概要・あらすじ
田中広は仕事の都合やその他の事情で、生まれ育った埼玉から東京に上京することになった。寮での暮らしに窮屈さを感じた田中は、安アパートを借りたが、なんとアパートは寮の隣にあり、結果的にプライベートは中途半端にしか確保できないでいた。ある日、同僚の鈴木シンジや西田シンジ、高橋進とともに海に行ったところ、サーフィンをする浅黒い美女・丸井みえ子の水着が外れ、下半身をばっちり見てしまう。
そんなハプニングからみえ子と知り合いになり、田中は生まれて初めて恋心を抱く。
登場人物・キャラクター
田中 広 (たなか ひろし)
埼玉出身の20歳の青年。天然パーマが強すぎて、まるでアフロのような髪型をしている。旭工務店という会社に所属し、トンネル掘りの仕事をしている。上京したばかりで、当初は会社の所有する巣鴨寮に住んでいたが、自由を求めて一人暮らしを始めた。単純な性格だが、どうでもいいことにこだわることもある。若くて健康なため、エロに対しても好奇心旺盛。 童貞ではないが、これまで女性と付き合ったことはない。
西田 シンジ (にしだ しんじ)
田中広の勤める旭工務店の先輩。会社の所有する巣鴨寮に住む男性。中年太りしたお腹が特徴で、年齢は35歳。田中に、役に立つことやどうでもいいことを教える人物。
鈴木 シンジ (すずき しんじ)
田中広の勤める旭工務店の先輩。会社の所有する巣鴨寮に住む男性。年齢は40歳を超えており、酒が好きで、いつも酒を飲んでは赤い顔をしている。容姿はそれほど良くないが、なぜか女性にモテる。
高橋 進 (たかはし すすむ)
田中広の勤める旭工務店の同僚。田中と同い年の20歳の男性。会社の所有する巣鴨寮に住んでおり、田中が寮にいた時にはルームメイトだった。学生の頃は柔道をやっており、九州の大会で優勝したほどの実力者だが、普段はおとなしくて真面目な人物。
丸井 みえ子 (まるい みえこ)
田中広が海でサーフィンをしていた時に出会った22歳の女性。職業は警察官で、浅黒い肌が特徴。不運なことにビキニの下が取れてしまい、下半身を田中に見られてしまう。男性運がなく、酒を飲むと、泣きながらからんでくる困った性格。
マキ
田中広と合コンで知り合った22歳の女性。御茶ノ水にある会社でOLとして働いている。美人だがいつもツンツンしており、性格が悪そうに見られがち。実は不器用で、どんくさいところがある。田中の初めての彼女になる。
大沢 (おおさわ)
田中広の高校の時からの友達で、地元である埼玉に住んでいる男性。屋台でラーメン屋を営んでいるが、出しているのはインスタントラーメンのみ。ひげが濃く、スタイルも顔も悪く、女性にはモテない。
村田 (むらた)
田中広の高校の時からの友達で、地元である埼玉に住んでいる男性。酒屋でアルバイトをしている。9か月前に父親が亡くなったばかり。このまま普通の人生を歩んでいくことに疑問を感じているが、具体的になにかを始めるつもりはない。
岡本 (おかもと)
田中広の高校の時からの友達で、地元である埼玉に住んでいる男性。郵便局員をしている。田中を含めた地元の友達5人組の中では顔立ちは整っており、学生の頃はモテたが現在はフリー。
井上 真也 (いのうえ しんや)
田中広の高校の時からの友達で、地元である埼玉に住んでいる男性。サラリーマンとして就職したばかりだが、大した給料をもらえるわけでもないのに、人に頭を下げてばかりという人生に、すでに嫌気が差している。彼女であるロボと同棲を始めたばかり。
ロボ
井上真也と長年付き合っている女性。最近彼と同棲を始めた。周囲の皆からは「ロボ」の愛称で呼ばれており、本名の「麗子」と呼ばれることはまったくない。いつも長い前髪で顔を隠しており、無口で陰気だが、控えめで優しい性格。
田畑 かおる (たばた かおる)
村田と付き合い始めたばかりの女性。看護師をしている。細かいことによく気づき、気配り上手でいつも笑顔。彼氏の友達である田中広に対しても、細やかな気遣いを見せる。
田中の母 (ひろしのはは)
田中広の母親で、埼玉に住んでいる。基本的に息子に対する扱いは雑だが、一人暮らしを始めた田中が、たまに実家に帰って来ると、豪華な夕飯を作って食べさせる優しさを持っている。ごく普通の、どこにでもいるタイプの女性。
ナオミ
小さな食品会社に勤めている28歳の女性。鈴木シンジのセックスフレンド。美人だが、身体を張った捨て身のギャグを繰り出して、自分の価値を貶めるせいか、鈴木から本命扱いされずにいる。かまってちゃんな、面倒くさいタイプ。
山本 (やまもと)
田中広の住むアパートの隣の部屋に住んでいる女性。キャバ嬢として働いている。もとは高級マンションに住みながら、倉庫代わりにぼろアパートを借りていた。騙されて借金を背負わされたために、ぼろアパートに住むことを余儀なくされた。それでも家賃が払えずに、大家ともめている。
金田 祐介 (かねだ ゆうすけ)
