三丁目防衛軍

三丁目防衛軍

ひょんなことから地球防衛軍に入隊した高松良男と、東村山忠吉をはじめとする仲間たちとの活動やドタバタな日常を描くギャグコメディ。「週刊ヤングサンデー」で連載された作品。

正式名称
三丁目防衛軍
ふりがな
さんちょうめぼうえいぐん
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
関連商品
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あらすじ

第1巻

11月という時季はずれの時期に慌てて合同企業説明会に参加した高松良男は、特撮ヒーローのような制服を着た怪しい人たちが集う、「地球防衛軍」と書かれたブースについ目を向けてしまう。すぐに目を逸らすものの、隊長を名乗る東村山忠吉に無理やり引き止められた良男は、彼らが地球を守るために怪獣や宇宙人と戦っていると、説明を受ける。忠吉の熱い言葉につい納得してしまい、そのまま入隊を承諾してしまった良男は後日、彼らの本部を訪れるために駅前銀座商店街に来ていた。地図どおりに歩いてたどり着いたのは、「地球防衛軍」の看板を掲げたふつうの八百屋であった。その八百屋の店長でもある忠吉は、表向きの姿は八百屋ながら裏では地球を守る地球防衛軍に所属しており、ヒマなときは民間の事件解決にも手を貸していると語る。そんな中、女子高校生が誘拐されたとの通報が入り、良男は事件解決のために協力することになる。良男は忠吉たちと共に現場のアパートに向かうが、誘拐されたという女子高校生は忠吉の娘の東村山ウメであり、彼女は知り合いに勉強を教えてもらっているだけだった。結局、ウメに見知らぬ男を近づけたくないという忠吉の親バカが判明しただけで、何も起こらぬまま事件は解決。呆れた良男は後日、脱退を申し出るがある事情で脱退できなくなり、そのまま地球防衛軍にとどまることになる。一方、南太平洋のクマダ諸島では謎の巨大卵が孵化を始め、東京には巨大怪獣襲来の危機がせまっていた。

第2巻

地球防衛軍の活動に巻き込まれるようになった高松良男は、仲間たちと共に騒がしく苦難に満ちた日常を送っていた。そんなある日、良男は自分以外の人たちの時間が、止まったままになっているという異常事態に直面する。ミコちゃんが自由に動けていることに気づいた良男はいっしょに外に出て、この異常事態の原因を解明しようとする。周囲の人々や動物の時間も止まっていたが、良男は止まった女性たちを車に乗せている怪しい男を発見する。その男の正体は、以前遭遇した二丁目防衛軍の隊員の松山だった。松山は釣りの途中で池に落ちてしまい、気づいた時には周囲の時間が止まっていたと語る。人々の時間が止まったのは宇宙人の侵略であると推測した良男と松山は、しばらくのあいだ協力してこの事態に対応することになる。周囲を調べる中で良男は、人々の時間は一見止まっているように見えて、実はゆっくり動いていることに気づく。さらに、時間を止めた犯人であるX星人の軍勢が街に襲来し、東村山忠吉たちへの復讐をもくろんでいた。忠吉たちの危機を悟った良男たちは本部に駆けつけ、天井裏からX星人たちの行動を監視することになる。X星人は嫌がらせをするだけで忠吉たちの命を奪う様子がないと確信した良男は、トイレで止まったままの東村山ウメを先に救出しようと動き出す。

