ドラえもん

ドラえもん

藤子・F・不二雄の代表作の一つ。未来からやってきたネコ型ロボットのドラえもんと、勉強も運動も苦手な冴えない小学生、のび太の日常を描いた作品。のび太の子孫であるセワシが、不幸な未来を変えるためにドラえもんを派遣するという設定で、現代日本の住宅街を舞台に展開される。ドラえもんの四次元ポケットから出る多種多様なひみつ道具が物語の中心となり、のび太の同級生である源静香(しずか)、剛田武(ジャイアン)、骨川スネ夫(スネ夫)が、重要な登場人物として物語に関わる。本作は、22世紀の未来技術を反映したひみつ道具によって巻き起こる騒動を描いた、SF生活ギャグ漫画である。ひみつ道具には時間や効果に制限があり、調子に乗ると痛い目に遭うことも多い。また、身近な生活空間を舞台にしながらも、宇宙や歴史など幅広い世界を描いている点が特徴的である。小学館「よいこ」「幼稚園」「小学一年生」「小学二年生」「小学三年生」「小学四年生」の1970年1月号より連載を開始。以後、小学館の学習雑誌を中心に掲載され、「小学三年生」「小学四年生」1994年9月号まで連載。1973年に第2回「日本漫画家協会賞」優秀賞、1982年に第27回「小学館漫画賞」児童部門、1997年に第1回「手塚治虫文化賞」マンガ大賞を受賞。テレビアニメ第1作が、1973年4月から1973年9月まで放送された後、第2作が1979年4月から放送。1980年3月からは劇場アニメが公開されており、複数のプラットフォームで多数のゲームタイトルが発売されている。

正式名称
ドラえもん
ふりがな
どらえもん
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
 
ギャグ・コメディ
レーベル
てんとう虫コミックス(少年)(小学館)
巻数
既刊45巻
関連商品
Amazon 楽天 小学館eコミックストア

作品の概要

基本情報

藤子・F・不二雄の代表作の一つ。

要旨と舞台設定

現代日本の一般的な住宅街が舞台。未来からやってきたネコ型ロボットのドラえもんと、勉強も運動も苦手な冴えない小学生の野比のび太の日常を描いた作品。のび太の子孫であるセワシが、不幸な未来を変えるためにドラえもんを派遣したことから物語が始まる。

ストーリー展開

ドラえもんが、お腹の四次元ポケットから出す色々なひみつ道具で、困っているのび太を助ける1話完結のストーリーが基本。ただし、調子に乗って道具を使い続けた結果、痛い目に遭うことも多い。また、のび太の同級生である源静香(しずか)、剛田武(ジャイアン)、骨川スネ夫(スネ夫)も重要な登場人物として物語に関わる。

ジャンル的特徴と位置づけ

本作は、22世紀の未来技術を反映したひみつ道具によって巻き起こる騒動を描いた、SF生活ギャグ漫画である。身近な生活空間を舞台にしながらも、宇宙や歴史など幅広い世界観を展開している点が特徴的である。

世界観の構築と設定

物語の舞台である20世紀後半の現代日本の他に、22世紀の未来世界が存在している点が特徴。未来世界では時間旅行技術やロボット工学が発達しており、タイムマシンでの移動やドラえもんのような高性能ロボットの製造が可能となっている。また、ドラえもんの四次元ポケットは四次元空間に繋がっていて、無限にアイテムを収納することができる設定になっている。

社会的影響

本作は日本国内外で幅広い影響を与え、「どこでもドア」「タケコプター」などの道具名や「ひみつ道具」という言葉自体が一般的な用語として定着した。また、教育現場でも取り上げられることが多く、科学への興味喚起や道徳教育の題材としても活用されている。

連載状況

小学館「よいこ」「幼稚園」「小学一年生」「小学二年生」「小学三年生」「小学四年生」の1970年1月号より連載を開始。以後、小学館の学習雑誌を中心に掲載され、「小学三年生」「小学四年生」1994年9月号まで連載。

受賞歴

1973年第2回「日本漫画家協会賞」優秀賞。

1982年第27回「小学館漫画賞」児童部門。

1997年第1回「手塚治虫文化賞」マンガ大賞。

メディアミックス情報

テレビアニメ

第1作:1973年4月から1973年9月まで放送。

第2作:1979年4月から放送。

劇場アニメ

1980年3月よりほぼ毎年、劇場アニメが公開。

ゲーム

複数のプラットフォームで多数のゲームタイトルが発売。

あらすじ

勉強もスポーツも駄目な冴えない小学生野比のび太が、自室でのんびりしていると、突然勉強机の引き出しからドラえもんと名乗るロボットが現れる。彼はのび太の子孫であるセワシによってタイムマシンで送り込まれたのであった。のび太はこのまま成長すると、進学、就職、結婚等、すべてがうまくいかず、そのおかげで子孫が迷惑をしているという。