田中広の地元である埼玉に住んでいる青年。電車のホームに落ちた赤ちゃんを助け、その功績が新聞やテレビで紹介された。優しい顔をしており、中身もさわやかな好青年。田中が地元に残してきた親友たちと仲良くしており、田中は居場所を取られたような淋しさを感じている。
田辺 (たなべ)
田中広のサーフボードを誤って壊してしまったおじさん。お詫びをするのが好きで、サーフボードの弁償とは別に、1日を無駄にしてしまった罪滅ぼしのためにと、田中をキャバクラへ連れて行く。
ユキ
マキと同じ御茶ノ水にある会社に勤めているOL。田中広とマキが初めて出会った合コンにも参加しており、マキにとっては恋の相談相手。田中への想いを抱きながらも、迷っていたマキを後押しする。
今井 (いまい)
田中広と同じく、旭工務店に勤めている男性。目がぐりぐりと大きく、普通の表情でも、まるでびっくりしているかのように見える。田中たちと一緒にサーフィンに行った際にマリファナを吸ってしまい、丸井みえ子が警察官と知って逃走する。
島袋 (しまぶくろ)
丸井みえ子の同僚の女性警察官。今年で30歳になるが、結婚の予定がなく、そのことに思い悩んでいる。スタイルも容姿もさほど良くなく、困った時はすぐに神にすがる。他人の性事情が気になって仕方がない。
ミーコ
西田シンジが高校生の時に付き合っていた女の子。西田へ想いを寄せていたことを友達にばらされてしまうが、それをきっかけに西田と付き合い始めた。西田にとっては初めての彼女で、ファーストキスの相手。
大原 (おおはら)
田中広が一人暮らしを始めた古アパートに住んでいる青年。東京大学の学生で、そのことをアピールしては、周囲にちやほやされることを生きがいとしている。山本についての詳しい情報を田中に教える。
場所
旭工務店 (あさひこうむてん)
田中広、西田シンジ、鈴木シンジ、高橋進らが所属する建築会社。田中は東京にトンネルを掘る現場で働いている。巣鴨に社員寮「巣鴨寮」を所有している。社員である西田にせがまれてジェットスキーを買い、無料で貸してくれる太っ腹な人物が社長を務めている。
前作
高校アフロ田中 (こうこうあふろたなか)
「アフロ田中」シリーズ第1弾。女子に対しては興味津々でモテたいのに全くモテず、なのに特に努力をするわけでもなく、地味で怠惰でいいかげんな高校生活を送る高校生田中広と、同じくパッとしない友人達、岡本一、... 関連ページ:高校アフロ田中
中退アフロ田中 (ちゅうたいあふろたなか)
「アフロ田中」シリーズ第2弾。前作『高校アフロ田中』で高校を中退し無職となったアフロヘアーの青年・田中広を中心に、冴えない男たちの日常を描いたギャグマンガ。 関連ページ:中退アフロ田中
続編
さすらいアフロ田中 (さすらいあふろたなか)
「アフロ田中」シリーズ第4弾。アフロヘアの青年・田中広の日常を描いたコメディ漫画。自分自身の性欲に振り回される日常や、女性の扱いに苦労するリアルな男性の姿を描いている。小学館「週刊ビッグコミックスピリ... 関連ページ:さすらいアフロ田中
しあわせアフロ田中 (しあわせあふろたなか)
「アフロ田中」シリーズ第5弾。前作『さすらいアフロ田中』から2年ぶりのシリーズ新作となった。舞台は現代の日本。28歳になった田中広は、勤務先の旭工務店を突如退職。神奈川県三浦市三崎で、古民家を改修した... 関連ページ:しあわせアフロ田中
結婚アフロ田中 (けっこんあふろたなか)
「アフロ田中」シリーズ第6弾。前作『しあわせアフロ田中』で、彼女の山田ななこにプロポーズした田中広が、結婚に向けて動き出す姿をコミカルに描く。「ビッグコミックスピリッツ」2018年21・22合併号より... 関連ページ:結婚アフロ田中
マイホームアフロ田中 (まいほーむあふろたなか)
「アフロ田中」シリーズ第7弾。現代の日本、前作『結婚アフロ田中』から1、2年後が舞台。足立区の賃貸マンションで暮らす田中広は、妻のナナコからマイホーム購入を提案され、あまりに高額な土地と35年ものロー... 関連ページ:マイホームアフロ田中
書誌情報
上京アフロ田中 10巻 小学館〈ビッグ コミックス〉
第1巻
(2007-12-26発行、 978-4091815699)
第2巻
(2008-03-28発行、 978-4091817792)
第3巻
(2008-06-30発行、 978-4091820143)
第4巻
(2008-09-30発行、 978-4091821478)
第5巻
(2008-12-26発行、 978-4091822550)
第6巻
(2009-03-30発行、 978-4091823908)
第7巻
(2009-06-30発行、 978-4091825056)
第8巻
(2009-09-30発行、 978-4091826077)
第9巻
(2009-12-26発行、 978-4091827838)
第10巻
(2010-03-30発行、 978-4091830760)