変幻退魔夜行 カルラ舞う!

変幻退魔夜行 カルラ舞う!

霊能力を持つ双子の少女・扇翔子・扇舞子が怨霊を操る外法師達と闘うバトルホラー。蘇我入鹿、天武天皇、藤原鎌足など実在の歴史上の人物、法隆寺救世観音など実在の遺跡が、呪法の鍵として多数登場する。

正式名称
変幻退魔夜行 カルラ舞う!
ふりがな
へんげんたいまやこう かるらまう
作者
ジャンル
バトル
 
ホラー
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概要・あらすじ

埼玉県に住む双子の女子高生・扇翔子扇舞子は幼い頃から不思議な力を持ち、迦桜羅神教の教主の座を譲り受けた。先代教主の祖母・扇千景から受け継いだ迦桜羅天地之書による呪法で、怨霊を操る外法師達に立ち向かう。未熟さから大切な人々を失う経験もするが、陰陽師・剣持司達の協力によって2人はさらに力を高めていく。

登場人物・キャラクター

扇 舞子 (おうぎ まいこ)

『カルラ舞う!-変幻退魔夜行』の主人公のひとり。ポニーテールの少女。本編の初登場時は16歳。埼玉県の浅園学院高校2年生。双子の姉扇翔子とともに祖母・扇千景から迦桜羅天地之書を受け継ぎ、迦桜羅神教38代目教主となった。活発な性格で大食い。スポーツ万能で合気道が得意だが、体育以外はオール3。 強力な念を飛ばす能力を持ち、迦楼羅超絶退魔法によって怨霊と闘うが、扇翔子と2人で真の力を発揮する。扇翔子を「翔ちゃん」(しーちゃん)と呼ぶ。

扇 翔子 (おうぎ しょうこ)

黒髪のおかっぱ頭の少女。扇舞子の双子の姉。本編の初登場時は16歳。埼玉県の浅園学院高校2年生。双子の妹扇舞子とともに祖母・扇千景から迦桜羅天地之書を受け継ぎ、迦桜羅神教38代目教主となった。理知的で物静かな性格。成績はトップクラスだが、運動は苦手。 超感覚を持ち、扇舞子が見えない怨霊の姿を霊視する。また悪鬼封印法によって石に変えた怨霊を使い魔として操ることもできる。扇舞子と身体を入れ替える迦桜羅天地之書秘奥義・合一によって、強力な力を発揮する。

扇 千景 (おうぎ ちかげ)

白髪の初老の女性。扇翔子、扇舞子の祖母。一代おきに強力な霊能者が現れる一族の出身で、迦桜羅神教の先代教主。教主の座を扇翔子、扇舞子に譲っても強力な霊能力は健在で、家に居ながらにして2人の危機を見抜き、迦楼羅神を具現化させるなどして助力する。 教主時代は内閣調査室の依頼によって、表沙汰に出来ない事件の解決に動いていた。

錦織 彰 (にしきおり あきら)

スーツ姿の男性。内閣調査室特殊課の職員で射撃の達人。扇翔子、扇舞子への依頼人であり、協力者。宿儺一族との闘いでは上司の後藤を失い、二面僧都の催眠術によって殺人を犯してしまった。自首して償おうとしたが、共闘した陰陽師・剣持司の機転によって思い止まり、以後も共に闘うようになった。 始めは呪法や怨霊に疎く、玄妙教の教え長・瑠璃丸や剣持司が古代史の背景から事件を推測する会話についていけなかったが、その後は自ら史実を学ぶ積極性も見せるようになる。

剣持 司 (けんもち つかさ)

長い黒髪の青年。安倍晴明の血筋を引く伯道吉備流の陰陽師。扇翔子、扇舞子と共に闘う。邪悪な呪法を使う外法師の間では闇の死繰人と呼ばれている。少年の頃、扇千景と共に外法師達の手から明日香村を救った経験がある。 宿儺一族の二面僧都達との闘いで左目に負ったが、戒めのために傷を消さないでいる。 相手の術を返す呪詛返しを得意とし、また鍼の形をした神剣・羽々斬りで怨霊を退治する。普段は神奈川県の大船観音で鍼灸院を営んでいる。

池田 近江 (いけだ おうみ)

