あらすじ
第1巻
ある日、生徒会室にいる真木夏緒に書類を届けてほしいと、教師から依頼された倉橋莉子は、室内で抱き枕を相手にキスの練習をしている夏緒を目撃してしまう。焦って取り乱す夏緒を前に、莉子は誰でもそういう事をしているのだ、と優しくフォローする。実は夏緒はこれまでも抱き枕を架空の異性に見立て、恋が芽生える過程や付き合った時の身のこなしの練習をしていたのである。しかし、あまりにも奇怪で的外れな夏緒の言動に対し、莉子は一般的なアドバイスをする。すると夏緒は莉子を恋愛の達人だと勘違いし、恋のレッスン相手になってほしいと依頼。そして、莉子を生徒会長補佐役として任命する。(第1話)
勝手に生徒会長補佐役に任命された莉子は反発。しかし夏緒も譲らず、莉子はなし崩し的に夏緒の恋のレッスン相手になってしまった。そしてあまりにも常識外れの言動ばかり繰り返す夏緒に対し、莉子は意図せずに、もっとこうした方がいいとアドバイスしてしまう。(第2話)
莉子はヘアゴムの派手さや制服の着こなしを教師から注意され、夏緒を見習うように言われる。夏緒の本性を知っている莉子は妙に苛立ち、生徒会室で一人恋のレッスンをしている夏緒にあたってしまう。しかしめげない夏緒は、今日は魅力的なうなじの見せ方について学ぼうと提案する。(第3話)
今日も生徒会室では、夏緒が忙しく働いていた。莉子がほかの生徒会役員はどうしているのかと質問をすると、夏緒は仕事ができる自分に嫉妬して来なくなったり、お金に執着しすぎて出禁にしたりと、訳ありのメンバーばかりなのだと打ち明ける。そんな中、夏緒は莉子との恋のレッスン内容をまとめた書類を、誤って職員室で配布してしまった、と青ざめる。(第4話)
今日も生徒会室を訪れた莉子に対し、夏緒は、男性との出会い方について話し合いたいと持ち掛ける。夏緒が男性と出会うきっかけ作りとして持ち出したのは「落としたハンカチを拾ってもらう」といった古典的なものだった。しかし、拾った男性が追いかけて来ても全力で逃げたり、詳細な個人情報を記載したハンカチを落したりと、夏緒の話す事は実践的ではないものばかりだった。(第5話)
前回、莉子からハンカチの落とし方のレッスンを受けた夏緒は、実際に中庭でシミュレーションをしてみようと提案。しかし夏緒は男性役をする莉子に対し、怖すぎる上目使いをしたり、逆に見下し過ぎて感じが悪かったりと、相変らずうまくいかない。(第6話)
生徒会書記の棚橋鈴音がこっそり生徒会室で仕事をしていると、偶然にも莉子が教室内に入って来る。思わず隠れてしまった鈴音だったが、次に夏緒もやって来た事で、さらに出られない状態に陥ってしまう。鈴音がいる事を知らない莉子と夏緒は、いつものように恋のレッスンを開始。予想外の展開にますます身動きが取れない鈴音だったが、ついに莉子と夏緒に見つかってしまう。その場から逃げ出してしまった鈴音に対し、夏緒は軽蔑されてしまったと落ち込む。一方の莉子は、夏緒の言い分も聞いてほしいと、鈴音に交渉しに行く。(第7話、第8話)
夏緒はドジな女の子がモテると仮定し、ドジっ子を演出する。しかし、どれも的外れなドジ演出ばかりで、莉子はツッコミが追いつかない。そんな中、鈴音は演じる事なく自然にドジな行動を次々と取り始め、夏緒は鈴音に対して「ドジ師匠」になってほしいと依頼する。(第9話)
お姫様抱っこにあこがれる夏緒は、学校で倒れた際に、どうすれば華麗に抱っこされるのかを研究しようと言い出す。しかし、実際に倒れた経験のある鈴音は、「白目を剝く」「重くて五人がかりで運ばれる」など現実的な事を口にし、夏緒の夢を打ち砕く。(第10話)
仕事のできる夏緒に、その座を奪われている本来の生徒会長の榎本結子は、会計で友人の水嶋沙依理を使って夏緒、莉子、鈴音の動向を探っていた。そんな中、沙依理は生徒会室から漏れてきた断片的な会話から、三人が秘密裏に筋トレをしていると勘違い。結子は筋トレをして職務を怠けていると全校生徒に告発し、自身が生徒会長にふさわしいと知らしめる計画を立てる。(第11話)
相変わらず夏緒と莉子が生徒会室で筋トレをしていると勘違いしている結子は、二人に対して「スリムすぎる」と匿名の手紙を送るなど、地味な嫌がらせをしていた。生徒会に戻りたいと考えている結子とは違い、沙依理は消極的だったが、夏季大会に向けて臨時金が配当されると聞き、お金に触りたい衝動から結子に協力する。(第12話)
お金への強い執着のため出禁にされた沙依理だったが、生徒会に戻ろうと、まずは生徒会室に忍び込む。沙依理はそこで夏緒が男役として使用していた抱き枕を見つけ、これは何だと問い詰める。莉子と鈴音は苦し紛れの噓をつくが、次第に壮大な設定の抱き枕になっていく。(第13話)
沙依理から「何もしない補佐」と言われた莉子は傷ついていた。イライラしていると同時に、生徒会室に再び沙依理が現われるかもしれない危険性から、莉子は帰宅すると言い出す。恋のレッスンができず、莉子とも話ができない夏緒はストレスが溜まる。そんな中、存在をずっと無視されている結子は夏緒に対し、「お前の父ちゃんランジェリー」と謎の言葉を掛けると、夏緒は途端に動揺し始める。(第14話)
ずっと一人で生徒会の仕事をしてきた夏緒は、ついに倒れてしまう。その頃、生徒会室にあった夏緒の恋愛レッスンをまとめた資料を見つけた結子は、コピーして明日の会議の資料に混ぜようと画策。一方、このままでは夏緒に負担がかかり続けるだけだと感じた莉子は、沙依理に会計として戻って来てくれないかと依頼。沙依理は結子も生徒会長として戻って来る事を条件として提示する。しかし、あくまで会長職をする夏緒を手伝ってほしいと願う莉子はその条件を拒絶し、交渉は決裂する。そして会議当日、結子がコピーした恋愛レッスンをまとめた資料が、実際に参加者達に配られる資料に混ざってしまう。まだ役職が生徒会長になっている結子と、実質生徒会長として働いている夏緒は、参加者達から何をやっているのかと冷たい視線を向けられる。(第15話~第17話)
第2巻
生徒会に復帰した榎本結子、水嶋沙依理を交え、生徒会は五人体制になる。恋のレッスンをしていた事も知られた真木夏緒、棚橋鈴音は、以前のように生徒会の仕事のあとはレッスンをしようと言い出す。実は興味津々な結子も加わり、夏緒は倉橋莉子は経験豊富な恋の達人なのだと改めて紹介。しかし、沙依理だけはそんな莉子に疑いのまなざしを向ける。そんな中、生徒会宛ての目安箱に生徒からの恋愛相談が舞い込む。(第1話)
