恋愛 -CROWN-

恋愛 -CROWN-

主人公の男子高校生が、ある日人気女性アイドルに出会い、彼女の魅力に取りつかれて恋に落ちたところから始まる恋愛模様を描く。高河ゆんの未完作品『REN-AI恋愛』のリメイクで、「COMIC Crimson」'98年No.1から'02年3月号にかけて連載された。

正式名称
恋愛 -CROWN-
ふりがな
れんあい
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概要・あらすじ

白王高校に通う田島久美は、修学旅行の新幹線で人気アイドルの藤緒理真とその元マネージャーの池柴と出会う。それ以来、理真に夢中になった久美は、熱心に理真を応援するようになるが、当の理真は池柴に好意を寄せていた。一方、新幹線での出会いから久美に興味を持った池柴は、久美をアイドルとしてスカウトする。久美の父親・田島久国の反対を押し切って芸能界入りした久美に、ライバル心を燃やす理真。

そんなある日、理真が白王高校の編入試験を受けることになり、そのための家庭教師を久美が務めることになる。その結果、理真は白王高校に見事合格し、仕事と両立させながら久美と同じ学校に通うことになった。

登場人物・キャラクター

田島 久美 (たじま ひさよし)

白王高校の普通科に通う2年生の男子高校生で16歳。180センチの長身で目を引く容姿のうえ、誰にでも優しいため女子には「久美ちゃん」と呼ばれ広く好かれている。反面、クールな性格で人と距離を置くところがある。修学旅行の新幹線で出会った藤緒理真に一目惚れをしてからは積極的に理真の情報を集め、ファンレターを出したりラジオの公開録音に参加したりと熱心に理真を応援するようになる。 そんな矢先に池柴からスカウトされ、理真に会えるならとその話を受けて芸能事務所「Rミュージック」に所属する。しかしオペラのソリストである父親の田島久国に芸能界入りを反対されたため、家出をして池柴の家に転がり込む。理真とは会う機会が多くなったものの、そのたびにつれない態度を取られ、理真に嫌われているのではと苦悩する。 そんななか、理真が白王高校を受験する話を聞き、家庭教師として勉強を理真に教えることになる。その後、久美は白王高校の芸能コースにクラスが代わり、編入して来た理真と同じクラスになる。

藤緒 理真 (ふじお りま)

芸能事務所「Rミュージック」に所属する16歳の女性アイドル。容姿の良さに加えて歌もうまく、男女問わず人気が高い。熱心な追っかけがついており、立花真吾もその1人である。自分の元マネージャーである池柴に好意を寄せており、新幹線で追っかけに遭遇しているところを助けてくれた田島久美に池柴が興味を持っていることを知って、複雑な感情を抱く。 仕事に対する向上心は高く、久美が出演したCMを見てライバル心を燃やすようになる。母親の藤緒光子はギャンブル好きでしょっちゅう「Rミュージック」に金の無心に訪れており、それを快く思っていない。学校には通っていなかったが、かねてから学生生活に憧れており、池柴から白王高校の編入試験の話を聞かされ、久美の教えのもと猛勉強して見事合格。 そして久美と同じクラスになる。

池柴 (いけしば)

芸能事務所「Rミュージック」のスゴ腕マネージャーとして知られる35歳の男性。藤緒理真の元マネージャーで、現在は理真の担当マネージャーの座を原に譲っている。今でも理真の世話をすることは多く、理真が追っかけに遭遇した新幹線の駅でも同行していた。理真をスカウトして芸能界入りさせ、彼女の母親である藤緒光子のことも含めて面倒を見ている。 新幹線で出会った田島久美に興味を持ち、理真に会えることをちらつかせながらスカウトした。池柴愛美をはじめ2人の子持ちで、妻は長く病院暮らしをしている。

立花 真吾 (たちばな しんご)

藤緒理真のファンで追っかけもしている10歳の少年で、関西弁を話す。理真のいる場所ならどこでも顔を出すが、理真に迷惑をかける追っかけを制するなど、自ら「漢のおっかけ道」と称している。新幹線で理真を追いかけている時に田島久美と初めて出会い、後日理真が出演するラジオ番組の公開録音の会場で久美と再会。それ以来、久美と交流を持つようになる。 久美を訪ねて池柴の家にやって来た時、池柴愛美と出会い、徐々に親しくなっていく。実家は金持ちらしく、時折運転手を従えて黒塗りの車から登場することもある。

藤緒 光子 (ふじお みつこ)

