探石行

探石行

世の中からはみ出した無能の人・助川助三が家族三人で旅行に出かける姿を哀愁たっぷりに描いた作品。

正式名称
探石行
ふりがな
たんせきこう
作者
ジャンル
その他
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概要・あらすじ

川原で石屋を経営する無能の人、助川助三が、採石を兼ねて出かけた家族旅行の顛末を描いた作品。『石を売る』『無能の人』『鳥師』の続編的な作品で、『カメラを売る』『蒸発』へと続く、助川を主人公にした連作のひとつ。

登場人物・キャラクター

助川 助三 (すけがわ すけぞう)

口ひげを生やした中年男。漫画家だが注文が無く、川原に掘っ立て小屋を建てて石を売っている。知り合いの古本屋で思いがけず原画が3万円になったため、石の仕入れを兼ねて山梨県桂川へ旅行することにする。出発当初こそ浮かれていたものの、何かと思い通りに事が運ばず徐々に疲弊していく。

助川助三の妻。石の仕入れを兼ねた家族旅行に胸を躍らせ、久しぶりに生活から解放されたと喜ぶが、不潔な蕎麦屋やみずぼらしい宿に次第に不機嫌になる。

三助

助川助三の子ども。5歳ぐらいの男の子。家族旅行に行くことになり、前夜からはしゃぐ。電車では「時計係」と称して、発車前に弁当を買いに行こうとする父を必死で止めるなど、初めての旅行に興奮状態となる。

山井 (やまい)

古書店の店主。痩せ型の中年で、病弱そうな外見をしている。主人公・助川助三の知人。助川の原画を欲しがるファンが持ち込んだ助川の処女作を預かる。処女作を手に入れるため、助川の原画を3万円で買い取る。『蒸発』に登場する山井と同一人物。

場所

桂川 (かつらがわ)

『探石行』で助川助三らが石を探して旅行に出かけた川。ほとんど川原が無く、石は川の中央に堆積していて採石することはできなかった。

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