概要・あらすじ
かつて、水無月和馬という代打ちが、何者かに射殺された。15年後、和馬の妻だった水無月冬子は、夫を殺した犯人を捜し出し、麻雀で打ち倒したいという念願を抱き、代打ちとしてヤクザの世界に姿を現す。やがて冬子は、和馬の死に闇の代打ち組織「蛇の牌」が関わっているのではないかという情報に辿り着く。
登場人物・キャラクター
水無月 冬子 (みなづき とうこ)
年齢不詳の女雀士で、ヤクザの代打ちをしている。対局する相手を「打つ手牌がない」という状況に追い込んでいく打風を好み、相手を凍らせるという意味で「氷の女」とあだ名されている。ヤクザの抗争に深く関わる身で、直接命を狙われたり、銃撃戦に巻き込まれて負傷したりしたこともあるが、あくまでも自分は代打ちでありヤクザではない、と考えている。
水無月 和也 (みなづき かずや)
水無月冬子の亡き夫である和馬の弟で、年齢不詳。武闘派のヤクザで、武力抗争の中心にいるが、実は麻雀の腕前も兄譲りの強さを誇り、冬子をも驚かせるほど。その打風は兄と瓜二つというほどに似通っている。
龍門
ヤクザの代打ちをしている、年齢不詳の男性。水無月冬子の夫であった和馬が殺された時、銃を持って現場で和馬の護衛を担当していた。和馬を守りきれなかったことで冬子からも水無月和也からも恨まれており、龍門自身も、和馬が殺されたことに対し今も責任を感じ続けている。なおその当時、犯人の顔は見ていない。代打ちとしての力量は冬子に及ばず、自分でもそれを認めている。
牧村 (まきむら)
闇の代打ち組織「蛇の牌」に所属する代打ち。水無月冬子の夫であった和馬が殺された時に、ともに卓を囲んでいたうちの1人。冬子と水無月和也から、和馬の仇との疑いをかけられている。また、「蛇の牌」の指導者なのではないかとも疑われていたが、こちらに関しては完全な誤解である。冬子と和也に麻雀で敗れ、蛇の牌から粛清される前に自ら命を絶つ。
集団・組織
蛇の牌 (へびのほね)
「闇の代打ち組織」と呼ばれている謎の集団。勝負に破れた代打ちを処刑するなど、やり口は非情極まりなく、対抗勢力のヤクザに武力抗争を仕掛けるなど直接的な手口を取ることもある。水無月冬子の夫であった和馬を暗殺した組織と目されている。