ロボとうさ吉

ロボとうさ吉

太陽系の端にある惑星にたった一人で住んでいた少年と、脱獄囚でもある謎の兎人種のコンビが、太陽系連合軍から逃亡するため、宇宙船に乗り込んで惑星間を縦横無尽に飛び回って旅をする、スペース・ロードムービー・アドベンチャー。「月刊少年シリウス」2005年7月号から2006年11月号にかけて掲載された。

正式名称
ロボとうさ吉
ふりがな
ろぼとうさきち
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
関連商品
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あらすじ

第1巻

太陽系から120億キロほど離れた辺境の未惑星(プラネトイド)に、たった一人で暮らしている少年のロビン。ガラクタだらけのその星で、亡くなった父親との約束を守りながら生活していたロビンは、1歳の誕生日を迎えようとしていた。そんな時、ロビンの住んでいる地域に宇宙船が墜落。宇宙船に乗っていたのは、うさ吉という兎人種(セレノイド)だった。冥王星にある刑務所から脱獄を果たし、太陽系連合軍の追っ手から逃れて地球を目指していたうさ吉は、無垢なロビンを言いくるめて協力を約束させ、さらに秘密の扉の先にあるコンピューターのような物を発見する。しかし、調査の最中にうさ吉は太陽系連合軍が送り込んだ囚人追補小隊に見つかってしまう。なす術なく捕獲されるうさ吉を目の当たりにしたロビンは、彼を助けるために父親との約束を破り、秘密の扉の先にある、ずっと自身に語り掛けていた恐ろしい声の主である、赤いネジを手にしてしまう。左目にネジを宿したロビンは、圧倒的な力によって軍のロボットを次々破壊していくが、徐々に体の自由が利かなくなり、遂にはネジの意思に取り込まれ、暴走を始めてしまう。うさ吉の機転により正気に戻ったロビンの前に、突如として現れた宇宙船。それは亡き父親からの誕生日プレゼントであった。宇宙船に乗り込んだロビンは、うさ吉と共に宇宙へと旅立つ。(エピソード「ネジ」)

太陽系連合軍から逃げるため、宇宙へと飛び出したロビンとうさ吉だったが、軍の追補分隊に捕捉されてしまう。どうしても捕まりたくないうさ吉は、ロビンを軍に引き渡し、ネジを持って宇宙船で逃亡。捕らえられたロビンの前に現れた軍の特務部隊大佐、オブトは、ロビンが地球で発掘された古代文書によって復元された超人兵器(ロボットへいき)、通称「星の子」である事を明かし、ロビンが父親だと思っていた男、エドガー・ドガが、軍からロビンを盗んだうえ、逃亡した反逆者である事を告げる。しかし、自身が人間であり、エドガーの息子だと信じて疑わないロビンは、オブトを拒絶。ロビンがまだ完全体ではない事を理解したオブトは、うさ吉の追跡を開始する。その後、幽閉されたロビンに再び話しかけたネジは、自分とロビンが運命共同体である事を告げると、ロビンの体を操って破壊と殺戮を開始。ロビンは、かつてエドガーに言われた「お前は正義の味方になれる!」という言葉を思い出し、ネジの支配に打ち勝ち、自分の体を取り戻す。軍の戦艦を飛び出し、舞い戻っていたうさ吉の宇宙船へと乗り込んだロビンは、自分の秘密を知るため、うさ吉と旅を続ける事を決意。しかし、次の目的地に向かおうとした矢先、船が故障してしまう。(エピソード「正義のしるし」)

故障により爆発の可能性がある宇宙船から、フロートバイクで脱出したロビンとうさ吉は、コロナファミリアへと辿り着く。ブレーキが利かなくなったフロートバイクでビリー・オズというオカマが営む洋服店に突っ込んでしまった二人は、ビリーを騙して服を調達。さらに、故障した宇宙船を修理する金を工面するため、うさ吉の知り合いであるイーライがオーナーを務める居酒屋の「鉄鍋」を尋ねるが、太陽系連合軍を恐れたイーライに借金を断られてしまう。途方に暮れるロビンは、イーライの屋敷に侵入して来た奇妙なロボットをうさ吉と共に撃退。その戦いでロビンは、うさ吉の正体が兎人種(セレノイド)最強の男と言われる「月精のムト」である事を知る。戦闘によって屋敷の一部を破壊し、イーライにも借金を負ってしまった二人。しかし、イーライの廃倉庫には、彼によって回収された二人の宇宙船があった。ボロボロの船を前にして、どうやって修理の金を工面するか頭を悩ます二人のもとに、謎の女、モモが現れる。(エピソード「人口惑星コロナファミリア」)

