冒険者をクビになったので、錬金術師として出直します! ~辺境開拓? よし、俺に任せとけ!

冒険者をクビになったので、錬金術師として出直します! ~辺境開拓? よし、俺に任せとけ!

佐々木さざめきの小説『冒険者をクビになったので、錬金術師として出直します! ~辺境開拓? よし、俺に任せとけ!~』のコミカライズ作品。冒険者として活躍できずにパーティーを追放され続ける魔術師のクラフト・ウォーケンは、冒険者を辞めて辺境の開拓に志願した際、自分に最適な職業が錬金術師であることを教えられる。転職したクラフトが、規格外のアイテムを作って仲間たちと開拓していく姿を描いたスローライフファンタジー。「マンガUP!」で2019年5月から配信の作品。

正式名称
冒険者をクビになったので、錬金術師として出直します! ~辺境開拓? よし、俺に任せとけ!
ふりがな
ぼうけんしゃをくびになったのでれんきんじゅつしとしてでなおします へんきょうかいたく よしおれにまかせとけ
原作者
佐々木 さざめき
作画
ジャンル
ファンタジー
関連商品
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あらすじ

最強の錬金術師が誕生

16歳のクラフト・ウォーケンは、冒険者ギルドに所属して活動していたが、魔術師の紋章を刻んでいるにもかかわらず、ごくわずかな初級魔法しか使えなかった。そのため、パーティーを組んでも戦力どころか足を引っ張るばかりで、すぐにパーティーから追放されてしまう。それでも強い魔術師になろうと4年間、努力を重ねていたもののあまり上達していなかった。そして20歳になったある日、事情をよく知る冒険者ギルドの受付嬢から「冒険者に向いていないので生産ギルドに登録して辺境開拓に参加してみてはどうか」と提案される。冒険者を辞めることになるが、この提案を人生の転機だと感じたクラフトは、生産ギルドのギルド長に、これまでの事情を伝える。クラフトの説明を聞いたギルド長は、紋章官による紋章適正を受けるようにクラフトにアドバイスを送る。紋章官によるとクラフトの適正紋章は神のような力を持つが、今まで見つかっていない「黄昏の錬金術師」で紋章を刻み直したクラフトは、これまで感じたことのない魔力を実感する。こうしてクラフトは、生まれ変わったような気分になり、新しい紋章の力を辺境開拓に役立てることを決意して開拓地に向けて出発する。

発展していく開拓地

開拓地に到着したクラフト・ウォーケンは、生産ギルド仲間のリーファン・ハマンや開拓を指揮するカイル・ガンダール・ベイルロードなどと共に作業を開始する。開拓地へ向かう途中で、スタミナポーションを作った際にクラフトが錬金術で作るものは、規格外の効果を発揮する伝説級品質であることが判明したため、クラフトはさまざまなアイテムを作って仲間たちをサポートしていく。クラフトの作ったアイテムもあって途方もないスピードで村は開拓されていくが、ある朝クラフトは寝ているカイルが発作で苦しんでいる姿を見てしまう。カイルの護衛を務めるペルシア・フォーマルハウトから事情を聞いたクラフトは、病気を治すキュアポーションを作るが、伝説級品質のキュアポーションでもカイルの病気には効かなかった。カイルの病気を確実に治せるポーションに心当たりがあるクラフトは、ポーションの材料を取りに行くにはかなりの戦力が必要となり、そのために開拓を優先して村に冒険者ギルドの支部を誘致することをリーファンに提案。半年後、無事に支部を誘致できた村は、冒険者や新しい開拓民が次々に訪れるほど盛況を極め、さらにゴールデンドーン村という地名も認知度が上がっていく。状況が整いつつあると感じたクラフトは、カイルを治すための第一歩としてレイドックたち実力派パーティーを護衛に付け、希少金属が採取できそうな危険地帯へ向かう。