今日の生徒会室では、男性にモテるヘアスタイルについてが議題に挙がる。実は夏緒と莉子も男性にモテるために髪の毛を伸ばしており、お互いに否定し合うものの、実は根本的に似ている事が発覚。そんな中、沙依理は自分のおさげ髪が一番モテると言い出し、独自の理論を展開する。(第2話)
ある日、莉子の制服のボタンが取れてしまう。夏緒はボタンが取れてしまった男性に対応できるよう、つねに数種類の糸と袋いっぱいのボタンを持ち歩いており、あまりの気迫に莉子は引いてしまう。そして夏緒はボタンが取れてしまった男性と知り合う方法を力説し出し、莉子はツッコミが追いつかない。(第3話)
生徒会宛ての目安箱に「男性向けのプレゼントは何がおすすめか」といった恋愛相談が入っていた事を受け、恋愛の達人だと勘違いされている莉子が解決する羽目になってしまう。その一方で、生徒会室ではなぜ以前、結子が夏緒に対して「お前の父ちゃんランジェリー」と謎の言葉を掛けたのかが話題になる。その話題で大いに盛り上がったところで、莉子が相談を解決する話が流れてしまったかのように思われたが、非情にも沙依理が元の話に戻す。実は沙依理は莉子が恋愛の達人ではない事を見抜いており、真実を打ち明ける機会を与えようと、わざとしつこく話題を振っていたのだ。しかし、今さら真実を打ち明けられない莉子は、小学校時代の男友達に協力を依頼して恋愛相談を解決する。(第4話、第5話)
生徒会宛ての目安箱に入れられた恋愛相談を解決したものの、匿名で投書されたため、実際の相談者に返事が出せない問題が発覚。そこで昼休みの放送で英語の台本を作り、答えを英会話の勉強と偽装して流す事となる。夏緒と結子の英語での掛け合いは絶妙で、懸念されていた先生方の乱入も、鈴音と沙依理の小芝居によって見事食い止められた。そして周囲にはばれずに相談者だけに返答が伝わる。しかし、やはり教師達に勝手に放送をした事を咎められた莉子は、すべて自分の責任だと罪をかぶる。一人で問題を抱え込もうとする莉子に対し、夏緒は激怒する。(第6話、第7話)
学校の成績は夏緒、鈴音、沙依理は優秀で、結子は平均点付近だった。しかし、莉子だけは理系科目を中心に成績が悪い。次回のテストで莉子の成績を上げるため、夏緒と沙依理は案を出し合う。そして夏緒は男装して莉子に勉強を教える事にしたが、あまりの美少年ぶりに、莉子だけでなく結子も動揺してしまう。(第8話)
テストが終わり、莉子、夏緒、鈴音、結子、沙依理は恋のレッスンを再開しようと考えていた。そんな中、唯一彼氏のいる沙依理の馴れ初めが話題に挙がる。彼氏の山崎佑が自分に惚れたのは、パンチラのせいだと沙依理が言い出し、それではスカートの下にスパッツを穿いている女子はどうなのか、といった不毛な会話が続く。その時、以前生徒会宛ての目安箱に恋愛相談を入れた生徒から、結局恋は叶わなかったものの、すっきりして前に進めそうだと、前向きな声が寄せられる。(第9話)
鈴音と結子が欠席し、沙依理も面倒だと、今日の生徒会活動は中止になった。莉子と夏緒がショッピングを楽しんでいると、偶然書店にいた沙依理に会う。その時、記憶にない男性から声を掛けられた莉子に対し、沙依理は「昔振った相手?」と冗談を言う。すると相手の男性は顔を真っ赤にして逃げ出す。莉子は相手に覚えはないものの、いい気分になっていた。さらに次の日登校すると、莉子は友達から塾で莉子について質問をしてくる男性がいると言われ、恋の予感だと喜々として塾へと向かう。質問をしてくる男子とは中小学校時代に仲のよかった池澤雅臣で、恋愛を意識したものではなく、ただ共通の知り合いだったために質問した事が発覚。しかし、その現場に先日顔を真っ赤にして逃げ出した男性が現われ、莉子は小学校低学年の頃に、いっしょにサッカーをしていた凪野智史だと思い出す。そして莉子と智史の様子に興味津々の夏緒も、塾に通いたいと言い出す。(第10話~第12話)
放課後、莉子と夏緒はショッピングを楽しんでいた。ヘアアクセサリーやウイッグなど、それぞれ気に入ったものを試すが、夏緒はヘアアクセサリーを付け過ぎたり、アフロのウイッグをかぶったりと、いつも通り奇怪な行動を取り出す。(第13話)
過去に生徒会宛ての目安箱に寄せられた恋愛相談に応えた事により、生徒会には新たに4通もの相談が舞い込む。恋愛初心者から、付き合った彼と別れて友達に戻る方法を知りたい者まで、悩みのレベルはそれぞれ異なり、さらにどうやって相談者に伝えるのかという問題が起こり、莉子、夏緒、鈴音、結子、沙依理は大いに悩む。一方、生徒会が秘密裏に生徒達の恋愛相談に応えているのではないか、と睨んだ新聞同好会の南桃香、市川奈々は中心人物と思われる莉子と夏緒の行動を監視する。(第14話)
第3巻
新たに生徒会宛ての目安箱に寄せられた恋愛相談の4通の返答を、どうすれば本人に届けられるのかを真剣に考える倉橋莉子だったが、真木夏緒は、相変らず的外れな恋のレッスンに夢中。そんな中、水嶋沙依理は生徒会の様子を探っている最中、フェンスの上から降りられなくなった市川奈々を発見。手を貸そうかと申し出るが、沙依理を宿敵と呼ぶ奈々は受け入れない。結局奈々は南桃香に助けられ、その場を去る。生徒会の様子を新聞同好会の奈々と桃香が監視していると知った沙依理は、厄介な事になったと頭を悩ませる。(第1話、第2話)
以前池澤雅臣と接触して以来、夏緒は現実の男性に対して恐怖心を抱いていた。そこで莉子は弟の倉橋蓮太郎で男性に慣れようと提案し、夏緒だけでなく棚橋鈴音、榎本結子、沙依理も莉子の自宅に遊びに行く。自宅で待機していた蓮太郎は、可憐で清楚な佇まいの夏緒に一目惚れしてしまう。また、妙に相性の悪い蓮太郎と鈴音は、低レベルの言い争いをするなど、莉子の自宅は大騒ぎになる。(第3話、第4話)
夏緒は「男性と食事に行く際にどうしたら好印象を与えられるのか」といったお題で、恋のレッスンを始める。的外れな言動ばかりを繰り返す夏緒に対し、莉子はファーストフード店で実際に食事をしてみる事を提案。夏緒は初めてのファーストフードに感動する。一方、生徒会室の周辺で内部を監視していた奈々は、ついに莉子に捕まってしまう。そして生徒会の弱みを握ろうとしている理由として、沙依理によって新聞部が新聞同好会にされてしまった経緯を語り出す。(第5話、第6話)
奈々から、「ワイルドの君」というあだ名が恥ずかしいと指摘された莉子は、大いにショックを受ける。そしてもう二度と「ワイルドの君」と言われないため、夏緒をお手本におしとやかなお嬢様キャラクターにチェンジ。夏緒だけでなく、いつも冷静沈着な沙依理までペースを乱される。(第7話)
