不倫食堂

不倫食堂

某有名企業の営業マン、山寺隆一が、仕事の出張で訪れる全国各地で、ご当地グルメと共にその土地の人妻を味わう姿を一話完結で描く。「グランドジャンプ」2016年9号から連載の作品。2018年3月には、フジテレビオンデマンドにて田中圭主演でドラマ化もされている。

正式名称
不倫食堂
ふりがな
ふりんしょくどう
作者
ジャンル
グルメ
レーベル
ヤングジャンプコミックス(集英社)
巻数
既刊21巻
関連商品
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あらすじ

第1巻

某有名企業に勤める営業マンの山寺隆一は、仕事柄、全国各地を出張で飛び回る日々を過ごしていた。そんな中、出張で静岡にやって来た隆一は、「幻の蟹」と呼ばれる「どうまん蟹」を味わおうとするが、どの店に行っても食べる事ができずにいた。そんな隆一の姿を哀れに思った居酒屋の女将は、無理をして「どうまん蟹」を用意してくれる。「どうまん蟹」を食べながら、隆一の心にはある抗いがたい感情が芽生えていくのだった。(第1話「蟹のカーニバル」)

青森県にやって来た隆一は、取引先である青森モリモリフードの西脇と津軽そばの店で偶然いっしょになる。夫が長患いで入院していると語る西脇の姿に、隆一は津軽そばの味も忘れて彼女の虜となる。(第2話「あなたのソバに」)

隆一は、鳥取県の取引先から「山陰チャンポン」という料理を紹介された。食通の隆一でさえ知らなかった「山陰チャンポン」とは一体何なのか、彼は期待に胸を膨らませながら、人妻の加藤佳那に案内されてその店を訪ねる。(第3話「お母ちゃんぽん」)

秋田県に出張でやって来た隆一は、同じ中学出身の馬場園洋子と偶然再会した。秋田県で結婚していた洋子から「馬肉ラーメン」を紹介された隆一は、洋子と共にラーメンを食べる事になる。(第4話「ウマすぎてパクっ」)

佐賀県の取引先の新堀海香との交渉に難航する隆一は、佐賀県の名産「呼子イカ」を食べてから、改めて交渉に臨もうと決意した。しかし、「呼子イカ」を食べようと入った食堂には偶然にも海香の姿があった。(第5話「よろしイカ?」)

滋賀県を訪れた隆一は、迷子になっていた子供を助ける。その子供の母親から家に招待された隆一は、「焼鯖素麺」を振る舞われるが、実はその母親にはある秘密があった。(第6話「琵琶湖のほとりでサバイバル」)

取引先のイメージキャラクターを決める審査員として呼ばれ、隆一は石川県へとやって来た。石川県の名産品「ガスエビ」を食べようと訪れた店で、隆一はイメージキャラクターにエントリーしていた女性と出会う。(第7話「ムイてムイてシュリンプ」)

第2巻

福岡県を訪れた山寺隆一は、取引先の受付嬢である松葉聖子と共に焼き鳥を食べに行く。見た目は童顔な聖子だったが、そこで隆一は聖子の思わぬ一面を目にする事になる。(第8話「抜かずに食べてトリみだす」)

部下の立花登理と共に山梨県を訪れた隆一は、ご当地グルメ「甲州かつ丼」を食べるため、食堂を訪れた。しかし、調子に乗ってワインを飲んだ登理はそのまま酔い潰れてしまい、食堂の中で寝入ってしまう。(第9話「誘惑に勝つ」)

隆一は宮城県で、プチ家出中の女子高校生と出会う。いっしょに「石巻焼きそば」を食べながら、隆一が彼女の担任教師、篠宮に連絡を取ると、そこに美しい人妻が現れる。(第10話「後からっちゃ」)

広島県へ出張へ向かう途中の新幹線で、隆一は乗り合わせた女性が突然の発作に見舞われているところを介抱する。その礼にと女性の家へと招かれた隆一は、幻のウナギといわれる「青ウナギ」を振る舞われる。(第11話「めくるめくぬるぬる」)

山形県へとやって来た隆一は、そこで出会ったベアトリーチェ・シュナイダーという女性に、英語でのコミュニケーション能力を買われ、美味しいものを紹介してほしいと頼まれる。(第12話「トリップちゅうですか?」)