ドラゴン討伐

危険地帯での鉱石採取を無事に終えてゴールデンドーン村に戻って来たクラフト・ウォーケンは、鉱石を使って開拓を進める一方で、アンブロシアの花の自生地を探していた。2か月後、クラフトは一輪のアンブロシアの花を見つけて帰還したレイドックから、予想どおりアンブロシアの花の自生地にドラゴンが棲んでいることを知らされる。ゴールデンドーン村に滞在する多くの冒険者、採取した鉱石で新しく作った武具、これまで作ってきた各種アイテムを結集すればドラゴンと戦っても十分勝算はあると考えたクラフトは、ドラゴン討伐を提案する。ドラゴンを倒せば採取した大量のアンブロシアの花から作った万能霊薬エリクサーで、カイル・ガンダール・ベイルロードの病気を完治させられると知ったゴールデンドーン村の住人も志願し、討伐隊が結成された。ドラゴンとの戦闘は先制攻撃がうまく決まったことで順調にいくと思えたが、ドラゴンが魔法を無効化する魔法陣を展開したことでクラフトたちは一気に窮地に追い込まれてしまうのだった。

関連作品

小説

本作『冒険者をクビになったので、錬金術師として出直します! ~辺境開拓? よし、俺に任せとけ!』は、佐々木さざめきの小説『冒険者をクビになったので、錬金術師として出直します! ~辺境開拓? よし、俺に任せとけ!~』を原作としている。原作小説版は、佐々木さざめきが「小説家になろう」に投稿していた作品で、双葉社Mノベルスから刊行された。イラストはあれっくすが担当している。

登場人物・キャラクター

クラフト・ウォーケン

「魔の土地」と呼ばれる辺境を開拓している男性。年齢は20歳。生まれつき魔力が高く、魔術師の紋章を刻めたことで16歳の時に魔術師の冒険者になって活動していた。しかし、どれだけ努力しても初級魔法しか使えずに戦闘能力も向上しなかった。20歳の時に冒険者ギルドから生産ギルドに移って辺境開拓に参加しないかと持ちかけられ、人生の転機だと考えて開拓に参加する。その際、生産ギルドのギルド長から紋章官による紋章適正を受けることを勧められ、神のような力を持つがこれまで見つかっていない「黄昏の錬金術師」が自分にもっとも適した紋章だと知らされる。錬金術師に転職後は、紋章から与えられる知識と膨大な魔力によって規格外のアイテムを数多く作り、冒険者時代に培った技術で開拓に多大な貢献を果たす。正義感が強くて面倒見がいい性格で、多くの仲間から絶大な信頼を得ているが、クラフト・ウォーケン自身はまったく気づいていない。

リーファン・ハマン

「魔の土地」と呼ばれる辺境を開拓している女性。土小人(ノーム)と人間のハーフなため、見た目は子供ながら年齢は高め。ただし見た目の幼さや年齢のことに触れる人間には容赦ない一撃を加える。ゴールデンドーン村では生産ギルド長を務めて陣頭指揮を執ったり、鍛冶屋として武具や農具などの鍛造も行っている。開拓場所には以前ノームの集落があり、小さい頃にそこで住んでいたが、大量のヒュドラによって集落を滅ぼされた過去があるため、今回の開拓に対する思いは人一倍強い。生産職だが戦闘も一通りこなせて、ハンマーを使った戦いを得意としている。

カイル・ガンダール・ベイルロード

ベイルロード辺境伯の三男。年齢は10歳前後。穏やかで心優しい性格で、領民のことを大切に思ってベイルロード辺境伯に減税などを提案していることから、領民からの信頼は非常に高い。生まれつき身体が弱く、特に心臓が悪いにもかかわらず、兄のザイード・ガンダール・ベイルロードからの嫉妬と嫌がらせにより、「魔の土地」と呼ばれる辺境の開拓事業の責任者となる。クラフト・ウォーケンが作ったスタミナポーションを飲んでから一時的に身体の調子がよくなり、求心力と指導力を存分に発揮していく。自分のよき理解者で、開拓に多大な貢献を果たしているクラフトのことを兄のように慕っている。

マイナ・ベイルロード

ベイルロード辺境伯の娘。カイル・ガンダール・ベイルロードの妹。物静かな性格で人見知りな恥ずかしがり屋のため、ふだんはつねにカイルといっしょにいる。まだ幼女ともいえる年齢だが、カイルと共に「魔の土地」と呼ばれる辺境の開拓に同行する。クラフト・ウォーケンがカイルのことを真剣に思っていることを知るとクラフトにも懐き、会議や報告会の時などはクラフトの膝の上に座ったりしている。

ザイード・ガンダール・ベイルロード

ベイルロード辺境伯の次男。領民に慕われているカイル・ガンダール・ベイルロードのことを疎ましく思っており、「魔の土地」と呼ばれる辺境の開拓事業の責任者を押し付けてカイルの経歴に傷をつけようと画策する。傲慢な性格で尊大な態度を取る。自分のことは有能だと思っているが、さまざまな面でカイルより劣っている。

