概要・あらすじ
父親を病気で失い、貧しい生活を送る沢登蕗子は、ある日奇妙な求人を発見する。夏休みの間、別荘地で小学生の面倒を住み込みで見るだけで高い給金と食事が得られるというのだ。すぐさま飛びついた蕗子だったが、その「小学生」とは、事故により精神のみが9歳の状態になった27歳の男性、貴島覚のことだった。
登場人物・キャラクター
沢登 蕗子 (さわのぼり ふきこ)
夏休み期間中、貴島覚の「子守り役」としてやってきた高校生。父親が病死して以来中学生の弟と2人で暮らしており、弟の学費等の捻出のためアルバイトを探していたところ、貴島家の求人に出会った。苦境にもめげない前向きで聡明な人物で、ビー玉やメンコなどのゲームの類はどれも非常に得意としている。
貴島 覚 (きじま さとる)
夏休み期間中、沢登蕗子が子守を務めることになった男性。1か月前に交通事故に遭い、その際のショックで肉体は27歳、精神は9歳の状態になってしまった。本来は旧・財閥系の名門貴島家を背負って立つ非常に優秀な人物だったが、現在は無邪気な少年同然になってしまっている。非常に几帳面な性格で、小学生時代に使っていたおもちゃを現在も保存しており、それを使って蕗子や周辺の少年たちと遊ぶ生活を送っている。 好きな食べ物はチョコレートプリン。
ばあや
貴島家に仕える年輩の女性。和装の上品な雰囲気の人物で、9歳となった貴島覚にも柔軟に対応し、本当の祖母のように接している。覚が9歳に退行した原因を、9歳は彼の母親が亡くなる直前の年齢であったからではないかと考えている。