そんなのび太の未来を良い方向へ導くため、ドラえもんのび太の共同生活が始まる。様々な問題に直面するのび太を、ドラえもんは未来のひみつ道具を使いサポートしていくが、全てが上手くいくわけではなく、予想外のトラブルや大冒険に発展してしまうこともあるのだった。

登場人物・キャラクター

主人公

キャラクター紹介22世紀からタイムマシンでやってきたネコ型ロボット。元々のび太の玄孫であるセワシに仕えていた子守用ロボットだったが、成人後ののび太の数々の不始末がもとで、一家は困窮。その過去を改変すべ... 関連ページ:ドラえもん

主人公

キャラクター紹介勉強もスポーツも駄目な冴えない小学生。大きな眼鏡をかけている。両親の野比のび助と野比玉子と暮らしている。常に他人を思いやる、優しい心の持ち主だが、怠惰で小ずるい面も多々見られる。同級生... 関連ページ:野比 のび太

キャラクター紹介のび太のクラスメイト。かわいらしく、文武両道の優等生で、同級生からの憧れの的。友達からはしずちゃんと呼ばれている。思いやりがあるやさしい性格であるが、意地悪やいたずらはきちんと叱るとい... 関連ページ:源 静香

キャラクター紹介のび太のクラスメイト。通称「ジャイアン」。大柄でケンカの強いガキ大将で、暴力や理不尽な理屈でのび太たちを取り仕切っている。単なる暴君ではなく、ときにはリーダーとして仲間を牽引したり、厚... 関連ページ:剛田 武

キャラクター紹介のび太のクラスメイト。キザで嫌味な性格の小柄な少年。裕福な家庭に生まれ、自分の持ち物や恵まれた境遇を(主にのび太に対して)自慢している。この性格が災いしてトラブルとなることも少なくない... 関連ページ:骨川 スネ夫

出木杉 英才 (できすぎ ひでとし)

野比のび太のクラスメイト。容姿端麗で成績優秀、性格も良いという完璧なキャラクター。源静香とよく一緒に勉強しており、それを目撃したのび太に一方的にライバル視されている。

セワシ

野比のび太の孫の孫で22世紀の住人。のび太が作った巨額の借金のため、子孫である彼も貧乏生活を強いられている。そんな状況を改善するためタイムマシンでドラえもんをのび太の元へ送り込んだ。

ドラミ

ドラえもんの妹ロボット。ドラえもんと同じ二頭身で、頭の大きなリボン、花の形をした尻尾等、女の子らしいデザインが特徴。普段は22世紀のセワシの元で暮らしているが、ドラえもんが休養中やピンチの時にタイムマシンで駆けつけてくる。頭脳や性能は、兄のドラえもんよりも数段優秀。 優しくしっかりした性格だが、少々柔軟性に欠ける部分もある。ゴキブリが苦手。

ジャイ子 (じゃいこ)

剛田武の妹。ジャイ子はあだ名で本名は不明。将来野比のび太と結婚するはずだったが、ドラえもんが来たことで歴史が変わる。漫画家になるのが夢で、出版社への投稿などもしている。漫画を描く際は「クリスチーネ剛田」のペンネームを使用している。

野比 玉子 (のび たまこ)

野比のび太の母で専業主婦。のび太が怠けたり、テストで悪い点数を取るなどする度に長いお説教をする、非常にしつけに厳しい人物。反面、いい行いには褒める、号泣するなど、ギャップの激しい性格である。

野比 のび助 (のび のびすけ)

野比のび太の父。サラリーマン。妻の野比玉子と比べるとのんびりした性格。しかしのび太を甘やかしているわけではなく、間違った行動には冷静に諭して聞かせるタイプである。学生時代は画家を目指していた。

先生 (せんせい)

野比のび太のクラスの担任教師。男性。成績の良くない者、宿題を忘れた者、素行の悪い者たちには厳しく対応する、古風なタイプの先生。のび太はよく宿題を忘れ、先生に廊下に立たされている。

神成さん (かみなりさん)