ペルシア・フォーマルハウト

カイル・ガンダール・ベイルロードとマイナ・ベイルロードの護衛を務める女性。カイルとマイナのことを何より大事に思っており、「魔の土地」と呼ばれる辺境の開拓に向かう二人に帯同する。剣を使った戦闘が得意で、親衛騎士団にも所属できるほどの実力を誇る。正義感が強くて男勝りな性格で、女性扱いされることに慣れておらず、容姿などをほめられると取り乱してしまう。

アルファード

カイル・ガンダール・ベイルロードとマイナ・ベイルロードの護衛を務める男性。ペルシア・フォーマルハウトからは「アル」と呼ばれている。カイルとマイナのことを何より大事に思っており、「魔の土地」と呼ばれる辺境の開拓に向かう二人に帯同する。剣を使った戦闘が得意で、クラフト・ウォーケンたちが魔物討伐に出掛けた時はゴールデンドーン村に残って防衛の指揮を執っている。

ジタロー

「魔の土地」と呼ばれる辺境を開拓している男性。腕のいい若手の狩人。人懐っこい性格で、身分を気にせず誰とでも自然体で接している。また行動派で図太いところがあり、クラフト・ウォーケンたちが遠出する時は、呼ばれていないにもかかわらず毎回付いてきている。

レイドック

冒険者をしている男性。剣士の紋章を持ち、剣を使った戦闘を得意としている。パーティーのリーダーを務め、戦闘では的確な指示を出してみごとな連携を見せる。クラフト・ウォーケンとはお互い冒険者になって間もない頃にパーティーを組んだことがあった。クラフトがパーティーを抜けるのを引き止められなかったことを今でも後悔している。クラフトたちが開拓した村に冒険者ギルドの支部が誘致されると、すぐにクラフトと再会するため訪れる。その後は開拓村を拠点に活動を始める。裏表のない実直な性格で、剣の腕も立つため開拓村の住人からの信頼も厚い。

ソラル

冒険者をしている女性。レンジャーの紋章を持ち、弓を使った戦闘を得意としている。レイドックのパーティーの一員。クラフト・ウォーケンとはお互い冒険者になって間もない頃にパーティーを組んだことがあった。その時からレイドックに対して好意を寄せている。レイドックと共にクラフトたちが開拓した村を訪れてクラフトと再会。その後は開拓村を拠点に活動を始める。

ベップ

冒険者をしている男性。神官の紋章を持ち、戦闘では支援魔法でサポートしている。レイドックのパーティーの一員。クラフト・ウォーケンとも顔見知りで、レイドックと共にクラフトたちが開拓した村を訪れてクラフトと再会。その後は開拓村を拠点に活動を始める。魔物の解体を苦手としている。

バーダック

冒険者をしている男性。紋章は持っていないが、魔術師として強力な攻撃魔法が使える。レイドックのパーティーの一員としてレイドックと共にクラフトたちが開拓した村を訪れて、開拓村を拠点に活動を始める。

モーダ

冒険者をしている男性。人並み外れた筋力の持ち主で、斧(おの)と盾を装備して、前衛としてパーティーの最前線で戦う。無口で必要最低限な時にしかしゃべらない。レイドックのパーティーの一員としてレイドックと共にクラフトたちが開拓した村を訪れて、開拓村を拠点に活動を始める。

場所

ゴールデンドーン村 (ごーるでんどーんむら)

魔物が頻出するため「魔の土地」と呼ばれる場所を、クラフト・ウォーケンたちが開拓して誕生した村。当初、村の名前は開拓の責任者であるカイル・ガンダール・ベイルロードからとって「カイル村」とする声が多かったが、カイル自身が「みんなで開拓して、これからもみんなで発展させていく」という目的があるため頑(かたく)なに拒否した。その後、夜明けや始まりを意味する「ドーン」に、開拓に多大な貢献を果たしたクラフトの「黄昏の錬金術師」が黄金さえ作れるという逸話から「ゴールデン」という名称をカイルの独断で加えて、「ゴールデンドーン村」という名称に正式に決まる。

クレジット

原作

佐々木 さざめき

構成

獅子唐

キャラクター原案

あれっくす

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