概要・あらすじ
「大召喚」によって、人間と異形の者が共存するようになった架空の日本・秀真国の首都集合都市(バビロン)では、暴走する妖怪、怪異による犯罪が相次いでいた。ある日、自称探偵の須美津・義鷹は、天宇受賣命から中央政府に呼び出される。中央の支配を快く思わず、気ままに過ごしている義鷹にとって、中央から妖怪退治を依頼されるのは気の向かないものだったが、出現した怪異が大太解体魔人の一柱骨の鬼であることを聞かされて依頼を引き受ける。
同じ頃、集合都市にいあわせた鎮伏屋の修羅道・梅夜、真武・沙叉、ボーイズ・レオニドビッチ・パステルナーク、上池田・美奈歩たちも、次第に骨の鬼の討伐戦に巻き込まれていくのだった。
登場人物・キャラクター
須美津・義鷹 (すみつよしたか)
自称探偵。白髪で白っぽい服装を、若い男性のような見た目。正体は何体もの妖怪が合体したような姿の鵼と呼ばれる妖怪。市民登録をせず、中央政府からは怪異認定をされている。好戦的でプライドの高い性格。ほかの生物を捕食・融合して自分の体に具現化できる能力を持つ。変幻自在で、妖力を吸収・ストックできる武器・如意金箍棒「風雷」を持つ。 古来から日本に住んでおり、かつては太保山・十三太保と仲間で、妖怪の統べる国を作ろうとしていた。
修羅道・梅夜 (しゅらどーゔぁいや)
全身に鎧をまとった大柄な男。真武・沙叉の相方で、中央政府からも一目置かれる鎮伏屋の一人。H.N「神曲(ダンテ)」。ファイターズストリートでのF.N(ファイターネーム)は「戦國魔人(せんごくまじん)」。沙叉と朧車を討伐した後、なりゆきで骨の鬼の討伐に参加する。沙叉とのコンビネーションで強力な戦闘力を発揮するが、出自や能力については謎が多い。 過去に須美津・義鷹とも何らかの因縁があった様子。普段はクールだが、ポニーテールに対して異常なこだわりを持つ。
真武・沙叉 (しんぶさしゃ)
修羅道・梅夜と常に行動をともにする鎮伏屋。H.N失楽園(ミルトン)。黒髪をポニーテールにしている女性。日本刀の形をし、刀身に瞳のある如意金箍棒「金甌無欠・日本烈刀(キンオウムケツ・ニホンレットウ)」を持つが、本人は「みなごろし丸」と呼ぶ。軽い性格で、戦いを好み、ヒーローのあり方にこだわりを持つ。梅夜とのコンビネーションで強力な戦闘力を発揮するが、過保護にされているきらいがあり、防御は苦手。
ボーイズ・レオニドビッチ・パステルナーク (ぼーいずれおにどびっちぱすてるなーく)
鎮伏屋のエルフ。H.N「真夏ノ夜ノ夢(シェイクスピア)」。長身で中性的な顔立ちをしているため、男に間違われることもあるが女性。三年前、グラーシャ・ラボラスから手渡された刀剣型の魔武具(アバドン)「ソード・オブ・エレクトラ」を持ち、剣と魔法を同時に操る魔法剣士として知られている。偶然出会った倉雲・化光と「ソード・オブ・エレクトラ」を調べに骨董屋九十九髪に立ち寄った帰り、修羅道・梅夜たちとも合流し遊んでいたところで骨の鬼との戦闘に巻き込まれる。
倉雲・化光 (くらうんけてる)
全身を機械化している少女。鎮伏業登録をしているかどうかは不明。体を機械化した理由は、生まれつき小柄でいじめられてた過去から。腕のロケットパンチやドリルをはじめ、全身に様々な武装を持つ。そのため、魔法の類に対して強い敵対心を持ち、エルフ種族のボーイズ・レオニドヴィッチ・パステルナークとはたびたび言い争いをしていたが、骨董屋九十九髪に現れた怪異に対して共闘したことから仲良くなる。
上池田・美奈歩 (かみいけだみなほ)
鎮伏屋の少女。H.N「変身(カフカ)」、ファイターズストリートでのF.N(ファイターネーム)は「浪速天使(ナニワテンシ)」。人間で、関西弁を話す。人の持つ音声の語気を硬質化し、それをぶつけて対象を破壊する音声変換拳を操る。勝気な性格の持ち主で、自分自身の力で強くなることにこだわりを持つ。とある事情からポニーテールだった髪を切り、ショートヘアにしており、修羅道・梅夜と一時ケンカになる。 その後、遊んでいたところで骨の鬼討伐戦に巻き込まれる。
太保山・十三太保 (たいほざんじゅうさんたいほ)
かつて須美津・義鷹の仲間だった妖怪。十三人の英雄の骨から作られた体を持っていた。その後、狂った土地神の名を与えられ、封印されていたが、人造人間を研究していた科学者Drラブレーの作り出したフレッシュゴーレムの体に蘇る。その後、廃棄された人造人間などの怨念を怪異化させて使役し、中央政府に反乱を計画している。 中央政府からは怪異として認定され、1億円の懸賞金がかけられている。
マルコシアス
狼男の姿をした悪魔。中央政府の攻撃部隊七支柱の一人。階級はそれなりに高く、それに見合った戦闘能力も持っているが、威厳のまったくない軽い性格。そのため他人から小物っぽく見られることが多い。犬や獣人のように扱われると怒る。修羅道・梅夜と真武・沙叉の戦闘を見て、中央にスカウトするが断られる。
グラーシャ・ラボラス (ぐらーしゃらぼらす)
犬の顔を持ち、スーツとシルクハットを着た悪魔。とらえどころのない性格の持ち主。大召喚によって秩序の乱れた世界を否定し、何らかの目的のために、人間に魔武具(アバドン)と呼ばれる武器を与え、力を身につけさせようとしている。ファイターズ・ストリートで上池田・美奈歩に接触するなど、骨の鬼討伐戦の裏で行動する。
天宇受賣命 (あめのうずめのみこと)
天津神の一柱。中央政府で国土防衛を司る守護部「八卦守」の長で、関西弁を話す。須美津・義鷹とは旧知の仲。「先読見(サキヨミ)」と呼ばれる、ある程度の未来予知能力を持ち、封印されていた大太解体魔人の一柱骨の鬼が復活しつつあることを知り、義鷹に討伐を依頼する。
集団・組織
中央政府 (ちゅうおうせいふ)
大召喚によって出現した、人間種とそれ以外の異形の者が混在する世界を統治するため、西洋の悪魔と天津神によって組織された機構。一般市民として登録を済ませると、種族に関わらず手のひらに「666」の数字が刻印され、中央政府のコンピューターによって管理されることになる。
場所
ファイターズストリート
町の至る所にある闘技場。参加費を払えば、誰でもバトルに参加することができ、勝率の高いものは周囲から一目置かれるようになる。参加者は自己申告制でファイターネーム(F.N)という呼び名を名乗ることができるが、鎮伏屋が自分を売り込む目的でハンターネーム(H.N)を使うことも多い。
その他キーワード
鎮伏屋 (はんたー)
大召喚によって出現した、人間種とそれ以外の異形の者が混在する世界を統治するため、西洋の悪魔と天津神によって組織された機構。