第2巻

依頼があればどんな船(マシン)でも乗りこなす船乗り(パイロット)を自称するモモ。彼女はロビンうさ吉に大金を稼ぐ方法を教えるのと引き換えに、自分を雇えと迫る。喜ぶロビンをよそに、得体の知れない人物を信用できないうさ吉は、その申し出を断ってしまう。職探しに出掛けた二人は、成り行きからビリー・オズを仲間にし、共に多額の賞金が支払われる「コロナファミリアサテライトラックレース」への参加を決意。技術者(マシニスト)のビリーがマシンを作り、その場に居合わせたモモをパイロットとして雇い、妨害対策として乗り込んだロビンとうさ吉が戦闘を担当する、というチームを結成する。倉庫に戻った一行は早速フロートバイクの改造を始めるが、些細な事からロビンとうさ吉がケンカを始めてしまい、うさ吉がレースへの参加を拒否。落ち込むロビンを気遣うモモは、ロビンに対し自分が友達になる事を約束する。翌日、前言を撤回し、レースへと参加するうさ吉だったが、その心変わりの裏には、未だ正体がわからないモモを監視するという目的があった。(エピソード「第12回サテライトラックレース」)

「コロナファミリアサテライトラックレース」の開催当日。レースが行われるコロナの衛星軌道へと辿り着いたロビンとうさ吉一行。参加するチームはロビン達のチーム「オサレヤ」を含む5組。開始早々マシントラブルで出遅れた「オサレヤ」は、卓越したモモの操縦テクニックでトップへと踊りだすが、2位のパイロットから執拗な攻撃を受けてしまう。自身の体で攻撃を受け、身を挺してマシンを守るロビン。そのあいだにうさ吉は2位のパイロットとの直接対決に挑む。かつて「鬼(バーサーカー)」と呼ばれた力によって2位のパイロットの撃破に成功したうさ吉だったが、その衝撃で放たれたミサイルの残弾がロビンとモモを狙う。(エピソード「レース開催」)

ロビンによって数発を破壊するが、ミサイルはなおもモモを狙っていた。彼女を助けるため、ロビンは自らの意思でネジの力を取り入れる。ネジに支配される事なく、斬弾を撃破したロビンがほっとしたのもつかの間、彼らの前に太陽系連合軍の艦隊が現れる。イーライと対峙したオブトは、コロナファミリアの全権を渡したうえで、最重要機密の捜索に協力するよう脅しをかける。コロナを守るため、すべてを受け入れたイーライに対し、オブトは最重要機密である「星の子計画」を語りだした。モモが軍属であると知って混乱するロビンに、ネジは「記憶を解き放て」と告げる。(エピソード「侵略」)

物語は5年前に遡る。10年ものあいだ、太陽系連合軍が地球で調査を続け、ようやく発見した神々の遺産を記録した「球体」。「星の子計画」を実現するため、オブトはその復元をエドガー・ドガに依頼した。エドガーは4年の歳月をかけ、ついに太陽系の平和の象徴となる「星の子」を復元。しかし、目を覚ました小さな「星の子」は一瞬で周囲を破壊し、その瓦礫を吸い込み始めた。自身が作ったモノは平和の象徴ではなく、破壊兵器であると悟ったエドガーは絶望の中、「星の子」の暴走を食い止め、人間の子供のような姿になった「星の子」を連れて軍を脱走する。計画のすべてを任されていたオブトは、その後1年間「星の子」を探し続けていた事と、「星の子」の本当の名が、かつて地球を支配し消滅させた神(ロボット)、「太陽神(アポロ)」であるとイーライに語る。一方、当の「星の子」であるロビンもまた、ネジからすべての過去を聞かされていた。父親のエドガーを死に至らしめたのが自分だと知り、弱った心に付け込まれたロビンは、遂にネジによって体を支配され、暴走を始める。(エピソード「太陽神(アポロ)」)

