概要
物語登場時は小学5年生の11歳で身長138cm。元々は母親と2人で暮らしていたが、勝が小学2年生のときに母親が心臓病で他界すると、世界的大企業・サイガの社長である才賀貞義の息子であることを知らされる。才賀の屋敷に住むようになるが、愛人の子ということで学校では壮絶なイジメを受ける。その後、貞義が事故で死亡すると、遺言によりその全財産180億円を1人で相続することになった。
以来、その財産を狙う兄姉から命を狙われるようになる。才賀の家で唯一優しく接してくれた祖父・才賀正二に言われて屋敷から脱出した先で加藤鳴海と知り合い、さらにエレオノール(「しろがね」と名乗っている)とも出会う。自身を巡って親類縁者が醜い争いを繰り広げる一方、鳴海とエレオノールの無私の優しさに触れ、信頼を厚くする。
しかし、親族との争いの果てに鳴海を失ってしまう。その後も命を狙われ続けるが、エレオノールによる守護と自身の機転でこれを切り抜ける。ある1件で知り合った仲町信夫が率いる仲町サーカスに、エレオノールとともに入団。サーカスの人形劇では「えんとつそうじ」を名乗り、その後も度々この名前を使っている。
各地を巡りながら仲町サーカスの団員たちと交流を重ね、成長していく。小器用ではないが、記憶力と集中力が非常に発達しており、修得が難しい人形繰りを、1度見ただけで成功させることもできた。小学2年生の時点で大学教育を受けさせるプロジェクト、いわゆる関東特別教育指定学級、別名「天才児教育コース」に入れられるなど、天才としての側面も。
物語が進むと、勝は自分がフェイスレスが記憶と人格を転送(ダウンロード)するために用意された「器」であったことを知る。そして不自然な遺産相続もそのためであった。それと同時に、祖父・正二の記憶と呼び起こされた白金およびフェイスレスの記憶を受け継いでおり、剣術や人形繰り、分解などの知識を得る。さらに「生命の水(アクア・ウイタエ)」が溶け込んだしろがねであるエレオノールの血も飲んでいるため、普通の人間よりは傷を負っても治癒しやすい体となっている。
フェイスレスの残した糸繰り人形「ゴイエレメス」、「キャプテン・ネモ」、「ジャック・オー・ランターン」の3体を所有しており、飛行能力のある「ジャック・オー・ランターン」を「ジャコ」と呼び主に愛用している。
フェイスレスの最終目的がエレオノールにあることを知り、彼女を守るための戦いに身を投じることとなるが、同時に自分自身もフェイスレスの「器」として狙われている。遠い過去から続いたフランシーヌを巡る白銀と白金の戦い、アンジェリーナを巡る正二と貞義との戦いに決着をつけるため、現代でのエレオノールを巡るフェイスレスと鳴海との戦いに、自身のすべてを賭ける決意をする。
関連人物・キャラクター
加藤 鳴海 (かとう なるみ)
中国拳法(形意拳)の達人で、高い戦闘力を持つ19歳の男。得意技は崩拳。父親が貿易関係の仕事をしていたため、少年時代を中国で過ごし、梁剣峰の下で中国拳法を習うことになる。梁剣峰の娘・梁明霞は姉弟子で、梁... 関連ページ:加藤 鳴海
白 金 (ばい じん)
1700年代の中国のある村で、糸操り人形を芸として見せる白家に生まれる。白銀の弟。家業を極めるための努力を怠らず、より良い人形を生み出すことを目指し、その極致としての錬金術を修めるため、兄の白銀ととも... 関連ページ:白 金