放送部に恋愛相談をするなど、奈々と桃香は「生徒会は生徒の恋愛相談にのっている」事実を知っているのだ、と遠回しにアピールしてきた。同好会では新聞コンクールに参加できないため、奈々と桃香は生徒会を脅し、何としてでも部活動に返り咲こうとしていたのである。そんな中、新聞同好会の顧問に話を聞きに行った結子は、実際に活動しているのは奈々と桃香の二人しかいないため、部活動に昇格するのは難しい状況だと言われてしまう。(第8話、第9話)
ついに夏緒は新聞同好会の桃香と交渉を開始。表面上は穏やかながらも、お互いに一歩も譲らない交渉が行われる。そんな中、沙依理は山崎佑と待ち合わせをしていた。そのシーンを尾行していた奈々が、驚きのあまり撮影してしまい、事もあろうか先生にその写真が見つかってしまう。男女交際禁止で、さらに生徒会役員もしている沙依理の男性との密会は大問題だと取り上げられ、夏緒も知っていたのではないか、といった責任問題にまで発展。沙依理は自ら生徒会を辞めると言い出す。(第10話~第12話)
新聞同好会とのいざこざもひと段落し、莉子、夏緒、鈴音、結子、沙依理は再び生徒会宛ての目安箱に寄せられた恋愛相談に応える事にした。莉子は塾にいる凪野智史に「ふった相手と友達に戻りたいときはどうすればいいのか」といった、やや気まずい質問をしなくてはならなくなった。一方、夏緒は、真剣に恋のレッスン結果を書きつづったノートを母親に見られてしまう。このまま男性と隔離し続けると、悪い男にすぐに騙されると状況を危惧した両親は、莉子と同じ塾に通う事を正式に許可。そこで夏緒は宿敵、雅臣と再会する。(第13話、第14話)
第4巻
凪野智史から、自分はモテていると噓をついているのではないか、と指摘された倉橋莉子は、改めて罪悪感に襲われる。一方の真木夏緒は、池澤雅臣から生まれて初めて下の名前で呼ばれたショックで落ち込んでいた。(第1話)
以前、市川奈々が撮影した水嶋沙依理と山崎佑のデート写真を改めて見た莉子、夏緒、棚橋鈴音、榎本結子は、沙依理の私服の地味さに驚愕する。また、今後また誰かにデート現場を密告されないためにも、沙依理の見た目改造計画がスタートした。(第2話)
以前、学校で「兄弟との思い出」をテーマに写真を集めた事があり、その写真の返却が行われた。鈴音の兄弟のバカバカしくもかわいらしいエピソード写真に莉子、夏緒、沙依理は思わず和む。しかし、結子の兄から嫌がらせを受けている写真を前に、一同は言葉を失う。(第3話)
ある日、生徒会室に向かった莉子は、夏緒が一人で泣いている場面に遭遇。心配をして声を掛けると、夏緒は女の涙に関する恋のレッスン中で、莉子も強制的に巻き込まれる。そして夏緒の恐ろしい泣き顔に莉子は戦慄する。(第4話)
風に揺れるロングヘアが男性受けがいいと知った夏緒は、相手の死角を利用してうちわで自分を仰ぐなど、地道な苦労を重ねていた。呆れる莉子だったが、妙に協力的な鈴音と沙依理は、仰ぐ道具としてハリセンや下敷きを提案し、夏緒の暴走は加速する。(第5話)
相変らず莉子、夏緒、鈴音、結子、沙依理は、生徒会宛ての目安箱に寄せられた恋愛相談の返答方法に悩んでいた。そんな時、南桃香と奈々は新聞同好会に、恋愛小説にカモフラージュして答えを掲載してみないかと持ち掛ける。恋愛小説で人気が出て新聞同好会から新聞部に昇格したい目論みとマッチして、今後は新聞紙面を利用する事に決定。夏緒は喜ぶが、莉子は沙依理以外に恋愛の達人だと噓をついている事実に再び胸を痛める。その後、塾で偶然雅臣と顔を合わせた莉子は、夏緒が怖がっているから余計なちょっかいを出すなと注意する。いま一つ身に覚えのない雅臣は反論する。(第6話)
小学生時代の結子は沙依理と話をするものの、沙依理は仲がいいと思ってくれているのか不安だった。そんな時、なかよしの友達を書くアンケートが行われる。結子は悩んだ末に沙依理を書かない事にする。(エピソード「番外編 あの子が笑った日」)
夏緒が同じ塾に通う事になった莉子は、凪野智史や雅臣が真実を暴露する前に、自分で恋愛の達人ではないと謝ろうと決意するが、なかなか切り出せずにいた。一方、智史は夏緒と偶然二人きりになり、夏緒の女の子らしい仕草に、これまで感じた事のないときめきを覚える。しかし夏緒は壁を叩いたりカーテンに巻き尽きたりと、緊張のあまり奇行を繰り返す。(第7話)
夏緒は塾の特選クラスで雅臣と再会する。勉強面でライバルになりそうな夏緒と雅臣は早くも火花を散らす。そして莉子を恋愛の達人だと信じている夏緒は、雅臣も莉子の事が好きなのではないかと疑う。その疑惑に気づいた雅臣は即座に否定し、莉子が恋愛の達人であるわけがないと否定。夏緒は反論し、夏緒と雅臣は口喧嘩へと発展する。(第8話)
生徒会宛ての目安箱に寄せられた恋愛相談の返答方法を、新聞同好会の桃香と奈々が恋愛小説にしてカモフラージュしてくれる事が決まり、莉子、夏緒、鈴音、結子、沙依理は内容を詰めていた。一人でこっそり行っていた恋のレッスンが発展していく姿を見た夏緒は感動し、莉子に対していっしょに走ろうと誘う。莉子はいつ恋の達人ではないと打ち明けようかと、考え込んで上の空になっており、思わず快諾してしまい、夏緒と共に校内を走る事となる。その途中で莉子は桐山美花に呼び止められ、恋愛経験がないと真実を口にされてしまう。莉子はすぐ側を走っていた夏緒に聞かれてしまったのではないかと焦る。(第9話)
美花との一件以来、夏緒は明らかに莉子を避けるようになってしまった。莉子は本気で夏緒に自身は恋愛の達人ではないと打ち明けたいと、沙依理を夏緒に見立て、謝罪の練習をする。一方、夏緒は塾に行き、そこで智史の知り合いから、莉子がモテるわけがいないと大笑いされてしまう。さらに騙されていた事も笑われ、夏緒は傷つく。その場面を目撃した莉子は、自分が責められてもいいが、夏緒をバカにするなと反論。さらに智史も「自分は莉子が好きだった」とフォローし、ついに莉子は夏緒に自分は恋愛の達人ではないと謝罪する事ができた。鈴音、結子に対しても噓をついていた事を謝罪し、みんないっしょに恋のレッスンをしていこうと、改めて結束を深める。(第10話~第12話)
鈴音は生徒会の莉子、夏緒、結子、沙依理の事が大好き。ドジな自分のいいところを褒めてくれる人達に囲まれ、今日も幸せな学園生活を送る。(第13話)
第5巻
恋愛の達人だと言い続けてきた倉橋莉子だったが、真木夏緒、棚橋鈴音、榎本結子に噓だったと改めて謝罪。それぞれ仕方がないと言いつつも、莉子は雑用を押しつけられるなど、静かな怒りを目の当たりにしていた。そんな中、塾では夏緒と池澤雅臣が再び対峙し、不穏な空気が漂う。一方の莉子は、夏緒と仲直りできてよかったと声を掛けてきた凪野智史に対し、思わず胸が高鳴ってしまう。(第1話)