第3巻

東村山ウメの通う女子校で、トイレの個室に入っていた生徒が突然姿を消して行方不明になるという、奇妙な事件が発生していた。事件の解決を校長から任された地球防衛軍は、転入生のふりをして女子校に乗り込むこととなる。女子高校生に変装した高松良男たちは、さっそく生徒が消えたというトイレの調査を開始。その頃、体育用具室では体育教師の三田と逢い引き中だった生徒の工藤ルリ子が姿を消し、行方不明になっていた。それを知った良男たちは、三田に話を聞きながらルリ子が消えた経緯を調べるが、その途中で東村山忠吉が校内の壁に引き込まれて消えてしまう。一方、美島は校舎裏で友人に売春を斡旋する生徒を目撃するが、直後にはその生徒が部室に入った瞬間に消えたという報告を受ける。調査を進める中、良男は消えた生徒の共通点としてふだんの素行に問題があったことに気づき、さらに学校の壁や床が生き物のように生徒を取り込んでいると推測する。そんな中、壁の中に消えていた忠吉が、壁からはじき出されるように戻ってきた。実際に壁の中を体験した忠吉は、謎の意思が宿った学校が問題のある生徒をさらい、別のどこかで再教育しているのだろうと語る。しかし、次の瞬間には学校の壁が暴れ出し、その場にいる全員が飲み込まれそうになる中で、忠吉はある作戦を提案するのだった。

登場人物・キャラクター

高松 良男 (たかまつ よしお)

就職活動中に地球防衛軍の隊長の東村山忠吉と遭遇し、うっかり入隊してしまった青年。すぐに脱退するつもりでいたが、忠吉の一人娘の東村山ウメに一目惚れしてしまい、彼女を振り向かせるために地球防衛軍に居座ることになる。まじめな性格で、立身出世して故郷の両親の期待に応えようとしている。個性的な仲間に囲まれて振り回されることが多く、ツッコミ役を担っているが、人の話に乗せられたり流されたりしやすい。正義感が強いことから「地球を守るため」という言葉には弱く、忠吉たちに反発するものの結局は言いくるめられ、いいように使われている。ふだんは冷静な行動を心掛けているが、ウメのことになると我を忘れたような行動に走ることもある。ずるずると地球防衛軍で活動を続けていたが、同時期に就職活動をしていた谷口をはじめとする友人たちが次々と成功していく姿を見てコンプレックスを感じるようになり、地球防衛軍を離れてコンビニのアルバイトを始める。そんな中、麻丘麗児に誘われてバンド活動を始めた際に予想外な音楽の才能を開花させ、人気ロックバンドのボーカルとしてヒットを連発し、数10億もの大金を稼ぐ世界的スターとなった。仕事でニューヨークに出向いた際に地球防衛軍と再会するが、そこで起こった事件で体を激しく損傷する。なんとか命を取り留めて日本に戻ったものの、目が覚めた時には美島に首から下をロボットに改造されていた。音楽活動で稼いだ大金は忠吉たちが巨大ロボットを造る資金として勝手に使っていたが、のちにその大金を取り戻し、美島の再改造を受けて無事に人間の体に戻った。

東村山 忠吉 (ひがしむらやま ちゅうきち)

地球防衛軍の隊長で、本部である八百屋の店主も務めている中年の男性。合同企業説明会に参加していた高松良男を呼び止めて説得し、半ば無理やり地球防衛軍に引き入れる。シリアスな場面でもつねに呑気な行動やギャグを連発し、時にはスケベ行為や下品な下ネタに走っては、良男たちを振り回している。このため、良男からはよくツッコミを受けたり反発されたりしているが、そのたびに「地球を守るため」の一言で言いくるめている。ふだんはふざけているが、高い知性や作戦能力、情報収集力を持ち、行動力とリーダーシップにも長けている。また謎の人脈を持ち、世界各国の首脳とも友人のように接したり、直に情報交換をすることができたりと、諜報社会にも通じている。一人娘の東村山ウメに対しては少々親バカ気味で、彼女に近づく男性は適当な理由を付けて追い払おうとするが、彼女と良男の仲は茶化すことがある。若い頃は大学病院に勤めていたが、家族といっしょに過ごす時間を増やすために自営業に転職し、八百屋を営んでいる。妻の東村山ミサコを怪獣の襲撃で亡くしており、死ぬ間際の彼女に地球の平和を託されたことが、地球防衛軍を設立したきっかけとなっている。しかし実際は、気まぐれや私欲のために地球の平和と関係ない活動に乗り出すことも多く、そのたびに良男たちを巻き込んだりトラブルを招いたりしている。趣味は変わり種ダイコンのホルマリン漬けのコレクションと、食玩のJリーグカードの収集。

