博多豚骨ラーメンズ

博多豚骨ラーメンズ

木崎ちあき原作の小説『博多豚骨ラーメンズ』のコミカライズ作品。殺し屋業激戦区の博多を舞台に、殺し屋や探偵など裏稼業を営む荒くれ者達の活躍や、彼らの巻き起こす事件を描く群像サスペンス。「月刊Gファンタジー」2016年7月号から2017年6月号にかけて連載された作品で、2018年1月から、AT-X、TOKYO MXほかでTVアニメ化されている。

正式名称
博多豚骨ラーメンズ
ふりがな
はかたとんこつらーめんず
原作者
木崎 ちあき
漫画
ジャンル
サスペンス
関連商品
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あらすじ

第1巻

平凡な社会人1年生の斉藤は、「レッドラム」に就職が決まった。しかし出社初日に始まったのは、殺し屋になるための訓練だった。レッドラムは殺人請負会社「マーダー・インク」で、斉藤は新人殺し屋として訓練を積む事となる。しかし根が善良な斉藤は殺しの初任務をうまくこなせず、福岡の博多にある支店に左遷となってしまう。異動先の博多は一見平和に見えるが、裏社会では犯罪があふれ、殺し屋業の激戦区でもあった。任務での失敗は許されない崖っぷちの身となった斉藤は、次こそは任務を成功させようと奮闘するものの、ほかの殺し屋のトラブルに巻き込まれてしまう。

第2巻

多国籍マフィア「華九会」に雇われる殺し屋の林憲明は、幹部のと報酬の件で揉めていた。張に腹を立てた憲明は、張の次のターゲットでもある私立探偵の馬場善治と知り合い、彼と手を組む事になる。のちに張と再会した憲明は、華九会によって妹が殺され、母親も5年前に亡くなっていた事を知る。憲明は妹の仇を取るために、華九会への復讐を決意する。一方、幸運にも多額の報酬を手に入れ、夜の博多で豪遊していた斉藤は、街で出会った女性に嵌められ、強姦殺人の犯人にされてしまう。警察に追われる身となってしまった斉藤は、前回の任務中に知り合ったジローを尋ねるのだった。

登場人物・キャラクター

斉藤 (さいとう)

平凡な社会人1年生の男性。東京に住んでいる。裏社会とは無縁だったが、普通の企業だと思って入社したマーダー・インクで殺人訓練を受け、そのまま新人の殺し屋となった。しかし根が善良な性格なため、殺人をする勇気がなく初任務を失敗し、マーダー・インクの福岡支店に左遷される。学生時代は関東でも有名な野球強豪校でピッチャーを務めていたが、相手選手に当てた死球をきっかけに、試合に出られなくなった過去を持つ。 博多では、ジローと偶然ターゲットが重なったのをきっかけに彼と知り合う。のちにジローを通して、林憲明や馬場善治とも知り合う。

林 憲明 (りん しぇんみん)

多国籍マフィア華九会に雇われる殺し屋の青年。年齢は19歳。表向きは台湾人だが、中国の貧しい農村出身。故郷には病気の母親と妹がおり、9歳の時に殺人訓練を受け、家族のために殺し屋となった。報酬の大半を家族に仕送りしているため、殺し屋になったあとも豪華な食事はほとんど食べた事がない。仕事中はロングヘアの女性に扮しており、不意打ちを得意としている。 殺しにはナイフを使用しているが、ナイフピストルを使用する事もある。華九会を離れたあとは馬場善治と手を組むようになる。好きなテレビ番組はドラマ。

馬場 善治 (ばんば ぜんじ)

博多で私立探偵事務所を営む、探偵の青年。のんびり屋で大らかな性格ながら、探偵としての実力は優れている。極度の機械オンチ。情報屋の榎田と仲がよく、たびたび組んで仕事をしている。多国籍マフィアの華九会に狙われたのをきっかけに林憲明と知り合い、榎田と共に憲明の復讐に協力するようになる。博多で生まれ育った九州男児で、博多弁をしゃべる。 好きな食べ物は豚骨ラーメンと明太子。趣味は野球をする事と野球観戦。

榎田 (えのきだ)

博多で情報屋をしている青年。敏腕情報屋にして天才ハッカーでもあり、マフィアや殺し屋など裏社会に関する情報をすぐに集められる。また、かつては海外のハッカーチームに所属していた。金髪のマッシュルームカットの髪型で、派手な色の服装を着用している。探偵の馬場善治と仲がよく、たびたび彼に情報を提供している。福岡市内のネットカフェを根城にしている。

ジロー

犯罪被害者の恨みを晴らす復讐屋を営むオカマ。元美容師で、現在もヘアカットを得意としている。普段は中洲でバーを経営している。恋人を殺されたのをきっかけに復讐屋を始め、ターゲットの家で出会ったミサキを拾う。以降助手として連れ歩き、彼女を娘のようにかわいがっている。ホセ・マルティネスとは友人で、馬場善治とも知り合い。

ミサキ

復讐屋の少女。ジローの助手を務めている。小学生ながらすでに裏家業に身を染めており、ジローのそばで忠実に仕事をこなしている。動物が大好き。過去に義父から虐待を受けていたが、仕事中のジローと偶然出会い、彼に拾われて行動を共にするようになる。