生徒会宛てに恋愛相談が多く寄せられ、今日は「男性に好まれる料理について」が議題に挙がる。夏緒は料理には自信があると主張するが、いきなりマグロを解体するところからスタートするなど、恋愛相談の回答にならなそうな事ばかりを主張し、莉子はつっこみが追いつかない。(第2話)
水嶋沙依理は、最初から莉子の恋愛経験のなさを見抜いていたにもかかわらず、今さらながら莉子に対して謝罪を要求する。何かおごってほしいとねだる沙依理に対し、夏緒、鈴音、結子も実は許していないと乗っかる。莉子は四人に対して、人気のデートスポットとなっているカフェでケーキをご馳走する事になり、放課後ではなく休日に集う事となった。デートスポットという事で莉子、夏緒、鈴音、結子はいつもよりかわいらしい服を意識するが、沙依理だけは相変わらずだった。こうして初めて五人は休日に集まり、カフェを目指す。(第3話、第4話)
夏緒の父親が経営する会社では、若い女性向けの水着を販売する事になり、生徒会室では試作品を身につけて夏の恋を妄想するなど、大いに盛り上がっていた。そんな中、莉子、夏緒、鈴音、結子、沙依理は、夏休み期間に天体観測を楽しむイベント「星見会」の概要作成を教師から任される。色々と検討したものの、やはり男性がいないと盛り上がらないという結論になり、莉子は生徒の兄弟の参加も許可してはどうかと思いつく。(第5話~第7話)
塾内のテスト結果が発表され、夏緒と池澤雅臣は同点の1位になる。張り出された結果を見た夏緒は、苗字のせいで2位に見えると悔しがる。一方、最下位は莉子と智史だった。そんな中、雅臣は塾の講師から、夏緒と二人で莉子と智史に勉強を教えてほしいと依頼される。(第8話)
いつものように莉子達が生徒会室に集っていると、夏緒は自分より成績の悪い男子に勉強を教える、というシチュエーションに興味があると言い出す。しかし、やはり的外れなアピールばかりを繰り出す夏緒に対し、莉子は激しくつっこむ。その後塾に向かった夏緒は、苦手な雅臣と二人で、莉子と智史に勉強を教えるスケジュールを立てる。(第9話)
沙依理は途中まで藤崎女子中学校付属の小学校に通っていたが、親の都合と経済面の問題により公立の小学校に転入する。最初は興味津々だった周囲も、沙依理の訳ありな様子とつかみどころのない性格に距離を置くようになり、孤立していく。しかし、一人になっても堂々とした立ち振る舞いを見せる沙依理に対し、山崎佑は興味を抱く。(番外編)
天体観測を楽しむイベント「星見会」の開催当日、車酔いがひどい結子のために莉子、夏緒、鈴音、沙依理は一足先に会場へと向かう。道中はまるで修学旅行のようで、それぞれ楽しい時間を過ごす。夏緒に片想いをしている倉橋蓮太郎の暴走があるなど、少々トラブルがありつつも、莉子達が制作した星座に関するクイズも大盛り上がりし、夏の思い出ができていく。(第10話、第11話)
小さな頃から結子は車酔いがひどく、車での家族旅行の前日は、行きたくなくて泣いてばかりだった。そんな結子を見た兄は、魔法使いに扮して結子に魔法をかける。(エピソード「番外編 魔法使いの妹」)
第6巻
夏休みにもかかわらず倉橋莉子達は生徒会室に集まり、出会いがないと嘆く生徒からの恋愛相談に、どう返答をするか悩んでいた。真木夏緒は、かごを使って男性を捕獲するなど奇想天外な案ばかりを出し、莉子は、夏休みがつっこみをしているだけで終わると嘆く。そんな中、凪野智史は街で莉子を見かける。そして莉子の短いスカートの中を覗こうとしている見ず知らずの男性に嫉妬し、莉子に注意をする。(第1話)
夏緒はショッピング中にわざと購入品を落とし、男性と出会う方法を思いつき、実践しようとしていた。しかし、とにかく夏緒の購入品が多く、出会いが成立しない事がわかる。そんな中、夏休みに夏緒と協力し、莉子と智史に勉強を教える予定になっている池澤雅臣は、夏緒とお近づきになりたい男子達に囲まれていた。(第2話)
塾での夏期講習がスタートし、塾での授業を受けたあと、雅臣は莉子に、夏緒は智史に勉強を教える事となった。夏緒は苦手だった雅臣に、以前男子達に絡まれていたところを助けられた事もあり、いい人なのかもしれないと思い直していた。莉子は桐山美花から「智史に興味がある」と言われた事が頭から離れず、夏緒も莉子も妙に相手を意識してしまう。そんな中、実際に勉強会がスタート。初めて絡む事になった夏緒と智史の相性が非常によく、和気あいあいとした雰囲気になる。智史をすっかり気に入ったと笑う夏緒を前に、莉子はなぜか嫉妬してしまう。(第3話、第4話)
夏緒と智史の関係が気になった莉子は、塾で行われたテストで思ったような成果を出せず、雅臣から怒られてしまった。莉子は次回のテストで挽回しようと決意し、夏緒はその手伝いをしようと、莉子の家で宿泊勉強合宿を兼ねたお泊り会を開催しようと提案。棚橋鈴音、榎本結子、水嶋沙依理にも声を掛け、五人でのお泊り会がスタート。勉強のほかにも恋愛話をしたり、時には怪談話をしたりと大いに盛り上がる。(第5話~第8話)
夏期講習も佳境を迎え、莉子の成績も順調に伸びていた。一方の智史は莉子と夏緒が話していた、「ナツオ」という男性の事が気になっていた。実際は夏緒が男装した姿だが、勉強に集中できない状況が続く。そんな中、塾の近くで花火大会が開催される事となり、莉子、夏緒、美花、智史、雅臣と、ほかの男子数名も観に行く計画を立てる。塾帰りのために浴衣は着られないものの、莉子も夏緒もいつもよりかわいらしい服で塾に行き、花火大会では妙に女性らしい行動を意識してしまう。しかし、莉子は子供に服を汚され、表面上は気にしていないふりをするが落ち込む。そんな莉子にいち早く気づいた智史はすぐにフォローし、何かおごると声を掛ける。(第9話~第12話)
莉子、夏緒、鈴音、結子、沙依理の五人は結子の親が持つ別荘を利用し、海に遊びに来ていた。別荘を使用している人以外に客はおらず、ほぼプライベートビーチになっている海で五人は大いにはしゃぎまわる。そんな中、夏緒は莉子に対して智史の事が好きなのではないかと指摘する。(第13話)
幼い頃の鈴音は花火大会で兄弟達と離れてしまい、一人で大泣きしていた。そこに同じく幼少時代の夏緒が現われ、自分も迷子になったからいっしょに行こうと、迷子センターへと連れていく。そこには既に沙依理や倉橋蓮太郎もいるが、すぐに保護者が迎えに来る。ついに鈴音にも迎えが現われ、夏緒は一人になる。(エピソード「きみを、ぎゅっと。」)
第7巻
