箱庭モンスター ~少女漫画家、ときどき紙袋~

箱庭モンスター ~少女漫画家、ときどき紙袋~

『クローバー』『東京アリス』で知られる稚野鳥子による、初の青年誌連載作品。舞台は、現代日本の出版業界。モンスターに例えられる個性豊かな四人の少女漫画家たちと、ブラック部署から異動してきた若き編集者、臼井英の奮闘を描いている。業界を取り巻くさまざまな問題を織り交ぜつつ展開される、予測不能なお仕事コメディ。講談社「モーニング」2023年34号から2025年1号にかけて連載の作品。

正式名称
箱庭モンスター ~少女漫画家、ときどき紙袋~
ふりがな
はこにわもんすたー しょうじょまんがか ときどきかみぶくろ
作者
ジャンル
作家・漫画家
 
出版・マスコミ
レーベル
モーニング KC(講談社)
巻数
既刊5巻
関連商品
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少女漫画界の魑魅魍魎(ちみもうりょう)を描いた業界コメディ

本作は、出版業界の中でも特に「少女漫画」の世界に焦点を当てている。主人公は、初めて少女漫画誌の編集部に配属された若き編集者の英。少女漫画に関する知識が浅く、同僚や上司、そして担当する漫画家たちに振り回されながら、慌ただしい日々を送ることになる。物語では、独特の魅力を持つ少女漫画の世界を「箱庭」、個性的で奇想天外な少女漫画家たちを「モンスター」、そして彼女らが跋扈(ばっこ)する業界全体を「魔窟」と例え、個性豊かな女流作家たちの素顔にせまっていく。また、少女漫画が完成するまでの制作過程や、業界が抱える厳しい現実や問題点をリアルに描いており、作中には実在の作品名や作家名が登場することもある。

少女漫画編集部の魔窟で奮闘する新人編集者

自らの意思で出版業界に飛び込んだ英。しかし、入社先で待ち受けていたのは、あまりにも過酷なブラック体質の週刊誌編集部だった。次々と同僚が辞めていく中、虚無感と孤独に苛(さいな)まれる英に下されたのは、少女漫画「アンブラッセ」編集部への異動命令だった。ようやく牢獄のような環境から抜け出せると期待に胸を膨らませる英だったが、少女漫画を読んだことすらない彼が直面したのは、可憐(かれん)なイメージとは真逆の世界で、「モンスター」と呼ばれる少女漫画家たちが跋扈する、過酷な「魔窟」だった。早速、英は個性豊かな四人の少女漫画家の担当を任されることになるが、その中には性別すら不明の人気作家、光谷まんだも含まれていた。さらに編集長からは、「謎多きまんだとの打ち合わせを30分以上続けられなければ、元の編集部に戻される」という条件を突きつけられてしまう。

モンスター作家たちと向き合う英の奮闘記

新人少女漫画編集者の英は、担当する個性豊かな少女漫画家たちの奇想天外な言動に戸惑いながらも、日々努力を重ねていた。彼の新たな目標は、覆面作家のまんだを全力でサポートし、代表作『恋愛的瞬間』を超える名作を生み出すことだった。そんな中、担当作家の一人で人気TL作家の飴野まあやから「彼氏になってほしい」と頼まれたり、英自身が急激に少女漫画にのめり込んだことで過剰な恋愛脳に陥ったりと、トラブルが次々と起こる。初めての編集会議に向けて100本もの企画を準備した英は、改めてまんだの作品を推そうとするが、発行部数の減少や原稿料の問題から、やむなくまんだに打ち切りを告げなければならない状況に追い込まれてしまう。それでもまんだの再起をあきらめきれない英は、その後も多くの悩みや問題に直面しながら、少女漫画界に再び「楽園」を取り戻すべく奮闘を続けていく。

登場人物・キャラクター

臼井 英 (うすい えい)

大手出版社「講英館」に勤める若手編集者の青年。歌舞伎町のマンションで、ルポライター兼バーテンダーの友人、境井了とルームシェアをしている。元々はブラックな週刊誌編集部で囚人のような社畜生活を送っていたが、社会人5年目にして少女漫画雑誌「アンブラッセ」編集部への異動を命じられる。しかし、少女漫画の編集は未経験で、少女漫画をまともに読んだこともなく、なぜ異動になったのかも理解できていない。「アンブラッセ」では、まんだやまあやをはじめとする四人の少女漫画家を担当することになる。特技はラップで、まんだとの打ち合わせの際には自作のラップを披露している。また、オカルトマニアで陰謀論を割と本気で信じている。

光谷 まんだ (みつや まんだ)

講英館の少女漫画雑誌「アンブラッセ」で、「恋と魔物」を連載中の人気少女漫画家。英が担当する漫画家の一人である。編集者との打ち合わせは毎回ウェブ会議アプリを通じて行われており、誰もまんだ本人に直接会ったことがない。性別や年齢などもいっさい明かされておらず、多くの謎に包まれた存在。代表作「恋愛的瞬間」は累計1000万部を突破し、メディア化も果たしている。しかし近年は不調が続いており、あまり目立った活躍が見られないと囁(ささや)かれている。いわゆる覆面作家であり、英との打ち合わせの際に初めてその姿を現したものの、顔は紙袋で隠していた。

書誌情報

箱庭モンスター ~少女漫画家、ときどき紙袋~ 5巻 講談社〈モーニング KC〉

第1巻

(2023-11-22発行、978-4065336960)

第2巻

(2024-03-22発行、978-4065349434)

第3巻

(2024-06-21発行、978-4065359020)

第4巻

(2024-10-22発行、978-4065371831)

第5巻

(2025-01-22発行、978-4065381755)

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