野比のび太たちが遊び場にしている空き地の隣に住む老人。のび太たちが打った野球の球が家によく飛び込み、ガラスと共に趣味の盆栽も破壊されている。その度に大声で叱りつけるため、子供たちからは「雷おやじ」と恐れられている。

ミニドラ

『ドラえもん』のキャラクター。体長30センチほどのミニチュア版ドラえもんともいえるキャラクター。体色は赤色で、「スースー、シーシー…」と話す。四次元ポケットからひみつ道具も出せるが、体と同じくミニチュアサイズ。

ガチャ子 (がちゃこ)

ふがいないドラえもんを心配したセワシによって現代に送り込まれたもう一体のロボット。アヒルのような形をしており、口からひみつ道具を出すことができる。のび太のサポートをするというよりも、どんな手段を使っても望みをかなえるという行動をするため、ドラえもんだけの時よりもさらに事態を混乱させてしまう。

野比 ノビスケ (のび のびすけ)

未来の住人で、野比のび太と源静香の間に生まれた息子。セワシの曽祖父にあたる。メガネをかけてないことを除けばのび太とそっくりな見た目をしている。しかし性格は正反対に活発で、ジャイアンの様に乱暴。

小池さん (こいけさん)

野比のび太の家の近くに住む、もじゃもじゃ頭で眼鏡をかけたおじさん。登場シーンではよくラーメンを食べている。『ドラえもん』以外の藤子・F・不二雄作品にも度々登場。

フニャコフニャ夫 (ふにゃこふにゃお)

野比のび太の家の近くに住む漫画家。「ライオン仮面」等人気作品を連載中だが、いつもアイデアが出ず困っている。『ドラえもん』以外の藤子・F・不二雄作品にも度々登場。

場所

町内 (ちょうない)

野比のび太や友人の家、学校、遊び場となっている裏山や空き地などがある町。作中に登場した手紙に書かれた宛先では、東京都練馬区月見台となっている。

未来

ドラえもんがやって来た22世紀の世界。野比のび太の孫の孫セワシも住んでいる。ロボットの一般家庭への普及、天候や重力のコントロール等、現代よりもはるかに科学技術が発達している。ドラえもんの持つひみつ道具もこの時代のものである。

その他キーワード

ひみつ道具

ドラえもんドラミ等、未来から来たキャラクターが所持する特殊な機能を持った道具。主に野比のび太をサポートするために使用される。作品中には1000種類以上のものが登場。時空間移動、飛行、超能力等々、現代の技術では実現不可能な現象を起こすことができる。

四次元ポケット

ドラえもんのトレードマークともいえるお腹に付いているポケット。四次元に通じており、ひみつ道具はここに全て収納されている。取り外し可能で、ドラえもんは定期的に洗濯している。ドラミのお腹にも同機能のポケットが付いている。

タイムマシン

ドラえもんの持つひみつ道具。空飛ぶ絨毯に操縦席が付いたような形をした乗り物で、タイムトラベルをすることができる。野比のび太の勉強机の引き出しが時空間への入り口となっており、普段はこの中に隠されている。ドラミはチューリップ型のタイムマシンを所持している。

タケコプター

ドラえもんの持つひみつ道具。竹とんぼのような形をしている。頭頂や腰につけるとプロペラが回転し、空を自由に飛ぶことができる。作品中では主に上空や近場への移動に使用されている。

どこでもドア

ドラえもんの持つひみつ道具。見た目はただのドアだが、行き先を告げて開くと、その先が目的地に通じている。作品中では主に長距離の移動に使用される。

スモールライト/ビッグライト

ドラえもんの持つひみつ道具。それぞれ懐中電灯のような形をしている。ボタンを押すと、縮小効果、巨大化効果のある光線を放射する。大きな物体を縮めて持ち運んだり、少ない食べ物を大きくしたりと、使い道は様々。

もしもボックス

ドラえもんの持つひみつ道具。電話ボックス型をしており、中の受話器に向かって「もしも~だったら」「○○な世界にして」と自分の願望を告げると、実際の世界がその通りに変化する。

ほんやくコンニャク

ドラえもんの持つひみつ道具。見た目はこんにゃくそのもので、食べて使用する。使用後は言葉の通じなかった相手と自由にコミュニケーションすることができる。外国人のみならず、動物、宇宙人、ロボット相手にも使用が可能。

タイムふろしき

ドラえもんの持つひみつ道具。見た目は時計模様の風呂敷。包んだものの時間を進めたり、戻したりできる。作品中では壊れたものを直したり、化石を生きている姿に戻すなどしていた。