同じ会社の福島支店に応援に行くように指示を受けた隆一は福島へと飛ぶ。そこで彼を待っていたのは福島支店の営業課長、庭戸理佳。人妻であるという理佳と共にプレゼンに臨む隆一の目的は、もちろん福島の名産品「会津若鶏」だった。(第13話「とりあえず」)

兵庫県で「加古川かつめし」を食べた隆一は、その足で加古川牛の牧場を訪れるが、牛糞の中に転んでしまう。牧場主の家へと招かれた隆一は、牧場主の妻から出された牛料理と彼女の姿に感動する。(第14話「うしろの美人」)

第3巻

山寺隆一は、上司から広島県へ出張に行くよう指示を受ける。それはいつもの取引先との交渉ではなく、広島支店の千舞美乃の調査をするという指示だった。美乃には産業スパイとしての疑いがかけられていたのだ。(第15話「追え!罪を掘る者」)

青森県にやって来た隆一は取引先の社長の紹介で「味噌カレー牛乳ラーメン」を食べる事になった。そこへやって来た社長の娘は、隆一の前で美味しそうにラーメンをすすって見せる。青森のラーメンを味わいたいと思う隆一は、同時に美味しそうにラーメンを食べる社長の娘にも興味を抱く。(第16話「くわえてみそ」)

福井県に出張で訪れた隆一は、偶然福島支店の庭戸理佳と出会う。「越前おろしそば」を理佳と食べる事になった隆一は、彼女の友人である掛森みどりを紹介される。そのみどりはまだ新婚だが、ある悩みを抱えていた。(第17話「エッチ前」)

三重県への出張で隆一は書類の入ったカバンを落とすが、二人の女性に拾ってもらい、事なきを得る。その礼に三重県の名産品「松阪牛」をごちそうする事にした隆一は、二人をある名店へと連れて行く。(第18話「打ちのめす」)

徳島県で隆一がいつも寄るお好み焼きの店では「豆天玉」という料理が知られていた。しかし、店主の負傷により「豆天玉」が食べられないと知った隆一は、自ら「豆天玉」を作る事を考える。(第19話「たまにはおマメ」)

長野県で接待ゴルフに出た隆一は、長野県のご当地グルメ「チャーローメン」を食べに行くが、初めての料理という事で食べ方がわからない。そんな彼に食べ方をレクチャーしてくれたのは、接待ゴルフで出会ったキャディの女性だった。(第20話「俺、○○男」)

大分県の混浴露天風呂で「日田やきそば」というご当地グルメを知った隆一。さっそく観光大使を自称する温泉宿の孫娘に連れられ、「日田やきそば」を食べに行くが、そこで待っていたのは美しい人妻だった。(第21話「パリパリに浸る」)

第4巻

石川県にやって来た山寺隆一は、かつて自分が審査をしたガスエビのキャラクターのために職を失ってしまった男性の妻と出会う。隆一は、自分の審査のせいで他人の人生を狂わせてしまった事に苦悩する。(第22話「香りはこぶ」)

出張で静岡県にやって来た隆一は、さっそくご当地グルメ「もつカレー」を食べに行くが、その途中で海外から来た女性と出会う。その女性と共に「もつカレー」を食べた隆一は、女性にある日本語を教えるのだった。(第23話「華麗にグリップ」)

新潟県を訪れた隆一は、中学時代の副担任だったある女性教師の事を思い出していた。彼女の面影を感じさせる取引先の女性、御子柴と出会い、彼女に勧められるままご当地グルメ「半身唐揚げ」を食べる。(第24話「カレときちんと」)

大雪の長野県で羊料理「ジンギスカン」を求めて町の旅館へとやって来た隆一。旅館の主人の妻とは知らずに料理と共に手を出してしまったのだが、あとでその事に気づいた隆一は慌てて逃げ出すのだった。(第25話「じ~んとキスして感動」)

社員食堂で部下の立花登理と昼食を取っていた隆一は、登理がある女子アナウンサーのファンである事を知る。その女子アナウンサー、庄野真夜は、かつて山形県で隆一が出会った女性だった。(第26話「タラフク食う」)

