エレオノール

エレオノール

からくりサーカス(漫画)の主人公。別称、しろがね。才賀 正二とは親族関係にある。

登場作品
からくりサーカス(漫画)
正式名称
エレオノール
別称
しろがね
別称
才賀 しろがね
関連商品
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概要

「自分の身に危険が迫ったら、一番近くのサーカスに行って助けを求めよ」と祖父・才賀正二に言われた才賀勝の前に現れた、銀髪で銀目の美しい女性。年齢は18歳で身長168cm。幼い頃、正二に「勝という少年を守れば人間になれる」と言われたことを使命とし、ストローサーカスに属しながら勝を守る機会を待っていた。糸操り人形(マリオネット)の「あるるかん」を使って、勝を追ってきた人形を破壊したが、同じく勝を守ろうとしていた加藤鳴海と対立する。

その後、才賀家の人間が依頼したぶっ殺し組阿紫花英良らの襲撃から、鳴海とともに勝を守るが、才賀善治が依頼した誘拐組に勝を拉致されてしまう。監禁先である軽井沢のからくり屋敷に突入し、次第に鳴海と心を通わせるようになるが、屋敷が爆発した際に彼を失ってしまう。

喪失感を覚えながらも勝と行動をともにし、偶然、仲町信夫仲町浩男仲町紀之と出会って仲町サーカスに身を寄せるようになる。その後、猛獣使いのタランダ・リーゼロッテ橘、元ストローサーカスの三牛諸美三牛直太、勝の命を狙って来日したヴィルマ・ソーン、元仲町サーカスの生方法安とその孫の生方涼子が続々加入し、彼らとの生活の中で徐々に人間らしい感情を取り戻していく。

その後、自分のしろがねの先生であるギイ・クリストフ・レッシュとの再会、修行のため黒賀村へ旅立った勝との別れ、死んだと思っていた鳴海との再会を経て、さらに激しく感情を揺すぶられていく。そしてフェイスレスにその身を狙われて一度は囚われたが勝によって救出され、ゾナハ病から逃れた人々が集うローエンシュタイン大公国に身を寄せる。そしてフウ・インダストリーフウ・クロード・ボワローの最終作戦に参加し、仲町サーカスの面々とともに大陸横断鉄道でスペースシャトルの発射台へと向かう旅に身を投じるのだった。

エレオノールは、実は正二とアンジェリーナの間に1909(明治43)年、1月1日に生まれた娘である。「しろがね」は生殖能力が極めて低いため、「しろがね」同士の婚姻で子どもが生まれたのはエレオノールが初めてとなる。しかし、アンジェリーナの体内に埋め込まれていた「柔らかい石」は、なぜかエレオノールの体内に移動しており、心臓と同化していた。生後2カ月半を迎えた頃、突然大量の自動人形(オートマータ)の襲撃を受け、アンジェリーナからエレオノールを託されたフランシーヌ人形とともに井戸に落ちてしまった。命の危険に反応したのか、体内の「柔らかい石」の効果で井戸の水がすべてを溶かす「生命の水(アクア・ウイタエ)」に変化してしまい、フランシーヌ人形は溶け、エレオノールはその水を飲んで「しろがね」になってしまう。

彼女もまた父親である正二と同様に、ゾナハ病に罹患せずに「しろがね」となった存在だが、「生命の水」を飲んではいるものの、白銀の記憶が溶け込んだものを飲んだのではないため、厳密には「しろがね」とはいえない。またその際に飲んだ「生命の水」は、フランシーヌの毛髪とフランシーヌ人形が溶けている状態だが、彼女らの記憶は、幼少期にフラッシュバックされた程度でエレオノールに深く根付いてはいない。唯一引き継がれているのは、フランシーヌが歌っていた子守歌のみである。またこの子守歌は、エレオノールを出産した後でアンジェリーナが歌っているのをフランシーヌ人形も聞いている。

その後は、正二とギイがエレオノールの身を守るために立てた計画に沿ってその素性は隠され、新入りの「しろがね」としてギイの下で修行することとなる。しかし、ディーン・メーストルである才賀貞義の暗躍により心を閉ざし、勝を守ることこそが生きがいであるように擦り込まれる。この時点で、実際は生まれてから90年経過しているが、「しろがね」は5年に1度しか年を取らないため18歳となっている。

関連人物・キャラクター

才賀 正二 (さいが しょうじ)

江戸時代の長崎で「乙名頭取」を父として生まれた。幼名は「成瀬正二郎」。次男であるため、父親の仕事に同席することは許されていない。少年時代に、医師として来日した老境の白銀(オランダ人のジャコブ・インと名... 関連ページ:才賀 正二

才賀 勝 (さいが まさる)

物語登場時は小学5年生の11歳で身長138cm。元々は母親と2人で暮らしていたが、勝が小学2年生のときに母親が心臓病で他界すると、世界的大企業・サイガの社長である才賀貞義の息子であることを知らされる。... 関連ページ:才賀 勝

加藤 鳴海 (かとう なるみ)

中国拳法(形意拳)の達人で、高い戦闘力を持つ19歳の男。得意技は崩拳。父親が貿易関係の仕事をしていたため、少年時代を中国で過ごし、梁剣峰の下で中国拳法を習うことになる。梁剣峰の娘・梁明霞は姉弟子で、梁... 関連ページ:加藤 鳴海

ヴィルマ・ソーン (ゔぃるまそーん)

「サーカス編」に登場。アメリカのレイルロードサーカスのナイフ投げ一家に生まれたため、得意な芸はナイフ投げ。弟のジムがゾナハ病にかかってしまい、治療費を稼ぐために暗殺者になった。結局ジムは命を落とすが、その後も暗殺者稼業を継続する。才賀勝の異母兄弟である才賀孝太郎から勝の暗殺依頼を受け来日。仲町サーカスに入団し、各地を転々とするようになった勝を襲撃する。 しかしエレオノール(「しろがね」と名乗っている)によって阻まれ、暗殺には失敗。その後、勝によって仲町サーカスへと連れて来られ、介抱される。命を狙った相手を救おうとする勝に戸惑いながらも、かつて自身も属していたサーカスという環境に喜びを覚え、自身も仲町サーカスの一員になる。「機械仕掛けの神編」ではエレオノールと一緒にいたため、ゾナハ病に罹患しなかった。 その際、ジムをゾナハ病にした可能性の高い自動人形のワイルド・ウエスト・ジェーンと遭遇。最終決戦に向かう加藤鳴海とエレオノールの護衛時に、襲撃してきたワイルド・ウエスト・ジェーンと最後の戦いをする。阿紫花英良とは以前に面識があり、最終決戦後に夫婦になる約束を交わしている。

関連キーワード

しろがね

白銀がその中に溶け込んだ霊薬・「生命の水(アクア・ウイタエ)」を摂取することで生まれる存在。「生命の水」本来の力で身体能力が通常の人間の5倍に向上すると同時に、老化のスピードが下がり5年に1歳ずつしか... 関連ページ:しろがね

登場作品

からくりサーカス

拳法の達人である加藤鳴海と、莫大な財産を相続したため親族に命を狙われるようになった才賀勝、そして「しろがね」を名乗るエレオノールという女性を中心にした、人類と、人類に仇なす自動人形との戦いを描いたファ... 関連ページ:からくりサーカス

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