同居人の佐野くんはただの有能な担当編集です

同居人の佐野くんはただの有能な担当編集です

『田中くんはいつもけだるげ』で知られるウダノゾミの連載作品。一つ屋根の下で暮らす小説家と担当編集者、二人のイケメンが織りなす、ほのぼのとしながらも少しドキドキする日常を描いた同居コメディ。スクウェア・エニックス「ガンガンONLINE」で2021年9月から2024年3月まで連載。

正式名称
同居人の佐野くんはただの有能な担当編集です
ふりがな
どうきょにんのさのくんはただのゆうのうなたんとうへんしゅうです
作者
ジャンル
作家・漫画家
 
同棲
レーベル
ガンガンコミックスONLINE(スクウェア・エニックス)
巻数
既刊5巻
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イケメン小説家と編集者の何気ない日常

小説家の四宮綴一郎と彼の担当編集者の佐野諭は、どちらもクールなイケメン。仕事熱心でマイペースな四宮と、そんな彼を心配する佐野は、お互いの距離が非常に近い。二人のあいだに恋愛感情はないものの、無意識に交わされるイケメン同士のスキンシップや、それに動揺する姿は、彼ら以外の登場人物はもちろん読者の心もくすぐる。本作では、そんなキュンとさせる準BL要素を含んだ、ほのぼのとした日常がコメディタッチに描かれる。

未来を切り拓く大きな一歩

佐野の世話を受けるようになった四宮は、昼夜を問わず執筆活動に明け暮れていた生活を改め、佐野の提案する規則正しい生活を試みる。その結果、執筆に役立つ新たな発見を得る一方で、どこか無理が生じ、彼の文章にあったキレを失ってしまう。文章を書くことを何より愛する四宮にとって、行動が制限されることで本来の才能を発揮しにくくなってしまったのだ。幸いにも、佐野が四宮の文章に違和感を覚えたことで問題は早期に発覚。これを機に二人は話し合い、「管理する同居生活」から「お互いを信じて見守る同居生活」へと舵(かじ)を切ることにした。同時に四宮も、なるべく意識的に人間らしい生活を心がけることを宣言する。この事件をはじめ、同居生活で新たに直面する問題を協力して乗り越え、互いの理解を深めながら成長していく、二人のバディとしての展開も楽しめる。

二人の心温まる日常と個性豊かな人々

物語の当初は、四宮の自宅が主な舞台となり、四宮と佐野の二人の日常生活が丁寧に描かれている。しかし、佐野との暮らしを通じて人間らしさを取り戻した四宮の行動範囲が広がるにつれて、個性豊かな面々が登場する。まるでホストのようなチャラい雰囲気をまとった高山麗、強面(こわもて)で髭面のため到底堅気に見えない八神編集長など、一見すると近寄りがたいキャラクターたち。しかし、彼らは外見こそクセが強いものの心優しく、四宮と佐野の同居生活を温かく見守り、時に彼らなりの方法でサポートする。そんな彼らとのほっこりとした交流もまた、本作の大きな魅力となっている。

登場人物・キャラクター

四宮 綴一郎 (しのみや ていいちろう)

小説家を生業とする男性。年齢は28歳。19歳で新人賞を受賞してデビューして以来、コンスタントに新作を発表し続けている。短編や新聞コラムに加え、最近では文芸誌「文芸不死鳥」で長期連載を手がける実力派である。黒髪のショートヘアをきっちりと整え、眼鏡をかけた端正な顔立ちで、ふだんは和装で過ごしている。座右の銘は「泰然自若」。性格は生真面目かつ非常に仕事熱心で、「プロたるもの締め切りは守って当然」「仕事の電話は何があろうとすぐに出る」と、編集者から逃げ回りがちな一般的な作家とは正反対の言動を見せる。文章を書くことが何よりも好きで、夢中になると周囲の物音も耳に入らなくなるほど。そのため、食事や睡眠をおろそかにしがちな四宮の生活環境を心配した編集者の佐野に同居生活を提案される。当初は戸惑っていたものの、佐野のおかげで生活スタイルが変化し、仕事にも好影響が現れ始める。この事実を冷静にとらえた結果、自ら改めて同居を願い出た。ふだんは落ち着いているが、自分を大切に思うあまりスキンシップが過剰な佐野の前では、動揺する姿を見せることも多い。

佐野 諭 (さの さとる)

不死鳥出版文芸編集部に在籍する編集者の男性。年齢は26歳。四宮が文芸誌「文芸不死鳥」で長期連載を始めた際に、新たな担当編集者となった。学生時代から四宮の小説の大ファンで、彼のことを「小説の神」と称えるほど心から敬愛している。一度、四宮が寝落ちして連絡が取れなくなった際、心配して自宅に駆けつけたことをきっかけに、同居して彼の生活の面倒を見るようになった。グレーのショートヘアで、つねに片目が長い前髪で隠れている。高身長で誰もが振り返るほどのクールなイケメンだが、実際は腰が低く、優しいうえに非常に気が利く。また、四宮の意向を先読みして資料を手配するなど、仕事人間の四宮も舌を巻くほどで、四宮の面倒を見ながら会社ではほかの仕事もそつなくこなしている。その優秀さは仕事にとどまらず、料理や家事も卓越した腕前で、四宮の健康や生活を全面的にサポートしている。ただ、四宮を大切に思うあまり、無意識にスキンシップが過剰になりがちで、彼をドギマギさせることが多い。非常にいい声の持ち主だが声が小さく、何かと理由をつけては四宮に顔を近づけて話すため、これが彼を困惑させる大きな要因となっている。

書誌情報

同居人の佐野くんはただの有能な担当編集です 5巻 スクウェア・エニックス〈ガンガンコミックスONLINE〉

第1巻

(2022-03-11発行、978-4757578197)

第2巻

(2022-09-12発行、978-4757581418)

第3巻

(2023-04-12発行、978-4757585256)

第4巻

(2023-11-10発行、978-4757589018)

第5巻

(2024-05-11発行、978-4757591882)

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