概要・あらすじ
昭和三十年代の下町、夕日町三丁目。この町へ引っ越して自動車修理工場を立ち上げた鈴木家や、気難しい性格をした作家兼駄菓子屋の主人茶川竜之介らが暮らしている。住人達はつらい過去を背負っていたり、切ない出来事を胸に秘めながら、それでも明るく健気に暮らしていく。
登場人物・キャラクター
鈴木 一平 (すずき いっぺい)
夕日町三丁目に引っ越してきた鈴木則文一家の一人息子。元気いっぱいな少年。イタズラが高じて問題を引き起こすこともあるが、友達も多く、リーダーシップを発揮している。集団就職でやってきた星野六郎を兄のように慕っている。
鈴木 則文 (すずき のりふみ)
夕日町三丁目で自動車修理工場・鈴木オートを営んでいる、鈴木一平の父親。一国一城の主となることを長い間夢見ており、妻の鈴木トモエと二人三脚で長い間頑張ってきた。ややお調子者の性格で、トモエには頭が上がらない。
鈴木 トモエ (すずき ともえ)
鈴木則文の妻で、鈴木一平の母親。スタイル抜群の美人で、一平が水着の写真を町内で販売した際には多くの買い手がついた程。優しくてしっかり者であり、会社設立が夢だった鈴木則文を支え続けた。戦前は山本信夫という許嫁がおり、戦争で死んだものと思い則文と結婚した。
星野 六郎 (ほしの ろくろう)
鈴木則文が社長を務める鈴木オートで働く若者。地方からの集団就職で上京した。専門は自転車だったが、希望職種に間違えて自動車と書いてしまったおっちょこちょいな性格。長い間鈴木家に居候していたが、妹の星野さくらが上京するのを機に家を借りて二人で住むようになった。周囲の人間からは六さんと呼ばれている。
星野 さくら (ほしの さくら)
星野六郎の妹で、集団就職で地方から上京し、電機メーカーに務めている。最初は工場での勤務だったが、後に習字の上手さを認められ事務職へと転勤する。体はあまり丈夫ではないが、勉強熱心でしっかり者。
茶川 竜之介 (ちゃがわ りゅうのすけ)
夕日町三丁目で駄菓子屋を経営している初老の男性。故郷の期待を背負って東大に入学したが、出世と程遠い文学の道を選んでしまい、また芥川賞を取れない日々が続いたため捻くれた性格になっていた。石崎宏美の紹介を経て吉行淳之介の保護者となってからは心にゆとりが出来て、心優しくなっていく。 少年誌用に冒険小説も書いており、それが淳之介と打ち解けるきっかけにもなった。
吉行 淳之介 (よしゆき じゅんのすけ)
頭が良く、まじめな性格をした少年。母親・吉行和子が逮捕された後、石崎宏美の紹介を経て茶川竜之介の家で暮らしている。茶川とは最初はぎくしゃくしていたが、彼が自分が愛読している冒険小説の作者であると知ると急速に打ち解けていく。文学を好み、小説家を目指している。
石崎 宏美 (いしざき ひろみ)
広い人脈を持つ謎の女性。ラブレターの代筆を作家の茶川竜之介に頼んだのが縁で、時折茶川の家を訪れている。知人の吉行和子が逮捕された際には、その子供淳之介の面倒を見てくれるよう茶川に頼んだ。
太田 キン (おおた きん)
夕日町三丁目でタバコ屋を営む老婆。若くして夫に先立たれ、手塩にかけて育てた息子も戦争で亡くした過去を持つ。愛用の自転車は仲良くなった新聞配達の少年にプレゼントしようとしたものだが、渡せずに自分で使っているもの。新しいもの好きであり、意外と行動力もある。
宅間先生 (たくませんせい)
夕日町三丁目で宅間医院を開業している医者。心優しい老人で、貧しい家の子供達を無料で治療しているが、注射を嫌がる子供たちからはアクマ先生と恐れられている。空襲により妻と娘を亡くしており、現在は一人暮らし。
北川 美加 (きたがわ みか)
大富豪の家に生まれ、甘やかされて育てられたせいで我儘になってしまった女の子。ある日父親の会社が借金を抱えて倒産してしまい、突然に貧乏生活が始まってしまう。当初は急激な変化についていけずにダダを捏ねていたが、同級生の大木戸ミチコが自分よりも貧しい生活の中で逞しく生きている姿を見て自らを恥じ、改心した。
吉行 和子 (よしゆき かずこ)
吉行淳之介の実母。類い稀な美貌を持つ、人気ストリッパー。その美貌を武器に、パトロンをとっかえひっかえして優雅に暮らしている。公然猥褻罪で捕まったことがあり、その際淳之介と別れている。一度淳之介を迎えようとしたことがあるが、結局自分の都合を優先させて迎えに来ることはなかった。
日真田 大造 (ひまだ たいぞう)
夕日町三丁目で探偵事務所を開業している優秀な探偵。しかし、基本的に平和な三丁目のため、腕を振るう機会はほとんどない。依頼料はやや高額。
怪人X (かいじんえっくす)
夕日町三丁目のはずれにある掘立小屋に棲む謎の人物。本名を知る者がいないため、怪人Xと呼ばれている。継ぎ接ぎだらけの服を纏い、廃品回収や煙突掃除などを生業としている。帽子とマフラーで顔をすっぽりと覆っているため素顔は知れず、子供たちから元プロレスラーやサンタクロースなどと思われ、三丁目の七不思議の一つに挙げられている。
書誌情報
三丁目の夕日 夕焼けの詩 69巻 小学館〈ビッグ コミックス〉
第1巻
(1975-09-29発行、 978-4091800619)
第2巻
(1975-10-28発行、 978-4091800626)
第3巻
(1975-11-28発行、 978-4091800633)
第4巻
(1976-11-30発行、 978-4091800640)
第5巻
(1977-10-31発行、 978-4091800657)
第6巻
(1978-07-28発行、 978-4091800664)
第7巻
(1978-08-28発行、 978-4091800671)
第8巻
(1979-08-29発行、 978-4091800688)
第9巻
(1979-09-28発行、 978-4091800695)
第10巻