美島 (みしま)

地球防衛軍の隊員で、天才的頭脳を持っている青年。女性に非常にモテる美形ながら同性愛者で、初めて会った時から高松良男に熱烈な思いを寄せ、スキあらば彼の貞操を奪おうとしている。学生時代はマサチューセッツ工科大学の遺伝子工学部に在籍し、いくつもの発明をしていた。その中には人類の歴史を変えるほどの大発明も多くあったことから、次第に秘密組織などから命を狙われる身となる。過去に暗殺されかけた時に頭を打ったショックで頭脳に異常をきたし、お釣りの勘定をまちがえるほどに知能が低くなってしまった。このため、ふだんは東村山忠吉や杉本と共にふざけていることが多くあまり役に立たないが、理性を忘れるほどの性的興奮により、脳に封印された天才能力を目覚めさせることがある。効果は一時的なものではあるが、天才的頭脳を発揮して事件解決に大きく貢献している。しかし女性相手では興奮しないため、天才能力を呼び覚ますには良男の協力が必要となる。忠吉や良男と同様に、食玩のJリーグカードを集めている。

杉本 (すぎもと)

地球防衛軍の隊員で紅一点。グラマーでセクシーな体型の巨乳美女で、いつも露出度の高い派手な服を身につけている。黒髪のロングヘアで、フープピアスをしている。美貌や色香を武器に戦うお色気要員だが、東村山忠吉や杉本といっしょにふざけていることが多く、肝心の色気も事件解決にはほとんど役に立たない。高松良男を気に入り、時折誘惑したりからかったりしている。所構わず肌を露出したり銭湯で自ら男湯に乗り込んだりするなど、露出狂や痴女のような変態行動がトラブルを招くこともあり、良男たちを悩ませている。

東村山 ウメ (ひがしむらやま うめ)

女子校に通う高校生で、東村山忠吉の一人娘。地球防衛軍のメンバーではないが、忠吉や高松良男に振り回され、よく事件に巻き込まれている。セミロングの髪型で、大きなリボンで髪をまとめている。良男のことは憎からず思っているが、美島や忠吉の奇行に巻き込まれた彼を誤解することも多い。おしとやかで可憐な雰囲気を漂わせた少女だが、意外なノリのよさやおちゃめなところは忠吉によく似ている。事件やトラブルに巻き込まれた際は、忠吉たちの提案で杉本といっしょにお色気要員や、敵を誘い出す囮要員にされることもある。怪獣に襲撃された際に母親の東村山ミサコを亡くしたが、当時は赤ん坊だったために彼女のことはよく覚えていない。

ドゲラ

南太平洋のクマダ諸島に飛来した卵から孵化した、凶悪な巨大怪獣。頭と鼻先から鋭いツノが生えている。急成長後に東京を襲撃し、次々と街を破壊。地球防衛軍が、対抗策として巨大化薬を開発しているあいだに破壊の限りを尽くして東京を去り、地球防衛軍と交戦することなく太平洋に戻って行った。

小太郎 (こたろう)

道端に捨てられていた怪獣の子供。偶然通りかかった東村山ウメに拾われ、「小太郎」と名づけられて地球防衛軍に飼われることになった。つぶらな瞳で、翼の生えたトカゲのような姿をしている。当初は子猫くらいの大きさで高松良男たちからもかわいがられ、ミコちゃんの嫉妬を買うこともあった。しかし、成長するにつれてどんどん体が大きくなり、小さい頃の愛らしさもなくなっていった。のちに近所の動物を襲っていたことが判明し、良男たちに危険視されるようになる。だが、すっかり愛着が湧いていた良男たちには小太郎を退治することができず、わずかな期間で巨大怪獣サイズにまで成長してしまう。

東村山 ミサコ (ひがしむらやま みさこ)

東村山忠吉の妻で、東村山ウメの母親。街が怪獣に襲われた際に幼いウメをかばい、忠吉に彼女と地球の平和を託しながら、命を落とした。生前は割烹着を着た小柄で小太りな女性であったが、写真は怪獣の襲撃を受けた際にすべて焼けて一枚も残っていないため、代わりに忠吉が用意した無関係な別人の美女の写真が残されている。

