概要・あらすじ
中学2年生で14歳の安西ミカ、高科ユカ、望月リカの3人は、それぞれがまったく違う性格の持ち主で、クラスメイトでありながらそれほど親しくもなく、ほとんど話したこともなかった。しかし、たまたまそれぞれの恋について話し合う機会を得たことにより、コイバナの楽しさを知ることになる。そして3人は「恋愛向上委員会ジューシーフルーツ」を結成し、読者からの相談や悩み、果てはのろけ話などを、一話完結のラブストーリーとして紹介していく。
登場人物・キャラクター
安西 ミカ (あんざい みか)
中学2年生で14歳の女子。「恋愛向上委員会ジューシーフルーツ」のメンバーの1人。ショートカットの髪型で、きりっとした目をしている。元気いっぱいの快活な性格で、盛り上げ役を担っている。好きな人ができたら臆せず告白するが、さばさばした性格のせいか、なかなか恋愛対象として見てもらえないのが悩み。そのため、男の子と付き合ったことがない。
高科 ユカ (たかしな ゆか)
中学2年生で14歳の女子。「恋愛向上委員会ジューシーフルーツ」のメンバーの1人。ストレートのロングヘアで、眼鏡をかけている。美人で落ち着いた雰囲気を漂わせている。真面目な性格ながら、意地っ張りなので素直になれないところがある。吹奏楽部に所属しており、3年生が引退した後の新部長として、強い責任感を感じている。
望月 リカ (もちづき りか)
中学2年生で14歳の女子。「恋愛向上委員会ジューシーフルーツ」のメンバーの1人。髪を2つのお団子にまとめ、リボンで結んでいる。女の子らしい、ロマンチストな性格をしている。可愛らしい顔立ちで、ちょっぴり天然なところがあるため、男子からは自分のことが好きなのかと誤解され、女子からはかわいこぶりっこをしていると誤解されている。 男の子と接するのが苦手で、まだ付き合ったことがない。
亮太 (りょうた)
安西ミカの弟の友達の男子。バスケットボール部に所属している。ミカにとっては気が置けない関係で、一緒にゲームをしたり、色々な相談を受けている。ミカに密かに想いを寄せているが、ミカが他の男性を好きになっては振られていることを心配する、優しい性格をしている。年下だが、しっかりしていて頼れる存在。
依田 晴樹 (よだ はるき)
中学3年生の男子。吹奏楽部の部長を務めていたが、すでに引退している。現在は受験勉強のかたわら、新部長の高科ユカとともに、何かと雑務を引き受けている。柔らかい雰囲気を醸し出しており、先輩風を吹かさないので、後輩たちに非常に人気がある。誰に対しても優しいが、実はユカに想いを寄せている。
宇田川 宰 (うだがわ つかさ)
中学3年生の男子。将来はヘアメイクの仕事をすることを夢見ている。望月リカとは、授業中に離れた教室から鏡で光を反射し、信号を送っっていたことがきっかけで知り合った。コスメを買うためにリカに協力してもらって仲良くなり、彼女から告白される。しかし、他に好きな人がいるという理由で断った。
月島 さやか (つきしま さやか)
中学2年生の女子。クラスメイトの孝次とはいつもケンカばかりしている。恋に恋するお年頃で、サッカー部の先輩男子に憧れている。ファーストキスは特別なものにしたいと幻想を抱いていたが、孝次とふざけ合っていて転んだはずみにキスしてしまい、ショックを受ける。
孝次 (こうじ)
中学2年生の男子。月島さやかのクラスメイト。サッカー部に所属している。意地っ張りで素直になれない性格。さやかとは、いつもくだらないことでケンカばかりしているが、実はさやかに想いを寄せている。ふざけ合っていて転んだはずみに、さやかのファーストキスを奪ってしまう。このことを気まずく思っており、謝りたいと考えている。
成田 亜矢 (なりた あや)
