勇士ダンダン

勇士ダンダン

舞台は荒廃した未来の地球。好奇心旺盛で勇気ある少女と心優しきロボットが旅先で遭遇することになる、数々の過激な冒険を描いたSFアクション漫画。永井豪の他作品も含め、過去のロボット漫画のパロディも盛り込まれている。

正式名称
勇士ダンダン
ふりがな
ゆうしだんだん
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
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概要・あらすじ

西暦2030年に勃発した第三次世界大戦により、世界人口は激減し、ほとんどの科学文明は滅亡した。それから400年後、地球は「鉄人族」と呼ばれるロボットが人類を支配する世界に変貌していた。パルミア王国の姫であるミーコ・パルミアは退屈な宮廷生活を嫌い、女剣士としてそんな世界に冒険の旅に出る。その旅先で早速暴漢に襲われたミーコは、危機一髪のところを鉄人族のロボット・ダンダンに命を救われるのだった。

こうして、鉄人族ながら清い心を持つダンダンと勝気なおてんば姫のミーコとの珍道中が始まる。しかし、2人の行手には幾多の危険と冒険が待ち受けていた。

登場人物・キャラクター

ダンダン

人間のような「心」を持つ鉄人族のロボット。約2メートルを超える巨大な身体で、武士のように剣を腰に差し、背中にはマントを羽織っている。普段は大人しく気弱な性格だが、一旦「戦闘モード」に入ると無敵の強さを発揮する。ただし、ダンダン自身はそんな自分の強さを自覚していない。

ミーコ・パルミア (みーこぱるみあ)

パルミア王国の姫。勝ち気なおてんば娘で、ハイレグのレオタードにマントをまとっただけの過激な服装をしている。身に着けたベルトには金貨が収納されている。「旅の剣客」を自称し悪漢に立ち向かうが、ミーコ・パルミア自身はそれほど強くはなく、ピンチになるとすぐにダンダンを頼る。

タカル・スーダ (たかるすーだ)

度胸をつけるために放浪しながら無銭旅行を続けている家出少年。道中でダンダンとミーコ・パルミアの2人と知り合いになり、一緒に旅をすることになる。背が低く、なんの取り柄もない生意気盛りの少年だが、地理に詳しく旅先案内人の役割を担う。

じいさん

アギラの荒野にあるゲソリン販売店で店主を務める老人。大昔のガソリンスタンドの廃墟の跡地に店を構えており、ゲソリンの貯蔵場所は荒地の地面。娘と2人だけで店を切り盛りしているが、青空店舗となっているためゲソリンを盗掘されやすく、貧乏暮らしで税金も滞納している。

税務署長 (ぜいむしょちょう)

アギラの中心部にある税務署の最高責任者を務める男性。騎馬軍団を率いて善良な住民から強引に税金を取り立てる悪徳官吏。税金を滞納する住民に対しては、家族を人質にとるという暴虐非道ぶりを見せる、卑劣な性格の悪党。

キャロリーヌ

旅芸人一座のヌードダンサーの女性。歌って踊れるスタイル抜群の美女で、一座で最も人気がある。大勢のファンの前では裸で踊っても平気だが、観客が1人しかいないと逆に恥ずかしくて踊れないという、特殊なプロ根性の持ち主。シミノ・チョロゾウに横恋慕されている。

アコ

旅芸人一座の座長の娘。まだ幼さが残る可愛らしい少女でありながら、常に一座のメンバーのことを考えて行動する、強い勇気と芯の強さを持っている。シミチョロ一家にさらわれたキャロリーヌを救出するために奮闘する。

シミノ・チョロゾウ (しみのちょろぞう)

人間ながら、28人もの鉄人族を子分に従えている「シミチョロ一家」の親分。自分の顔を鉄人族のロボットに似せて整形している粗野な男。大金持ちで、町長も警察も誰も手が出ない町一番の実力者。清水の次郎長と、横山光輝の『鉄人28号』をミックスしたパロディキャラクター。

ガーゼット

人間搭載型の巨大ロボット「魔神ガーゼット」に搭乗する青年操縦士。懸賞金がかかった悪党の鉄人族ばかりを襲って破壊し続けていることから「鉄人ゴロシ」の異名を取る賞金稼ぎでもある。永井豪の『マジンガーZ』のパロディキャラクター。

ルビー

美しい歌声が人気の、流れ者のうら若き女性歌手。どこか寂しげな雰囲気で、決して人付き合いをしようとしない秘密めいたところがある。舞台が終わって劇場の支配人から食事の招待を受けても、ノドを休ませることを理由に断るほどで、周囲にはキチンとし過ぎた性格と見られている。

アフロディア

鉄人族の美女型ロボット。賞金首の犯罪者として追われる身となっているが、アフロディア自身は無実の罪を着せられたと主張し、人間に変装して真犯人を探しながら旅をしている。その正体をガーゼットに見破られてしまい、危機を迎える。

サイティ・ダルジャン (さいてぃだるじゃん)

ダルジャン王国の王子で、家来からは「サイティ殿下」と呼ばれている。オカッパ頭で鼻水を垂らし、舌足らずなしゃべり方をする少々オツムの弱い青年。「ダルジャン・鉄人騎士団」を率いて、恋い焦がれるミーコ・パルミアを追跡する。

ザンガー

ザンガー国の国王。鉄人族の巨大なロボットであり、人間の王族を皆殺しにして国王となった。人間をドレイとしてこき使い、脱走する者は容赦なく殺害するよう鉄人兵士に命令を下す非情な性格。自分が最も強い鉄人剣士であると自負している。

集団・組織

鉄人族 (てつじんぞく)

第三次世界大戦で大量生産されたロボット兵士の生き残り。大戦後は人類と共生し、「鉄人族」と呼称されるようになった。だが、長い年月の経過により人間に作られたことが忘れられ、現在では鉄人族は人類に敵対する存在となっている。兵器としての凶暴な性質を持つ個体が大半だが、まれに人間のような「心」を持つ個体も存在する。

場所

アギラ

騎馬軍団を率いて税金を取り立てる、悪らつな税務署長に支配されている独裁国家。ダンダンとミーコ・パルミアの2人が旅の途中で立ち寄ることとなった。荒廃した土地で住民はみな貧乏な暮しを強いられているが、税務署だけは要塞のような巨大な建物となっている。

その他キーワード

ゲソリン

鉄人族のロボットのエネルギー源となる、ガソリンに似た精製油。ガソリンスタンドのような給油所が各地に散在しており、鉄人族はそこでゲソリンを補給する。揮発性が強い油で、ダンダンのように泣き虫だと、涙として出たゲソリンがロウソクの灯に落ちて大爆発を引き起こす危険性もある。

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