あらすじ
第1巻
室町幕府第十三代目の将軍、足利義輝は、天下に「天政奉還」を宣言した。日ノ本の頂点に君臨する将軍が政(まつりごと)を天に返したことで、世は英雄並び立つ乱世の様相を見せ始め、各国の名だたる武将たちが次々と決起していく。 そんな中、にらみ合う伊達政宗と織田信長を一挙に倒すため、豊臣秀吉は信濃方面に向けて石田三成らを進軍させた。しかし、それに先んじて織田軍の後陣と伊達軍が衝突し、政宗の前に織田軍の後陣を任された柴田勝家が立ちはだかる。勝家は両刃の薙刀の使い手ながら、味方の兵卒からも蔑まれる存在だった。刃を交えた政宗は、かつて未来に光を見出せなかった自身と似たものを勝家に感じ、彼を自軍へと招くのだった。 その頃、浅井長政は織田軍を退けた政宗と、政治を突如放り投げてしまった義輝の双方を悪と見なし、正義の名のもとに彼らを討つと気勢を上げていた。そこへ長政の姉が現れ、足利軍に加勢することを決めたと告げるのだった。そんな中、閑散とした屋敷内で傍観者を決め込んでいた義輝は、自身が「はじめのとも」と呼ぶ勝家と、政宗が共闘するという報を受け、予想外の事態になったことに心を躍らせていた。そして義輝は、屋敷に現れた松永久秀を「旧き朋(ふるきとも)」と呼び、親し気に言葉を交える。そんな2人の真の目的は、天下統一とは違うところにあった。 一方、徳川家康は、織田軍と伊達軍の戦いの跡地に立ちながら、自分の今があるのは「絆」の力によるものであり、信長や義輝と戦うため、さらなる「絆」の力が必要だと、そばに控える本田忠勝に語りかける。そこに織田軍と伊達軍を追っていた三成が到着。三成は主君、豊臣秀吉を裏切った家康を許すことができず、彼の姿を見るなり、刃を向けつつ何故裏切ったかと問いかける。それに対して家康は、「過去は振り返らない」と答え、三成のかたわらにいた島左近に、「三成のことを頼む」とのみ告げて、その場から姿を消す。そのまま家康を追おうとする三成に対し、大谷吉継と竹中半兵衛は、今は他に優先すべき敵があると諭すのだった。
第2巻
大将に手柄を捧げようと島左近は単独で伊達政宗の屋敷に奇襲をかけ、客分として伊達家に身を寄せていた柴田勝家がそれを迎え撃つ。そこに伊達家の片倉小十郎、そして豊臣方の大谷吉継と石田三成も、左近を追って現れる。さらには騒ぎを聞きつけた政宗までもが姿を現し、一触即発の状態となる。その不意を突いて吉継は館に火を放ち、豊臣方は混乱に乗じて撤退。そんな彼らに対し、政宗はいつでも再戦を受け付けると告げて見逃すのだった。 その頃、豊臣秀吉らは異国の教え「ザビー教」を信じる大友宗麟を攻めていた。秀吉に対し、宗麟は完敗を認めながらも「日ノ本ザビー愛らんど化計画」を諦めないと宣言する。 奥州では、支配権の譲渡を迫る奥州探題の最上義光に対して政宗が兵を挙げる。そんな政宗に、小十郎は有無を言わさぬ併合は、いつか道を歪めると忠告するが、政宗はただ「付いて来い」とだけ答え、着々とその勢力を拡大していく。所変わって、大坂城内の吉継は、三成に将としての自覚の芽生えを見出し、彼をよく理解している左近の存在も含めて、良い兆しを感じていた。その頃秀吉は、自身が「覇王」となって富国強兵を実現した際に、それを維持する方策を半兵衛に尋ねていた。「力」と「友」を捜すことを勧める半兵衛の言葉を聞き入れた秀吉は、三成に対し、過去に囚われず未来を見るよう忠告。そして秀吉は「覇王」を名乗り、日ノ本を統一するため進軍を開始する。そんな中、松永久秀は、大坂城の様子を遠くから窺っていた。 その頃、巨大な海上城塞「百鬼富嶽」を雑賀孫一にお披露目していた長曾我部元親のもとに、天下統一のための「絆」の力を求めて、徳川家康と本田忠勝が現れる。そして家康は元親に、倒すべき敵として、足利義輝、織田信長、秀吉の名を列挙する。加えて三成の名も口にする家康だったが、そこで彼が表情を曇らせたことを元親は見逃さなかった。元親は家康にそんな顔をさせる三成に興味を持ち、参戦を決意する。