静岡県にやって来た隆一は、通りすがりの女性の会話から「あんかけスパゲッティ」を食べようとレストランへと入る。そんな隆一のとなりに、「同業者」だと名乗る謎の女性が現れる。素人探偵の彼女は、隆一も同じ探偵だと思って近づいて来たのだった。(第27話「安心してスパッとイって!」)

青森県の磯ラーメン街道は、全国屈指のラーメン激戦区といわれている。この地を訪れた隆一に声をかける愛の伝道師、九十九里子。隆一は啓蒙活動を続ける彼女と共にラーメン街道を巡る事になる。(第28話「愛と空と男」)

第5巻

長崎へと出張でやって来た山寺隆一は、足を伸ばして佐賀県へ向う。その目的は佐賀県を発祥とする「焼きガキ」を食べる事にあった。偶然居合わせた女性と二人で「焼きガキ」を食べる隆一は、彼女の食べる様子に心を奪われる。(第29話「心、かき乱されて」)

福島県の会津若松市にやって来た隆一は、いつになく厳しい案件に悩まされていた。気を取り直して会津若松市のご当地グルメである「十割そば」を食べようと入った食堂で、隆一は外国人の少女と出会う。(第30話「満点の心」)

広島県に来ていた隆一は、子供の頃にこの地で迷子になり、とある料理を食べさせてもらった事があった。その料理とは何かを思い出すため、隆一の広島での旅が始まった。(第31話「あの味この味」)

隆一は、娘の山寺美咲から胸が小さいという悩みを打ち明けられる。そんな美咲に隆一はかつて出会ったある少女の話を聞かせる。美咲と同じく胸が小さい事がコンプレックスだったその少女は、やがて成長して食堂の女将となっていた。(第32話「サクラサク」)

茨城県にやって来た隆一は熱中症に悩まされ、たまらず入ったカキ氷屋で「天然氷のカキ氷」を食べる。真夏のカキ氷は、まさに隆一にとって最高のごちそうだったが、彼の前には人妻という別のごちそうも待っていた。(第33話「夏季は天然が一番」)

青森の取引先の社長からタコを食べて帰るように勧められた隆一は、社長の娘と名乗る王夕子に連れられて食堂へ入る。初めて食べる青森のタコの食感に感動する隆一だったが、夕子と食事を共にするうちに、彼女は社長の娘ではなく妻ではないかとの疑惑を抱き始める。(第34話「自らタコ壺へ」)

新潟県にやって来た隆一は、かつての部下で現在は結婚退職している西沢貴里香の勧めで「きり玉丼定食」を食べる。貴里香は在職中から隆一に惹かれていたが、その事を打ち明けられずにいた。(第35話「キリッと自在に!!」)

第6巻

長野県で仕事を終えた山寺隆一は、帰りに立ち寄った立ち呑み屋で焼き鳥を食べる。スマホの落とし物を拾った縁で、とある女性といっしょになった隆一は、その女性に対してあらぬ妄想を抱く事になり、それを気づかれまいとするうちに、どんどん深みにはまっていく。(第36話「おい、誰だキミは!!」)

静岡県に出張に来ていた隆一は、偶然にもモデルの女性と出会い、彼女から伊豆の名産品「タカアシガニ」を紹介される。「タカアシガニ」の足の長さに圧倒されながら、じっくりと「タカアシガニ」を味わう隆一の姿に、思わずモデルの女性も笑顔になるのだった。(第37話「高貴な足がいい」)

隆一が次に向かった出張先は食い倒れの町、大阪。取引先との接待で茶屋を訪れた隆一は、そこで芸子の佳乃と出会う。取引先との仕事に向かう途中で立ち寄った食堂で偶然佳乃と再会した隆一は、そこで大阪のご当地グルメ「肉吸い」を紹介される。(第38話「ニクいやつでスイません」)

福井県にやって来た隆一は、庭戸理佳の紹介でご当地グルメ「ボルガライス」を食べに行く。だが、「ボルガライス」を食べに来たのは隆一だけではなかった。B級グルメハンターの畑中希望と相席になった隆一は、自慢の食通ぶりを発揮する。(第39話「ぼくぁ来るっす」)

学生時代に山口県の海岸でアルバイトをしていた隆一は、その時の思い出を胸に当時行きつけだった食堂へと入る。しかし、その食堂の味は代替わりのため当時と変わってしまっていた。(第40話「父ちゃん最高!?」)

