トリリオンゲーム

トリリオンゲーム

『クライング フリーマン』(原作:小池一夫)『サンクチュアリ』(原作:史村翔)他、数々のヒット作を手掛けた池上遼一の連載作品。原作は『Dr.STONE』(作画:Boichi)他で知られる稲垣理一郎で、青年誌では初連載となる。現代日本を舞台に、人心掌握術に長けた陽(ハル)とIT技術に優れた学(ガク)という対照的な青年二人が、ゼロから起業してトリリオンダラー(1兆ドル)稼ぐことを目指す物語。ハッキングコンテスト優勝を機に起業した二人は、ネットショップ運営や、ソーシャルゲーム製作など多様なビジネスに挑戦。ライバル企業「ドラゴンバンク」との買収合戦や様々な障害に直面しながら成長していく。本作は「スタートアップコミック」であり、ITベンチャー創業、資金調達、M&A、IPOなど現実のビジネス要素を取り入れたビジネス成長ストーリー。ハルのカリスマ的な交渉術とガクの技術力という対照的な能力の組み合わせにより、緊迫感のあるビジネス交渉シーンが描かれる。また、現代日本の起業環境やスタートアップ文化がリアルに描写されている点も特徴である。小学館「ビッグコミックスペリオール」2021年1号より連載。2022年に「マンガ大賞2022」第6位に選出され、2024年には第69回「小学館漫画賞」を受賞した。テレビドラマ版が、2023年7月から9月まで放送され、2025年2月には実写映画版が公開された。また、テレビアニメ化も果たし、2024年10月から2025年3月まで連続2クールで放送された。

正式名称
トリリオンゲーム
ふりがな
とりりおんげーむ
原作者
稲垣 理一郎
作画
ジャンル
その他職業・ビジネス
レーベル
ビッグ コミックス(小学館)
巻数
既刊10巻
関連商品
Amazon 楽天 小学館eコミックストア

作品の概要

基本情報

『クライング フリーマン』(原作:小池一夫)『サンクチュアリ』(原作:史村翔)他、数々のヒット作を手掛けた池上遼一の連載作品。原作は『Dr.STONE』(作画:Boichi)他で知られる稲垣理一郎で、青年誌では初連載となる。

要旨と舞台設定

現代日本を舞台に、人心掌握術に長けた天王寺陽(ハル)とIT技術に優れた平学(ガク)という対照的な青年二人が、ゼロから起業してトリリオンダラー(1兆ドル)を稼ぐことを目指す物語である。

ストーリー展開

ハッキングコンテスト「セキュリティ・チャンピオンシップ」優勝をきっかけに、ベンチャーキャピタルから出資を受け、ハルとガクは起業する。その後、ネットショップ運営やソーシャルゲーム製作など多様なビジネスに挑戦し、急成長を遂げる。途中、ライバル企業「ドラゴンバンク」との買収合戦や様々な障害に直面しながら、二人の友情と野望が試される展開となる。

ジャンル的特徴と位置づけ

本作は、起業とビジネス成長ストーリーを描いた「スタートアップコミック」。ITベンチャー創業、資金調達、M&A、IPOなど現実のビジネス要素を取り入れつつ、エンターテインメント性の高い物語構造を持つ。また、稲垣の構成力と池上の劇画タッチが融合した独自の作風が魅力となっている。

世界観の構築と設定

本作は、資金調達やベンチャーキャピタル、敵対的買収といった現実のビジネス構造が物語の基盤となっており、現代日本の起業環境やスタートアップ文化がリアルに描かれている。また、IT技術や金融知識が重要な要素となっており、それらが人間ドラマと絡み合う構造となっている。

連載状況

小学館「ビッグコミックスペリオール」2021年1号より連載。

受賞歴

2022年「マンガ大賞2022」第6位。

2024年第69回「小学館漫画賞」。

メディアミックス情報

テレビドラマ

2023年7月から9月までTBS系列にて放送。キャストは、天王寺陽を目黒蓮、平学を佐野勇斗が演じる。

実写映画

『劇場版「トリリオンゲーム」』:2025年2月14日公開。監督は村尾嘉昭が務め、テレビドラマ版のキャストが続投する。

テレビアニメ

2024年10月から2025年3月までTBSほかにて連続2クールで放送。アニメーション制作はマッドハウス。キャストは、天王寺陽を大塚剛央、平学を石毛翔弥が演じる。

