな中、くじ引きで同じ班になった5人組のうち、自分を除く他の4人が、複雑な恋模様にあることに気づき、1人盛り上がる。それからは友人たちの恋の様子を、楽しみながら観察するようになる。好きなものはベイクドチーズケーキと恋愛ドラマ。 座右の銘は「恋せよ男子恋せよ女子」。友達にはニックネームで「ラブコ」と呼ばれている。
国立 カケル (くにたち かける)
中学1年生の男子。相田愛子とは幼なじみで、学校では同じ5人組の班の1人。小学校の頃からサッカーがうまく、女子にもてていた。だが、応援でギャーギャー言っている女子は怖いし、先輩のかっこいいシュートを見ていないことにも不満を抱いていた。浦上麗のことを何かと意識しているが、そんな自分の気持ちにはまだ気づいていない。 好きなものはサッカーとカレーとビスコ。座右の銘は、ジオディーヌ・ジダンの「サッカーが簡単だったことは一度もない」。
砂田 素直 (すなだ すなお)
中学1年生の女子。相田愛子とは学校で同じ5人組の班の1人。普段はツンとした性格だが、友達のピンチの際には率先して手を貸したりと根は優しい。家でも弟と妹の世話をするなど、面倒見がいい。国立カケルに好意を寄せており、カケルが浦上麗に預けた学ランを取り上げ、自分が机にほおり投げておくと言いながら、1人になった際、学ランに顔を寄せて頬を赤らめていた。 好きなものはすき焼きとスティッチグッズ。座右の銘は、勝間和代の「起きていることはすべて正しい」。友達にはニックネームで「すなちゃん」と呼ばれている。
浦上 麗 (うらがみ うらら)
中学1年生の女子。相田愛子とは学校で同じ5人組の班の1人。可愛らしい外見で、図書委員を務めている。北王子学斗とは同じ小学校出身ということもあり、名前を「ちゃん」付けで呼んでいるが、学斗からはその呼び方をやめるようにいつも注意されている。実は小学校時代から学斗のことが好きで、学斗が借りた本をそのすぐあとに借りて、密かに図書カードに名前が並ぶようにしていた。 好きなものはオールドローズとハーブティー。座右の銘は、金子みすずの「みんな違ってみんないい」。友達にはニックネームで「うららん」と呼ばれている。
北王子 学斗 (きたおうじ がくと)
中学校1年生の男子。相田愛子とは学校で同じ5人組の班の1人。眼鏡をかけており、クールな性格で、頭がいい。実は砂田素直のことが好きで、「オタク」呼ばわりされすげなくされても、優しげな笑みを浮かべる。中学受験で難易度の高い中学校を落ちたため、それ以外はどこでも同じと今の中学校にしたという経緯がある。そんな背景もあり、同級生の男子たちには、生意気だといちゃもんをつけられているが、本人はいたって冷静でいる。 好きなものは星座とコーラ。座右の銘は、アインシュタインの「知性を神にしてはいけない」。
鈴木 雅成 (すずき まな)
中学校2年生の女子。社長令嬢で美人だが、同級生には変わり者と見られている。浦上麗(うららん)に想いを寄せ、妹になってほしいと書いたラブレターを送った。名前が「まさなり」と読めるため、相田愛子たちには当初、男子だと思われていた。授業を抜け出してまでうららんを見に来るなど、何かと行動が重い。うららんにつきまとうことに怒りを覚えた国立カケルに責め立てられた際には、カケルに無理矢理キスをして退散させるなど、大胆な一面もある。