愛媛県にやって来た隆一は、そこで不倫の現場に遭遇、さらに不倫問題を専門とする片桐倫香と出会う。自身もこれまで数々の人妻と関係を持ってきた隆一は、その場を逃げようとするが、思わぬところで倫香との縁ができてしまう。(第41話「妬いてぶったまげる子」)

石川県で取引先の社長と女性社員が不倫している事を知った隆一。さらにその不倫の只中に社長夫人も現れたため修羅場へと発展する。機転を利かせてかろうじてその場を逃れた隆一だったが、気分転換に入った食堂には偶然にもその社長夫人がいた。(第42話「塩一択」)

鳥取県にやって来た隆一の目的は、ご当地グルメの「ホルそば」。ホルモン焼きと焼きそばとを組み合わせたこの料理を楽しんでいた隆一は、そのとなりに彼と同じく「ホルそば」を味わう人妻がいる事に気づく。(第43話「そばで掘る」)

第7巻

三重県を訪れた山寺隆一は、ご当地グルメ「とんてき」の店を目指すが、その途中でハロウィンのイベントに遭遇する。コスプレをした人妻に連れられて「とんてき」の店に入った隆一は、そこで彼女から正しい「とんてき」の食べ方を教わる事になった。(第44話「混沌と適切」)

岡山へ向かう新幹線の中で隆一は、自分の席と間違えて座っている女性と出会う。その後無事に岡山に着いた隆一は、取引先から「そずり鍋」を紹介してもらうが、そこで彼を待っていたのは新幹線で席を間違えたあの女性だった。(第45話「そりゃ、ずりぃ」)

秋田県へとやって来た隆一は、数々の食通をうならせてきた幻のラーメン「十文字中華そば」を食べようと食堂を訪ねるが、その店は残念な事に定休日だった。困っている隆一に壇充華という女性が声を掛けてくる。(第46話「自由にモジモジ」)

秋田での出張が続く隆一は、急死した取引先の社長の葬儀へと出席する。受付をしていた人妻の女性に勧められるままに秋田県の名産品「モクズガニ」を食べた隆一は、その美味しさに感動するが、隆一を誘った人妻の目的は別にあった。(第47話「藻屑が似てる」)

北海道へ出張へやって来た隆一は、取引先に勤める小蝶辺みつるからご当地グルメ「スパカツ」を紹介される。いっしょに「スパカツ」を食べる事になった隆一は、みつるの夫がロシア船に拿捕されて行方不明になっている事を知る。(第48話「スパンコールの喝采」)

カキの産地である岡山県にやって来た隆一は、ご当地グルメ「カキオコ」を食べようと食堂へ入る。そこで偶然相席になった岩垣胡桃から、隆一は岡山県のカキの奥深さを知らされる。(第49話「下記、お越しください」)

長崎県で隆一は、駐留しているアメリカ軍人を一喝する女性、奈緒美スティックマイヤーと出会う。奈緒美から長崎県のご当地グルメである「レモンステーキ」を勧められた隆一は、その味もさる事ながら、奈緒美の食べ方に少しずつ惹かれていく。(第50話「入れモン捨てきれず」)

登場人物・キャラクター

山寺 隆一 (やまでら りゅういち)

都内にある某有名企業に務める営業マンの男性。家族は妻の山寺沙織と中学1年生になる娘の山寺美咲。山寺隆一の務める会社は日本中に取引先がある事から、全国各地を出張で飛び回っている。仕事はそつなくこなす事から、社内では「できる営業マン」として評価が高く、若くして主任のポストを任されている。出張先では早くご当地グルメにありつきたいと考えており、仕事をかなりスピーディに終わらせるため、取引先からの信望も高い。 全国津々浦々の食材に造詣が深く、有名食材から地元の人間ですら知られていないような食材に至るまで、豊富な知識を持つ。なぜか行く先々の土地で人妻と関係を持つ事が多く、この事に関しては妻に罪悪感を抱いているが、それでもやめられない自身の性癖を嘆いている。

山寺 沙織 (やまでら さおり)

山寺隆一の妻。出張で家を空ける事が多い隆一の代わりに山寺家を守っており、つねに夫の体調の事を気にかける優しい女性。夫の数々の不貞行為については気づいていない様子。