ロボ母さん (ろぼかあさん)

美島が東村山ミサコを模して作ったロボット。母親を思い出して寂しがっている東村山ウメへの誕生日プレゼントとして贈られた。見た目は完全にふつうの人間の女性で、専業主婦らしく家事をすべてこなすことができ、ワイドショーへのツッコミや近所との噂話も欠かさない。肝心のウメには母親の代わりとして認めてもらえなかったが、怪獣の襲撃を受けた際に、本物のミサコと同様にウメたちをかばおうとした。「人間の役に立つのがロボットの役目」と言いながら自ら怪獣に立ち向かい、爆発とともに消滅した。

ミコちゃん

美島が昔発明した薬品を飲んで巨大化し、人間と同等の知性も得たミジンコ。杉本に気に入られ、なりゆきで地球防衛軍の一員となった。巨大化した際に第一触角と第二触角が変形したため、それぞれ左右に付いており、手のように使うことができる。言葉は話せないもののまじめで賢く、時には東村山忠吉たちへのツッコミ役もこなす。マスコットキャラとしての自覚とプライドがあり、小太郎に嫉妬することもある。特に高松良男と意気投合しており、彼と二人でX星人が起こした事件を解決したこともある。性別不明と思われていたが実はメスであり、のちに良男たちと共に海外任務に向かう途中、飛行機内で複数の卵を産んで子沢山になった。

ミケーレ・トマシーノ

押しかけ気味に地球防衛軍に入隊した、イタリア人の男性。日本語の勉強中に、日本の雑誌の投稿ページを読んで地球防衛軍の評判を知った。あだ名は「笘篠」で、語尾に「ナポリタン」や「カルボナーラ」を付けて話す。いつも派手な柄のシャツを着ている。明るく陽気だがかなり短絡的かつ呑気な性格で、美女を見るとすぐに口説いてしまう。得意料理はスパゲッティ。その正体はイタリアマフィアの跡取り息子で、地球防衛軍に入隊して間もなく跡目争いが発生したという理由でイタリアに帰国するものの、跡目争いに巻き込まれて銃で撃たれる。異常な強運によって助かるものの、その後も似たようなことで命を危険に晒しては助かり、忘れられた頃にまた地球防衛軍に現れるという流れを繰り返している。何度も命の危険から助かるほどの異常な強運は、クメガワ星人の不幸を相殺するほどの力を持つ。

ギャグ星人 (ぎゃぐせいじん)

ギャグ漫画に特別なこだわりを持つ宇宙人の男性。あまりにギャグ漫画を舐めている東村山忠吉たちに怒りながら現れ、彼らを自らの支配する「ギャグ世界」に落とし込む。「ギ」と書かれたロゴTシャツと腹巻きを着用し、おでん串を持っている。ギャグ星人に支配されると、コマ割りやフキダシなどがギャグ漫画らしく変化する。また、相手をギャグ漫画のキャラクターらしい見た目に変える謎のビームを、おでん串から発射する。

クメガワ星人 (くめがわせいじん)

「宇宙一不幸な男」を自称する宇宙人の男性。異常なほどの不幸が付きまとう体質で、近くにいる者は本人の意思と関係なく不幸に見舞われ、悲劇的な出来事や災厄に巻き込まれる。その威力は同じ星に暮らす同胞の大半を死なせるほどで、唯一生き残った同胞によって厄介払いのように地球に送られた。地球防衛軍に助けを求め、一時は彼らを不幸に巻き込むが、偶然訪れたミケーレ・トマシーノの強運に、不幸が相殺されることで救われた。

松山 (まつやま)

二丁目防衛軍の隊員を務める青年。地球防衛軍と対峙した際は、高松良男と一対一のしりとり対決を繰り広げた。小柄で小太りな体型で、頰にそばかすがある。X星人が人々の時間を止めた際は池に落ちていたため、偶然時間停止の影響を受けず、止まったままの自分好みの女性を車に積んでいたところで良男と再会する。X星人の陰謀に対抗するため、一時的に良男と協力関係を築く。

