作品の概要
基本情報
『ハツコイダンス!』に次ぐ、佐野愛莉の連載作品。
要旨と舞台設定
現代の日本を舞台に、極道組織の跡目争いと婿取りを軸とした恋愛を描く。日本最大の極道組織・月城組の総帥が、孫娘の月城愛夏羽が選んだ男を次期総帥にすると宣言したことから物語が始まる。
ストーリー展開
主人公の愛夏羽は月城組総帥の孫娘だが、ヤクザを嫌い、普段は地味な眼鏡をかけて過ごしている。ある日、愛夏羽は癒やしを求めて通う猫カフェで、天使のような店員・小野紀羅と出会うが、彼は月城組の次期総帥の座を狙う蛇嶋組の若頭・蛇嶋紀羅だった。 紀羅は愛夏羽に近づき、彼女のファーストキスを奪い、同じクラスに転入するなど執拗に迫る。
ジャンル的特徴と位置づけ
本作は、極道という非日常的な要素と恋愛を融合させたラブコメディである。月城組総帥の宣言をきっかけに、次期総帥の座を巡り、日本全国のヤクザたちが「婿取り合戦」に参戦することになる。
世界観の構築と設定
日本最大の勢力を誇る月城組が、裏社会の頂点に君臨している世界が舞台。月城組の娘が16歳になった時、婿にした極道が組の次期総帥となる伝統が存在する。また、物語は日本国内で繰り広げられるが、上海など海外にも広がりを見せることもある。
連載状況
小学館「Sho-Comi」2020年3・4合併号から2024年2号まで連載。
あらすじ
日本の裏社会を牛耳る月城組総帥は、孫娘の月城愛夏羽の16歳の誕生日に重大発表をする。愛夏羽が選んだ極道を、月城組の次期総帥にするというのだ。それは、組の伝統であり、愛夏羽の宿命だという。そのニュースは、テレビで全国にも流れた。実はヤクザが大嫌いな愛夏羽は、極道の伝統や日常に、大きなストレスを抱えていた。そんな愛夏羽のストレス解消法は、猫カフェでかわいい猫たちと戯れることだった。また、行きつけの店には、先月入店した小野紀羅という天使のような18歳男子がおり、愛夏羽は彼のことが気になっていた。猫カフェで、紀羅に誕生日プレゼントをもらった帰り、愛夏羽はガラの悪い男にナンパされる。男に連れ去られそうになったとき紀羅が現れ、男に体当たりをくらわす。紀羅は愛夏羽の手を取って走って逃げた。男から遠く離れた場所で、紀羅は愛夏羽の家はヤクザなのかと聞く。テレビで婿取りのニュースを見ていたのだ。家が極道であることを嫌い、ひた隠しにしてきた愛夏羽はたじろぎ、紀羅が離れていくことを恐れる。しかし紀羅は、彼女が月城組の孫娘だということを知りながらも、告白して愛夏羽の唇を奪った。夢見心地で帰宅する愛夏羽は、途中で紀羅のプレゼントを猫カフェに忘れてきたことに気づく。慌てて店に戻った愛夏羽は、さっきのガラの悪いナンパ男と紀羅が話しているのを目撃する。ナンパ男は、紀羅が雇ったサクラだったのだ。金を要求するナンパ男に、紀羅は躊躇なく膝蹴りを入れてボコボコにする。紀羅の正体は、蛇嶋組若頭。月城組の次期総帥の座を狙っているヤクザだったのだ。純情を踏みにじられた愛夏羽は、紀羅を絶対に許さないと宣言。しかし紀羅は、愛夏羽のクラスに転入してきて、蛇のように執拗に彼女に迫るのだった。
登場人物・キャラクター
月城 愛夏羽 (つきしろ あげは)
16歳の女子高生。日本一の極道である月城組総帥の孫娘だが、ヤクザが嫌い。自分の正体を悟られないよう、普段はダサイメガネをかけている。黒のロングヘアー、いわゆる姫カットが特徴。純情だが気性は激しい。婿を取ることにより、月城組の次期総帥を選ぶという宿命を背負っている。月城組次期総帥の座を狙う、蛇嶋紀羅にファーストキスを奪われ、執拗に迫られる。
蛇嶋 紀羅 (へびじま きら)
18歳の男子。蛇嶋組の若頭で、背が低く天使のような見た目だが、実は冷酷なヤクザ。左腕に、巻き付くような蛇のタトゥーが入っている。月城組の次期総帥の座を狙い、月城愛夏羽と結婚しようと彼女に近づく。「小野紀羅」の偽名を使い、猫カフェの店員になりすましたり、年齢を偽って愛夏羽と同じクラスに転入したりする。
書誌情報
仁義なき婿取り 16巻 小学館〈フラワーコミックス〉
第1巻
(2020-07-29発行、978-4098711307)
第2巻
(2020-09-28発行、978-4098711406)
第3巻
(2020-12-25発行、978-4098712212)
第4巻
(2021-03-29発行、978-4098713288)
第5巻
(2021-06-28発行、978-4098713363)
第6巻
(2021-10-26発行、978-4098715381)
第7巻
(2021-12-24発行、978-4098715480)
第8巻
(2022-03-25発行、978-4098716159)
第9巻
(2022-06-24発行、978-4098716791)
第10巻
(2022-10-26発行、978-4098718252)
第11巻
(2022-12-26発行、978-4098718306)
第12巻
(2023-04-26発行、978-4098720668)
第13巻
(2023-08-25発行、978-4098721979)
第14巻
(2023-11-24発行、978-4098723898)
第15巻
(2024-02-26発行、978-4098724680)
第16巻
(2024-07-25発行、978-4098725892)







