概要・あらすじ
高校生の葉山涼太は、3年前に兄の死を経験してから、人が死ぬような小説ばかりを読みふける、無気力な日々を過ごしていた。そんなある日、高校卒業を間近に控えた最後の体育祭に、クラスメイトの上村小春と同じ種目で一緒に参加することが決まる。体育祭に向けて、天真爛漫な小春と接していくにつれ、涼太は塞いでいた心を徐々に開いていく。
登場人物・キャラクター
葉山 涼太 (はやま りょうた)
高校生の少年。3年前に兄を亡くして以来、何事にも無気力になってしまう。そのため他人に暗い印象を与え、教室でも1人でぼんやりしていることが多い。体育祭でミラクルリレーの走者に選ばれ、上村小春とペアになって走ることになった。以降、小春と接していくことによって塞いでいた心を徐々に開き始める。父親は食品関係の仕事をしており、母親と3人で暮らしていたが、高校卒業を機に一人暮らしを始める。 一浪後、大学に通うようになってから近くの短大に通っていた小春と交際を開始し、お互いの講義が終わった後に待ち合わせたり、休日を一緒に過ごすようになった。成績は優秀で、食事の食べ方が綺麗。
上村 小春 (うえむら こはる)
高校生の少女。長い茶髪を後頭部で1つに束ねてポニーテールにしている。明るく活発な性格で、困った人を放っておけない優しい心の持ち主。クラスメイトの葉山涼太と体育祭でミラクルリレーでペアになって走ることになり、それがきっかけで涼太と親しくなっていく。実は中学生の頃から涼太のことを想っていたが、涼太は教室で1人でぼんやりしていることが多かったため、気持ちを伝えることができずにいた。 高校卒業後は短大に通っていたが、一浪後に近くの大学に通うようになった涼太と付き合い始める。以降はお互いの講義が終わった後に待ち合わせしたり、休日を一緒に過ごすようになった。
塚原 (つかはら)
大学生の男性。茶色の短髪で、パーカーとジーパンを着用している。葉山涼太が高校卒業後に一浪して進学した大学のクラスメイト。涼太と仲が良く、彼が一人暮らしをしているアパートに頻繁に遊びに来ている。涼太とは同学年だが、涼太が一浪しているため、年齢は1つ年下。明るくて人懐こい性格をしており、彼女と別れたばかりで傷心している様子の涼太を励ますために合コンをセッティングするなど、世話好きな一面も持つ。
鈴原 えみり (すずはら えみり)
大学2年生の女性。茶色の長い髪をストレートにしていて、前髪を目の上で切りそろえている。葉山涼太が高校卒業後に一浪して進学した大学の後輩。学科は英文で、登山サークルに所属している。塚原が涼太のためにセッティングした合コンに参加したメンバーの1人で、涼太のことを気に入り、付き合っているわけではないが、自然と一緒にいることが増えていく。 明るく優しい性格で、特技は料理。大好きな涼太に気に入られようと健気に尽くしている。
兄貴 (あにき)
葉山涼太の兄。成績優秀で、涼太が劣等感を覚えてしまうほどに何でもできる頼れる存在であり、消防士になることを夢見ていた。しかし、高校2年の9月に、救急車で運ばれた搬入先の病院で亡くなった。この時、涼太は中学生だった。
その他キーワード
ミラクルリレー
葉山涼太の高校で開催された体育祭の、競技種目の1つ。米袋に男女2人ペアになって入り、交互にジャンプして進み、その速さを競う。涼太と上村小春がペアに選ばれ、走者として出場することになった。
クレジット
- 原作
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瀬尾 まいこ