あらすじ

世界長者番付で、21世紀初のトップ10入りを果たした二人の日本人がいた。彼らの名は、天王寺陽(通称ハル)と平学(通称ガク)。二人の出会いは、中学時代最後の春。ガクが不良に絡まれているところを、ハルが助けたのが最初だった。計算高いハルは、監視カメラがトラックで塞がれていたのを承知で暴れたのだが、そのトラックが途中で移動。その結果、ハルのケンカが監視カメラに記録されてしまった。暴力事件が表沙汰になれば、ハルは受験した高校に入れないだろう。「自分は被害者だから大丈夫」と胸をなでおろすガクだったが、自分を助けてくれたハルのために勇気を振りしぼる。カバンからノートパソコンを取り出すと、監視カメラが使用しているWi-Fiに接続し、そこから制御画面に侵入。ハルが暴れている動画を削除することに成功する。それを見たハルは、驚愕と同時に、ガクを褒め称え、以来二人は友人となった。時は経ち、同じ大学に通う二人は、就職活動の時期を迎えた。就活全勝のハルに対して、コミュニケーション能力に問題があるガクは全敗。残すは本命の超有名IT企業「ドラゴンバンク」一つとなっていた。そして迎えた、ドラゴンバンクの最終面接。ガチガチに緊張したガクに対する面接官の評価は低かった。一方、同じくドラゴンバンクの面接を受けたハルは、持ち前の明るさとハッタリで面接官に好印象を与えた。はたして結果は、ハルだけが採用となった。しかしハルは、ドラゴンバンクの内定式を途中退場、就職を辞退してしまう。「口とハッタリで世渡りするハルのような男」「しっかりとした腕のあるガクのような男」。ビジネスにはその両輪が必要だとハルは言う。「片輪しか採用しないような会社は、入って育てるより、買い叩く」と宣言したハルは、ガクと共にゼロから会社を立ち上げることを決意。1兆ドル(トリリオンダラー)を稼いで、すべてを手に入れると宣言するのだった。

登場人物・キャラクター

天王寺 陽 (てんのうじ はる)

「世界一のワガママ」を自称する、容姿端麗、頭脳明晰な青年。長髪が特徴。平学(ガク)とは、中学時代からの同級生。口がうまくハッタリで世の中を渡るタイプの人間。ただし、口だけではなく実力もあり、語学に通じており、身体能力も高い。また、理屈抜きで同級生を助けるなど正義感も強い。ガクのIT知識、パソコン技術を高く評価しており、二人で起業し、この世のすべてを手にできる金額、1兆ドル(トリリオンダラー)を稼ぐことを目標とする。

平 学 (たいら まなぶ)

小心者で、コミュニケーションが下手な青年。メガネが特徴。幼少時からコンピュータに興味を持ち、マイコン雑誌を愛読していた。天王寺陽(ハル)とは、中学時代からの同級生。IT知識の高さをハルに買われ、二人で起業することになる。

黒龍 キリカ (こくりゅう きりか)

日本最大のIT企業「ドラゴンバンク」の社長令嬢。20歳そこそこながら、同社の取締役を務め、周りからは「桐姫」と呼ばれている。天王寺陽(ハル)と平学(ガク)を高く評価しており、持株比率51パーセントを条件に、二人に1億円の出資を申し出る。

クレジット

書誌情報

トリリオンゲーム 10巻 小学館〈ビッグ コミックス〉

第1巻

(2021-03-30発行、978-4098610105)

第2巻

(2021-08-04発行、978-4098611133)

第3巻

(2022-01-04発行、978-4098612284)

第4巻

(2022-07-04発行、978-4098613205)

第5巻

(2022-10-28発行、978-4098614561)

第6巻

(2023-03-30発行、978-4098616053)

第7巻

(2023-07-12発行、978-4098618538)

第8巻

(2023-11-30発行、978-4098626267)

第9巻

(2024-04-30発行、978-4098626915)

第10巻

(2025-02-14発行、978-4098630356)

SHARE
EC
Amazon
logo