田無 (たむ)

高松良男の学生時代の後輩で、就職活動中の青年。コネや取り柄のなさから就職に失敗し、良男を頼って地球防衛軍に入隊しようとする。良男の学生時代の秘密をいくつもにぎっており、彼が地球防衛軍にとどまっている本当の理由もすぐに見抜いた。地球を守るためならどんなことでもできるという意気込みを東村山忠吉たちにアピールし、良男を蹴落としてでも入隊しようと奮闘するが、給料が安いと知った途端に入隊をあきらめて帰って行った。

山田屋 (やまだや)

青葉町のとなり町にある大型スーパー「山田屋スーパー」の責任者を務める男性。全国にスーパーのチェーン店を展開し、地球防衛軍の八百屋がある青葉町にも進出をもくろんでいたことから、地球防衛軍や食料品店の店主たちと対立する。話上手なことから東村山忠吉をあっという間に丸め込み、彼らの妨害工作も失敗に終わったことで、青葉町への出店計画を押し進める。その後も何度か忠吉の妨害に遭ったものの、彼の気が変わったことで青葉町店の出店に成功し、商店街とは協力関係になった。

RPG星人 (ろーるぷれいんぐせいじん)

RPGを支配する謎の宇宙人。乗っ取った世界や人間をRPGの世界に引き込む力を持つ。高松良男たちの世界と地球防衛軍本部のコンセントを乗っ取り、商店街をRPG世界に変えたうえで東村山ウメをさらう。RPG星人の支配を受けると、彼が作り出したRPGを攻略しない限り元の世界には戻れない。

竜治 (りゅうじ)

暴力団組員の男性で、東村山忠吉を「おやっさん」と呼び慕っている。敵組織に追われる中で地球防衛軍に駆け込み、忠吉と再会したあとは高松良男たちに匿われながら、八百屋の手伝いをすることになる。しかし、暴力団組員としての経験や習慣が染みついていることから、周囲の者や客を怖がらせることが多いうえに、わずかな失敗でも腹を斬って詫びようとする。小さなことでもすぐに恩義を感じて恩返ししようとする義理堅い性格の持ち主で、忠吉を慕っていたのも「風俗で順番を譲ってもらったから」という理由だった。忠吉に恩返しすべく怪獣に命懸けで立ち向かうが、道端でこけた際に声を掛けてくれたラーメン屋の店主に恩義を感じ、その後はラーメン屋で働くようになった。

ファイヤーマン

正義のヒーローを自称する青年。戦隊ヒーローのような全身スーツを着用しており、正式名称は「ウルトラ・スーパージャスティスレンジャーファイヤーマン」。話すたびにオーバーな決めポーズを取る癖がある。地球防衛軍の存在を知って一時的に高松良男たちと協力するが、小さな悪事やトラブルにもいちいち変身しないと対応できないうえに、変身や決めポーズに無駄に時間をかけるため、あまり役に立たない。

谷口 (たにぐち)

高松良男の友人で、良男といっしょに就職活動をしていた青年。明るい性格で、良男と共に合同企業説明会に参加したあとは川崎にある小さな会社に就職し、第三営業部副主任を務めながら順風満帆な社会人生活を送っている。1年半ぶりに仕事で青葉町を訪れた際に、良男と偶然遭遇して再会を果たす。

麻丘 麗児 (あさおか れいじ)

ミュージシャンの男性で、バンドグループ「バッド・ベイビーズ」のメンバー。地球防衛軍から離れていた高松良男の歌声を偶然訪れていたカラオケボックスで聞き、彼の才能を見込んで脱退したボーカルの代わりとして、バッド・ベイビーズに誘う。良男のことは「タカちゃん」と呼んでいる。ほかのバンドメンバーと共に良男の音楽の才能を引き出すが、人気バンド「ブラックディップス」のサポートに誘われたのをきっかけに、バッド・ベイビーズを脱退した。