第3巻
武田軍は、伊達軍に加え、謎の薙刀使いの女性軍団による攻撃を、同時に受けていた。三つ巴の戦いの中、武田軍の真田源次郎幸村に切りかかった若い女性は、井伊直虎と名乗るのだった。そこに幸村と直虎を仲裁するため伊達政宗が介入するが、突如場に乱入した本田忠勝により直虎がさらわれてしまう。その後、政宗の忠臣、片倉小十郎は、政宗と幸村に、伊達と武田で手を組むことを提案。迷う幸村だったが、武田信玄は武田軍の総大将の座を幸村に託すと宣言し、幸村は、終生の好敵手と認める政宗との同盟に踏み切る。そして「竜虎同盟」と名付けられた伊達・武田の両軍は、ともに大坂城へと進軍する。その頃、信長の戦跡の無惨さに手を合わせるまつと利、前田慶次の前に上杉謙信の忍、かすがが現れ、謙信が慶次を呼んでいることを伝える。 所変わって、豊臣秀吉から与えられた佐和山の城で、石田三成は先日の秀吉の言葉を嚙みしめ、徳川家康への私憤を忘れることを決意。だが、長曾我部元親と家康が手を組んだと島左近に告げられると、再び感情を昂らせ、元親の拠点である瀬戸内へ向かう。それと同時に、豊臣軍は松永久秀の奇襲を受けることとなった。これに対応するため出陣したことで大坂城は無人となり、そこに到達した竜虎同盟に城を奪われてしまう。 同刻、長曾我部元親の本拠地である「海賊要塞・百鬼富嶽」に単身乗り込んだ三成は元親と戦っていた。元親は家康や秀吉が亡くなった後はどうする気かと、三成に問う。そんな元親に苛立ちを募らせる三成に、ようやく追いついた島左近は、豊臣軍が強襲されていることを告げる。その頃、家康は直虎や慶次との「絆」を成立させ、ともに秀吉と戦うことを確認していた。 そして舞台は大坂城。この場に集った因縁のライバルたちは、それぞれの想いのもと激闘へと臨むのだった。
登場人物・キャラクター
足利 義輝 (あしかが よしてる)
室町幕府第十三代目将軍。茶筅髷(ちゃせんまげ)に口ひげを薄く蓄えた壮年の男性。家臣たちに「帝」様と呼ばれて敬われていたが、突然その地位を放棄すると宣言し、「天政奉還」を日ノ本全土に発した。足利軍の頂点に立つ武将であり、その全軍を率いている。熱の失われた日ノ本に、再び熱を取り戻すことを目的として退位しており、自ら火種となるような裏工作を施している。 その一環として柴田勝家をそそのかし、魔王、織田信長から造反するように仕向けた。真意は戦乱の世を再び激化させようとするもので、野心を煽り、そそのかした相手を「朋(とも)」と呼ぶなど、戦乱に熱を添える者を好んでいる。実在の人物、足利義輝がモデル。
石田 三成 (いしだ みつなり)
豊臣軍所属の武将。豊臣秀吉やその軍師、竹中半兵衛に忠誠を誓っている。前髪を長く両眼の間に逆三角形型に垂らした短髪の青年。大谷吉継と深い親交があり、正反対の性格を持つ島左近をうるさがりつつも重用している。主君である秀吉の理想を理解しなかった徳川家康のことを、殺したいほど憎んでいる。寡黙な性格で、忠誠を誓った秀吉を崇拝しているが、その強すぎる気持ちが災いして大局を見誤ることもある。 俊敏で、馬より速く走ることができる。実在の人物、石田三成がモデル。
島 左近 (しま さこん)
豊臣軍所属の武将。石田三成の部下。短めの髪を軽くツーブロックにした青年。三成に心酔しているが、直情的な彼の欠点もしっかり把握しており、独特のアプローチ方法ながら、もっとも三成のためになるよう常に考えて行動している。学問は苦手だが、直感的に独特の視点からものを見ることができ、切れ者で知られる大谷吉継も感心させている。 かつて、大火事で全滅してしまった村のただ1人の生き残りで、生きる気力を失っていた時に三成と出会った。そこで、主君の豊臣秀吉のためだけに命を使うという、三成の揺らぐことのない生き様に憧れ、秀吉の左腕という立場である三成の傍に仕えることを決意。以後、「左腕の傍にいる男」との肩書きを自称している。実在の人物、島左近がモデル。
