概要・あらすじ
1年の浪人を経て大学に入学した遠野行は、入学当初に出逢った沢渡香澄に惹かれたが、ほどなく彼女には恋人がいることを知る。そんななか、行は香澄の友達で同じ大学に通う吉祥寺啓子と知り合う。彼女は人の気持ちに敏感で、行の本心を見抜くような言葉を1つ1つ告げてくるのだった。前を向くことの大切さを教えてくれる啓子に、行の心はしだいに傾いていく。
登場人物・キャラクター
遠野 行 (とおの ゆき)
浪人して大学に入った1年生の青年。やりたいこともなく、受かったから入学した大学にただなんとなく通っている。恋人がいて将来の夢もある沢渡香澄に異性として惹かれ、人間としても羨ましく感じていた。香澄の友達の吉祥寺啓子に鬱陶しいくらいに話しかけられるうち、彼女の前向きさにだんだんと惹かれていく。
吉祥寺 啓子 (きちじょうじ けいこ)
遠野行と同じ大学の英文科1年生。明るく前向きで、はっきりものを言う女性。行と同じように単に受かっただけの大学にあまり目的もなく通っているが、そのことについて特に悩んだりはしていない。行に興味を持ち、何かと声を掛けにいく。