亀熊 (かめくま)

音楽プロデューサーの男性。バンドグループ「バッド・ベイビーズ」の解散後にアパートで歌っていた高松良男の歌声を偶然聞き、彼の音楽の才能を見込んで音楽活動に誘う。契約後は、さらなる音楽の才能を発揮してオリコン1位を獲得した良男のバンドグループ「TAKA」のプロデューサーを務め、彼の音楽活動をサポートし続ける。

集団・組織

Z団 (ぜっとだん)

南米にあるコモエスタ共和国を拠点とする巨大麻薬組織。アメリカなどでテロ活動をしている。ボスであるグラシャス将軍の暗殺を狙った諜報員が何人も行方不明になっているなど、凶悪な戦闘力と情報力を持つ。地球防衛軍が退治を依頼されたものの、移動中のトラブルなどで彼らがコモエスタ共和国にたどり着けなかったため、交戦することはなかった。

地球防衛軍 (ちきゅうぼうえいぐん)

高松良男がうっかり入隊してしまった謎の組織で、通称「三丁目防衛軍」。本部は青葉町三丁目の駅前銀座商店街にある八百屋で、ふだんはふつうに生鮮食品を売っているが、裏の姿は地球の安全や平和を守る秘密組織。主な活動内容は怪獣の退治や悪い宇宙人の撃退だが、防衛活動がないときは誘拐やのぞきといった民間の事件を解決するために活動している。また、地球を守るという名目を掲げながらも、隊長の東村山忠吉の気分次第では、地球の平和とあまり関係ない活動や工作を行うこともある。忠吉が幅広い人脈を持つことから、時折各国の要人からの要請や依頼を受け、海外で活動することもある。運営費用は市民の寄付と野菜の売り上げなどで賄われているが、その大半は野菜の売り上げが占めているため、商店街の人々と協力しながら八百屋の経営にも力を入れている。活動内容やリスクの割に低給で、隊員の月給は各手当を含めても5万円程度。

X星人 (えっくすせいじん)

地球侵略を狙ってX星から地球に襲来した、謎の宇宙人集団。隊長はコアラのような顔をしている。地球征服の最大の障害が地球防衛軍であり、特に美島の天才的な頭脳が危険であるという情報を得て、邪魔者である彼をおびき出して殺害しようとする。美島を誘うエサとして高松良男を誘拐し、良男に化けたX-3号が美島殺害をもくろむものの失敗。良男救出のために乗り込んだ東村山忠吉たちの攻撃や妨害を受けて壊滅した。これをきっかけに地球防衛軍を恨むようになり、街の人々の時間を停止したうえで、再び地球に襲来する。しかし良男たちの奮闘もあって、時間が止まった忠吉たちに低レベルな嫌がらせをするだけで終わった。

地球侵略軍 (ちきゅうしんりゃくぐん)

地球防衛軍の近所にアダルトビデオ店を開店した謎の組織で、略称は「球侵」。人々にアダルトビデオを激安で貸し出し、人々が堕落しているスキに地球侵略しようともくろんでいる。アダルトビデオの莫大な在庫テープだけでなく、その内容を瞬時に検索できるコンピュータシステムを有している。ほかにも使用済みティッシュを提示することでたまるポイントサービスなど、男性を魅了するサービスの数々がある。これらに魅了された高松良男たちもあやうく嵌められそうになるが、変装した杉本の活躍に妨害され、侵略計画は失敗に終わった。

二丁目防衛軍 (にちょうめぼうえいぐん)

地球防衛軍に代わる防衛組織として、地球を守る活動をしている秘密組織。メンバーは隊長、野坂、サクラ、三上、松山の五人。中国支部をはじめ、世界各国に支部を持つ。隊長は東村山忠吉の小学生時代からのライバルでもあり、青葉町二丁目にある本部で八百屋を営んでいる。地球防衛軍の活動に対抗する形で出現し、どちらが地球を守るにふさわしいかを巡って一対一の勝負を繰り広げる。

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