伊達 政宗 (だて まさむね)
伊達軍所属の武将。その頂点に立って軍を率いている。奥州筆頭の人望厚い青年。三日月型の兜飾りを身に着け、右目に眼帯を付けている。片手の指に刀を3本ずつ挟み、左右で合計6本の刀を使う六刀流の使い手。物怖じしない性格で、しゃべる言葉には英語が混ざる。これまでに日ノ本を統一した「帝」こと足利義輝、「魔王」こと織田信長、「覇王」こと豊臣秀吉に対抗し、自ら「竜王」を名乗ると宣言。 義輝が天政奉還を宣言したことに乗じて、日ノ本の頂点である将軍の座を狙っている。伊達政宗自身が好敵手と認めている真田源次郎幸村と同盟を結んで、一時的に共闘していたが、警戒していた秀吉が松永久秀に討たれたことをきっかけに、同盟を白紙撤回する。 実在の人物、伊達正宗がモデル。
柴田 勝家 (しばた かついえ)
織田軍所属の武将。真っ直ぐ切りそろえた前髪に、ミディアム丈に黒髪を切りそろえた髪型の青年。お市に密かに想いを寄せており、間接的に彼女のためになるのならと、織田信長の臣下として忠実に仕えていた。足利義輝に野心を煽られて謀反を起こしたものの、信長との圧倒的な力の差を見せつけられて未来に絶望。その後は織田軍の中で飼い殺し状態にあったが、伊達政宗との戦いを経て、彼に誘われて行動をともにするようになり、希望を取り戻す。 実在の人物、柴田勝家がモデル。
豊臣 秀吉 (とよとみ ひでよし)
豊臣軍所属の武将。その頂点に立って軍を率いている。鍛え上げられた大柄な体格の壮年男性。自らを「覇王」と名乗る実力者で、拳一つで戦車も木っ端みじんにできるほどの腕力の持ち主。軍師であり友でもある竹中半兵衛を信頼し、重用している。寡黙な性格で、険しい表情を浮かべていることが多い。取るに足らない相手は見逃すこともあり、大友宗麟を打ち倒した際は、部下に後始末を任せて去っている。 実在の人物、豊臣秀吉がモデル。
竹中 半兵衛江 (たけなか はんべえ)
豊臣軍所属の武将。豊臣秀吉が信頼している友であり軍師。顔をエックス型に覆う面あてを着けた、痩軀で軽装の青年。物腰が柔らかく、身分が高い自分に対して敬語を使わない島左近に対しても、笑って許している。周囲に悟られないように振る舞っているが、重い病に侵されており、隠れて吐血するほど状態は悪い。実在の人物、竹中半兵衛がモデル。
大谷 吉継 (おおたに よしつぐ)
豊臣軍所属の武将。蝶を象った兜の下に面あてをつけた男性。面あての下は目だけを出し、残りは包帯に覆われている。常に鎧を身にまとい、輿に乗って浮遊しながら移動する。周囲からは「隠神刑部」の名で呼ばれることが多い。頭の切れる人物として知られ、口調は年寄りじみているが、年齢は不詳。島左近に乞われて兵法の解説をするなど、面倒見はいい。 実在の人物、大谷吉継がモデル。
武田 信玄 (たけだ しんげん)
武田軍所属の武将。その頂点に立って軍を率いている。館の中でも鎧兜を身に着けている、ひげを蓄えた中年の男性。よく家臣の真田源次郎幸村と殴り合いながら、「武田の意志」を教授している。これは武田軍ではお馴染みの光景であり、幸村の部下の猿飛佐助にも、「その声を聴くと士気が高まる」と静観されている。幸村からは「お館様」と呼ばれ、ライバルの上杉謙信からは「甲斐の虎」と呼ばれている。 実在の人物、武田信玄がモデル。
真田源次郎幸村 (さなだげんじろうゆきむら)
武田軍所属の武将。槍の使い手。六文銭を首に下げ、長い鉢巻をしめた短髪の青年。よく主君の武田信玄と殴り合いながら、心を通わせている。「日ノ本一の漢(おとこ)になれ」と信玄に言われているが、その方法に悩み、一日座り込んで考え続けるなど、直情的で一本気な熱い性格をしている。実在の人物、真田信繁がモデル。
猿飛 佐助 (さるとび さすけ)
武田軍所属の忍者。真田源次郎幸村の部下。両頬、鼻にフェイスペイントを施し、髪を逆立てた若い男性。おっとりした口調でしゃべるが、気配を殺して背後に忍び寄るなど、忍びとしての腕は相当のもの。