第3巻

暴走したロビンにより、一個部隊が全滅したとの報告を受けたオブトは、太陽系連合軍の最大の輸送艦「セミ」でロビンの捕獲を試みる。しかし、その「セミ」すら吸い込み、暴走を続けるロビンを誰にも止める事はできず、すべての者が恐れおののいて退避を始める。イーライは、預かっていた子供のマナガザンに託し、コロナファミリアを離れるように告げる。周囲の物を食らい続け、肉体的な成長を遂げたロビンに対し、唯一暴走の止め方を知っているうさ吉は、単身でロビンのもとへと突っ込んでいく。(エピソード「神(アポロ)の力」)

ロビンの暴走を止めたうさ吉は、補修した彼等の宇宙船に乗って助けに来たビリー・オズと共に、太陽系連合軍の追っ手から逃れようとしていた。宇宙船のセキュリティを解くためにマザーコンピューターを操作中、コンピューター上部にエドガー・ドガの立体映像(ホログラム)が現れる。エドガーは死ぬ前に自身の精神データをコンピューターに眠らせており、ロビンが何者であるか、なぜ未惑星(プラネトイド)にたどり着いたのか、その理由を語り始める。すべての真相を知り、力などいらないと訴えるロビンに、エドガーは「太陽神(アポロ)」が唯一持っていた武器「星の槍」を託し、ネジに打ち勝って強くなれと告げ、消えてしまう。ギリギリで軍から逃れたロビン達は、新たな冒険へと旅立つのだった。(エピソード「冒険の始まり」)

宇宙船の操縦室には、なぜかイーライの部下やマナが乗り込んでいた。ロビンとうさ吉が事態を把握できずにいると、太陽系連合軍に軟禁されているイーライから通信が入り、全員で天王星へ行けと告げる。一方、太陽系連合軍のオブトもロビン達が天王星へ向かうとの情報を得て、自身直属の特殊部隊の中でも、戦闘に長けた者で構成された武闘派集団「赤の七」を招集していた。彼らに課せられた指令は「星の子」の無傷の捕獲。一癖も二癖もある集団「赤の七」とモモ、彼らの「星の子」狩りが始まる。その頃、ロビン達はワームホールを抜け、天王星を目指していた。(エピソード「赤の七」)

第4巻

牙族が統治する天王星へと到着したロビンうさ吉イーライから預けられたマナの正体は、牙族連邦の君主で、牙王と呼ばれるガ・ルーザの娘だった。ほかの面子が歓迎を受ける中、太陽系連合軍と緊張状態にある天王星において、「星の子」であるロビンは処遇に困る存在であったため、うさ吉と共に投獄されてしまう。そんな中、強くなりたいと願うロビンから思い出のマフラーを取り上げたうさ吉は、ネジを渡し、自分からマフラーを取り返してみろと告げる。(エピソード「天王星牙族連邦」)

ロビンとうさ吉によって祖国まで連れて来られたマナだったが、コロナファミリアで暴走したロビンの姿を見ていたマナは、彼をバケモノと蔑み、忌み嫌っていた。しかし、投獄されているロビンとうさ吉に食料を分け与えるというガ・ルーザの話を聞き、彼らが本当は何者なのかを確かめるため、自ら二人に会いに行くマナ。しかし、時を同じくして、牙族の監視をすり抜け、天王星に侵入していた太陽系連合軍の組織、「赤の七」とモモが、王都へと迫る。殺しを専門とする「赤の七」は、牙族の絶滅を狙っていた。(エピソード「赤の襲撃」)

