概要・あらすじ
暴力が支配する学園に転校して来た中学生・芥大牙は、ケンカが大好きな暴れん坊の快男児で、登校早々に学園を牛耳るスカルヘッド団の隊長と激突する。次々と襲い来る敵を撃破し孤軍奮闘する大牙のもとに、やがて3人の超人が集い、大牙の同志となって平和を守る四天王が編成される。そして彼らの戦闘は学園の域をはるかに超えて、悪の魔王と正義の四神(四天王)との最終決戦へと突き進んでいくのだった。
登場人物・キャラクター
芥 大牙 (あくた たいが)
望陸学園の中等部に転入して来た男子中学生。父親の形見である「白虎の学ラン」を身にまとったケンカが大好きな暴れん坊。一方で曲がったことが嫌いな性格で、聖獣「白虎」の気を操り、悪と戦う正義感あふれる快男児。修験道剣法「白虎爆風拳」の使い手でもある。
大牙のママ (たいがのまま)
芥大牙の母親。夫が遺した密教の法具類の使い方を息子の大牙に伝えた、うら若き超グラマーなプロポーションの美女。美容のために1日に何度も入浴する習慣があり、しかも大牙と一緒に入浴するほど親子仲がいい。
大牙の父 (たいがのちち)
芥大牙の父親で密教の山伏。滝に打たれたり火の上を歩いたり山を駆け巡るなど、ハードな修行や格闘技の過酷な鍛錬を行っていた孤高の修験者。数々の修行の道具を大牙に遺し、ヒマラヤ山脈での修行中に消息を絶つ。
只野 虫松 (ただの むしまつ)
望陸学園の中等部に通う男子中学生で、芥大牙の同級生。芥家の引っ越しを手伝ったのが縁で、大牙の親友となり、一緒に登下校しながら学園に関するさまざまな情報を教えた。臆病な性格ながら、大牙のピンチには獅子奮迅の活躍を見せる。
朱雀 嵐 (すざく らん)
望陸学園の中等部に通う女子中学生で、芥大牙より一学年上。聖獣「朱雀」の「炎の気」を操る美少女で、男勝りで勝ち気な性格。中国古来の武具「九節棍」の使い手で、得意技は「飛鳥千手打ち」。重傷を負った兄に関連し、玄武哲との間に確執がある。
司馬 双竜 (しば そうりゅう)
親友の今田三球と一緒に、望陸学園の高等部に転入して来た男子高校生。長髪のイケメンで、背中に金糸で刺繍された竜の模様が入った長い学ランを着ている。インダス文明に伝わる「シヴァ双竜剣」の使い手で、得意技は「乱龍乱打拳」。聖獣「青竜」の気を操り、芥大牙の仲間となってスカルヘッド団に戦いを挑む。
玄武 哲 (げんぶ てつ)
望陸学園の高等部に通う男子高校生。弱者に優しい力自慢の大男で、学園最強の男と目されている。将来の横綱候補として多くの相撲部屋からスカウトが殺到しているほどの逸材。背中に大亀の刺繍をあしらった学ランを着ており、聖獣「玄武」の気を操り、芥大牙の仲間となってスカルヘッド団に戦いを挑む。
今田 三球 (いまだ さんきゅう)
親友の司馬双竜と一緒に、望陸学園に転入して来た男子高校生。気立てが良く快活明朗な性格。一方で、おっちょこちょいでヘマばかりしていることから、双竜には「三球三振」をもじって「カラブリ」というあだ名で呼ばれている。背が低く小柄な体格だが、空手をたしなみ、双竜のサポート役を巧みにこなしている。
鬼沢 五郎 (おにざわ ごろう)
望陸学園の高等部に在籍する男子高校生で、スカルヘッド団の風紀隊隊長。数々の戦闘で顔に刻まれたいくつもの傷が自慢。鬼体流杖術四段という猛者で「大車輪鬼面打ち」と「連破満月打ち」が得意技。卑劣な手段を用いて、芥大牙と二度にわたり対決をする。
無法坊暴択 (むほうぼうぼうたく)
望陸学園の高等部に在籍する男子高校生で、スカルヘッド団の大幹部。スキンヘッドで顔面傷だらけという恐ろしい形相をした、密教の僧侶でもある大男。独鈷拳の使い手で、得意技「夜叉爆風気」で敵を吹き飛ばす。芥大牙とは互いに独鈷拳を武器にした戦いを展開する。