倉橋莉子、真木夏緒、棚橋鈴音、榎本結子、水嶋沙依理は五人で花火をする事にした。終盤、線香花火をしながら語り合っていると、沙依理は莉子に対して凪野智史を好きになったのではないかと切り込む。必死で否定する莉子だが、周囲からの「莉子いじり」は止まらない。(第1話)
今回開催される花火大会は莉子、夏緒、鈴音、結子、沙依理の五人で浴衣を着て参加する事にした。夏緒の浴衣姿見たさに倉橋蓮太郎がこっそりあとをつけていると、鈴音の鼻緒が切れてしまう場面に遭遇。人ごみの中、大きな声を出せずに一人取り残されていく鈴音を蓮太郎が助ける。(第2話)
生徒会室で仕事をしている莉子達の前に、新聞同好会の南桃香、市川奈々、桐山美花が現われる。実は桃香と奈々は、以前莉子と夏緒が塾の仲間達といっしょに行った花火大会に参加しており、莉子は智史と、夏緒は池澤雅臣との隠し撮りしたツーショット写真をプレゼントしに来たのだった。さらに鈴音にも、以前撮影した蓮太郎との写真を配布し、結子は自分だけ男性と写真を撮られた事のない事実に静かに落ち込む。(第3話)
藤崎女子中学校では初めて、他中学との生徒会交流会に出席する事が決定。交流会には雅臣も市立夏原南中学校生徒会の一員として参加が決まっていた。藤崎女子中学校の生徒会長が優秀だと聞いていた雅臣は、以前夏緒に対して「あこがれの存在」と語り出し、夏緒は動揺のあまり生徒会長は自分ではない、と言ってしまった過去があった。夏緒は今さら雅臣に自分が生徒会長として仕事をしていると言い出せずに悩む。一方、交流会会場までバスで向かう事もあり、結子は慣れるためにも勇気を出して苦手なバスに乗り込む。しかしやはり気持ちが悪くなったところを、偶然居合わせた戸田悠に助けられる。(第4話)
他中学との生徒会交流会の開催間際、莉子は智史の前で藤崎女子中学校の生徒らしい、清楚な女性をイメージした言動を繰り返す。莉子に彼氏がいると思い込んでいる智史は、彼氏の趣味だと勘違いし、似合っていないなど冷たい態度を取る。莉子はショックを受け、珍しく落ち込む。そして、生徒会交流会が開催。夏緒が生徒会長だと知らなかった雅臣は大慌てし、騙されていた腹いせに質疑応答のコーナーで、まるで揚げ足取りのような質問をする。しかし夏緒は見事にかわし、夏緒の勝利で終わる。交流会の休憩中、夏緒のスカートの中を盗撮しようとしていた他校の男子生徒を目撃した鈴音は、勇気を振り絞って抗議をするが、逆に激しく責められてしまう。その場面に遭遇した莉子は助けに入り、さらに智史も応戦し、その場は終息する。その頃、夏緒はやっと雅臣に生徒会長ではないと噓をついていて申し訳なかったと謝罪。さらに市立夏原南中学校生徒会長は悠という事が判明し、結子は予想外の再会に赤面する。(第5話~第12話)
夏休み終了間近、莉子はまだ夏休みの宿題が残っていた。そこで夏緒、鈴音、結子、沙依理を招いて、夏休み最後の勉強会兼お泊り会を開催。前回と同じく恋愛話や怪談話で盛り上がる最中、莉子と夏緒のサプライズ誕生日パーティーが行われる。(第13話)
第8巻
夏休みも終わり、真木夏緒は、モテるために美術好きな女性を演出しようとするが失敗するなど、変わらぬ日常が戻って来た。そんな中、棚橋鈴音の兄の知り合いである女性ライターから、藤崎女子中学校の生徒会に取材したいと申し出があり、倉橋莉子達は対応する。(第1話)
生徒会では運動会に何の出し物をするか話し合っていた。伝統的な面白みに欠ける出し物ばかりの中、池澤雅臣との会話をヒントに、夏緒は各組ごとにリーダーが男装をした応援団を結成する事を決意。予算の関係で、学ランを市立夏原南中学校に通う雅臣や凪野智史から借りようという事になるが、夏緒はなかなか雅臣に言い出せない。また、智史から借りたい莉子だが、智史は彼氏から借りればいいと冷たい態度を取ってしまう。彼氏がいると誤解されている事を知らない莉子は、なぜ貸してくれないのかと泣き出しそうになり、智史は、彼氏がいるのになぜ自分から借りようとするのかわからず困惑する。(第2話~第5話)
中学3年生の榎本結子と水嶋沙依理は、沖縄県へと修学旅行に行く。そこでも車酔いのひどい結子は、スピードの遅い水牛が引く車でも気持ちが悪くなってしまう。また、沙依理は食事をする際は、できるだけ原価の高いものを食べようとするなど、二人になっても相変わらずの守銭奴ぶりを披露する。そして結子と沙依理が修学旅行から戻ると、莉子と夏緒は無事に智史、雅臣の学ランを借りる事に成功する。ほかにも結子は戸田悠、沙依理は山崎佑のものを入手。名前が縫い付けられている制服に莉子、夏緒、結子は思わず赤面してしまう。(第6話)
藤崎女子中学校の体育祭当日、徒競走で莉子と夏緒が接戦を繰り広げたり、結子が3位というコメントしづらい順当な順位を取って盛り上がっていた。そして各組ごとにリーダーが男装した応援団が披露され、それぞれの組が応援合戦で勝負する事となる。白組の夏緒と鈴音、赤組の結子と沙依理、黄組の莉子のそれぞれが個性を発揮し、甲乙つけがたい応援合戦がスタートする。(第7話~第9話)
体育祭が終了し、それぞれが借りていた学ランを返却する。その際に莉子は智史に写真を見せ、智史は彼氏の学ランを着なかったのかと質問をする。そこで初めて智史は莉子に彼氏がいると誤解していた事実を知り、これまで取っていた態度を恥ずかしく思う。一方、結子は学ラン返却のために、久しぶりに悠に会えると緊張していた。そこで結子は緊張しすぎて熱を出してしまい、沙依理が返却に行く事となる。沙依理は結子からのメッセージを伝え、あまりの内容の甘さに気分が悪くなり、さらに悠からのさらに甘い返答に悪寒を覚える。(第10話)
藤崎女子中学校に入学した桐山美花は、親から部活動に入るように言われていた。面倒だと感じた美花は一番楽そうな新聞部に入部し、先輩の南桃香、市川奈々の才能に驚きつつも、自身は適当な活動を続けていた。新聞コンクールで入賞できず、その原因が自分の写真にあると感じた奈々は大泣きするが、美花は手を抜いて活動している自分には何も手助けできないと、部活動から足が遠のいてしまう。(エピソード「番外編 彼女の1年と5カ月」)
第9巻
杉原は、ほかの教師からもっとやる気を出せと小言を受けていた。真木夏緒のような生徒がもっと増えてほしいと嘆く教師に対し、杉原は口にはしないものの、夏緒は完璧すぎて面白みにかけると否定的だった。そんな中、杉原が中庭に行くと、夏緒と倉橋莉子がひそひそと会話をしている場面に遭遇。莉子と共に的外れな恋のレッスンを行う夏緒を見て、普通の女子中学生だと安心する。(EPISODE.1)
