概要・あらすじ
聖ポーリア学院に通う羽丘芽美は、運動神経が良くややお転婆がちな所以外は至って普通の少女。しかし、その裏の顔は手品を駆使して盗むを働く義賊・怪盗セイント・テールだった。芽美は親友でシスターの卵深森聖良と共に、懺悔室に訪れる悩みを抱えたものたち「迷える子羊」達の救済を行っていく。
そんなある日、芽美のクラスメイトで刑事を父親に持つ少年・飛鳥大貴がセイント・テールの逮捕に乗り出す。頭はいいがどこか詰めの甘く、セイント・テールに出し抜かれてしまう大貴は、彼女に恋心のようなものを覚え、自らの手で捕まえて正体を暴くことに執念を燃やしていく。やがて芽美も大貴の真剣な姿を見て段々と心惹かれていき、真実を彼に知ってほしい気持ちと正体を知られたくないという気持ちの中で葛藤していく。
登場人物・キャラクター
羽丘 芽美 (はねおか めいみ)
聖ポーリア学院・中等部に通う二年生。普段は勉強はやや苦手な普通の女子中学生だが、その裏では弱き者の為に盗みを働く怪盗セイント・テールとして活躍している。元怪盗の母親から運動神経を、プロマジシャンの父親やら手品の技術を技術を引き継いでおり、あらゆる警備を潜り抜ける腕前を持つ。 当初はセイント・テールを捕まえようとする飛鳥大貴とは相いれなかったが、次第に彼の姿勢に惹かれていき、女子中学生としての自分と怪盗としての自分の狭間で揺れ動くことになる。
怪盗セイント・テール (かいとうせいんと・てーる)
羽丘芽美のもう一つの顔であり、長い髪の毛をリボンでポニーテールにしていることから「聖なる尻尾」・セイント・テールと呼ばれている。卓越した技術を持つ義賊であり、シスターの卵である深森聖良と共に悩みを抱える者のために盗みを働いていく。父親から受け継がれた手品の技術は盗みにも応用されており、まるで魔法のよう。 犯行前には「主よ、タネもしかけもないことをおゆるしください」、「わたしたちに神のご加護がありますように」と祈る。
飛鳥 大貴 (あすか だいき)
聖ポーリア学院・中等部に通う、羽丘芽美のクラスメイト。直情的で、やや子供っぽい所がある。怪盗セイント・テールを捕まえることを目標としている少年で、頭はいいのだがどこか詰めが甘いことがある。人前ではセイント・テールをけなすが、実は彼自身セイント・テールのことは悪く思っておらず、後に恋心のよううなものを抱くようになる。
深森 聖良 (みもり せいら)
聖ポーリア学院に通う女子生徒で、時に懺悔室で悩みを持つ人の話を聞くこともあるシスターの卵。羽丘芽美の親友で彼女の正体を知る唯一の人物。懺悔室に相談に来た者の悩みを解消するために芽美に盗みを頼むことが多い。おしとやかだが、意外と毒舌家の一面も持つ。
高宮 リナ (たかみや りな)
聖ポーリア学院に転校してきた、飛鳥大貴に好意をもって積極的なアプローチをかける少女。活発的な性格であり、髪は短め。将来は婦警を目指している。頭も良く、いち早く怪盗セイント・テールの正体が羽丘芽美ではないかと疑ったこともある。
佐渡 真人 (さわたり まなと)
聖ポーリア学院に通う男子生徒。顔が良く女子生徒からモテるが、軽薄な性格。新聞部に所属しており、生徒たちのゴシップを掲載しようとしたところ、怪盗セイント・テールに妨害されたため彼女を快く思っていない。しかし、羽丘芽美に対しては好意を持ち、度々アタックを繰り返している。
ルビィ
『怪盗セイント・テール』に登場する生物。元々ペットショップにいたハリネズミであり、途中から羽丘芽美が飼うことになったハリネズミ。芽美の両親の結婚指輪がルビーだったことからこう名付けられた。
仙道 真珠 (せんどう まじゅ)
聖ポーリア学院の近くで占いを始めた11歳の少女。幼いながらもしっかりとした口調で話す。その正体は羽丘芽美の母親・映美に恨みを抱く仙道樺子の養女であり、義母の復讐のために協力している。ラベンダーの香水を用いた催眠術を得意とする。
羽丘 源一郎 (はねおか げんいちろう)
羽丘芽美の父親であり、売れっ子の一流マジシャン。若く技術も無い頃に当時怪盗だった映美を匿ったことで彼女を更生させ、後に結ばれることとなった。
羽丘 映美 (はねおか えいみ)
羽丘芽美の母親で、夫羽丘源一郎と出会う前はルシファーと名乗って怪盗をしていた。当時ライバルだった怪盗ローズマリーのコンプレックスを刺激したことで彼女から強い恨みを買っている。
仙道 椛子 (せんどう かばこ)
ローズマリーと名乗る怪盗であり、羽丘映美が怪盗として活躍していた時のライバル。「かばこ」と読む自分の名前がコンプレックスとなっており、一度映美によって本名を大衆の目にさらされて以来、彼女に強い恨みを抱いている。偶然にも見つけた映美の娘・芽美を使った復讐を計画する。
集団・組織
聖ポーリア学院 (せいんとぽーりあがくいん)
『怪盗セイント・テール』に登場する学校。羽丘映美や飛鳥大貴が通うクリスチャンスクールで、敷地内に教会も立てられている。