夏の神話

夏の神話

ごく普通の女子高生の竹本圭季が、野球部のエースにしてバンドのボーカルも務める吉国巧と付き合うことになった。甲子園を目指す巧と、それを応援する圭季の前途多難な恋を描く、青春ラブストーリー。

正式名称
夏の神話
ふりがな
なつのしんわ
作者
ジャンル
学園
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概要・あらすじ

竹本圭季は恋を夢見る女子高校生。雨宿りをしている時に出会った吉国巧に心惹かれ、最初は冷たかった巧も次第に圭季に惹かれていき、2人はついに恋人同士になる。しかし、野球および音楽関係者からは恋人の圭季が邪魔な存在として扱われ、2人の交際は妨害を受けることになる。圭季は自分たちの関係性に悩むが、巧はどんな時も圭季を大切に想い、その愛情でともに危機を乗り越えていく。

登場人物・キャラクター

竹本 圭季 (たけもと けいき)

北都高校に通う16歳の女子で、ふわりとしたボブカットの元気いっぱいの女の子。双子の弟の竹本修は野球部に所属しており、竹本圭季も中学までは草野球やソフトボールをやっていた。雨の日には、自分を傘にそっと入れてくれる素敵な人が現れるのではないかと夢見るロマンチストで、ライブハウスの前で雨宿りをしている時に出会った吉国巧に好意を持つようになる。

吉国 巧 (よしくに たくみ)

北都高校の野球部のエースピッチャーで、バンドのボーカルも務めるクールでイケメンの男子。学校中の人気者だが、周囲には氷のように冷たい性格の持ち主として知られており、女性に対しても野球の取材陣に対しても冷たくあしらっている。バンドで歌っている時だけが本当の自分に戻れる時間だと思っている。ライブハウスの前で雨宿りしていた竹本圭季に出会って以降、彼女に惹かれていくようになる。

水上 さやか (みずかみ さやか)

北都高校の野球部のマネージャーで、吉国巧のファンクラブの会長を務める女子。長い髪の毛を1本の三つ編みにした知的な美人。すべての女子に冷たい対応をする巧と、唯一普通に話すことのできる女性でもある。竹本圭季に対し、巧が好きならファンクラブに入るように勧めたものの、圭季がその申し出を断ったたため、敵視するようになる。

竹本 修 (たけもと おさむ)

北都高校の野球部のレギュラー部員で、竹本圭季の双子の弟。圭季とは見た目がよく似ているが、竹本修は一回り大きく、胸板や骨格などもしっかりしている。喧嘩や言い争いもするが、基本的には圭季と仲が良く、吉国巧の情報を教えたりするなど、姉の恋愛を応援している。圭季のことを「ケーキ」と呼んでいる。

滝川 (たきがわ)

吉国巧の野球の才能に目をつけ、北都高校に取材に訪れている女性記者。ショートカットで大人っぽい雰囲気の美人。巧が竹本圭季と付き合い始めたのを野球の妨げになると非難し、わざと巧に都合の悪い記事を書いて、2人が別れるよう画策している。

高木 (たかぎ)

吉国巧の昔からの友達。黒髪長髪のバンドマンで、巧がボーカルを務めているバンドのメンバー。CONYレコード主催のROCKコンテストの予選に巧の歌のテープを送って予選を通過したため、巧に一緒にコンテストに参加して欲しいと依頼する。

藍丸 (あいまる)

人気ロックグループ「ロッカーズ」のメンバーでボーカルを務める男性。軽い性格だがイケメンで、彼の感情移入度や声の質感は絶大なファンの支持を得ている。かつてCONYレコード主催のROCKコンテストからデビューした縁もあり、コンテストの際にもゲストバンドとして参加している。

新堂 元基 (しんどう もとき)

CONYレコードの若社長。サングラスをかけたいかにも業界人といった容姿だが、実際は落ち着いた大人の男性。ROCKコンテストの審査員を務めており、吉国巧の声に惚れ込んで何としてもデビューさせようとする。

太田 真之 (おおた まさゆき)

昨年の甲子園優勝校である港南高校野球部の、捕手兼主砲として活躍する選手。野球一筋の真面目な高校球児で、野球を神聖視するあまり野球より恋人を大切にしたり、音楽でも騒がれている吉国巧のことを嫌っている。幼なじみで自身の恋人である夕子がチンピラに絡まれた際にも不祥事を恐れて助けないなど、その判断基準は常に野球を優先したもの。

夕子 (ゆうこ)

太田真之の幼なじみで恋人の女子高校生。セーラー服に黒髪お姫様カットの可愛らしい女の子。真之を応援するために試合会場に来ていたが、チンピラに絡まれてしまう。しかし不祥事になることを嫌った真之には無視され、竹本圭季と吉国巧に助けられた。それからは巧のファンになる。

王島、原沢 (おうしま、はらさわ)

セ・リーグの人気球団「東京アストロズ」の監督と主砲。甲子園で活躍した吉国巧に惚れ込み、ドラフト前に北都高校まで直接挨拶に訪れ、チームが本気で巧を戦力として欲していることを伝える。巧のチーム入りは球団オーナーの娘である松原沙紀の意向が強いが、王島、原沢らは純粋に巧の実力を買っている。

松原 沙紀 (まつばら さき)

新聞社や球団を持つ大富豪・松原家の娘。吉国巧にとっては姪にあたる。ウエーブのかかったロングヘアーで、いかにもお嬢様といった風貌の女子高生。巧と将来結婚するため、松原家に嫁いだ巧の姉を脅したり、父親に働きかけて巧を東京アストロズに入団させようと画策する。さらにはペットの黒ヒョウのブラッキーを竹本圭季にけしかけ、巧から手を引くように脅すなど手段を選ばない。

米川 (よねかわ)

北都高校の野球部監督。サングラスをかけた高圧的な男性で、吉国巧に期待するあまり厳しく接している。野球以外の音楽活動や、竹本圭季との交際には難色を示し、滝川が巧に不利な記事を書いたこともふまえ、圭季との付き合いをやめない制裁として先発メンバーから外す。

集団・組織

東京アストロズ (とうきょうあすとろず)

セ・リーグの人気・実力ともにナンバーワンの球団。松原沙紀の父親がオーナーを務めている。沙紀のたっての希望で吉国巧を獲得するため、監督と主砲というチームを代表する王島、原沢の2人を北都高校へと赴かせる。

場所

北都高校 (ほくとこうこう)

吉国巧、竹本圭季、竹本修、水上さやかが通う高校。野球部はエースピッチャーである巧の活躍で地区予選を勝ち抜き、甲子園での優勝も期待されている。

港南高校 (こうなんこうこう)

太田真之、夕子が通う高校。野球部は昨年の甲子園優勝校で、地元の強豪校として人気がある。真之と吉国巧が敵対したことから、野球部同士も敵対することになる。

イベント・出来事

ROCKコンテスト (ろっくこんてすと)

CONYレコード主催の新人オーディション。人気ロックグループ「ロッカーズ」などを輩出したコンテストで、社長の新堂元基や音楽関係者が審査員を務める。高木の応募してきたテープの吉国巧の声に元基が惚れ込んでいたこともあり、巧たちのバンドは楽々予選を突破した。

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