寂しい目をした男子。奈良県の二条高校の2年生。内閣調査室の依頼で転校した扇翔子と同じクラスに在籍する。小柄だが少林寺拳法の使い手で、女子生徒の人気が高かった。議員だった父池田英次を亡くし、母池田真奈美と共に暮らしていた。母の血族・宿儺一族の血を引く霊能力者。 異父兄・池田洋江から母池田真奈美を守ろうとする。奈良を去り、育ての親である神武寺の錬功の元に母と共に身を寄せ、硬気功を会得して自らの霊能力に磨きをかけ宿儺一族と闘う。のちに剣持司の鍼灸院に身を寄せ、助手をしながら剣持司、扇翔子、扇舞子の闘いに協力する。

池田 洋江 (いけだ ひろみ)

女のような顔立ちをした、冷酷な目の青年。宿儺一族の血を引く霊能力者で、一族の間では辰王と呼ばれている。奈良県の議員・池田英次の後妻池田真奈美の連れ子で、池田近江の異父兄。宿儺一族の二面僧都の手先として父を殺し、扇舞子、扇翔子と闘う。 呪いの文字が書かれた石・を用いて怨霊を操る鬼礫術を使う。のちに宿儺一族の本拠・岐阜県の飛騨で両面僧都の配下として再び扇舞子、扇翔子達と闘う。自らの出生に纏わる因縁から、宿儺一族の陰謀とは別の思惑で行動することもある。『辰王鬼礫行』編では主人公。

二面僧都 (にめんそうず)

観音帽子を被った僧侶姿の老人。岐阜県・飛騨を本拠とする宿儺一族の幹部。奈良に潜んで政治家を操り、旧平城京の朱雀門を復元させ、また配下を使って蘇我入鹿の首塚から首を奪う。その目的は朱雀の法と呼ばれる外法の復活にある。これを阻もうとする扇舞子・扇翔子や、剣持司達と激しい闘いをする。

池田 真奈美 (いけだ まなみ)

池田洋江、池田近江の母。飛騨の宿儺一族の出身。奈良県の議員池田英次の妾となり、のちに正妻となる。池田英次の死後は廃人のようになって池田近江に匿われるが、宿儺一族から狙われる。一族の間では「犬姫」を意味する戌姫と呼ばれている。

巨椋 魅冬 (おぐら みふゆ)

長い髪で着物を着た幼女の姿。宮城県山中の身無村の剣神社の巫女で惟高親王の末裔だという。身無村の村民は、皆彼女を恐れ、命令に従う。十六葉八重表菊花紋が描かれた呪いの小芥子をばら撒いて少女の命を次々に奪っていく。その力の根源は剣神社本殿の中にある妖樹・呪木子(じゅぼっこ)にあり、種を使って人を操ることもできる。 自らの企みの邪魔をする扇翔子を操り、扇舞子を攻撃させる。

巨椋 冬樹 (おぐら ふゆき)

額に印のある少年。巨椋魅冬の手下で、風を自在に操る烈風と呼ばれる技を使い扇舞子や剣持司と闘う。『冬樹烈風録』編では主人公。

瑠璃丸 (るりまる)

長い髪を後ろで束ねた神官姿の少年。初登場時は13歳。奈良に本部を置く神道系の新宗教・玄妙教の教え長。先代教え長が宿儺一族との闘いで死亡したため、跡を継いだ。古代の秘史について剣持司も舌を巻くほどの豊富な知識を持ち、扇舞子、扇翔子の闘いに協力する。

柊 千尋 (ひいらぎ ちひろ)

妖しい目をした短髪の女性。岐阜県・白川郷にある白川学園の生徒会長。女性だが発育に異常があり、表向きは父、柊恭一の名を名乗って、男性として振る舞っている。宿儺一族の首領両面僧正の指示で白川学園の生徒達を洗脳するが、密かに両面僧正に殺意を持っている。 また同族の池田洋江とその母池田真奈美に敵意を向け、一族内の争いを引き起こす。

両面僧正 (りょうめんそうじょう)

頭巾で顔を隠した僧侶姿の男性。宿儺一族の首領。大津皇子の謀反で飛騨に流された僧・行心の血を引く宿儺一族を束ねる。黄金虫を使って政治家を操り、新興宗教・赤王宗を動かして人々を扇動するなど、大規模な策略を押し進める。

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