見境なしに殺戮を繰り返す「赤の七」。緊急避難用の地下道へとやって来たマナは、逃げ込んでいた大臣らに王宮との連絡が取れない事を聞き、一人王宮へと向かう。たどり着いた玉座の間には「赤の七」の一人、ポンコ・ポチョムキンの前で倒れている両親の姿があった。マナを追って来たロビンとうさ吉は、仇を討つと息巻くマナを、なんとか説き伏せる。ネジを取り入れたロビンは、ポンコとの闘いに挑み、ネジに支配される事なく、ポンコに勝利したロビンだったが、その前に二人目の「赤の七」が現れる。(エピソード「呼び覚まされる覚悟」)

第5巻

ロビンの前に現れた「赤の七」のルシファ・ムーンは、助けを求めるポンコ・ポチョムキンを容赦なく撃ち殺してしまう。緊張状態の中、王達を助けに来た臣下らと共に、マナにも逃げるよう伝えるロビン。彼に「闇に負けるな!信じてる!」と告げ、脱出したマナの前に現れるうさ吉。銃のようなマシンをあやつるルシファに、精神を分断させる弾薬を撃ち込まれたロビンは、再び精神世界でネジと対話する事になる。その時、太陽系連合軍オブトが指揮する機動艦隊(セロハーレム)も、天王星へと進軍していた。ネジの支配から脱したロビンは、圧倒的な力でルシファを打ち倒すが、そこにまたしても三人目の「赤の七」が現れる。(エピソード「訣別」)

新たに現れた「赤の七」のリリィの攻撃により、手足が融解してしまったロビンは、自らの意思で「星の子」の力を操り、リリィとルシファを撃破する。しかし、天王星へ到着したオブトによる一斉攻撃が開始され、王都に無数の砲弾が降り注ぐ。天王星の人々を救うため、すべての砲弾を飲み込んだロビン。その手足は新たに構築され、「星の槍」を手にしたロビンは、機動艦隊の破壊を始める。(エピソード「凱歌誰が為に」)

オブトの命により、機動艦隊は天王星を一瞬にして消し去るほどの威力がある中性子砲(ニュートロンほう)の放射準備にかかる。破滅をもたらす砲弾を止めるため、ロビンは機動艦隊(セロハーレム)を破壊しようと現地へと急行。一方、虐殺を繰り返すオブトの真意を確かめるため、モモは彼のもとへ向かっていた。うさ吉もまた、過去の因縁に決着をつけるため、オブトのもとを目指す。(エピソード「正義の対価」)

登場人物・キャラクター

ロビン

生まれて1年の猿人種(アルフォイド)型ロボットの少年。父親であるエドガー・ドガが亡くなってから、未惑星(プラネトイド)にたった一人で暮らしていた。そのせいで、世間知らずなうえに単純な性格をしており、泣き虫。その正体は、エドガーによって作り出された太陽系をも支配できる力を持つ超人兵器(ロボットへいき)の「太陽神」で、通称は「星の子」。 普通の食事も食べるが、主に鉄を食料としており、「太陽神」になると宇宙船を丸ごと飲み込むほど。その都度身体も成長していく。肉体であるロビンの左目に、精神であるネジを宿す事で、完全な「太陽神」となる。うさ吉からは「ロボ」と呼ばれている。

ネジ

ネジの形をした物質。もともとはロビンと同一体で、超人兵器(ロボットへいき)「太陽神」だったが、エドガー・ドガによって分離された際、肉体であるロビンと破壊衝動が強いネジに分かれた。意思を持っており、エドガーに封印された状態でもずっとロビンの精神に語り掛けていた。すべてを無に帰すために、ロビンの肉体を支配しようとしている。

うさ吉 (うさきち)

兎人種(セレノイド)の男性。身長は小さく、幼く見えるが、すでに36歳で、冥王星刑務所から脱獄して来た脱獄囚。普段は短気で、大雑把な性格をしているが、思慮深く慎重な一面も持っている。うさ吉とは仮の名前で、本名は「ムト」。戦士の一族である兎人種(セレノイド)の男子が取得する「月精古武術」の免許皆伝者であり、その強さで民族の長となった実力者。

エドガー・ドガ (えどがーどが)

