アンジェリーナ

アンジェリーナ

からくりサーカス(漫画)の作品登場人物。別称、才賀 アンヂェリイナ。ルシール・ベルヌイユ、エレオノールとは親族関係にある。

登場作品
からくりサーカス(漫画)
正式名称
アンジェリーナ
別称
才賀 アンヂェリイナ
関連商品
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概要

白金によって襲撃されたクローグ村に住んでいたルシール・ベルヌイユの娘。クローグ村の生き残りとして「しろがね」になった者の中で、唯一の子どもだった。

生命の水(アクア・ウイタエ)」が溢れる井戸の底からその源となる「柔らかい石」が取り出されたが、空気中では溶け続けてしまううえに、人間の体の中にしか保存できないものだった。しかも大人の体に入れると拒否反応が出てしまうため、ただひとりの子どもであるアンジェリーナの体内に「柔らかい石」は入れられた。

その後、「柔らかい石」を狙ってくる自動人形(オートマータ)の囮として、最前線に立たされ続ける。途中から「しろがね」の本拠地に参加したディーン・メーストルとは、年が近かったこともあり息の合ったコンビとして自動人形相手に善戦していた。

だが彼女は成長するにつれ、宿敵であるフランシーヌ人形に瓜二つの容姿となっていった。これはフランシーヌ人形のモデルであるフランシーヌがアンジェリーナの叔母だったゆえだが、「しろがね」の中にはその事情を知る者がいないため、いつしか不信の念を抱かれるようになっていった。

アンジェリーナが「しろがね」になってから16年後、ルシールから村を去るように言われ、いつか「しろがね」であるアンジェリーナを受け入れ愛してくれる男性が見つかったときのために「生命の水」を渡される。各国を渡り歩き、連れ合いを探す日々を送るが、心を預けた男性は嫌悪感を露わにするか好奇心を示すかで、寄り添おうとはしてくれなかった。

傷心のアンジェリーナは日本を訪れ、身を隠すように遊郭で「遠野太夫」と名乗って暮らしていたところ、才賀正二と運命の出会いを果たす。自分のために「しろがね」になってくれた正二と心を通わせ夫婦となり、「才賀アンヂェリイナ」と名乗る。正二は「才賀機巧社」を創業し、少年時代に出会った白銀に習ったからくり人形作りのノウハウと、妻であるアンジェリーナが「しろがね」として持つ人形知識を生かして、「しろがね」のための糸操り人形を提供するようになる。そんな2人をフォローするために「しろがね」の本部からディーン・メーストルが派遣されてくる。

ディーンの協力で事業を発展させていく中、1909(明治42)年、「しろがね」としては例のないことだがアンジェリーナは正二の子どもを身ごもった。出産のため訪れた黒賀村で、生まれてくる赤ん坊と「柔らかい石」を「しろがね」のために奪おうとするギイ・クリストフ・レッシュ、そして自身を分解してほしいと望むフランシーヌ人形と出会う。

しかし実際に赤ん坊・エレオノールが生まれると、ギイもフランシーヌ人形もエレオノールを慈しんでくれたため、両名を信頼するようになる。そんな折、黒賀村が自動人形に襲撃され、アンジェリーナも奮戦するが、ギイをかばって攻撃を受けたため死亡した。

関連人物・キャラクター

ルシール・ベルヌイユ (るしーるべるぬいゆ)