藤緒理真の母親で34歳。パチンコをはじめギャンブル好きで、金をすっては芸能事務所「Rミュージック」を訪れ、娘である理真の功績を理由に金を無心している。理真が白王高校に合格した際に藤緒光子に連絡を取ろうとしたが、電話番号が変わっていたため音信不通になっていた。のちに街中で田島久美と出会い、娘に嫌われていると思って自棄になっている心情を吐露する。

竹沢 ゆりえ (たけざわ ゆりえ)

白王高校の普通科に通う女子高生で、田島久美が芸能コースに移る前は久美のクラスメイトだった。久美に好意を抱いており、当初は友達のままでいいと思っていた。しかし、久美が藤緒理真に想いを寄せていることを察して久美の芸能界入りに反対したり、理真が白王高校に編入して来たことを嫉妬して詰め寄ったりと、次第に久美に対しての気持ちを素直に表すようなる。 双児の兄である竹沢はるかに過剰に干渉され、若干鬱陶しがっている。

徳川 美の留 (とくがわ みのる)

カメラマンのアルバイトをしている少年で、芸能事務所「Rミュージック」のタレントの宣材写真なども手掛けている。女の子のことを可愛く撮ってくれるとタレントやマネージャーたちに評判が高い。実は白王高校の生徒であり、田島久美のクラスメイト。学校では新聞部に所属しており、新聞の写真を担当している。

千鳥 晶

10歳まで子役として活動しており、6~7年の休業を経て芸能界に復帰した少女。白王高校の編入試験を受け、田島久美と出会う。久美が出演するCMに共演することになっており、久美には親しく接しながらも、時に芸能界の厳しさを教える発言をするなど、大人びた面もある。クラスでは竹沢ゆりえと親しくなる。

池柴 愛美 (いけしば まなみ)

池柴の上の娘で10歳。大人っぽいクールな性格で、父親である池柴や田島久美にも正論をズバリと突く発言をすることがある。母親が入院しているため、食事などの家事全般をこなしている。久美を訪ねて家に来るようになった立花真吾に惹かれ、徐々に親しくなっていく。

田島 久国 (たじま ひさくに)

田島久美の父親。オペラのソリストであり、クラシック界の大物としてその名を轟かせている。久美には自分と同じクラシックの世界に進むことを望んでおり、芸能界に入ることに強く反対する。久美に暴力を振るうだけではなく、自分の妻である久美の母に手を上げることもしばしば。

久美の母 (ひさよしのはは)

田島久美の母親であり、田島久国の妻。久国には時に暴力を振るわれながらも従順で、久美と久国が喧嘩をした時には、ひたすら久美に謝るように諭す。一方で、家を出た久美のことを案じており、池柴に久美の様子を尋ねたり、久美を通じて池柴にお金を渡したりと気遣っている。

竹沢 はるか (たけざわ はるか)

竹沢ゆりえの双児の兄。白王高校の剣道部に所属し、インターハイ出場経験もある実力者で、剣道部の次期主将と目されている。ゆりえのことを何かと心配し、ゆりえが田島久美と親しくしているのを目撃して激昂するなど少々シスコン気味。

社長 (しゃちょう)

芸能事務所「Rミュージック」の女性社長。所属タレントの藤緒理真や、新人として池柴が連れて来た田島久美のことを何かと気にかけ、彼らの動向について逐一池柴に確認を取っている。白王高校に通うことになった理真に対しては、学業と仕事の両立について厳しく諭すなど、仕事第一主義。

(はら)

藤緒理真の現マネージャーの女性。元マネージャーであった池柴の後を継ぎ、かいがいしく理真の面倒を見ている。マネージャーとしての腕は確かで、理真の将来を考えて大きな仕事も取って来るが、理真のことを第一に考え、彼女の意見も聞き入れる柔軟さを持っている。

集団・組織

Rミュージック (あーるみゅーじっく)

藤緒理真が所属しており、のちに田島久美も所属することになる芸能事務所。仕事にはシビアな社長のもと、池柴や原など敏腕マネージャーが多くのタレントの世話をしている。女性タレントの中には売れっ子の理真のことを快く思っていない者もおり、理真は時折彼女たちに辛辣な嫌味を浴びせられることもある。

場所

白王高校 (はくおうこうこう)

田島久美たちが通う名門進学校で、のちに藤緒理真や千鳥晶が編入して来ることになる。普通科と芸術科があり、芸術科は音楽や演劇の勉強をしている。偏差値も高いため、編入試験を受けるにあたって、理真はかなりの猛勉強を重ねた。

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