大長編ドラえもん13 のび太とブリキの迷宮

大長編ドラえもん13 のび太とブリキの迷宮

『ドラえもん』の劇場版アニメ第14作目の公開に合わせて連載された大長編エピソード。ドラえもん、のび太ら仲間たちの、チャモチャ星での冒険を描く。大長編シリーズとしては13作目にあたる(映画9作目の漫画は執筆されなかった)。本作は、「ドラえもんのひみつ道具に頼らない」がテーマの一つになっており、クライマックス直前までドラえもん不在で物語が展開するという、シリーズ中でも異色の一本となっている。

概要・あらすじ

春休み直前の野比家。いつもはどこにも連れて行ってくれない父・のび助が、とあるリゾートホテルを予約したという。翌日、のび助宛に一つのトランクが届く。のび太ドラえもんがそれを勝手に開けると、中から門のようなものが出現。そしてそれはのび助が予約したブリキンホテルが建つ、見知らぬ海岸に通じていた。

ホテルは建物、乗り物、従業員等、全てがブリキでできたオモチャのようだったが、ロケーションも素晴らしく、サービスも一流だった。その場所を堪能するのび太ドラえもん。しかし、ブリキンホテルの建つ場所には、ある大きな秘密が隠されていた。不気味さの正体が明らかになってくる中、遂にドラえもんが行方不明になってしまう。

登場人物・キャラクター

ドラえもん

二十二世紀からタイムマシンでやって来た未来のネコ型ロボット。お腹のポケットから様々なひみつ道具を出すことができるが、その能力に頼ってばかりののび太に、最近不安を感じている。ブリキンホテルにのび太と一緒にやって来たが、近くの雪山でスキーをしている最中はぐれてしまう。 のび太を捜索中に、謎のオモチャの軍隊と遭遇。攻撃を受け行動不能になり、そのまま誘拐されてしまう。

野比 のび太 (のび のびた)

勉強もスポーツも苦手なさえない小学生。ドラえもんと一緒にブリキンホテルにやって来たが、雪山でスキーをしている最中、自分の無茶が原因でドラえもんとはぐれてしまう。その後、自力でホテルへ戻るが、誰もいない屋内を捜索中に、不気味な扉を発見。恐れをなし、ドラえもんを置いて一人自宅へ戻ってしまう。 戻ってこないドラえもんを心配しつつ三日が経過。かといって探しに行く勇気もなく悶々とするのび太だったが、旅行の話を信じないジャイアンとスネ夫、そしてそれをかばうしずちゃんに急き立てられるように再びブリキンホテルを訪れる。

源 静香 (みなもと しずか)

『大長編ドラえもん のび太とブリキの迷宮(ラビリンス)』の登場人物で、のび太の友人。優しい性格の女の子で、のび太が春休み旅行に行く事を、ただ一人信じてくれた。のび太、ジャイアン、スネ夫らとブリキンホテルを訪れるが、そこで謎のオモチャの軍隊に襲撃される。冒険の最中は彼女のアイデアが役に立つ場面が多い。

剛田 武 (ごうだ たけし)

『大長編ドラえもん のび太とブリキの迷宮(ラビリンス)』の登場人物で、のび太の友人。体が大きく、乱暴な言動と行動が目立つ。のび太の春休み旅行を信じない彼は、スネ夫と共に証拠を見せろとのび太に詰め寄る。そしてそのままのび太を急き立て、ブリキンホテルまでやってくる。そこで謎のオモチャの軍隊の襲撃を受けるのだが、彼のバッティング能力を生かした反撃で難を逃れる。

骨川 スネ夫 (ほねかわ すねお)

『大長編ドラえもん のび太とブリキの迷宮(ラビリンス)』の登場人物で、のび太の友人。家がお金持ちで、それを鼻にかけた言動が目立つ。ジャイアンと共にのび太を急き立て、一緒にブリキンホテルまでやって来る。普段からジャイアンと一緒にいることが多く、今回の冒険でも彼と別動隊を組んで行動する。

野比 のび助 (のび のびすけ)

のび太の父。夜中、夢うつつで見ていたテレビで、偶然ブリキンホテルのコマーシャルを見る。それは特殊な放送で、双方向で会話できるものだったのだが、そうと気付かないのび助は、ブリキンホテルに宿泊の予約を入れてしまう。そしてそれが、今回のドラえもん、のび太たちの冒険の切っ掛けとなるのだった。

サピオ・ブリーキン (さぴおぶりーきん)