小学生時代、山崎佑は水嶋沙依理に恋心を寄せていたものの、周囲からは趣味が悪いと否定されていた。そんな中、佑はクラスメイトのジオラマを壊して逃げた犯人にされてしまい、無実の罪ながらも周囲から無視をされてしまった。しかし何も変わらず接してくれるだけでなく、いっしょにジオラマを直してくれた沙依理に対し、佑の思いはさらに募っていく。(EPISODE.2)
藤崎女子中学校の入学式、園部陽菜子のとなりの席に、顔を真っ赤にして小さくなっている棚橋鈴音がいた。鈴音は兄弟に大声で応援され、恥ずかしさのあまり萎縮していたのだ。そんな鈴音に陽菜子は興味を持ち、共に行動するようになるが、主に鈴音のドジのフォローばかり。そんな日々の中、鈴音が生徒会書記に立候補すると聞き、陽菜子は鈴音にできるはずがないと、つい否定的な事を口にしてしまう。(EPISODE.3)
市立夏原南中学校に在籍する池澤雅臣、凪野智史、戸田悠の周りにいる、名もなき男子達は、自分達は「モブキャラだ」と言い出す。そして自分達よりも扱いのいい雅臣、智史、悠に対して、微妙な悪口ややっかみを口にする。(EPISODE.4)
鈴音の兄は市川奈々と密かに通じ、鈴音の学園生活の写真を横流ししてもらっていた。鈴音の兄はその姿を知り合いに見られ、援助交際など危ない事をしているのではないかと心配されてしまう。その後、鈴音の兄が勤務する会社では南桃香、奈々、桐山美花ら新聞同好会が発刊している新聞が話題になる。鈴音も恋をしているのではないかと同僚に指摘される鈴音の兄だったが、それはないときっぱり否定。直後、鈴音の兄は鈴音が倉橋蓮太郎と親しそうに話している現場を目撃してしまう。(EPISODE.5)
榎本結子と沙依理が修学旅行で沖縄に行った際、結子は悠に渡すお土産で悩んでいた。結子に似ているシーサーがいいのではと沙依理から勧められ、結子はペアの一つを悠に渡す。(EPISODE.6)
小学生時代の莉子と蓮太郎が祖父の家で遊んでいた。通りかかった藤崎女子中学校の生徒を、清楚でかわいらしいと褒める祖父がエロい、と批判していた莉子だったが、実は進学先として興味を抱いていた。そんな中、祖父がいきなり倒れてしまい、病院に搬送。そのまま入院生活を送る事となり、莉子は藤崎女子中学校を受験する事を決意。塾で雅臣から勉強を教わり、必死に努力していた莉子のもとに、祖父の容態が悪化したと連絡が入る。(EPISODE.7)
雅臣は同じ中学校に通う莉子から、藤崎女子中学校に合格するために勉強を教えてほしいと頼まれる。成績が悪く集中力もなさそうな莉子ならば、すぐにあきらめると思いつつ引き受けたが、莉子はあきらめずに努力し続ける。試験前に莉子の祖父が死去するなど、莉子にとって辛い事もあったはずだが、表には出さず見事合格。雅臣は口にはしないが、改めて莉子を見直す。そんな中、雅臣自身も私立の名門中学に合格するが、両親から親の都合で公立に進学してほしいと頼まれる。(EPISODE.8)
第10巻
藤崎女子中学校生徒会では、そろそろ文化祭について話し合う時期になっていた。今年は創立100周年という事、そして男子と交流したいという下心もあり、真木夏緒は市立夏原南中学校と合同で「文化祭で優秀だと認められたものの展示会」を行えないかと考える。しかし、そのまま提案したのでは教師達に否定されるため、倉橋莉子、夏緒、棚橋鈴音、榎本結子、水嶋沙依理はそれぞれ下準備を始める。一方、鈴音は、市立夏原南中学校の男子と会話をしなくてはいけない事に悩んでいた。倉橋蓮太郎と偶然顔を合わせた鈴音は、男子と会話をする練習をさせてほしいとお願いする。そんな中、莉子は凪野智史から料理部が作ったクッキーを数枚もらう。多分女子生徒からもらったものだと思われるクッキーを、目の前で美味しそうに食べる智史に対し、莉子は思わず嫉妬してしまう。(第1話~第3話)
結子の誕生日を迎える直前、夜中にもかかわらず、結子の家に沙依理が現われる。そして結子の兄にDVDを渡し、日付が変わる0時丁度になったら再生してほしいと依頼し、そのまま帰宅してしまった。結子の兄が沙依理の指示に従って再生すると、そこには莉子、夏緒、鈴音、沙依理が祝福の言葉を口にする動画が入っていた。感動する結子だったが、さらに画面に戸田悠が登場し、結子は動揺する。(第4話)
結子の誕生日サプライズ動画を計画した莉子、夏緒、鈴音、沙依理だったが、実は生徒会の仕事で時間がない中、雅臣や悠に連絡を入れて撮影し編集するという、内容の華やかさとは打って変わってハードなものだった。結子へのサプライズも終わり、莉子らは本格的に市立夏原南中学校との合同の文化祭展示の企画を立てる。教師達の会議のスケジュールを熟知している夏緒は、ベストタイミングで企画書を提出し、見事承認される。莉子、夏緒、鈴音、結子、沙依理は、教師と共に市立夏原南中学校で初めての打ち合わせをする事となる。しかし、その場で莉子と智史が親しそうに会話をしている姿を教師に目撃され、莉子は反省文や課題の提出を求められると共に、教師からの締めつけがきつくなりそうな雰囲気になってしまう。一方、雅臣はほかの男子生徒から夏緒との関係を疑われ、ただの知り合いだと否定。その場面を偶然夏緒が目撃してしまい、夏緒は気分を損ね、雅臣に対して冷たくあたる。(第5話~第9話)
莉子は藤崎女子中学校で開催された体育祭の写真を母親に見せる。すると母親は小学生時代、莉子が智史がクラス対抗リレーで頑張ったエピソードを語り出す。(第10話)
莉子、夏緒、鈴音、結子、沙依理は文化祭で販売する手づくりクッキーの試作品づくりをする事となる。あくまで試作品ではあるものの、莉子は智史、夏緒は雅臣、結子は悠とそれぞれ渡す相手を想定していた。夏緒が作成した裸エプロン風デザインのエプロンを莉子が身につけていたところ、智史に見られて誤解されるといったトラブルもありつつ、連日のクッキーづくりは大いに盛り上がる。一方、夏緒はクッキーづくりに注力しすぎ、雅臣からの急ぎの確認メールを見逃してしまう。雅臣は以前夏緒に対して「ただの知り合い」と言い放ってから夏緒の様子がおかしく、怒っているのではないかと心配するが、仕事は割り切って対応してくれるはずだと信じて待つ。メールの返信漏れに気づいた夏緒はすぐに雅臣に謝罪。久々に二人は自然なかたちで会話を交わす。(第11話~第13話)
第11巻
