川越の書生さん

川越の書生さん

埼玉県川越市生まれで、川越で育ち、川越をこよなく愛する著者の幹本ヤエが、川越を舞台にふつうの女子大学生と美形男子書生の恋模様を描いた、ご当地ラブコメディ。川越市観光課が取材協力しており、作中では実在の川越の名所や名物も紹介されている。講談社のマンガアプリ「Palcy」で2019年5月20日から2021年2月22日まで配信の作品。

正式名称
川越の書生さん
ふりがな
かわごえのしょせいさん
作者
ジャンル
ラブコメ
レーベル
KCデラックス(講談社)
巻数
既刊3巻
関連商品
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あらすじ

半年ぶりに埼玉県川越市の実家に帰ってきた女子大学生の円岡香南は、大正時代の書生のような姿をした若者に出くわす。彼は香南の縁戚にあたる関和数馬で、両親の海外赴任中、高校を卒業するまで書生として香南の家に身を置くこととなる。年下の美形男子と一つ屋根の下で暮らすことに動揺する香南だったが、礼儀正しく、気配りのできる優しい和数馬とすぐに打ち解ける。川越に興味があり、川越の名所や名物について知りたいという和数馬だったが、香南は生まれ育った川越をうまく説明することができなかった。さらに香南は、埼玉を卑下することで溜まったうっぷんを爆発させ、一方で埼玉で何が悪いのかと暴走する「埼玉病」を抱えていた。生活を共にするうちに和数馬に惹かれていく香南だったが、尊すぎる和数馬に気持ちを伝えることはできず、「好き」ではなく「推し」のスタンスで接する道を選ぶ。一方、和数馬にとって幼い頃に出会った香南は初恋の相手であり、川越に住みたいと思うようになったきっかけをつくった人物だった。

登場人物・キャラクター

円岡 香南 (まるおか かなん)

大学2年生の女性で、年齢は20歳。川越で明治から続く芋菓子屋の一人娘。シェアハウスで女性五人と共同生活を送っていたが、同居の二人が彼氏ができて出ていき、欠員補充ができなかったために解散となり、半年ぶりに実家に戻ってきた。そこで書生として居候していた縁戚の美形男子高校生の関和数馬と出会い、彼に惹かれていく。実は幼い頃に和数馬と川越まつりを見に行っており、その際、川越に住みたいと言う和数馬に、私と結婚すれば住めるとプロポーズめいた発言をしているが、お祭りの記憶自体はすっかり忘れている。埼玉コンプレックスが高じて、埼玉を卑下することで溜まったうっぷんを爆発させ、一方で埼玉で何が悪いのかと暴走する「埼玉病」を抱えていることを悩んでいる。年上の男性が好みらしく、フラれたことがきっかけでシェアハウスで暮らすようになったと噂されている。一つ屋根の下で暮らすことになった和数馬に惹かれていくが、自分は和数馬と釣り合わないと少し距離を置き、「推し」のスタンスで接する道を選んでいる。

関 和数馬 (せき かずま)

高校2年生の男子で、年齢は17歳。円岡香南の縁戚にあたり、両親の海外赴任中、高校を卒業するまで書生として香南の家に身を置いている。着物に袴、足袋と、大正時代の書生のような服装をした黒髪美形男子で、居候先である芋菓子屋では看板男子として、女性客を中心に人気を集めている。さまざまな分野で著名人を輩出している進学校として知られる、創立120年の名門男子校、埼玉県立オーバーリバー学園高校に通っている。クラスメートの秀成からは「カズちー」と呼ばれている。7歳の時に円岡家に泊まったことがあり、その時にいっしょに川越まつりを見に行った香南が初恋相手なのだが、香南への思いは胸に秘めている。スイーツが大好き。

香南の母 (かなんのはは)

円岡香南の母親。着物を着て、経営する芋菓子屋を切り盛りしている。関和数馬の下宿代を受け取らない代わりに、和数馬に書生の衣装を着せ、芋菓子屋の美形看板男子として店を手伝ってもらっている。和数馬目当ての女性のおかげで、店の売り上げは伸びている。香南とは口論となることが多く、弁慶の泣き所の蹴り合い合戦や、川越土産の一つである巨大ふ菓子棒での殴り合いもしょっちゅうあるが、仲は良好。

香南の父 (かなんのちち)

円岡香南の父親。温厚な性格で、眼鏡を掛けている。実家に戻ってきた香南と関和数馬が同居することになり、二人が過ちを犯さないか心配している。大のスポーツ好き。

間仁田 (まにた)

川越にある着物屋「孤月堂」の主人を務める男性で、埼玉県立オーバーリバー学園高校のOB。いつも着物を着ている美形青年で、狐のお面を斜めにかぶっていることもある。円岡香南とは顔なじみで、香南からは「佑くん」と呼ばれている。香南は間仁田に対してあこがれの気持ちを抱いているが、間仁田からは女性扱いではなく子供扱いされていることも理解している。大学生で起業し、今では着物に関するアドバイザーとしてアニメスタジオに呼ばれて仕事をしているなど、成功をおさめている。

秀成 (しゅうせい)

埼玉県立オーバーリバー学園高校に通う2年生の男子で、ふじみ野市在住。関和数馬のクラスメートであり友人。茶髪でつり目が特徴で、姉がいる。彼女を欲しがっており、女子大学生の円岡香南と同居している和数馬をうらやんでいる。こけしグッズを集めている。

葉月 (はづき)

埼玉県立オーバーリバー学園高校に通う2年生の男子で、川越市在住。関和数馬のクラスメートであり友人。黒髪で眼鏡を掛けており、ポーカーフェイスで表情をほとんど変えない。和数馬に対して、いきなり彼と同居している円岡香南のはいているタイツのデニール数を尋ねるなど、マニアックなところがある。

書誌情報

川越の書生さん 3巻 講談社〈KCデラックス〉

第1巻

(2019-12-13発行、 978-4065180365)

第2巻

(2020-04-13発行、 978-4065191569)

第3巻

(2021-02-12発行、 978-4065215487)

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