チャモチャ星からブリキン島に乗ってやって来た少年。故郷を襲ったナポギストラーの手から逃れるため、そして反撃のための仲間を集めるため、宇宙を渡りあるいていた。身体が弱く、移動式カプセル無しには行動できない。たどり着いた地球で、ブリキンホテルを囮に地球人を集め、協力を要請しようと計画する。

タップ

『大長編ドラえもん のび太とブリキの迷宮(ラビリンス)』に登場するキャラクター。一頭身のウサギのような見た目のロボット。藤子・F・不二雄の短編『ヒョンヒョロ』に登場した宇宙人に似ている。ブリキンホテルのガイド役のような存在。ドラえもんの四次元ポケットのように、口から入れたものをお腹の中に保管できる能力持つ。

ガリオン・ブリーキン公爵 (がりおん・ぶりーきんこうしゃく)

サピオ・ブリーキンの父で、チャモチャ星の科学者。進み過ぎた科学技術とそれを手放しで享受し続ける人間達の怠惰さに危険を感じ、アンラック王にイメコンの使用中止を進言する。しかし思いは聞き入れてもらえず、ブリキン島の大迷宮に家族を連れてこもり、ある研究を始める。 そしてその研究が完成した一年後、再びアンラック王に会いに出かけるが、運悪くナポギストラーの反乱に遭遇。以後行方知れずとなる。

ナポギストラー一世 (なぽぎすとらーいっせい)

『大長編ドラえもん のび太とブリキの迷宮(ラビリンス)』に登場するキャラクター。現在チャモチャ星を支配しているロボットのリーダー。大きな頭とビン底メガネが特徴。元々は発明家ロボットで、名前もナポギストラー博士といった。チャモチャ星の人々のために、次々と便利な道具を発明し、遂に思うだけで意思をロボットに伝えられる道具イメコンを発明した。 この発明はチャモチャ星の人々の生活を極限まで「楽」にするものだったが、実は人々の体力を衰えさせて支配しやすくするための策略だった。かくして反乱は成功したが、イメコンをいち早く危険視したガリオン・ブリーキン公爵が悩みの種として残った。運良く公爵を捕らえることはできたが、息子のサピオだけは逃がしてしまい、彼を捕まえるため機動部隊を差し向け追跡する。

ネジリン将軍 (ねじりんしょうぐん)

『大長編ドラえもん のび太とブリキの迷宮(ラビリンス)』に登場するキャラクター。ナポギストラーの部下。機動部隊を率いてサピオ・ブリーキンを追跡する。バイキングのようなヘルメットと、モジャモジャのヒゲが特徴。年寄りロボットのため、動力のゼンマイがすぐ切れる。

場所

チャモチャ星 (ちゃもちゃせい)

サピオ・ブリーキンが住んでいた星で、現在はナポギストラー率いるロボット達に支配されている。以前は自然に恵まれ、高い文明を誇っていた。アンラック王が統治していたその星には、争いを好まず、のんびり遊んで暮らすのが好きな人々が暮らしていた。いろいろな働きをするロボットを開発し、人々は自分たちの生活をどんどん楽にしていったが、遂には、自分で発明するロボット・ナポギストラー博士を生み出してしまう。 その後人々は、生活の豊かさと引き換えに自分で動く力を失い、ナポギストラー率いるロボットの反乱に、あっさり屈してしまったのだった。

大迷宮 (だいめいきゅう)

ブリキン島の地下に広がる巨大な迷宮。サピオ・ブリーキンの御先祖様が趣味で作ったもので、全長は百八十四キロもある。あまりにも長大なため、ガイド・マウスというロボットの案内が必須。迷宮のあちこちには「オアシス」という休憩所が設置されている。チャモチャ星のロボット反乱騒動の直前、ガリオン・ブリーキン公爵はこの大迷宮の中央ホールに研究所を設置し、人類が滅びるのを防ぐ、あるものを開発していた。

ブリキン島 (ぶりきんとう)

野比のび助が夢うつつの状態で予約したブリキンホテルが建っている島。周りを囲む海では海水浴が楽しめ、山ではスキーが楽しめる。一見すると理想的なリゾート地だが、実態はチャモチャ星から逃れて来たサピオ・ブリーキンが乗ってきた宇宙船だった。元々はブリーキン家の別荘島だったが、サピオの父・ガリオン・ブリーキン公爵が、ナポギストラーに対抗する手段を開発するための拠点として利用していた。

書誌情報

のび太とブリキの迷宮(ラビリンス) 全2巻 〈てんとう虫コミックスアニメ版〉 完結

第1巻

(2011年2月28日発行、 978-4091412850)

第2巻

(2011年3月発行、 978-4091412287)

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