女ともだち

女ともだち

平凡を夢見ていたはずの荒井菜乃が、周囲の影響を受けながら女優として羽ばたいていく。その過程では、大親友であるはずの大浦こずえとの、1人の男性を巡っての恋の戦いも描かれる。「りぼん」に平成2年6月号から平成4年1月号にかけて連載された作品。

正式名称
女ともだち
ふりがな
おんなともだち
作者
ジャンル
友情
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概要・あらすじ

荒井菜乃は5歳の時に両親を亡くし、女優をしている叔母、西願搖子に引き取られる。派手好きで何かと話題になりがちな搖子に反発する彼女は、両親のように平凡で温かい家庭を築きたいと夢見ていたが、搖子は叔母ではなく実の母親であることを知りショックを受ける。思いがけず、俳優の野口晴臣や作家の野口博幸と知り合いになった菜乃は、搖子のマネージャーである高井留美子からの強烈な押しで映画のオーディションを受けることになり、親友である大浦こずえと競い合うことになってしまう。

登場人物・キャラクター

荒井 菜乃 (あらい なの)

読書が趣味で、文芸部に所属する高校2年生の少女。5歳の時に両親が飛行機事故で亡くなり、女優をしている叔母の西願搖子に引き取られた。気が強く、いろいろなことに批判的で可愛げのない性格。料理と文章を書くことが得意で、作家である野口博幸のアシスタントをしている。

野口 晴臣 (のぐち はるおみ)

俳優をしている18歳の男子高校生。かなりの美形で、口調が軽いので軽薄そうに見えるが、根は真面目でしっかりしている。母親は女優の白河水絵で、実の父親はイギリス人なのだが両親は離婚。母が映画監督である野口史仁と再婚したので、史仁とは義理の親子の関係。

西願 搖子 (せいがん ようこ)

荒井菜乃の叔母といっているが、実は本当の母親。36歳の美人女優。気が強く、派手好き。18年前に、野口史仁が監督を務めた映画で主演し話題になった。当時は野口博幸と付き合っていた。最近では顔がいいだけの役や、スレた女性の役しか依頼が来ない。

大浦 こずえ (おおうら こずえ)

荒井菜乃の親友で、同じ高校に通っている少女。雑誌のモデルをしていて、とても美人なので異性にもてる。控え目で大人しい性格をぶりっ子だと誤解されがちで、校内の女子たちから陰湿ないじめを受けている。野口晴臣のことが好き。

野口 博幸 (のぐち ひろゆき)

売れっ子作家であり、女好きで軽い男性。仕事の時はその性格が豹変し、別人のようにピリピリしたり、ワガママを言う。18年前、デビュー作である小説を映画監督である兄の野口史仁が手がけ、その主演の西願搖子と付き合っていた。実は荒井菜乃の本当の父親。

高井 留美子 (たかい るみこ)

西願搖子の敏腕マネージャー。冷静沈着で頭が切れる。搖子とは高校時代からの友人。元大部屋の女優だったが、今ではマネージャー業に生き甲斐を感じ、才能があると自負している。

野口 史仁 (のぐち ふみひと)

映画監督をしている優しくて大らかな50歳の男性。ひとたびメガホンを持つと性格が変わり、期待している相手にはキツイ罵声を浴びせ、見込みのない者は容赦なく切り捨てる。18年前に弟のデビュー作である小説を、西願搖子の主演で映画化した。

白河 水絵 (しらかわ みずえ)

野口晴臣の母。昔は西願搖子のライバルといわれていたが、現在では彼女を大きく引き離し、大女優になっている。なにかと嫌味を言ってくる意地の悪い性格。前夫との子供、晴臣を連れて映画監督である野口史仁と再婚。テレビでは家庭的なイメージを作っているが、実際は家事を一切しない。

北林 柊成 (きたばやし しゅうせい)

広方昇の劇団に所属し、抜群の演技力を持つ男性。荒井菜乃の演技レッスンの手伝いをしている。自信家で、野口史仁の作品で映画デビューすることを目標にしていた。菜乃にとって精神的にも頼れるお兄さんのような存在。

広方 昇 (ひろかた のぼる)

劇団の主宰もしている一流の演出家。男性だが、美少年愛好家。女装はしていないが、口調だけはオネエ言葉。荒井菜乃に演技の指導をする。

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