山寺 美咲 (やまでら みさき)

山寺隆一の娘で中学1年生。つねに笑顔を絶やさない明るい少女で、父親である隆一や母親の山寺沙織との仲もいい。声が母親と似ているためか、隆一が電話をかけた際に沙織と間違えた事もある。年齢の割にはしっかりとした性格であり、隆一が自宅に不在がちなため、沙織のサポートをする事も多い。胸が小さい事を気にしており、同じ学校の男子生徒からの視線を意識している。

立花 登理 (たちばな とうり)

山寺隆一の部下の男性。入社2年目の24歳で、若手のホープである事から、社内では切れ者と評価の高い隆一が教育を担当している。仕事のみならず食材の知識も深い隆一を尊敬しており、立花登理自身も、隆一には及ばないまでも食通としての顔を覗かせる。隆一も教育として登理を出張に同伴させる事が多いが、立花は異常に酒に弱いため、いっしょに食事をする事はできれば避けたいと考えている。

西脇 (にしわき)

第2話「あなたのソバに」に登場する。山寺隆一の青森県の取引先「青森モリモリフード」に勤める営業の女性。夫が長患いで病院に入院しており、その見舞いに行く途中で偶然隆一と出会う。隆一に青森県のご当地グルメである「津軽そば」を勧め、時間的な理由もあって隆一と食事を共にする。「津軽そば」はワサビをたっぷりかけて食べる主義。

加藤 佳那 (かとう かな)

第3話「お母ちゃんぽん」に登場する。山寺隆一が鳥取県に出張した際に、出会った取引先の男性の妻。ご当地グルメを食べたいと思っていた隆一に、鳥取県の名物である「山陰チャンポン」を勧め、食事を共にする。なお、食通を自称する隆一はこの「山陰チャンポン」を知らず、初めての味わいに感動する隆一の食べっぷりを見た加藤佳那は、自身の夫に通じるものを感じる。

馬場園 洋子 (ばばその ようこ)

第4話「ウマすぎてパクッ」に登場する。山寺隆一の中学時代の同級生の女性。現在は結婚して実家のある秋田県で暮らしているところを、出張中の隆一と再会する。隆一に秋田県のご当地グルメである「馬肉ラーメン」を勧め、中学時代にもいっしょにラーメンを食べた事を思い出す。その後も隆一の中学時代の回想でたびたび登場する。

新堀 海香 (にいぼり うみか)

第5話「よろしイカ?」に登場する。山寺隆一の佐賀県の取引先で営業主任を任されている女性。交渉の際には納得できる条件がなければ簡単に承諾せず、表情を大きく変える事がないため、周囲からは「鉄の女」と評されている。隆一は、佐賀県の名産である「呼子イカ」を食べようと入った食堂で偶然に新堀海香を見つけ、イカを食べる姿を見られた海香は、隆一とのあいだに奇妙なシンパシーが芽生える。

蛯原 (えびはら)

第7話「ムイてムイてシュリンプ」に登場する。山寺隆一の取引先である「金沢ガスパル株式会社」のイメージキャラクターコンテストに出場していた女性。夫のデザインしたキャラクターの着ぐるみ「ガス蔵くん」でコンテストに出場し、審査員として招かれていた隆一と出会う。石川県の幻のエビといわれる「ガスエビ」を食べる隆一と食事を共にし、隆一のアイデアからヒントを得て「ガス蔵くん」がイメージキャラクターとして採用される。

松葉 聖子 (まつば せいこ)

第9話「抜かずに食べてトリ乱す」に登場する。山寺隆一の福岡県にある取引先の会社で受付嬢をしている女性。会社の社長から、隆一にご当地グルメを紹介するように指示を受け、「博多焼き鳥」の店に案内する。見た目は童顔だが人妻であり、かわいい容姿でありながら豪快に焼き鳥を食べる「肉食系」女子である。

篠宮 (しのみや)

第10話「後からっちゃ」に登場する。宮城県に出張に来ていた山寺隆一が出会った女性教師。自身の教え子であり、プチ家出中の女子高生を隆一が偶然保護した事から知り合いとなり、宮城県のご当地グルメである「石巻焼きそば」をいっしょに食べる。