ホセ・マルティネス (ほせまるてぃねす)

ドミニカ出身のゲイの男性。頭はスキンヘッドで、肩にタトゥーを入れている。普段は整体師を生業としているが、拷問師を裏稼業としている。あらゆる手段で相手を拷問し、情報を引き出す事を得意としている。ジローとは友人関係で、榎田とも付き合いがある。

大和 (やまと)

中洲にあるホストクラブの売れっ子ホスト。本業は敏腕スリ師で、裏家業の人間にも気づかれずスリをやってのける。馬場善治に情報を提供する事もある。

宗方 (むなかた)

殺し屋の男性。チームのリーダーを務める。麗子やイワノフ達と組んで原田正太郎のボディーガードをしている。過去ににわか侍と遭遇した事があり、その際に彼に目を傷つけられ、黒い眼帯をしている。

麗子 (れいこ)

元マーダー・インク社員の殺し屋の女性。専門は毒殺で、殺し屋になる前は中洲でキャバクラ嬢をしていた。現在は宗方達と組んで、原田正太郎のボディーガードをしている。趣味はネイルアート。

イワノフ

殺し屋の大男。ロシア人と日本人のハーフ。元マーダー・インク社員。博多では宗方達と組んで、原田正太郎のボディーガードをしている。ナイフや銃ではなく、鍛え上げられた肉体を最大の武器としており、屈強な身体能力を活かして絞殺や扼殺を中心とした殺し方をする。また読唇術も得意としている。

紫乃原 (しのはら)

メガネをかけた殺し屋の男性。愛称は「シノ」。宗方達と組んで、原田正太郎のボディーガードをしている。爆弾作りが得意で、仕事にも活かしている。

原田 正太郎 (はらだ しょうたろう)

福岡市長を務める男性。原田ユウスケの父親。元俳優。裏では黒い噂が絶えず、多国籍マフィア華九会をはじめとした、裏組織との癒着が疑われている。現在も選挙活動中で、身の安全を守りつつ邪魔者を始末するために、宗方達をボディーガードとして雇っている。

原田 ユウスケ (はらだ ゆうすけ)

原田正太郎の一人息子で、大学生。異常性癖を持ち、女性を強姦したうえで殺害する事が多い。さまざまな犯罪に手を染めているが、父親の財力や工作によってすべてを揉み消している。人が苦しむのに快感を覚える歪んだ性癖の持ち主。

(じゃん)

多国籍マフィア華九会の幹部の男性。小太りで、葉巻を吸っている。林憲明を殺し屋として雇っていたが、のちに報酬の支払いで揉み合いになり、別の殺し屋を雇って憲明を狙うようになる。

重松 (しげまつ)

ベテラン刑事の男性。馬場善治をはじめ、博多で裏稼業を営む者達と通じており、彼らに捜査情報を提供する事も多い。このため、法律で裁けない裏社会での事件をよく担当している。

剛田 源造 (ごうだ げんぞう)

博多にあるラーメン屋台でマスターをしている男性。愛称は「源ちゃん」。かつては殺し屋をしていたが引退し、現在は殺し屋の斡旋業をしている。馬場善治と仲がよく、彼に情報提供をする事もある。

佐伯 (さえき)

博多にある美容整形クリニックの院長を務めている男性。温厚で礼儀正しく、つねに敬語で話す。裏稼業として死体の処理を請け負う「死体屋」をしており、馬場善治やジローとも知り合い。

林 僑海 (りん ちゃおめい)

林憲明の妹。兄の憲明と離れて中国で暮らしていたが、張によって原田ユウスケのもとへ売られ、殺害されてしまう。

にわか侍 (にわかざむらい)

謎の殺し屋。福岡の裏社会でも、その姿を見た者はいないとされる噂されている。「殺し屋殺し屋」とも呼ばれ、殺し屋を殺す事を生業としている。伝統芸能「にわか」の面をかぶり、日本刀を武器としている。

集団・組織

華九会 (かきゅうかい)

林憲明を雇っている多国籍マフィア。人身売買を専門としており、裏で子供や女性などを売買している。また集めた子供を鍛え上げ、殺し屋や傭兵などに育て上げている。

博多豚骨ラーメンズ (はかたとんこつらーめんず)

福岡で活動している社会人草野球チーム。メンバーが不足しており、ピッチャーとショートを募集している。

場所

博多 (はかた)

本作の主な舞台となる、福岡にある都市。一見平和な街に見えるが、人口の3%が殺し屋をしているなど、裏では殺しや犯罪が蔓延している。

マーダー・インク (まーだーいんく)

斉藤が入社した殺人請負会社。表向きは「レッドラム」という普通の企業だが、裏では殺人依頼を請け負っており、社員は全員殺人のための訓練を受けている。

その他キーワード

復讐屋 (ふくしゅうや)

ジローが営む裏稼業。通常の殺し屋とは少々異なり、主に殺人を中心とする犯罪被害者の遺族から依頼を受け、依頼主の復讐を代行する。ターゲットを被害者と同じ目に遭わせる事で、依頼主の復讐を遂げている。

クレジット

キャラクターデザイン

一色 箱

原作

木崎 ちあき

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