猿人種(アルフォイド)の60代の男性。ロビンから父親だと思われている。元は優秀な科学者で、かつて太陽系連合軍の命により超人兵器(ロボットへいき)「太陽神(アポロ)」であるロビンを作り出した。だがその破壊力に脅威を覚え、ロビンを連れて未惑星(プラネトイド)へと逃亡した。すでに亡くなっている。

オブト

兎人種(セレノイド)の30代の男性。太陽系連合軍の特務部最高司令官であり、大佐の肩書を持つ。「星の子」と呼ばれる「太陽神(アポロ)」計画を一任されている。沈着冷静な性格をしており、頭脳明晰。戦士の一族である兎人種(セレノイド)であるため、戦闘能力にも長けている。うさ吉とはなんらかの因縁を持つ。

モモ

猿人種(アルフォイド)の10代後半の女性。太陽系連合軍特務部・大尉という肩書を持つ。オブトに心酔しており、彼が目指す太陽系の平和のために尽くす、まじめな性格をしている。モモは仮の名で、本名は「モラジウモ・モンタギュー」。

ビリー・オズ (びりーおず)

犬人種(アヌビソイド)の40代の男性。コロナファミリアで洋服店「オサレヤ」を営むオカマ。人体コーディネートが専門だが、技術者(マシニスト)でもあり、機械に詳しい。とある理由で営業停止になってから、イーライからの命でロビン達を見張っていた。

イーライ

齧歯人種(キューソイド)の50代の男性。コロナファミリアの7代目元首という肩書を持つ。一方でマフィアのボスでもあり、居酒屋「鉄鍋」のオーナーでもある。ケチで金が大好きな性格をしているが、何よりファミリーを大事にしている。うさ吉とは昔馴染みで、彼の過去も知っている。イーライは愛称で、本名は「モデロ・イー・ルーチン」。

マナ

猫人種(パステトイド)の少女。ガ・ルーザとガ・サラディンの娘で、天王星牙族連邦の正式な王位継承者。4年前にガ・ルーザの暗殺未遂事件が起こったため、万が一に備え、中立自治惑星であるコロナファミリアのイーライのもとへ預けられていた。一人称は「ボク」。

ガザン

猫人種(パステトイド)の20代の男性。コロナファミリアでイーライの側近を務めているが、元は天王星牙族連邦の君主ガ・ルーザに仕えていた。つねにマナの側で彼女を見守っている。

ガ・ルーザ (がるーざ)

猫人種(パステトイド)の女性。ガ・サラディンの妻であり、マナの母親。天王星牙族連邦の君主という肩書を持つ。女性ながら、太陽系連合軍と対立する牙族の民をまとめており、民からも愛される王である。

ガ・サラディン (がさらでぃん)

猫人種(パステトイド)の男性。ガ・ルーザの夫であり、マナの父親。天王星牙族連邦の大公であり、王佐という肩書を持つ。眼鏡をかけた優しそうな風貌をしており、娘を溺愛する子煩悩な人物。

カスヌール

猫人種(パステトイド)の男性。ガザンの父親。天王星牙族連邦の大臣で、王佐という肩書を持つ。高齢で杖をついており、歯も数本しか残っていない。登場シーンでは「ヨボヨボ」という擬音が入る。

ガルシア・ヴァルカン (がるしあゔぁるかん)

レア混成種(レアハイブリット)の20代の男性。オブト直属の特殊部隊「赤の七」No.3で、所有武器は拳銃。太陽系連合軍では特務部・軍曹という肩書を持つ。モモの直属の部下だが、実力は彼の方が上。モモに惚れており、なにかとちょっかいを出している。

ポンコ・ポチョムキン (ぽんこぽちょむきん)

レア混成種(レアハイブリット)の20代の男性。オブト直属の特殊部隊「赤の七」No.5で、所有武器はナックルグローブ。太陽系連合軍では警備部・兵長という肩書を持つ。顔の色が中心から2色に分かれており、大きな手を持つ巨漢。

ルシファ・ムーン (るしふぁむーん)

レア混成種(レアハイブリット)の20代の男性。オブト直属の特殊部隊「赤の七」No.4で、所有武器は拳銃。太陽系連合軍では刑務部・曹長という肩書を持つ。左目に眼帯を付けている。負けた仲間を簡単に殺す冷徹な性格をしている。

