概要・あらすじ
新卒から数年間務めたブラック会社で、心身ともにボロボロになった吉沢なのかは、友人の紹介で医療用器具開発の会社に入社する。しかし、そこは医療用器具だけではなく、有名男性用セルフプレイ商品も扱っている会社だった。アダルトグッズ部門の広報に配属された吉沢は、ひょんなことから、商品についての意見を求められるようになる。すると不思議なことに、彼女が「よい」と言った商品が、次々と大ヒット。いつの間にか吉沢は「神の手」の持ち主として、社内ですっかり有名人になっていた。そんな吉沢を、開発部の若手社員の片桐利久は快く思っていなかった。実績を上げて、早く医療部門に異動したいと努力する片桐にとって、「神の手」などという非科学的なものは納得がいかないのだ。問い詰めるような厳しい態度で、吉沢に接する片桐。たまりかねた吉沢は、社員食堂にいた片桐を見つけ、一度きちんと話をしようと考えた。吉沢が経験豊富な女性だと思い込んでいる片桐は、「恋人と一緒に研究しているのか」と尋ねる。しかし吉沢は処女だった。恋人がいないことを伝えるが、片桐は信じない。吉沢が手の内を見せないのだと思い違いをする。一方、片桐が自社商品を試用したことがないと聞いた吉沢は、「自分が満足できる商品がないために、片桐は研究熱心なのだ」とカンちがい。「もっと素晴らしいヒット商品が開発されるように祈ります」と、片桐の手を取って熱く語る。その言葉を聞いた片桐は、吉沢がヒット商品を作るという意味に解釈。吉沢からのライバル宣言と受け取った片桐は、ますます彼女に敵意を抱くのであった。
登場人物・キャラクター
吉沢 なのか (よしざわ なのか)
アダルトグッズや医療用器具開発を行う会社の広報宣伝部に勤務するOL。28歳の女性で、6月2日生まれのO型。ショートカットと大きなふちなしメガネが特徴。世間知らずなところがあるため、人に騙されやすいが、その純粋な性格から、新しいことを学んだり経験したりすることには意欲的。新卒から数年間、ブラック会社に勤務し、ボロボロになっていたところを友人に救われ、現在の会社に入社。吉沢が触って「よい」と意見した商品が、次々とヒットしたため、社内で「神の手」の持ち主と崇められる。そのため、「開発のためにセフレが何人もいる」「テクニックがすごいらしい」などと噂されるが、実は男性経験がない。
片桐 利久 (かたぎり りく)
アダルトグッズや医療用器具開発を行う会社の開発部に勤務する会社員。25歳の男性で、7月16日生まれのA型。礼儀正しいイケメンで、クールな性格をしている。有名大学卒の高学歴で、製薬会社役員の親を持つため、社内でも人気の若手社員。アダルトグッズの開発を行っているが、早く実績を上げて医療部門への異動を希望している。「神の手」を持つという、吉沢なのかにライバル心をむき出しにする。
クレジット
- 原作
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吉野 郁