彼女の肌が忘れない

彼女の肌が忘れない

何かと不運続きの秋葉幸太は、自身が運転する社用車の前に飛び出して来た美少女の相沢志織を相手に接触事故を起こしてしまう。事故をきっかけに記憶喪失になってしまった志織と幸太はいっしょに暮らすようになり、二人のあいだにはいつしか愛情が芽生えていく。その一方で、志織の閉ざされた複雑な過去が明らかになっていく過程を描いたサスペンスストーリー。ヒロイン達の濡れ場も盛り込まれている。「週刊漫画TIMES」に連載された作品。

正式名称
彼女の肌が忘れない
ふりがな
かのじょのはだがわすれない
原作者
村生 ミオ
作画
ジャンル
サスペンス
関連商品
Amazon 楽天

あらすじ

第1巻

秋葉幸太は最愛の恋人、篠崎久美子に浮気をされ、いつの間にか二人の関係は自然消滅していた。その後も不運は続き、勤務中に社用車で相沢志織と接触し、事故を起こしてしまう。志織が自ら飛び込んでいったという目撃証言もあったために、幸太は大事には至らなかったものの、志織は自分の名前もわからないほどの記憶喪失に陥る。徐々に快方に向かう志織は、入院中に1日も欠かさずに見舞いに来てくれた幸太を信用し、記憶が戻るまでのあいだ、いっしょに暮らしてほしいと依頼する。幸太は戸惑いながらも、志織の願いを受け入れる。志織と暮らし始めた幸太は大口の契約が取れたり、宝くじが当たったりと運気が上昇。さらに美人なうえに料理上手な志織が、毎日自宅で待っていてくれると思うだけで仕事にも身が入り、いつの間にか久美子との失恋の傷も癒えていた。幸せな日々を送る幸太だったが、志織には恋人がいた様子で、密かに胸を痛めていた。一方、極道の黒崎は部下の礼二を使い、志織を死にもの狂いで探していた。志織は外部には漏らせない「顧客データ」を持ち逃げしており、早急に確保する必要があったのだ。そして礼二は清美を使って志織を探し出し、ついに通院中の志織を発見。幸太と共に病院から出て来た志織を拉致しようと襲いかかる。

第2巻

何とか礼二から逃げ切った秋葉幸太相沢志織は、お互いに心惹かれ合っている事を認識し、身体の関係を持つ。しかしその直後、志織は過去の自分には恋人がいた事を思い出す。そのため気持ちが通じ合ったものの、幸太と志織の関係はギクシャクしてしまう。そんな中、幸太が居酒屋で一人飲んでいると、篠崎久美子がやって来る。久美子が浮気をして自然消滅してしまった二人の関係だったが、実は久美子は男に裸の写真をばらまくと脅され、不本意ながら身体の関係を持った事実が判明する。久美子は幸太とやり直したいと懇願するが、幸太はもう自分には志織という好きな人がいるからと、きっぱりと断る。一方、カウンセラーの桜井由紀は志織を追う礼二に拉致され、志織の住所を教えなければ凌辱すると脅されるが、由紀は機転を利かせ、自身の弟で警察官の桜井浩司のマンションの住所を教え、間一髪で難を逃れる。由紀は礼二の車の中で会員制クラブ、ペルソナと記されたライターを拾っており、由紀から依頼された浩司は独自に捜査を開始する。そして由紀は幸太を呼び出し、志織はペルソナにかかわっているのではないかと打ち明ける。インターネットで所在地を調べた幸太は、ペルソナの門の前で礼二の部下に遭遇し、やはり志織と何らかの関係がある場所なのだと確信する。その後、仕事のつながりで幸太と親しくなった本城広志は、志織と顔を合わせる。その瞬間、志織は自分は広志と恋人だった過去を思い出す。

