あらすじ
第1巻
東京に本社を置く中小企業のサラリーマンの坂好ハジメは、1年の半分は出張に出掛けている。しかし、経費節減で主張先での宿泊は許されず、いつも日帰りだった。そんなハジメの楽しみは、出張帰りの新幹線内で駅弁とお酒を堪能する「駅弁呑み」。兵庫県への出張帰りの車内、ハジメはビールの「一番搾り 神戸づくり」から駅弁呑みを開始する。そして、おいしい弁当の激戦区である兵庫県でハジメが今回選んだのは、「ひっぱりだこ飯」。1998年の明石海峡大橋の開通を記念して作られた名物弁当で、蛸壺をイメージして作られたかわいい陶器の器に入っている。おいしい弁当にビールも進み、次はカップ酒の「神鷹サケカップ」を堪能。駅弁呑みを満喫し、仕事の疲れと酔いから眠ってしまったハジメは終点の東京に着き、車掌に起こされる。あわてて降りたハジメは、記念に持ち帰ろうと思っていた蛸壺を車内に忘れてしまうのだった。(第1話「明石のひっぱりだこ」。ほか、11エピソード収録)
登場人物・キャラクター
坂好 ハジメ (さかずき はじめ)
東京に本社を置く中小企業「ニチブンテクノス株式会社」に勤務する独身の男性。全国各地にある得意先に年に一度出向き、工場の部品の交換や点検などを行っている。経費節減で出張先での宿泊はできず、日帰りでの出張が基本ながら、得意先が多いために1年の半分は出張している。得意先に気になる女性社員がいたりもするが、年に一度しか行かないため、なかなか恋愛までには進展しない。そんな中、本社勤めのみゆきをデートに誘うことに成功する。出張帰りの新幹線の車内で、ご当地の名物弁当とお酒を味わう「駅弁呑み」を何よりの楽しみとしている。
みゆき
東京に本社を置く中小企業「ニチブンテクノス株式会社」に勤務する独身の女性。本社で事務をしており、坂好ハジメとも親しい。明るく飾らない性格で、ハジメからのランチの誘いに応じ、箱根ロマンスカーで駅弁とお酒を味わうデートを堪能した。
部長 (ぶちょう)
東京に本社を置く中小企業「ニチブンテクノス株式会社」に勤務する中年の男性。部長を務めている。禿げ頭で度のキツイ眼鏡を掛け、たらこ唇が特徴。経費節減のためにいつも坂好ハジメに日帰りでの出張を命じているが、九州への出張の際は宿泊を認め、激安ビジネスホテルを手配した。