ベアトリーチェ・シュナイダー (べあとりーちぇしゅないだー)

第12話「トリップちゅうですか?」に登場する。山形県に出張に来ていた山寺隆一に、日本の美味しいものを紹介してもらおうと声を掛けてきた女性。ドイツから夫の出張でいっしょに日本をよく訪れている。隆一から山形県のご当地グルメである「鳥中華」を勧められ、いっしょに食事を取る事になる。日本には何度も訪問している事から流暢な日本語をあやつる。

庭戸 理佳 (にわと りか)

第13話「とりあえず」に登場する。山寺隆一の勤める会社の福島支店の女性。既に中学生の子供がいるが、家事や子育ては夫にまかせている。キャリアウーマンとして課長の地位に就いており、隆一同様社内での評価も高い。福島県に出張に来た隆一に、ご当地グルメの「会津若鶏」を紹介し、食事を共にする。その後も同じ会社に勤めているという事でたびたび登場する。 福島支店に所属しているが、実家は福井県。

千舞 美乃 (せんまい みの)

第15話「追え!罪を掘る者」に登場する。山寺隆一と同じ会社の広島支店に勤める女性。28歳で主任となった優秀な社員だったが、産業スパイの疑いをかけられ、隆一の調査を受ける事になった。広島県のご当地グルメである「ホルモン天ぷら」を偶然隆一と同じ定食屋で食べる事になり、隆一の食べる姿に惹かれていく。

掛盛 みどり (かけもり みどり)

第17話「エッチ前」に登場する。庭戸理佳の学生時代の友人の女性。福井県に出張に来た山寺隆一と出会う。理佳と共に福井県のご当地グルメである「越前そば」を食べている時に現れ、隆一と共に食事をする事になる。既に中学生の子供がいる理佳と同い年だが、奥手なために結婚が遅く、先日ようやく結婚したばかりの新婚。

御子柴 (みこしば)

第24話「カレときちんと」に登場する。山寺隆一の中学時代の副担任である女性教師に似た面影を持つ女性。新潟県にある取引先である「川絵商会」の担当者であり、隆一の素早い仕事ぶりと謙虚な姿勢に好感を抱き、新潟県のご当地グルメである「半身唐揚げ」を紹介する。隆一は御子柴が中学時代の副担任の娘ではないかと推測するが、敢えて答えを聞かずに彼女と別れる。

庄野 真夜 (しょうの まよ)

第26話「タラフク食う」に登場する。女性アナウンサー。山形県に出張に来ていた山寺隆一と出会う。結婚しているが夫が不倫をしており、隆一になぜ不倫をするのか尋ねつつ、不倫とはどういうものなのかを知るための「取材」と称して、隆一と一夜を共にする。現在は夫婦の危機を乗り越えたらしく、仕事をこなしており、隆一の部下である立花登理も庄野真夜のファンの一人。

九十九 里子 (つくも さとこ)

第28話「愛と空と男」に登場する。夫の出版した書籍と思想を広めるための啓蒙活動をしている女性。青森県に出張に訪れた山寺隆一と出会う。青森県の種差海岸で食べる事ができるご当地グルメ「磯ラーメン」を隆一と共に食べた際に、夫のために行っている啓蒙活動に疲れを感じている心情を吐露する。

エカテリーナ

第30話「満点の心」に登場する。ロシアに住む、とある大富豪の娘の教育係を務める女性。福島県に出張に来ていた山寺隆一が、その娘を保護した事から隆一と出会う。日本語もそれなりにしゃべる事ができるものの、テレビの影響からか時代劇のようなしゃべり方をする。娘が勝手な行動を取った事を知られる前に隆一の口をふさごうと、彼と一夜を共にする。

小野 愛美 (おの まなみ)

第32話「サクラサク」に登場する。山形県に出張していた山寺隆一が出会った女性で、胸が小さい事にコンプレックスを抱いていた。隆一は、山形県の名産品である「サクラマス」を引き合いに出し、海で鍛えられて再び川へと戻ってくるサクラマスのように強くなれと励ます。その後小野愛美はアメリカへと留学し結婚、小さかった胸もかなり大きく成長した。

王 夕子 (おう ゆうこ)