第3巻

同じ病院に勤務する女癖の悪い医師から誘いを受けた桜井由紀は、その医師が会員制クラブ、ペルソナのライターを使用している事に気づく。由紀は思わせぶりな態度で医師を翻弄し、ペルソナに秋葉幸太を送り込む事に成功する。ペルソナに礼二や手下がいない事で安心した幸太は、ホステスから相沢志織は何らかの事情があって強制的に働かされていたという証言を得たところで、秘密裏に監視していた礼二に捕まってしまう。礼二から志織の居場所を吐くように激しい暴行を受ける幸太の前に、ペルソナのオーナーの梨乃が現われて、面倒事は避けたいという理由で幸太を解放する。ケガを負った幸太はそのまま入院し、会社を無断欠勤してしまう。自宅に戻った幸太の前に、心配した篠崎久美子が現われ、やはり自分と復縁してほしいと身体を武器に迫って来る。その場面を帰宅した志織が目撃して、さらに志織は自分がペルソナで性的なサービスをしていた過去も思い出す。居場所のない志織は本城広志のもとへと戻り、気持ちの整理をするために、広志と身体の関係を持ってしまう。

第4巻

秋葉幸太は流されるように篠崎久美子と身体の関係を持ってしまう。しかし、相沢志織への思いを捨てきれない幸太は、久美子に改めて別れを告げ、久美子も黙って身を引く事を決める。一方、志織は過去の自分と向き合うために、自身が通っていたという大学へと行き、梨乃と対面。梨乃は志織ともっと話がしたいと言葉巧みに誘い出し、同時に礼二も呼び出すが、志織は異変に気づいて逃げ出す。何とか幸太の住むマンションまで辿りついた志織は、改めて幸太と話をする。そして志織は自身が会員制クラブ、ペルソナに監禁され、性的サービスを強制されていた過去を思い出したと告白。すでに事情を知っていた幸太は志織を抱きしめ、すべてを受け入れる。その頃、本城広志は梨乃と接触していた。実は志織に嫉妬した梨乃は借金苦で喘いでいた広志を使い、志織を陥れたのだった。ペルソナに監禁されていた際、志織は客への性的サービスの一部始終を盗撮されていたため、逃げる事ができなかったが、一瞬のスキをついて逃走。その際に盗撮動画が入っているメモリーカードを持ち出しており、それこそが黒崎や礼二が探していた顧客データだったのだ。メモリーカードを隠した場所を思い出した志織は、梨乃やペルソナを告発するために幸太、桜井由紀と共にコインロッカーに向かうが、保管期限が過ぎていたため、すでに処分されていた。

登場人物・キャラクター

秋葉 幸太 (あきば こうた)

営業職として株式会社芳文エンタープライズに勤務する独身男性。年齢は29歳。最愛の恋人だった篠崎久美子に浮気されたと思い込み、二人の関係は自然消滅した。その後も不運が続く中、社用車を運転中に相沢志織が飛び込んで来た事で接触事故を起こしてしまう。記憶喪失の志織と共に暮らし始め、運気の上昇を感じると共に、美しく素直な性格の志織に心惹かれていく。 不器用ながらもまじめな人柄で、面倒見のいい性格の持ち主。

相沢 志織 (あいざわ しおり)

秋葉幸太が運転する社用車の前に、自ら飛び込んで来た女性。一命は取り留めたが記憶喪失に陥り、唯一信頼できる幸太の部屋でいっしょに暮らし始めた。時間を共に過ごすうちに幸太に対して恋愛感情が芽生えていく。細身のGカップとスタイルは抜群で、明るく素直な性格の持ち主。事故の後遺症で名前も忘れてしまったため、幸太からは仮の名前として「マリア」と呼ばれている。 所持品はポシェットに入った少しの現金とハンカチ、小さな謎の鍵のみで、身元がわかるものを持っていないうえに、捜索願いも出されていない。のちに記憶を失う前の恋人、本城広志の出現により、本名が「相沢志織」で21歳の女子大学生である事が判明する。さらに会員制クラブ、ペルソナで、ホステスとして性的サービスをしていた過去も明るみに出る。

桜井 由紀 (さくらい ゆき)

ソーシャルワーカーを生業とする女性。事故により記憶を失った相沢志織を担当しており、定期的に病院でカウンセリングを行う。当初は秋葉幸太と志織がいっしょに暮らす事に難色を示していたものの、志織の精神が安定して来ているため、次第に幸太に対して信頼を寄せるようになった。志織といっしょにいるところを礼二に目撃されてしまい、志織の情報を得るために拉致され、凌辱されそうになる。 弟に警察官の桜井浩司がいる。自身の仕事に誇りを持っており、一本筋の通ったまっすぐな性格の持ち主。

篠崎 久美子 (しのざき くみこ)