(1980-08-28発行、 978-4091800701)
第11巻
(1980-09-29発行、 978-4091802910)
第12巻
(1981-11-28発行、 978-4091802927)
第13巻
(1981-12-19発行、 978-4091802934)
第14巻
(1982-11-27発行、 978-4091802941)
第15巻
(1982-12-17発行、 978-4091802958)
第16巻
(1983-11-30発行、 978-4091802965)
第17巻
(1983-12-17発行、 978-4091802972)
第18巻
(1985-01-30発行、 978-4091802989)
第19巻
(1985-02-28発行、 978-4091802996)
第20巻
(1985-10-30発行、 978-4091803009)
第21巻
(1986-02-28発行、 978-4091808813)
第22巻
(1986-08-30発行、 978-4091808820)
第23巻
(1987-01-30発行、 978-4091808837)
第24巻
(1987-07-30発行、 978-4091808844)
第25巻
(1988-02-29発行、 978-4091808851)
第26巻
(1988-09-30発行、 978-4091808868)
第27巻
(1989-03-30発行、 978-4091808875)
第28巻
(1989-10-30発行、 978-4091808882)
第29巻
(1990-05-30発行、 978-4091808899)
第30巻
(1990-11-30発行、 978-4091808905)
第31巻
(1991-09-30発行、 978-4091827012)
第32巻
(1992-05-29発行、 978-4091827029)
第33巻
(1993-04-28発行、 978-4091827036)
第34巻
(1994-03-30発行、 978-4091827043)
第35巻
(1995-05-30発行、 978-4091827050)
第36巻
(1996-01-30発行、 978-4091827067)
第37巻
(1996-05-30発行、 978-4091827074)
第38巻
(1996-10-30発行、 978-4091827081)
第39巻
(1997-04-30発行、 978-4091827098)
第40巻
(1997-12-19発行、 978-4091827104)
第41巻
(1998-06-30発行、 978-4091850911)
第42巻
(1999-03-30発行、 978-4091850928)
第43巻
(1999-11-30発行、 978-4091850935)
第44巻
(2000-07-29発行、 978-4091850942)
第45巻
(2001-04-26発行、 978-4091850959)
第46巻
(2001-11-30発行、 978-4091850966)
第47巻
(2002-11-30発行、 978-4091850973)
第48巻
(2003-06-30発行、 978-4091850980)
第49巻
(2004-01-30発行、 978-4091850997)
第50巻
(2004-09-30発行、 978-4091851000)
第51巻
(2005-09-30発行、 978-4091876317)
第52巻
(2006-06-30発行、 978-4091804990)
第53巻
(2007-02-28発行、 978-4091810977)
第54巻
(2007-11-30発行、 978-4091815545)
第55巻
(2008-06-30発行、 978-4091820273)
第56巻
(2009-04-30発行、 978-4091824882)
第57巻
(2009-12-26発行、 978-4091827937)
第58巻
(2010-07-30発行、 978-4091833686)
第59巻
(2011-03-30発行、 978-4091837288)
第60巻
(2012-03-30発行、 978-4091843258)
第61巻
(2013-03-29発行、 978-4091850683)
第62巻
(2014-03-28発行、 978-4091860552)
第63巻
(2015-03-30発行、 978-4091868244)
第64巻
(2016-03-30発行、 978-4091875266)
第65巻
(2017-11-30発行、 978-4091894274)
第66巻
(2019-08-30発行、 978-4098603923)
第67巻
(2020-01-30発行、 978-4098605347)
第68巻
(2021-03-30発行、 978-4098608775)
第69巻
(2022-05-30発行、 978-4098613519)
三丁目の夕日 4巻 小学館〈小学館文庫〉
三丁目ファンタジー編
(2007-10-26発行、 978-4091960351)
愛情物語1 初恋の人
(2007-10-26発行、 978-4091960368)
愛情物語2 恋愛時代
(2007-10-26発行、 978-4091960382)
夕日町の動物物語
(2007-10-26発行、 978-4091960375)
第1巻
(2005-11-15発行、 978-4091960313)
第2巻
(2005-11-15発行、 978-4091960320)
第3巻
(2005-12-15発行、 978-4091960337)
第4巻
(2005-12-15発行、 978-4091960344)