榎本結子と戸田悠は直接メールのやりとりをし合う関係になり、真木夏緒はうらやましさから荒れてしまう。そんな中、倉橋莉子と結子は、夏緒がまだ一人で恋の練習をしていた時に作成した資料を発見。あまりの奇想天外な発想に結子は引きつつ、特に男性のシャツのボタンが取れていた時用に、大量のボタンを持ち歩くのは気味が悪いと指摘する。そんな中、夏緒が塾に行くと、池澤雅臣の学ランのボタンが取れかかっているのを発見。雅臣は藤崎女子中学校と市立夏原南中学校の合同開催する文化祭展示会の話をしようと接近して来るが、夏緒はボタンが気になって集中できない。(第1話、第2話)
校内で雅臣と凪野智史が話をしていると、雅臣のポケットから紐でつながった国旗が出て来る。手品師になったのかと、智史を始め周囲はざわざわとするが、実は夏緒の仕業だった。この事がきっかけで、雅臣と智史は、それぞれ莉子と夏緒をどう思っているのか話し合う。(第3話)
藤崎女子中学校と市立夏原南中学校が合同で開催する文化祭展示のため、両学校は密に連絡を取る必要があった。夏緒、莉子、結子はそれぞれ智史、雅臣、悠と接点を増やしたいという下心から積極的に係に立候補し、ひと悶着が起こる。忙しい日々を過ごす中、莉子は夏緒との下校中に「結局夏緒は雅臣の事が好きなの?」と直球の質問をする。(第4話)
莉子の母親は、智史が莉子に告白をしてふられた事を知っていた。驚いた莉子は智史の告白について、一部始終を聞く。実は莉子は告白されたとは思っておらず、智史に対して軽くあしらって流してた事実が判明する。そんな中、生徒会ではいつも雅臣ら他メンバーにフォローをしてもらっている悠は、少々弱気になる。結子はそんな悠に対し、叱咤激励をする。(第5話、第6話)
夏緒の姉、真木夏帆は優秀で、昔から夏緒からあこがれのまなざしを受けてきた。そんな妹をかわいく思っていた夏帆だったが、夏緒が一人でがんばり過ぎてしまうところや、会話の中で友達の名前が一人も出てこないところを密かに心配していた。そんな中、夏緒の話の中に莉子の名前が度々登場するようになり、友達ができたのだと安心した。しかしある日、夏緒は「莉子を勝手に恋愛の達人呼ばわりして苦しめてしまった」と涙ながらに夏帆に報告をする。(番外編)
藤崎女子中学校と市立夏原南中学校の2回目の打ち合わせが行われたが、自分は仕事ができず足手まといになっているとネガティブになっている悠に対し、結子ははっきりと物申す。結子は言い過ぎたと後悔し、抜け殻状態になってしまう。一方、棚橋鈴音は雅臣と打ち合わせをするが、男子が苦手なうえに夏緒から怖い人だと聞いている相手のため、緊張してしまう。しかし、見事にやり遂げた鈴音は「聞いていたよりもいい人だ」と雅臣本人に伝えてしまう。雅臣は夏緒に対して色々と悪口を言っていたのだと判断し、性悪なのはそっちではないかと冷たい言葉を言い放つ。さらに莉子は智史に好きな人がいるという噂話を聞き、ショックを受ける。それぞれに傷を抱えた莉子、夏緒、結子に鈴音と水嶋沙依理を加えた五人は、現状報告のためのお泊り会を開催する。(第7話~第10話)
市立夏原南中学の生徒会は通常の業務のほか、藤崎女子中学校と合同文化祭展示のため、慌ただしい日々が続いていた。特に雅臣は一人で大量の仕事を抱えており、智史は心配する。(第11話)
第12巻
藤崎女子中学校の文化祭当日、倉橋莉子、真木夏緒、棚橋鈴音、榎本結子、水嶋沙依理はそれぞれ生徒会に伝わる袴を着て、華やかに文化祭を盛り上げる。藤崎女子中学校の文化祭は生徒と家族のみが参加可能という事もあり、和やかな雰囲気に包まれるが、鈴音が倉橋蓮太郎にちょっかいを出していると勘違いしている鈴音の兄と姉は、蓮太郎に対抗心を燃やす。そして文化祭は終了し、間もなく市立夏原南中学校が合同で開催する文化祭展示が開催。莉子は凪野智史が女装して演劇の舞台に立っている姿を見て、智史のかわいらしさを再確認する。しかし、やはり男性として智史に惹かれている莉子は、ついに智史に告白をするが、返事は聞かないままだった。一方の夏緒は池澤雅臣に素直に謝罪し、その際に見せた笑顔に雅臣は思わず赤面する。そして結子も戸田悠に対して言い過ぎてしまった事を謝罪するが、悠ははっきり言ってくれてよかったと笑顔になる。莉子、夏緒、鈴音、結子に恋の余韻を残しつつ、文化祭展示は無事終了となった。(第1話~第8話)
諸々の仕事が終わり、さらにそれぞれの恋が進展した事を祝って、莉子の自宅に夏緒、鈴音、結子、沙依理を招いて打ち上げパーティーが開催された。それぞれ胸の内を告白し合う姿に、一人だけ特に話す事のない鈴音は密かに寂しさを抱いていた。鈴音がトイレへと向かうと、夏緒の訪問に喜ぶ蓮太郎と顔を合わせる。夏緒が美人だとうれしそうに語る蓮太郎に対し、鈴音は嫉妬心を抱いてしまう。(第9話)
莉子は告白後、塾で智史と初めて顔を合わせる事になる。緊張した莉子は母親の高級パックを盗み出し、生徒会室で身だしなみを必要以上に整える。一方の夏緒はいつもと違った印象を雅臣に与えるためにヘアアレンジをするが、重力に逆らった恐ろしい髪型が完成した。(第10話)
結子は相変らず悠とメールを交換していた。お互いに言葉足らずな返信をしてしまうため、思わせぶりな内容になり、奇しくも駆け引きをし合っている状態になる。その頃、夏緒はいつもと違うヘアアレンジをしている事に触れてくれない雅臣に対し、少し寂しく感じる。(第11話)
登場人物・キャラクター
倉橋 莉子 (くらはし りこ)
私立藤崎女子中学2年。生徒会会長補佐。小学5年生まで男子に混じってサッカークラブに所属していたため、運動神経は抜群。性格もさっぱりしていて、「男の人より男らしい」という声もあるほど男前な性格。リコに憧れている女子の間では「ワイルドの君」と呼ばれている。一方で、見栄っ張りで意地っ張りな面もある。 偶然、抱き枕相手にキスの練習をしているマキの姿を目撃したことから、マキとともに恋愛研究をすることとなる。最初に「恋愛経験豊富」「モテモテ」と見栄を張ってしまったために、以後引っ込みがつかなくなり苦労する。実際は失恋ばかりしていて恋愛経験はゼロ。数学と料理が大の苦手。
真木 夏緒 (まき なつお)
私立藤崎女子中学2年。生徒会会長。もともとは副会長だったが、会長だった榎本結子(エノ)が職務を放棄したため、そのまま会長も兼任するようになった。学年トップの成績を誇り、教師からの信頼も厚い。黒髪ロングの清楚で美しい容姿に加え、優雅な振る舞いから「藤姫様」と呼ばれ尊敬されている。 しかし、実際はかなりの天然キャラ。異性との関わりがほとんどなかったため、恋愛経験がなく恋愛に対して興味津々。妄想も激しく生徒会執行室でこっそり恋愛研究をしていた。有名下着メーカーの令嬢。
棚橋 鈴音 (たなはし すずね)