株式会社芳文エンタープライズに勤務する女性。秋葉幸太とは会社の同僚で元恋人。社内でも評判の美人で、高嶺の花扱いされていたが、幸太の不器用ながらもひたむきなアプローチによって心動かされ、交際を開始した。しかし、かつての恋人と自分の部屋で身体の関係を持っていたところを幸太に目撃されてしまい、二人の関係は自然消滅する。 ちなみに、これは篠崎久美子の浮気ではなく、元恋人に裸の写真をネタに脅され、身体の関係を持っただけで、今でも幸太を愛している。以降も幸太に自分の身体を武器にした色仕掛けで復縁を迫る。

黒崎 (くろさき)

極道の世界に生きる男性。組では幹部を務めている。記憶喪失に陥る前の相沢志織に会員制クラブ、ペルソナの顧客データを持ち逃げされたため、部下の礼二を使って、死にもの狂いで志織の行方を探している。

礼二 (れいじ)

極道の世界に生きる男性。黒崎の部下。人相が非常に悪い。黒崎から会員制クラブ、ペルソナの顧客データを盗んだ相沢志織を探すように命じられており、清美を使って探している。無関係の桜井由紀を拉致して凌辱する計画を立てるなど、志織を見つけるためなら手段を選ばない。基本的には悪党であるが、由紀のように一本筋の通った性格の持ち主には敬意を表する。 清美とは身体の相性がよく、度々身体の関係を持っている。

梨乃 (りの)

黒崎と礼二が所属する組の組長の娘。大学に通っている。組長から溺愛されているため非常にわがままで、ホストクラブで豪遊して泥酔するなど自由奔放な性格。会員制クラブ、ペルソナの経営を任されている。ペルソナの個室で秋葉幸太が礼二から暴行を受けていたところを偶然発見し、厄介事になるのは面倒だと、救いの手を差し伸べた。 実は記憶喪失になる前の相沢志織とは同じ大学に通う親友で、表向きは仲がよかった。しかし自分より男性からチヤホヤされる事の多い志織に嫉妬していたため、本城広志を利用し、ペルソナで監禁したうえで無理矢理働かせる計画を企てた。志織がペルソナの顧客データを盗んだ事は知らないため、黒崎や礼二がなぜ志織に執着しているのかをわかっていない。

清美 (きよみ)

水商売の女性。礼二から指名されている。礼二の事を気に入っており、恋人ではないものの身体の関係を持っている。礼二から依頼され、相沢志織の居場所を探っていた。礼二がなぜ志織を追っているのかはわかっていない。

本城 広志 (ほんじょう ひろし)

住角不動産に勤務する会社員の男性。記憶喪失に陥る前の相沢志織と交際していた。突然自分の前から姿を消した志織が、戻って来るのを待っていた。仕事のつながりで秋葉幸太と知り合い、志織とも再会する。志織への執着と幸太への対抗心から、志織を強引に自分のもとへと引き戻そうと画策する。基本的に志織に対しては紳士的な振る舞いをするものの、セックスの際には身体を叩いたり、無理矢理奉仕を要求するなど、自分勝手な性癖をのぞかせる。 実は借金を抱えていた過去があり、借金を減額するために梨乃から依頼を受け、志織に接近した。しかし志織と恋人としての時間を過ごすうちに、本気で愛するようになった。

桜井 浩司 (さくらい こうじ)

桜井由紀の弟。警察官を務めている。礼二に拉致された由紀に助けを求められた事で、相沢志織を巡る騒動に巻きこまれる。警察の力を利用し、会員制クラブ、ペルソナや志織について捜査を開始した。礼二ら数名の極道の男を一人で倒せるほどの腕っぷしの強さを持つ。

場所

ペルソナ

会員制の高級クラブ。年収2000万円以上かつ社会的ステータスを持つ男性しか入店できない。経営は極道組長の娘、梨乃が任されている。店内では、男性は仮面をつけて席に着かなくてはならないルールがある。一見普通のクラブだが、気に入ったキャストの女性を個室に連れていく事が可能で、そこで性的なサービスを受ける事ができる。記憶を失う前の相沢志織が、梨乃の策略により無理矢理働かされていたが、本番行為だけは断固拒否していた。

クレジット

原作

SHARE
EC
Amazon
logo