中学2年生の女子。同級生の水野から告白されて、初めてのデートをした。ところが、緊張と遠慮のせいで、自分の思っていることをうまく伝えることのできない奥手な性格。落ち着いているとばかり思っていた水野が、実は自分と同じように緊張していたということを知り、本当の意味で打ち解けることができるようになる。
水野 (みずの)
中学2年生の男子。成田亜矢に想いを寄せている。大人っぽく落ち着いた雰囲気を持ち、自分の非も素直に認める潔い性格をしている。亜矢に告白し、初めてのデートをすることになったものの、実際は女性をエスコートすることに慣れていない。そのため入念な下調べをし、計画通りに物事を進めようとしたが、目の前の亜矢をまったく見ていなくて失敗する。
五十嵐 朱里 (いがらし あかり)
女子校の中学に電車で通っている3年生の女子。周囲は女子だらけで好きな男子もいないため、「IMR」という芸能人にのめりこんでいる。電車の中吊り広告を取ろうとしたが届かず、代わりに取ってくれた高身長の高校生に一目惚れする。恋愛には奥手ながら、行動力はある。
藤沢 さつき (ふじさわ さつき)
高校1年生の女子。現在は大人っぽく見られたいと思い、髪を伸ばしている。中学時代に晶のことが好きだったが、高校が別々になり、会えなくなってしまう。今でも、彼への想いを忘れることができずにいる。晶に、手紙で自分の気持ちを告白したものの、返事が来ずに落ち込んでいる。それでも晶を応援するために、会いたい気持ちを抑えようとする健気な性格。
晶 (あきら)
高校1年生の男子。陸上部に所属している。藤沢さつきとは中学の時に友達だった。優しく責任感の強い性格をしている。通学に片道2時間弱かかり、土日も部活があるため、忙しい日々を送っている。しかし、陸上がやりたくて選んだ高校に入学することができ、毎日がとても充実している。さつきから手紙で想いを伝えられたが、晶自身が忙しいため、さつきに淋しい思いをさせてしまいそうで、返事を躊躇している。
松田 水奈 (まつだ みな)
高校1年生の女子。藤沢さつき、晶、由彦とは中学からの友達。気が強くサバサバした性格で、恋愛にはもともとそれほど強い関心はなかった。しかし由彦の告白を受け、まずは友達から少しずつ前進しようとOKする。自分の思うようにしたいという考えが強く、男性から束縛されたりすることを嫌う。
由彦 (よしひこ)
高校1年生の男子。松田水奈、藤沢さつき、晶とは中学からの友達。さつきと晶が付き合い始めたことに背中を押され、自分も以前から好きだった水奈に告白した。OKをもらって舞い上がってしまい、水奈の気持ちを考えずに、ぐいぐい押してしまって引かれるが、指摘されて素直に反省した。女性の尻に敷かれるタイプ。
大貫 真琴 (おおぬき まこと)
小学校6年生の女子。武士に想いを寄せている。他の女子たちからは趣味が悪いと言われて疎外感を味わうが、流されずに、あくまで自分の気持ちを大切にする。見た目ではなく、武士には良い部分がたくさんあることを知っており、他人がどう思おうと関係ない、という強い意志を持っている。
武士 (たけし)
小学校6年生の男子。大貫真琴のクラスメイト。太った体型をして、ひょうきんで面白い性格をしている。優しくて懐の深いところがあるが、クラスの女子たちからは恋愛対象として見られていない。痩せたいと言いながら、マヨネーズを大量にかけたサラダを食べたりと、少々天然なところもある。
集団・組織
恋愛向上委員会ジューシーフルーツ (れんあいこうじょういいんかいじゅーしーふるーつ)
安西ミカ、高科ユカ、望月リカが、読者からの手紙やFAXなどを読み、恋の顛末を紹介したり、悩みに応えたりするグループ。クラスメイトでありながら、性格もまったく違って、それほど親しくなかった3人が、それぞれに抱えた恋心を打ち明け合ったことをきっかけに、コイバナの楽しさに目覚めたことから始まった。