第34話「自らタコ壺へ」に登場する。青森県にある山寺隆一の取引先の社長の娘。青森県の名産品である「ミズダコ」を利用したご当地グルメを隆一に紹介する。接待という事で会計をしようとするが、出張先での食事は自腹と決める隆一に好意を抱く。実は王夕子は社長の娘ではなく妻だったが、隆一はそれについて詮索する事はせずに青森県を離れる。

西沢 貴里香 (にしざわ きりか)

第35話「キリッと自在に!!」に登場する。かつて山寺隆一の部下として働いていた女性。結婚を機に退職し、現在は新潟県で暮らしている。新潟県に出張に訪れた隆一と偶然再会、ご当地グルメである「きり玉丼定食」を隆一に紹介する。隆一の会社にいた頃は彼を異性として意識していたが、隆一に打ち明ける事はなかった。

佳乃 (よしの)

第38話「ニクいやつでスイません」に登場する。大阪で芸子をしている女性で、取引先との接待で大阪を訪れた山寺隆一と出会う。「出汁こそ大阪の文化」との信条を持ち、隆一に出汁で肉を味わうご当地グルメ「肉吸い」を紹介する。芸子としては高い人気と実力を兼ね備えた人物であり、接待後のアフターケアも忘れないプロ根性の持ち主。

畑中 希望 (はたなか のぞみ)

第39話「ぼくぁ来るっす」に登場する。山寺隆一が庭戸理佳に勧められた福井県のご当地グルメ「ボルガライス」を食べるために入った食堂で出会った女性。B級グルメの取材を全国各地で行っており、ボルガライスの発祥を求めて隆一と意気投合する。夫に不倫をされているが、そんな夫を疑わない純真な性格の持ち主。

(まさ)

第40話「父ちゃん最高!?」に登場する。山口県に出張で訪れた山寺隆一が入った食堂の若女将。その食堂はかつて山口県で海水浴場のアルバイトをしていた隆一が通っていた食堂だったが、代替わりをしたため味が変わってしまっていた。なんとか先代の味を再現しようと悩んでいた雅は、食通の隆一に相談する。

片桐 倫香 (かたぎり りんか)

第41話「妬いてぶってたまげる子」に登場する。主に不倫案件を担当する女性弁護士。愛媛県に出張にやって来た山寺隆一と通勤中に出会い、「焼豚玉子飯」を勧めた。これまで多くの女性と関係を持ってきた隆一に、不倫や離婚を専門に扱う弁護士という事で当初警戒されていたが、食事を通して意気投合する。

壇 充華 (だん みつか)

第46話「自由にモジモジ」に登場する。秋田県に出張にやって来た山寺隆一に、ご当地グルメである「十文字中華そば」の店を紹介した。秋田県内でスナックを経営しており、夫は海外出張のため不在にする事が多い。人生の岐路に立たされている事を自覚しており、隆一と関係を持つ事で改めて自身を見つめ直すきっかけとなった様子。

小蝶辺 みつる (こちょうべ みつる)

第48話「スパンコールの喝采」に登場する。北海道にある山寺隆一の取引先で受付嬢をしている女性。漁師をしている兄が、国後島周辺でロシア船に拿捕されて拘束されており、その身を案じている。市場に勤めている友人を通して隆一に北海道のご当地グルメである「スパカツ」を紹介した。

岩垣 胡桃 (いわがき くるみ)

第49話「下記、お越しください」に登場する。岡山県に住む専業主婦で、代わり映えしない日々を過ごす中、ご当地グルメである「カキオコ」を食べるのがささやかな楽しみとなっている。なじみの食堂で偶然「カキオコ」を食べていた山寺隆一と出会い、彼の食べ方に何かを感じて食事を共にする。

奈緒美 スティックマイヤー (なおみ すてぃっくまいやー)

第50話「入れモン捨てきれず」に登場する。長崎県に出張に来た山寺隆一と出会い、長崎のご当地グルメ「レモンステーキ」を紹介する。生粋の日本人だが、アメリカ海軍のミサイル巡洋艦艦長が夫である事から、長崎に駐留しているアメリカ軍人を一喝する迫力を持った女性。

書誌情報

不倫食堂 21巻 集英社〈ヤングジャンプコミックス〉

第21巻

(2022-08-19発行、 978-4088923475)

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