巷説麻雀新撰組はっぽうやぶれ

巷説麻雀新撰組はっぽうやぶれ

高度成長時代の昭和を舞台に、麻雀の魅力に取りつかれた青年花島タケオが、雀師として成長していく姿を描く。主人公花島タケオのモデルはプロ雀師の小島武夫と言われており、彼が作家阿佐田哲也らと結成した団体麻雀新撰組も劇中に登場する。

正式名称
巷説麻雀新撰組はっぽうやぶれ
ふりがな
こうせつまーじゃんしんせんぐみはっぽうやぶれ
作者
ジャンル
麻雀
関連商品
Amazon 楽天

概要・あらすじ

麻雀の腕前に自信を持っていた主人公花島タケオは、大阪からやってきたケン師(真剣師。将棋や麻雀などで、金銭を賭けて勝負し、生活している人のこと)堂島と出会う。堂島に惨敗した花島タケオは、彼に弟子入りし、麻雀の腕を磨いていく。堂島の死をきっかけに東京に上京した花島タケオは、そこで作家朝倉徹也、雀師蟹江凱と出会い、彼らと共に麻雀新選組を結成。

雀師として名を上げていく。

登場人物・キャラクター

花島 タケオ (はなじま たけお)

博多の和菓子屋で働いていたが、大阪から来たケン師(真剣師。将棋や麻雀などで、金銭を賭けて勝負し、生活している人のこと)堂島に負けたのをきっかけに、麻雀の世界で生きていく決意をする。堂島の経営する雀荘でボーイをしていたが、店が地元のヤクザに目を付けられ、つぶされてしまう。 その後、亡くなった堂島の仇討ちを済ませると、恋人の君子と共に東京へ上京。雀荘のボーイをしていたところを博多時代に顔見知りだった朝倉徹也に誘われ、麻雀新選組を結成する。お調子者だが人なつっこい性格で、周囲から好かれる。ミスター麻雀の異名を取るプロ雀師小島武夫がモデルとされる。

朝倉 徹也 (あさくら てつや)

すご腕の博打打ちだったが、足を洗い、雑誌社に勤務。その後、麻雀を題材にした小説『麻雀漂流記』を連載し、人気作家となる。主人公花島タケオの麻雀の師匠である堂島とは古くからの知り合い。花島タケオがまだ博多にいた際、彼と勝負して負かしている。上京してきた花島タケオを誘い、麻雀新選組を結成。 麻雀界に新風を起こす。ベストセラー『麻雀放浪記』の作者として知られる作家阿佐田哲也がモデルとされる。

蟹江 凱 (かにえ がい)

主人公花島タケオが所属していた関東麻雀連合の雀師。務めていた大手出版社を辞め、プロ雀師の道に入った。花島タケオと関東牌技王の座を争い、以降彼のことをライバル視するようになる。花島タケオに誘われ、朝倉徹也が結成した麻雀新選組の一員となる。生真面目な性格で、お調子者の花島タケオと衝突することが多かった。 作家阿佐田哲也と共に麻雀新選組を結成したプロ雀師古川凱章がモデルとされる。

君子 (きみこ)

主人公花島タケオの恋人で、のちに彼の妻となる。博多時代、君子がやっていた屋台に花島タケオが客として現れ、付き合うようになった。その後、花島タケオと共に東京へ上京。麻雀以外目に入らない花島タケオを懸命に支え続ける。

堂島 (どうじま)

大阪からやってきた博打打ちで、主人公花島タケオの麻雀の師匠。イカサマを得意とするケン師で、花島タケオに様々な技を伝授した。花島タケオと出会ってからはケン師からは足を洗い、雀荘を経営。しかし、地元のヤクザに目を付けられ、店を奪われたうえに雀師の命である利き手をつぶされてしまう。 最期は自宅のアパートで孤独に亡くなった。

銀造 (ぎんぞう)

博多のヤクザで、主人公花島タケオの恋人君子の元恋人。借金を残し、君子の前から姿を消していたが、再び舞い戻った。花島タケオをイカサマにはめ、彼の師匠堂島が経営する雀荘を奪い取る。その際、協力を拒んだ堂島の手を叩きつぶした。のちに堂島の仇討ちに現れた花島タケオとの勝負に敗れ、今度は自分が雀師の命である利き手をつぶされる。

岡崎 (おかざき)

主人公花島タケオが上京後にボーイとして働いた雀荘麻雀いろはの上司。関東麻雀連合段位七段。花島タケオが所属する麻雀新選組と麻雀三団体が争った麻雀王位戦では、関東麻雀連合の代表として出場し、花島タケオと戦った。

青木 敬 (あおき けい)

名門高校にトップで合格した秀才で、麻雀団体日牌院の代表天田の秘蔵っ子。最年少で最高段位を獲った。主人公花島タケオの所属する麻雀新選組と麻雀三団体が争った麻雀王位戦に、日牌院の代表として出場。花島タケオを破り、王位を獲った。

三田村 邦秋 (みたむら くにあき)

主人公花島タケオの一番弟子。元学生運動家で、花島タケオ行きつけの雀荘で彼と知り合った。

集団・組織

麻雀新選組 (まーじゃんしんせんぐみ)

『はっぽうやぶれ』に登場する団体。作家朝倉哲也が主人公花島タケオと雀師蟹江凱を誘って結成した。芸能人との対局などで名を売り、麻雀界に新風を巻き起こす。

関東麻雀連合 (かんとうまーじゃんれんごう)

『はっぽうやぶれ』に登場する団体。主人公花島タケオが働いていた雀荘麻雀いろはが所属する麻雀団体。花島タケオも一時は連合の一員だったが、麻雀新選組に参加する際に脱退した。

場所

麻雀漂流記 (まーじゃんひょうりゅうき)

『はっぽうやぶれ』に登場する小説。作者は、主人公花島タケオを麻雀新選組に誘った作家朝倉徹也。博打打ちを題材にした連載小説で、朝倉徹也を人気作家に押し上げた。朝倉徹也のモデルとされる作家阿佐田哲也のベストセラー『麻雀放浪記』が元になっていると思われる。

イベント・出来事

麻雀王位戦 (まーじゃんおういせん)

『はっぽうやぶれ』に登場する大会。主人公花島タケオが所属する麻雀新選組を含む4つの麻雀団体の代表者によって争われた。麻雀新選組からは花島タケオとリーダーである朝倉徹也が参加。日牌院の高校生雀師青木敬が優勝を収めた。

その他キーワード

関東牌技王 (かんとうはいぎおう)

『はっぽうやぶれ』に登場する称号。主人公花島タケオが所属していた関東麻雀連合が主催する麻雀大会、関東牌技王大会の優勝者に贈られる。麻雀新選組のメンバーで花島タケオのライバルでもある蟹江凱は、第6回大会の関東牌技王。

SHARE
EC
Amazon
logo