概要・あらすじ
19歳の瀬戸屋きなりは春から大学生。東京の大学に通うため、ド田舎から上京してきた。都心から少し離れてはいるが、家賃も手頃なシェアハウスに入居を決めたきなりは、すでに四人ほど先住の人がいると聞いていて、どんな人が住んでいるのか楽しみにしていた。入り口でインターフォンを押そうとした時、見たこともないイケメンから「何あんた、ウチに用?」と声をかけられる。彼はシェアハウスの住人、柏木永遠。彼はきなりを自分のストーカーと勘違いし、失礼な態度をとる。中に入って誤解を解こうとしたきなりだったが、永遠は不法侵入だと大騒ぎする。そこに住人の男性、吉瀬渉が「今日から入居する子じゃない」と助け船を出してくれた。永遠は勘違いしたことを謝りもせずにどこかへ行ってしまったが、吉瀬はシェアハウスの中を案内してくれた。住人は他に陽気な男子大学生の瑞季、キャバ嬢のマチ子。彼らはきなりの歓迎パーティを開いてくれた。みな個性的ではあるが気の良い人たちで安心するきなり。屋上に上がると歓迎パーティには来なかった永遠がいて、きなりに気づくと少し嫌そうな顔をして、目をそらし階段を降りようとした。嫌われているのかもと思ったが、「挨拶くらいはできる関係になりたい」ときなりは思い切って一歩踏み出し、彼に自己紹介をした。すると永遠はばつが悪そうに「自己紹介の前に普通に怒れよ」と自分の非を認めた。そして屋上に戻り、きなりに望遠鏡で月を見せ、優しく励ましてくれた。女慣れしている永遠は、きなりに顔を近づけたり、じっと見つめたりと思わせぶりな態度をとるため、そのたびに真っ赤になってドキドキしてしまうきなり。しかし「こんな危険な人物を好きになったら大変」と冷静さを取り戻そうと必死になるのだった。
登場人物・キャラクター
瀬戸屋 きなり (せとや きなり)
19歳の女子大生。K大1年生で、小さな店舗を街と呼ぶほどの田舎から出てきた少女。髪型は肩にかかるくらいのボブカット。明るく元気で前向きな性格で、リアクションが大きい。幼稚園から好きだった男の子に高校生の時に告白し、1か月ほど付き合ったがフラれてしまう。軽い気持ちで男の子と付き合うことができず、次の恋は身も心も捧げたいと思っている。好きな食べ物はいちご大福と自己紹介で言ったことで、柏木永遠からは「大福ちゃん」と言われている。春からシェアハウス「キトン・ブルー」に入居する。
柏木 永遠 (かしわぎ とわ)
20歳の男子大学生。K大の2年生で、シェアハウス「キトン・ブルー」の住人。端正で美しい顔立ちをしていて、サラサラのストレートヘア。マイペースな変わり者で、女の子との距離感が近く、気軽に女の子と付き合う。人を魅了する瞳を持っている。賑(にぎ)やかなパーティなどは苦手。趣味は天体観測で、カフェでアルバイトをしている。自分から付き合おうと言って即OKがでなかったのは瀬戸屋きなりが初めて。
吉瀬 渉 (きちせ わたる)
26歳の社会人の男性。シェアハウス「キトン・ブルー」の住人で、メガネをかけていて、優しく紳士的。料理が得意で、夕食はシェアハウスのみんなの分も作ってくれる。
瑞季 (みずき)
男子大学生。シェアハウス「キトン・ブルー」の住人で、大学ではダンス部に所属している。明るいお調子者でフレンドリー。24歳のマチ子をおばさん呼ばわりし、初対面から瀬戸屋きなりのことを「きなりん」と呼ぶ。
マチ子 (まちこ)
24歳の女性。シェアハウス「キトン・ブルー」の住人で、。自称伝説のキャバ嬢。新宿のお店で働いており、昼は部屋で寝ている。髪型は背中までの長さのワンレングスで、胸が大きい。趣味はショッピング。
書誌情報
大福ちゃんと王子さま 7巻 小学館〈フラワーコミックス〉
第1巻
(2021-08-26発行、 978-4098713929)
第2巻
(2022-01-26発行、 978-4098715664)
第3巻
(2022-06-24発行、 978-4098716654)
第4巻
(2023-01-26発行、 978-4098718665)
第5巻
(2023-08-25発行、 978-4098722327)
第6巻
(2024-03-26発行、 978-4098724864)
第7巻
(2024-09-26発行、 978-4098726660)