地球の楽園

地球の楽園

横浜市本牧を舞台に描かれる、探偵事務所のアルバイト男子高校生2人と、探偵事務所の名コンビ2人を主軸とした探偵ドラマ。アクション描写もあるが、基本的にはコンビの絆や人間模様などが中心に描かれている。「月刊ラキッシュ」などに掲載された作品。

正式名称
地球の楽園
ふりがな
ちきゅうのらくえん
作者
ジャンル
探偵
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概要・あらすじ

アルバイトを探していた男子高校生の天街有紀白沢風彦は、スタッフ募集の貼り紙を見て港探偵事務所を訪ねる。この時は事務所員の押江賢一に門前払いされたが、2人はのちに所長である港太郎にスカウトされ、晴れて港探偵事務所で働くこととなった。息は合わないもののなぜか気は合う有紀と風彦は、押江とその相棒である雪下清志との絆を目の当たりにしながら、事件を次々に解決していく。

そしていつか自分たちも、押江と雪下のような名コンビになることを夢見て奮闘するのだった。

登場人物・キャラクター

天街 有紀 (てんがい ゆうき)

神奈川県立松波高校に通う1年生の男子。女装バーでアルバイトをしていたがクビになる。次のアルバイトを探していた時に白沢風彦と出会い、彼と一緒に港探偵事務所でアルバイトをすることになる。大家族の中で育ったため、明るくおおらかなお調子者で、ちょっととぼけた一面がある。押江賢一と雪下清志との関係性に憧れ、いつか自分も風彦と息の合ったコンビになりたいと願っている。 女装バーで働いていた経験を活かした女装が得意で、潜入捜査の際には、自ら女装を買って出ることもある。

白沢 風彦 (しらさわ かざひこ)

神奈川県立松波高校に通う1年生の男子。工事現場のアルバイトをクビになり、次のアルバイトを探していた時に天街有紀と出会い、彼と一緒に港探偵事務所でアルバイトをすることになる。有紀とは対照的にクールなしっかり者。小さい頃は施設で育ち、現在は一人暮らしをしている。押江賢一と雪下清志の関係性に憧れ、有紀と息の合ったコンビになることを目指している。 頭も切れるが武道の腕にも長けており、事件の際には、大人顔負けの力で相手を押さえつけることもある。

押江 賢一 (おしえ けんいち)

港探偵事務所の事務所員の男性。普段は天街有紀に「おっさん」と呼ばれ、時におちょくられることもあるが、実は「本牧一の私立探偵」と評されるほどの敏腕探偵である。雪下清志とは高校の頃からの付き合いで、2人のコンビネーションは抜群。雪下のことを非常に大事に思っており、彼が襲われるようなことがあれば、身を挺して守ろうとする。 多方面に顔が広く、街の人々と世間話をしながら聞き込みを行うことで、事件解決の糸口を見つけている。

雪下 清志 (ゆきした きよし)

港探偵事務所の事務局員の男性。天街有紀が初めて会った時に、思わず見とれたほどの美貌を誇る。押江賢一とは高校の頃から旧知の仲であり、当時から押江の側に寄り添うような関係性を保っている。時に無鉄砲な行動もするが、それは常に信頼する押江にフォローされることを見越してのものである。女装には定評があり、潜入捜査のみならず、町内の仮装大会でも披露することがある。 その美しさから、町内には男女問わず彼のファンが多い。

港 太郎 (みなと たろう)

港探偵事務所の所長。街中で引ったくりに遭ったところを天街有紀と白沢風彦に助けられ、それがきっかけで2人を港探偵事務所のアルバイトにスカウトした。温厚な男性で、有紀と風彦、押江賢一と雪下清志の2つのコンビを温かく見守っている。

旺原 (おうはら)

ヤクザ組織「旺原興業」の組長を務める男性。島城寛久とは、まだ少年の頃に、先代組長が彼を引き取って以来の長い付き合い。押江賢一の旧友であり、押江たちが事件を追う際には力を貸すこともある。雪下清志の熱烈なファンで、普段はクールだが雪下の前では鼻の下を伸ばす。

島城 寛久 (しまぎ ひろひさ)

ヤクザ組織「旺原興業」の代貸。旺原から全幅の信頼を寄せられている男性。実は地方都市計画を請け負う大企業の社長と愛人の間にできた息子である。社長の本妻一族から家を追われ、母親に先立たれて、1人横浜駅をさまよっていたところを、「旺原興業」の先代組長に拾われた過去があり、旺原とはその頃からの付き合い。

高千穂 昭 (たかちほ あきら)

神奈川県立松波高校で図書館司書を務める男性。生徒たちからの信頼は厚く、彼のもとに相談に訪れる生徒も数多い。松波高校から転任することになった際に、高千穂昭が会いたい人を、生徒有志で探そうということになり、生徒たちが秘密で港探偵事務所に依頼を持ち込んだ。彼が会いたい人とは高校の同級生で、行方知れずの恩田則義。

恩田 則義 (おんだ のりよし)

高千穂昭の高校時代の同級生の男性。現在は行方不明になっており、高千穂が会いたい人物として生徒たちに打ち明けた。これを受け、神奈川県立松波高校の生徒有志が、彼を探すために港探偵事務所に依頼を持ち込んだ。実は現在は報道カメラマンとして世界を渡り歩いているが、身内に心配をかけたくないという理由から、自分の甥にだけその事実を明かしていた。

沢木 沙知 (さわき さち)

雪下清志の幼なじみの女性。旧姓は「野川」。最近、自分の夫の様子がおかしいと疑問を持ち、夫のことを調べてほしいと雪下に依頼した。夫はとある事件に巻き込まれかけていたが、それはお金を作って、妻の沢木沙知を幸せにしたいという一心からであった。

集団・組織

旺原興業 (おうはらこうぎょう)

本牧一帯を取り仕切るヤクザ組織で、地域では恐れられる存在。港探偵事務所の面々が捜査を行う時も、「旺原興業」もしくは「旺原組」の名前を出せば、相手が一瞬にしてひるむほどの効果を発揮する。組長の旺原と押江賢一が旧友であることから、押江たちには、たびたびその名前を利用されている。

場所

港探偵事務所 (みなとたんていじむしょ)

天街有紀、白沢風彦たちのアルバイト先の探偵事務所。押江賢一、雪下清志の勤務先でもある。港太郎が所長を務める。時に仕事がなく暇を持て余すこともあるが、本牧一帯では知られた存在で、町の商店街の人とも交流がある。

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