上杉 謙信 (うえすぎ けんしん)
上杉軍所属の武将。その頂点に立って軍を率いている。頭を覆う頭巾を被り、間を置いてゆっくりとしゃべる若い人物だが、全身を覆う装束により性別は不詳。部下にくノ一のかすががいる。実在の人物、上杉謙信がモデル。
片倉 小十郎 (かたくら こじゅうろう)
伊達軍所属の武将。頬に刀傷のある体格の良い男性。髪はミディアム丈に切って後ろに流し、額を出している。特に伊達政宗の信頼の厚い家臣で、政宗の失った右目になぞらえ、「右目の旦那」「竜の右目」と評される。料理も上手で、その腕前はかつて織田信長の家臣だった柴田勝家をも驚かせたほど。天下獲りのため挙兵した政宗が、片倉小十郎の理解できない進軍の仕方をしたため、お互いの距離が遠のいたと、寂しく感じている。 実在の人物、片倉小十郎がモデル。
織田 信長 (おだ のぶなが)
織田軍所属の武将。その頂点に立って軍を率いている。お市の兄で、浅井長政の義理の兄。棘のように全体が固く跳ねた黒髪の茶筅髷で総髪、口ひげを生やした厳めしい表情の男性。その戦闘力はすさまじく、多くの兵士を一瞬で消し去るほどに強いので、「魔王」の異名で呼ばれる。世のすべての魂は自身の獲物と豪語し、立ちはだかるすべてを焼き尽くす非情な人物。 実在の人物、織田信長がモデル。
浅井 長政 (あざい ながまさ)
浅井軍所属の武将。その頂点に立って軍を率いている。正義感の強い青年。鎧兜を身にまとい、黒髪を肩を覆うほど長く伸ばしている。お市の夫で、不安げなことを口にしがちな彼女を必ず守ると誓っている。実在の人物、浅井長政がモデル。
お市 (おいち)
浅井長政の妻。長いストレートの黒髪を姫カットにしている若い女性。なよやかな女性らしい振る舞いと、間を取った静かでゆっくりした話し方が特徴。足利義輝が天政奉還を宣言して戦乱の世の幕が開いたことに、不安を覚えている。実在の人物、お市の方がモデル。
松永 久秀 (まつなが ひさひで)
松永軍所属の武将。その頂点に立って軍を率いている。貫禄のある中年の茶筅髷の男性。天下取りを目指し、有力な武将が戦う中で独自の目的を持って動いている。室町幕府第十三代目将軍、足利義輝と旧知の仲で、戦乱の世を作り、再び日ノ本に熱い力を生み出そうとする義輝の理想の理解者。実在の人物、松永久秀がモデル。
風魔 (ふうま)
松永軍所属の忍者。引き締まった体格の男性。両眼を覆う忍者装束のため、年齢や容貌は不確かだが、わずかに覗く口元の見た目は若い。戦闘スタイルは短刀を用いた二刀流で、その戦闘力は伝説の域に達している。松永久秀に仕えている。
徳川 家康 (とくがわ いえやす)
徳川軍所属の武将。その頂点に立って軍を率いている。パーカーのフードのような頭巾を被り、額を出して髪を後ろに流した短髪の男性。戦闘時に使うのは自身の拳で、その拳に着けた籠手は刀の斬撃を受け止めるほどの強度を誇る。天下をかけた戦を行おうと決起し、長曾我部元親ら多くの武将に声をかけて協力を要請する。石田三成とは因縁があり、敵として命を狙われている。 実在の人物、徳川家康がモデル。
本田 忠勝 (ほんだ ただかつ)
徳川軍所属の武将。巨体の持ち主。鹿の角のような飾りの付いた兜を身に着け、全身に鎧をまとっているため、その素顔は不明。寡黙な性格ながら徳川家康に忠義を捧げている。非常に高い戦闘力を持ち、「戦国最強」と評される。鎧には飛行機構が搭載されており、主君の徳川家康を背中に乗せて飛行することができる。実在の人物、本田忠勝がモデル。
大友 宗麟 (おおとも そうりん)
大友軍所属の武将。その頂点に立って軍を率いている。ミディアム丈の金髪につば付き帽子を被った青年。異国の教えである「ザビー教」を日ノ本に布教し、信者を増やそうとしている。戦乱に苦しむ民に愛を捧げ、食べ物や家、洗礼名を与えるなどの活動をしている。だが信者に与える洗礼名は、家臣の立花宗茂に与えた「ギャロップ宗茂」をはじめ何とも言えない独特なセンスのもの。 実在の人物、大友宗麟がモデル。