私立藤崎女子中学1年。生徒会書記。おかっぱ頭の眼鏡っ娘でかなりのドジっ娘。極度の人見知りで恥ずかしがり屋で、生徒会に関しても、人前に姿を見せずに業務をこなしてしまうのでリコに「妖精」と呼ばれていた。偶然、マキたちの恋愛研究を知り、自身も研究に加わることとなる。 ハリセン作りが得意で、男子と体育が苦手。
榎本 結子 (えのもと ゆうこ)
私立藤崎女子中学3年。生徒会副会長。もともとは生徒会長だったが、副会長のマキがてきぱきと仕事をこなしてしまうことに嫉妬し、会長職を放棄。その後、マキを失脚させて復権しようと目論み、リコたちと一悶着起こすがのちに和解。あらためて副会長として生徒会に復帰することとなる。 恋愛研究を馬鹿にしているが、実は自身も恋愛経験に乏しく、マキ同様、少女漫画のようなベタな恋愛に憧れている。チャームポイントは「砂糖菓子のような」ふわふわの髪。
水嶋 沙依理 (みずしま さより)
私立藤崎女子中学3年。生徒会会計。沈着冷静な常識人だが、お金のことになると目の色が変わる。買えるものをぶつぶつ呟きながら超高速で生徒会費を数えているところをマキに目撃され、生徒会を出入り禁止になっていた。その後、エノとともに復権を企んだが、そのやり方が卑怯だったため、エノを諫めた。 エノとマキたちが和解した後は、会計に復帰している。エノとは幼馴染みの間柄。メンバー中唯一の彼氏持ちだが、恋愛に対しては非常に淡泊。
南 桃香 (みなみ ももか)
私立藤崎女子中学3年。新聞同好会所属。お下げ髪にぽっちゃりとした顔つきが特徴。いつもにこにこして優しげな雰囲気だが、腹黒な一面も持つ。新聞同好会では文章を担当。生徒会がまとめた恋愛研究を「裏新聞」紙上で小説風の記事にしている。
市川 奈々 (いちかわ なな)
私立藤崎女子中学2年。新聞同好会所属。色黒の肌にショートカットという、ボーイッシュな外見だが、見かけに反し運動神経は鈍い。同好会では写真撮影を担当する。新聞部が新聞同好会に格下げされたのが生徒会会計のサヨのせいだと思い込み、率先して生徒会の弱みを握ろうとしていた。 サヨと彼氏のツーショット写真を撮影し、学校内で大問題に発展したこともある。
桐山 美花 (きりやま みか)
藤崎女子中学校に通う2年生の女子。お嬢様が多い校内でも派手な方で、倉橋莉子と仲がいい。新聞部に所属しており、生徒会が恋愛に関する相談を請け負っている事も知っている。
凪野 智史 (なぎの さとし)
市立夏原南中学2年生。リコの幼馴染み。小さい頃から女の子のようにかわいらしい顔をしている。かつてリコに告白し振られた過去を持つ。小学3年生の時に転校して以来、リコとは会っていなかったが、数年ぶりに再開した時に、リコが自分のことをすっかり忘れていたことにショックを受けた。 後にリコが塾に通うことになり、同じクラスとなる。
池澤 雅臣 (いけざわ まさおみ)
市立夏原南中学2年生。生徒会副会長。小学生の時、藤女を受験するリコの勉強を見てやり、合格に貢献したという過去を持つ。そのため、基本的には仲が良いが、リコにつけられた「ヤン」というあだ名に対しては不満を持っている。リコの付き添いで塾に来たマキの天然ぶりにイラッとしてつい怒鳴ってしまうなど、お互いに最初の頃の印象は良くなかったが、マキの学力や生徒会長としての高いスキルを知るに連れ、マキを認め、やがて意識するようになる。
戸田 悠 (とだ はるか)
市立夏原南中学3年生。生徒会会長。人望はあるが事務処理能力に欠ける面がある。エノがバス内で気分が悪くなった時に、偶然乗り合わせていたハルが機転を利かせてバスを停車させ、助けてあげた。その際、エノの髪を「お菓子みたいだね」と言ったことから、エノに意識されるようになる。その後、藤女と南中の交流会で再会した。
倉橋 蓮太郎 (くらはし れんたろう)
リコの弟で小学6年生。リコとは対照的によくモテる。ある時、家に遊びに来たマキに一目惚れしてしまい、以後、積極的にアプローチするようになる。藤女が主催した星見会にもマキ会いたさに無理矢理参加した。
山崎 佑 (やまざき ゆう)
サヨの彼氏。隣町の大里市在住。小学校の時、誤ってサヨのスカートの中に頭を突っ込んでしまい、「慰謝料としてクラス替えまでオヤツを渡すこと」という誓約書を書かされた。以来、2人でよく会話するようになる。小学校卒業時に告白して振られるが、中学校進学後に再会すると、諦めず再び交際を申し込む。 結果、根負けしたサヨがOKした。ただし、付き合い始めてからもデートらしいデートはしておらず、ほっとかれ気味である。
園部 陽菜子 (そのべ ひなこ)
藤崎女子中学校に通う1年生で、棚橋鈴音とは同じクラスの女子。鈴音とは入学式でとなりの席になり、親交を深めた。鈴音をはじめ、周囲の友達からは「ヒナ」と呼ばれている。年齢の割にはしっかりしており、明るい人気者。面倒見もよく、ドジばかりの鈴音にとって学校での保護者的な役割を担っている。鈴音が生徒会役員に立候補した時も、当選できるようにサポートに回った。
杉原 (すぎはら)
藤崎女子中学校に勤務する教師で若い女性。つねに気怠けでやる気がなく、生徒会とのかかわりもあるものの、真木夏緒に任せきっている。夏緒と倉橋莉子が生徒会室で恋のレッスンをしている事は初期の段階から知っていたが、他言せず好きにさせていた。
真木 夏帆 (まき なつほ)
真木夏緒の3歳年上の実姉で高校2年生の女子。夏緒からもあこがれられるほどの優秀な成績と周囲からの人望を集めていた完璧な人物。自分を慕ってくれる夏緒をかわいいと感じつつも、何事にも手を抜かず頑張り過ぎてしまうところと、友達がいない事を心配していた。しかし、倉橋莉子となかよくなり、毎日楽しそうに藤崎女子中学校に通う姿を見て安心している。
場所
藤崎女子中学校 (ふじさきじょしちゅうがっこう)
『恋愛ラボ』に登場する学校。通称「藤女」。幼稚園から高校まで有する名門の女子高で、創立100年を迎えた伝統校でもある。校則は非常に厳しく、男女交際は禁止で、男子と話していただけでも問題となるほど。下校時の寄り道、買い食いも禁止。さらには携帯電話の所持も禁止されている。
市立夏原南中学校 (しりつなつはらみなみちゅうがっこう)
池澤雅臣、凪野智史らが在籍している市立中学校。在校生だけでなく周囲の学生からは「南中」と略される。生徒会長は戸田悠が務めているが、副生徒会長の雅臣がほぼ取り仕切っている。智史は正式な生徒会役員ではないものの、仕事の速さと人当りのよさから雅臣に仕事を割り振られている。共学ではあるが生徒会はほぼ男子のみ。 ほかの中学校では一般的に女子生徒が多い料理部などの部活動も、なぜか男子の方が多い特色がある。