昴とスーさん

昴とスーさん

『紅い実はじけた』に次ぐ、高橋那津子の連載作品。舞台は現代の日本で、突如として小学生になってしまった青年・一条昴と、幼なじみの朝比奈澪の同棲生活を描いたラブストーリー。KADOKAWA「ハルタ」Vol.37(2016年8月12日)からVol.93(2022年4月15日)まで連載。

正式名称
昴とスーさん
ふりがな
すばるとすーさん
作者
ジャンル
ヒューマンドラマ
 
同棲
レーベル
ハルタコミックス(KADOKAWA)
巻数
既刊6巻
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姉弟を装う二人の秘密

本作は、子供の姿をした一条昴と、花屋で働く朝比奈澪の同居生活を描いた恋愛物語である。小学生の弟と社会人の姉という仲の良い姉弟を装う二人だが、じつは恋人同士であり、その事実を隠しながらひっそりと暮らしている。本来、昴は成人男子なのだが、1年前、突然子供になってしまったのだ。澪はそんな昴を心配しながら、優しい気づかいで接する。一方の昴も、いつか元に戻れることを信じて前向きに生き、時には澪を守ろうとする。そうした、見た目は変わってしまっても変わらない二人の愛と、昴に起きた不思議な現象の秘密を描いている。

霧の中で突然子供に変化した昴

澪が小学4年生の時、祖母と一緒に引っ越してきた2つ年上の昴と出会う。幼なじみとして育った二人は、澪が20歳、昴が22歳の時に交際を始めた。そして1年後の澪の誕生日に、稲荷市の川の近く、濃霧が発生する中でキスをしたのだが、その時昴が突然子供の姿に変わってしまったのだ。それから約1年後、同じ場所に濃霧が発生するという予報を知った二人は、あの日と同じことをすれば元に戻るのではないかと考え、稲荷市の川の近くに向かう。霧の中、同じようにキスをする二人だったが、昴の姿は子供のままだった。そんな昴を澪は抱き寄せ、「どんな姿でも、いてくれればそれでいい」と優しい言葉をかけるのだった。

子供化現象の新事実

少年野球チームに入って前向きに過ごす昴は、溺れた犬を助けたことで新聞記事になる。すると昴のもとに、須田環という女性がやってきて、寝たきりの父に会ってほしいという。余命少ない父が、なぜか新聞記事中の昴の姿を見て急に落ち着きがなくなり、それ以降、毎日記事を眺めているというのだ。昴は環の申し出を拒むが、澪はあることが気になって、彼女の父に会いにいく。そこで澪は、昴が子供に戻ってしまった現象に関する、衝撃の事実を知ることになる。そして澪は、自分にできることを探して、一生懸命に調査を始めるのだった。

登場人物・キャラクター

一条 昴 (いちじょう すばる)

23歳の時に、子供に戻ってしまった男性。祖母と二人暮らしをしていたが、中学3年生の冬に、交通事故で祖母を亡くす。高校では野球部に所属していたが、ケガで挫折。高校を中退した後、「ロッソ」という名のレストランで働き、将来的に独立を目指して修業する。22歳の時に、幼なじみの朝比奈澪に告白して交際を開始。1年後に子供の姿になってしまったため、姉弟を装って澪と暮らし始める。澪からは「スーさん」と呼ばれている。

朝比奈 澪 (あさひな みお)

一条昴の幼なじみで恋人。フラワーショップで働く22歳の女性。小学4年生の時に、祖母と共に引っ越してきた昴と出会う。その後、20歳の時に告白を受けて交際を開始。昴が子供になってしまってからは、弟と偽って同居生活を送っている。昴のことを「スーさん」と呼ぶ。

書誌情報

昴とスーさん 6巻 KADOKAWA〈ハルタコミックス〉

第1巻

(2017-08-10発行、978-4047346239)

第6巻

(2022-06-15発行、978-4047370494)

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