空気砲

ドラえもんの持つひみつ道具。腕に装着して使う筒形の道具で、「ドカン」と発声すると筒の先から空気の塊を発射する。類似品に指先に装着する空気ピストル、液状で指先に塗布する空気ピストルの薬がある。

関連

ドラえもん プラス

藤子・F・不二雄の代表作の一つ『ドラえもん』の別シリーズ。1話完結の連作短編で、舞台は現代の日本。未来からやってきたネコ型ロボット、ドラえもんとさえない小学生の野比のび太が繰り広げる騒動を描いたSF日... 関連ページ:ドラえもん プラス

アニメ

ドラえもん(新・第2期)

野比のび太のもとへ、突然現れた、ネコ型ロボットのドラえもん。彼はのび太の子孫セワシに仕えていた子守用ロボットで、のび太の不運な人生のせいで子孫は貧困にあえいでおり、のび太を世話をすることでその人生を変... 関連ページ:ドラえもん(新・第2期)

ドラえもん(新・帯)

野比のび太のもとへ、突然現れた、ネコ型ロボットのドラえもん。彼はのび太の子孫セワシに仕えていた子守用ロボットで、のび太の不運な人生のせいで子孫は貧困にあえいでおり、のび太を世話をすることでその人生を変... 関連ページ:ドラえもん(新・帯)

ドラえもん(新・第1期)

野比 のび太のもとへ、突然現れた、ネコ型ロボットのドラえもん。彼はのび太の子孫セワシに仕えていた子守用ロボットで、のび太の不運な人生のせいで子孫は貧困にあえいでおり、のび太を世話をすることでその人生を... 関連ページ:ドラえもん(新・第1期)

書誌情報

ドラえもん 45巻 小学館〈てんとう虫コミックス(少年)〉

(2019-11-27発行、978-4091431561)

第1巻

(1974-07-31発行、978-4091400017)

第2巻

(1974-08-26発行、978-4091400024)

第3巻

(1974-09-30発行、978-4091400031)

第4巻

(1974-10-31発行、978-4091400048)

第5巻

(1974-11-28発行、978-4091400055)

第6巻

(1974-12-25発行、978-4091400062)

第7巻

(1975-05-02発行、978-4091400079)

第8巻

(1975-07-03発行、978-4091400086)

第9巻

(1975-11-01発行、978-4091400093)

第10巻

(1976-03-29発行、978-4091400109)

第11巻

(1976-06-30発行、978-4091401014)

第12巻

(1976-11-27発行、978-4091401021)

第13巻

(1977-03-31発行、978-4091401038)

第14巻

(1977-12-20発行、978-4091401045)

第15巻

(1978-06-27発行、978-4091401052)

第16巻

(1978-12-22発行、978-4091401069)

第17巻

(1979-06-27発行、978-4091401076)

第18巻

(1979-12-20発行、978-4091401083)

第19巻

(1980-06-28発行、978-4091401090)

第20巻

(1980-12-20発行、978-4091401106)

第21巻

(1981-04-25発行、978-4091405012)

第22巻

(1981-07-25発行、978-4091405029)

第23巻

(1981-12-19発行、978-4091405036)

第24巻

(1982-03-27発行、978-4091405043)

第25巻

(1982-07-28発行、978-4091405050)

第26巻

(1982-12-20発行、978-4091405067)

第27巻

(1983-03-28発行、978-4091405074)

第28巻

(1983-07-28発行、978-4091405081)

第29巻

(1983-12-16発行、978-4091405098)

第30巻

(1984-03-28発行、978-4091405104)

第31巻

(1984-07-28発行、978-4091408013)

第32巻

(1984-12-15発行、978-4091408020)

第33巻

(1985-03-28発行、978-4091408037)

第34巻

(1985-07-27発行、978-4091408044)

第35巻

(1985-12-16発行、978-4091408051)

第36巻

(1986-03-28発行、978-4091408068)

第37巻

(1986-07-28発行、978-4091408075)

第38巻

(1986-12-16発行、978-4091408082)

第39巻

(1988-12-16発行、978-4091408099)

第40巻

(1989-12-18発行、978-4091408105)

第41巻

(1990-07-28発行、978-4091416612)

第42巻

(1990-12-18発行、978-4091416629)

第43巻

(1991-12-14発行、978-4091416636)

第44巻

(1993-04-27発行、978-4091416643)

第45巻

(1996-04-26発行、978-4091416650)

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