「からくり編」に登場。元々はクローグ村で平凡な主婦として生活していた。5月の収穫を祝う祭の日、フランシーヌ人形と白金が率いる自動人形(オートマータ)の「最古の四人」であるアルレッキーノ、パンタローネ、ドットーレ、コロンビーヌらによって村が襲撃された。その際にドットーレに息子を殺害されている。撒き散らされた銀色の煙によってゾナハ病に罹患するも、娘のアンジェリーナとともに屋内に逃げ込んだため、死ぬことができずにいた。6年後に村を訪れた白銀の記憶を継承したことで最初の「しろがね」となり、以降自動人形との戦いに身を投じる。「しろがね」の中では最古参のため「最古のしろがね」の1人と呼ばれている。 万物を癒やす霊薬・「生命の水(アクア・ウイタエ)」の元となる「柔らかい石」をアンジェリーナの体内に保存し、それを囮に自動人形をおびき寄せるなど、厳しい決断もするが、その心根は優しい。アンジェリーナに「生命の水」を託し、ともに人生を歩んでくれる男性を見つけて飲ませるように促し、旅立たせた。 ギイ・クリストフ・レッシュおよび、彼が連れられてきた加藤鳴海とともに、真夜中のサーカスの居所を探るための旅に出るようになり、ヨーロッパ、アメリカ、中国と転戦。真夜中のサーカスがサハラ砂漠にあることを突き止める。 サハラ戦ではフランシーヌ人形に瓜二つだったアンジェリーナを模したアンジェリーナ人形(糸操り人形)を投入。「最古の四人」のフランシーヌ人形に対する忠誠心を利用して動きを封じた。その後、息子の命を絶った相手であるドットーレと一騎打ちをして、結果的には相打ちとなりその200年にも及ぶ「しろがね」の人生を終えた。

才賀 正二 (さいが しょうじ)

江戸時代の長崎で「乙名頭取」を父として生まれた。幼名は「成瀬正二郎」。次男であるため、父親の仕事に同席することは許されていない。少年時代に、医師として来日した老境の白銀(オランダ人のジャコブ・インと名... 関連ページ:才賀 正二

ギイ・クリストフ・レッシュ (ぎいくりすとふれっしゅ)

「しろがね」としては比較的若い、糸操り人形(マリオネット)・「オリンピア」の繰り手。軽井沢のからくり屋敷で左腕を付け根から失う大けがを負った加藤鳴海を救出し、最後の「生命の水(アクア・ウイタエ)」を飲... 関連ページ:ギイ・クリストフ・レッシュ

エレオノール

「自分の身に危険が迫ったら、一番近くのサーカスに行って助けを求めよ」と祖父・才賀正二に言われた才賀勝の前に現れた、銀髪で銀目の美しい女性。年齢は18歳で身長168cm。幼い頃、正二に「勝という少年を守... 関連ページ:エレオノール

関連キーワード

しろがね

白銀がその中に溶け込んだ霊薬・「生命の水(アクア・ウイタエ)」を摂取することで生まれる存在。「生命の水」本来の力で身体能力が通常の人間の5倍に向上すると同時に、老化のスピードが下がり5年に1歳ずつしか... 関連ページ:しろがね

黒賀村 (くろがむら)

奈良県に存在し、伝統技能として人形操りが現代にも伝えられている村。毎年大晦日には、村の子どもたちが人形繰りの技量を競い合う人形相撲という行事が行われる。平安時代から村をあげて神社に神楽の人形舞を奉納していたために、ここには人形を操る者が多数いるが、出身者の中には人形を使って非合法の世界で暗躍するようになった者もある。これが、才賀善治に雇われた誘拐組や、阿紫花英良率いるぶっ殺し組である。 村の者は才賀正二とも関わりが深く、アンジェリーナがエレオノールを出産する際には里帰り先となった。襲撃してきた自動人形(オートマータ)との戦闘でアンジェリーナが死亡し、エレオノールを守ろうとしたフランシーヌ人形の消滅した地でもある。黒賀村伝統の人形舞が行われなくなった後も、サイガグループを束ねる才賀家は、人形を作り続け、黒賀村の者に大金を支払って人形の使い心地を報告させていた。 白金の野望を知った才賀勝は、ギイ・クリストフ・レッシュの薦めで、エレオノールを守る力を得る修行のために村を訪れ、阿紫花英良の実家である阿紫花家に滞在。年末に開催される人形相撲にも参加した。

登場作品

からくりサーカス

拳法の達人である加藤鳴海と、莫大な財産を相続したため親族に命を狙われるようになった才賀勝、そして「しろがね」を名乗るエレオノールという女性を中心にした、人類と、人類に仇なす自動人形との戦いを描いたファ... 関連ページ:からくりサーカス

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