スカルボンバー
望陸学園の高等部に在籍する男子高校生で、スカルヘッド団の風紀行動隊隊長。敵に勝つためには手段を選ばない性格の大男。ドクロ型のヘルメットと剣も弾丸も通さない特性プロテクターを身にまとい、芥大牙と対決する。
龍鬼 (りゅうき)
望陸学園の高等部に在籍する男子高校生で、スカルヘッド団の団員の大男。一子相伝の龍鬼流空手の継承者であり、「龍」の名をかけ、刺客として司馬双竜に戦いを挑む。今田三球を一撃で吹き飛ばしたほどの凄腕の拳の使い手でもある。
岩鬼 (がんき)
望陸学園の高等部に在籍する男子高校生。相撲部屋からスカウトを受けており、ライバルである玄武哲を倒すべくスカルヘッド団の刺客となる。巨体を活かした強烈なぶちかましが得意技で、これをくらった相手が激突した壁には、大きなひびが入るほどの威力を誇る。
骸骨地獄 (すかるへる)
スカルヘッド団の総統。ドクロの仮面をつけた正体不明の謎の大男。学園の生徒たちに対し魔界から邪悪な精神を吹き込み、将来の世の中を地獄に変えることを使命としている。全身から強烈な悪の情念を放ち、周りの者を悪人に変える能力を持っている。
黒姫 (くろひめ)
望陸学園の高等部に在籍する女子高校生で、黒姫団の「影の総番」として君臨する。眼光が鋭く左頬にハート型の刺青を入れ、プロポーション抜群で露出度の高いボンデージファンションに身を包んでいる。大勢の手下を引き連れて芥大牙との決闘に挑む。
日野 明子 (ひの めいこ)
望陸学園の中等部の女性教師で、芥大牙のクラス担任を務める。ショートカットの髪型でメガネをかけたインテリ女史風の容姿で、ミニスカートのスーツにハイヒールを履いたグラマー体型の美女。明治生まれの祖父が、自分を思い出してくれるようにと命名したのが名前の由来。
篠 誘里 (しの さそり)
望陸学園の中等部に在籍する男子中学生で、保健委員を務めている。長髪でメガネをかけ、暗く神経質そうな顔をした、痩せ型の不気味な雰囲気の男。実はスカルヘッド団の手先で、身体検査を口実に女子生徒を人質にし、芥大牙を罠にかけて倒そうとした。
集団・組織
スカルヘッド団 (すかるへっどだん)
表向きは望陸学園の風紀委員会だが、内実は学園を暴力で支配する悪の番長グループで、教師からも恐れられている。防具で身を覆い武器を使って風紀取締りの名のもとに真面目な男子生徒を打ちのめしたり、身体検査の名目で女子生徒を陵辱したりと悪事を繰り返している。
黒姫団 (くろひめだん)
望陸学園のスケバングループで、男よりも強い屈強な女子生徒たちを中心に構成されている。同じワルのグループであるスカルヘッド団と対立しており、スカルヘッド団から風紀委員の特権奪取を画策している。協力を拒絶した芥大牙を敵視して対決する。
場所
望陸学園 (ぼうろくがくえん)
もともとは制服がなく服装自由な校風の小・中・高の一貫校。校内暴力による殺人・傷害事件が相次ぎ、その対策として学校当局は学園一の番長グループであるスカルヘッド団に風紀委員を一任した。これを境に、世間から「暴力学園」と呼ばれて恐れられる学校となった。
その他キーワード
四神 (よんしん)
古代中国に伝わる4種類の神の獣で、同時に神仏の守護神を指す。西方守護神「白虎(広目天)」、東方守護神「青龍(持国天)」、南方守護神「朱雀(増長天)」、北方守護神「玄武(多聞天)」のこと。人類を守るために魔王一派との最終戦争に立ち向かう。
独鈷拳 (とっこけん)
修験道と縁が深い密教の法具で、短い剣の形状をしている。気を集めて放射することで、悪霊を払うことができる道具でもある。芥大牙が大牙の父の形見として持つ独鈷拳には握り部分に白虎の彫刻が施されており、修験者が用いれば無敵の聖獣「白虎」の気を放つといわれている。