リリィ

オブト直属の特殊部隊「赤の七」No.2。所有武器はゴーグル。人種、性別、年齢は不明。太陽系連合軍では特科部・中尉という肩書を持つ。顔の中心部にレーザー砲が装備された、長く垂れた耳が付いたマスクをしている。

(ぶち)

兎人種(セレノイド)の30代の男性。オブト直属の特殊部隊「赤の七」No.6で、所有武器は合成棍棒。太陽系連合軍では刑務部・中尉という肩書を持つ。ぎょろっとした大きな目に、大きな前歯という特徴的な顔をしている。

ニィニ・ニムラ (にぃににむら)

レア混成種(レアハイブリット)の20代の男性。ネム・ニムラの兄。オブト直属の特殊部隊「赤の七」No.7で、所有武器は戦斧。太陽系連合軍では軍務部・軍曹という肩書を持つ。浅黒い肌の巨漢で、とても厳つい容姿をしている。

ネム・ニムラ (ねむにむら)

レア混成種(レアハイブリット)の10代前半の男性。ニィニ・ニムラの弟。オブト直属の特殊部隊「赤の七」No.1で、所有武器は剣。太陽系連合軍では軍務部・伍長という肩書を持つ。幼い見た目に反して、実力は「赤の七」で一番高いと評されている。

レイコ・バルバロス (れいこばるばろす)

オブト直属の特殊部隊「白の二」のメンバーである女性。人種、年齢は不明。長い黒髪に眼鏡をかけた美女で、オブトの指令を秘密裏に実行している。オブトからは「レイコ」と呼ばれている。

集団・組織

太陽系連合軍 (たいようけいれんごうぐん)

太陽系の平和と秩序を守るため、太陽系連盟評議会(ソレンニダード)の下した命を執行する目的で組織された軍事機関の総称。別称は「軍(ソル)」。巨大戦艦をいくつも所有し、優秀な人材を集めた巨大で強力な組織のため、今では太陽系において実質的な権力を持ちつつある。地球にあった古代文書を解析し、太陽系をも支配可能な力である超人兵器(ロボットへいき)、通称「星の子」を復元させた。

場所

太陽系 (たいようけい)

主に9つの惑星国家や集落で成り立つ、物語の舞台の名称。正式名称を「ソルムンド」という。太陽系法典(ソルレイ)という法律があり、法務の最高指導権を持つ評議機関、太陽系連盟評議会(ソレンニダード)が存在する。太陽系の秩序やほかの惑星との友好関係を保つために、太陽系連合政府(ソシエダード)が組織されている。

コロナファミリア

太陽系第6惑星の名称。マフィアのボス、イーライが統治する多民族自治惑星。人工的に作られた惑星で、人間が住む星の中では一番大きな星。太陽系ではもっとも人口が多く、若干治安は悪いが、さまざまな種族の人間が肩を並べて生活している。

天王星 (てんのうせい)

太陽系第5惑星の名称。天王星牙族連邦の君主にして「牙王」と呼ばれるガ・ルーザが統治する惑星。合金錬成や鉱石製錬術に長けている。太陽系で唯一、太陽系連合軍に敵対しており、現在は緊張状態にあるため、物資などが不足している。

地球 (ちきゅう)

太陽系第1惑星の名称。太陽系連合軍の本拠地があり、太陽系連盟評議会(ソレンニダード)が管理している謎多き惑星。太古の神々と古代遺跡が眠る青く美しい星で、太陽系中に存在するすべての生命は地球から誕生したといわれているが、現在では何物も存在していないとされている。

その他キーワード

人間 (にんげん)

物語に登場する人種の総称。兎や猫や猿など、大きく分けて8種類の「個体種(スタンダード)」と、異なる個体種間に生まれる「混成種(ハイブリット)」が存在している。混成種には、とてつもない身体能力を備えた突然変異(ミュータント)が稀に生まれる事があり、その場合は「レア混成種(レアハイブリット)」と呼ばれる。

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