立花 宗茂 (たちばな むねしげ)
大友軍所属の武将。大友宗麟の家臣。口ひげを生やした中年の男性。宗麟に動きにくい着ぐるみを着せられていたため、豊臣秀吉らの攻撃を受けた際にあっけなく倒されてしまった。君主の宗麟にもっと人を率いる器量があればと願いながらも、手足となって献身的に仕えている。実在の人物、立花宗茂がモデル。
最上 義光 (もがみ よしあき)
最上軍所属の武将。その頂点に立って軍を率いている。足利義輝将軍より奥州探題を拝命していた。それぞれがW型に角ばっている八の字口ひげと、一房の顎ひげを生やした中年の男性。口癖は、驚いた時に咄嗟に出る「コーン!!!」。自身の領地を「超素敵紳士王国」と称しており、偉そうに振る舞っている。実在の人物、最上義光がモデル。
長曾我部 元親 (ちょうそかべ もとちか)
長曾我部軍所属の武将。その頂点に立って軍を率いている。瀬戸内の海賊の頭でもある。左目を眼帯で覆い、ボリュームのある髪をミディアム丈に立てた青年。豪快で漢気(おとこぎ)のある性格なので、手下からは兄のように慕われている。天下取りに対する興味は薄く、「海賊要塞・百鬼富嶽」を拠点に世界の海を巡ろうとしており、旧知の仲の雑賀孫一を要塞のお披露目に招いた。 孫一からは「からす」と呼ばれている。鎖のついた大きな碇(いかり)のような武器を持って戦う。実在の人物、長曾我部元親がモデル。
雑賀 孫一 (さいが まごいち)
「戦国最強」と謳われた傭兵団、雑賀衆の頭領。毛先が肩に着くくらいの長さの髪の若い女性。ビスチェのようなトップスにパレオのような布を腰に巻いた、露出度の高い服装をしている。右足太ももにガンベルトを巻き、銃を複数携帯している。長曾我部元親とは旧知の仲で、元親には「さやか」と呼ばれている。実在の人物、雑賀孫一がモデル。
前田 慶次 (まえだ けいじ)
前田軍所属の武将。その頂点に立って軍を率いている。加賀前田家の青年。長い髪を高い位置で1つに括って後ろに流し、大きな鳥の羽を3本挿して飾っている。まつ、利とともに日ノ本を巡り歩き、さまざまな物を自分の目で確かめながら見聞を深め、政局を見極めようとしている。実在の人物、前田慶次がモデル。
まつ
加賀前田家の女性。扇状状に広がる肩上くらいの黒髪のうえに、頭周りをぐるっと布で巻いた髪型をしている。朗らかな明るい性格をしている。前田慶次、利とともに日ノ本各地を見て回っている。料理上手で、人に食事を振る舞うのが好き。実在の人物、芳春院がモデル。
利 (とし)
前田軍所属の武将。加賀前田家の青年で、左目の上や他にも顔に大きな傷を持つ。まつ、前田慶次とともに日ノ本各地を見て回っている。まつからは「犬千代様」、慶次からは「利」と呼ばれている。槍の使い手で、一突きで岩も砕く剛力の持ち主。食事には拘りがあり、食べること全般を大切にしている。戦乱で焼け出されてしまった人にも食事を振る舞う気前のいい性格。 実在の人物、前田利家がモデル。
井伊 直虎 (いい なおとら)
井伊軍所属の武将。その頂点に立って軍を率いている。長い黒髪を頭の後ろで高く1つに括りあげた、若い女性。幅の広い刀身を持つ刀の使い手。武田信玄と戦で戦い、大事な人を失くした井伊家の恨みを晴らすために、武田の地に攻撃を仕掛けた。この時、真田源次郎幸村に斬りかかるが、彼は井伊家にまったく覚えがなく、それにますます怒りを募らせた。 この時、進軍して来た伊達政宗に幸村と暑苦しさが似ていると評され、さらに怒り狂うこととなった。実在の人物、井伊直虎がモデル。
毛利 元就 (もうり もとなり)
毛利軍所属の武将。その頂点に立って軍を率いている。先が長く、大きく反り返った形の兜を身に着けた青年。いまだに勢力の強い足利義輝につくと決め、豊臣家の家臣、大谷吉継に謀反を誘う書状を送った。実在の人物、毛利元就がモデル。
クレジット
- 監修
-
カプコン