ハチワンダイバー

厳しい将棋の世界を、賭け将棋を生業とする真剣師の視点で描いた異色作。プロ棋士を目指していたが、挫折した青年・菅田健太郎が、アキバの受け師・中静そよやライバルたちとの出会いを通じて、真剣師として、また人間としても大きく成長をしていく姿が描かれる。絵よりも吹き出しが大きいという独特なコマ割りが特徴。また、物語が進むにつれて、将棋での対局表現が豊かになり、バトル漫画のような表現手法が増えていく。

正式名称
ハチワンダイバー
作者
ジャンル
将棋
レーベル
ヤングジャンプコミックス(集英社)
巻数
全35巻
関連商品
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概要・あらすじ

プロ棋士を目指していたが、挫折し夢破れた青年・菅田健太郎。彼は将棋を愛し、人生のすべてを捧げていた。プロ棋士になれなくても将棋以外で生きる方法を知らず、賭け将棋で日銭を稼ぐ日々を送るようになる。そんなおり、アキバの受け師こと中静そよの噂を聞き付けた健太郎は彼女と対局。将棋の強さに絶対の自信を持っていた健太郎だったが、中静そよに次元の違う強さを見せつけられて完敗してしまう。

身を切られるような痛みを覚え、のたうち回る健太郎だったが、敗北したことでぼやけていた将棋に対する情熱を取り戻す。心機一転のため、荒れ放題の自室に出張掃除サービスを呼ぶ健太郎のもとに現れたのはメイドの姿をした中静そよだった。

彼女の可憐な姿に一目惚れした健太郎は、その想いを糧に真剣師として加速度的に成長をしていくこととなる。

登場人物・キャラクター

菅田 健太郎 (すがたけんたろう)

プロ棋士を目指していたが、挫折し夢破れた青年。普段はヘタレで頼りない男だが、将棋のこととなると熱血漢で負けず嫌いな面を見せるように。将棋に人生のすべてを捧げている将棋バカで、賭け将棋を生業とする真剣師として生きている。アキバの受け師・中静そよとの賭け将棋で痛烈な敗北を喫すると、彼女の圧倒的な棋力と美しさに惹かれるようになった。 81マスの将棋盤に潜るイメージで将棋の先読みをするため、自らをハチワンダイバーと称している。数々のライバルたちと戦い、勝利と敗北を繰り返すうちに才能を開花させ、かつて憧れたプロ棋士たちをも上回るほど加速度的に棋力を上昇させていく。

中静 そよ (なかしず そよ)

アキバの受け師の異名を持つ凄腕の女真剣師。歴戦の戦士のように風格があり、無表情で口数も少なく、どんな状況でも平然としている。秋葉原の出張メイドサービスでアルバイトをしており、そのときだけはにこやかな営業スマイルを浮かべる。鬼将会との賭け将棋で兄を失っており、鬼将会に対する怒りから復讐を決意。 将棋では強力な囲いを使って、相手の攻め手を最後まで受けきるスタイルを得意としている。

神野 神太郎 (じんのしんたろう)

通称二こ神。川辺でホームレスをしている老人棋士。将棋が原因でホームレスに身を落としながらも、それでも将棋を辞められない将棋狂い。俗世には興味が無く、超然としている。過去にアマチュア名人三連覇を果たし、プロ棋士との対局でも勝利していることから、プロよりも強いアマチュアと呼ばれた。 菅田健太郎の才能を見いだして弟子にすると、彼の成長を手助けし導いていく。将棋では、雁木の構えからの入玉戦法を得意とする。

文字山 ジロー (もんじやま じろー)

将棋漫画『なるぞうくん』を連載している漫画家。危険な大きな波に自分から飛び込みたがる大胆不適な男。将棋に集中し始めると、駒たちが漫画のように動き出す幻覚が見えるようになり、駒たちと会話しながら将棋を指す。お互いの人生をかけて菅田健太郎と将棋を指すが敗北し、負けた代償に『なるぞうくん』の連載を終了させられた。 その後、子供たちの要望により『なるぞうくんⅡ世』として連載は復活。

斬野 シト (きりの しと)

職業は人形師。ポンチョのような服を着ていて、自分の左半身を隠している。鬼将会との将棋で負け、左腕を奪われた過去を持ち、義手を着用。左腕の恨みから、鬼将会を潰すため中静そよに協力するようになった。当初は落ち着きのあるクールな男だったが、ボーイズラブ嗜好の持ち主であることを次第に隠さなくなり、将棋の師匠である澄野久摩に対する、なみなみならぬ熱い想いを表に出して行くようになる。

澄野 久摩 (すみ のくま)

斬野シトの将棋の師匠。着流し姿がトレードマーク。無表情で何ごとにも動じない。何事も力業で解決しようとする傾向がある。棋士であるにもかかわらず、体格が大きく腕力もあるため、非常に喧嘩が強い。力押しの腕力将棋が得意。中静そよに将棋で敗北してからは、彼女たちと一緒に鬼将会を潰すために協力するようになった。

右角 ヒサシ (うかくひさし)

鬼将会の真剣師。飄々としておりふざけた調子の男。将棋も性格を反映してか力強さがない。しかしミッシェル・ガン・エレファントのアルバムハイタイムを聴くと、スイッチが入り人格が変貌。その状態の右角ヒサシは『獣人右角』と呼ばれ恐れられている。音の感動を盤に表現するため、非常に激しい将棋を指す。 鬼将会の警備をしている凛に、ぞっこんで熱烈なアプローチをするが、無視され続けている。

鬼将会ビルの警備兼雑用を担当している暗殺者見習いの女性。戦闘力は非常に高い。すらりとした長身で巨乳。とても不器用で、人付き合いは得意ではない。恥ずかしさからつい暴力を振るってしまうことがある。菅田健太郎の将棋をする姿を見て、恋に落ちてしまう。健太郎にアプローチをかけようとするが、あえなく失恋。 その後右角ヒサシから熱烈なラブコールを受け、最初こそ相手にしていなかったが、やがて将棋をする彼の姿に惹かれていく。

千鳥 チコ (ちどり ちこ)

元女流名人で、通称チッチ。十歳のときに谷生に出会い将棋を教わると、十二歳で最年少女流名人となった。その愛らしい容姿から、国民的なアイドルとなる。しかし時は流れ、現在はくたびれたホステスのような外見をした「ババァ」と化した。性格も下品でずうずうしいものに変貌。ファンを少なからず失望させた。 澄野久摩に恋をしている。

ジョンス・リー

鬼将会暗殺者隊師範。ストリートファイト1200戦無敗、日本で一番喧嘩の強い男。落ち着いたハードボイルドな男に見えるが、中身はかなり好戦的な人物。長身で体格のいい格闘家であるだけでなく、将棋の腕も超一流。レスラー十人分のスタミナがあり、百時間もの間、まったく休息せずに将棋を指し続けられる。 同作者の代表作・『エアマスター』でも同名・同容姿のキャラが登場。

皆口 由紀 (みなぐち ゆき)

アイドルを目指す地上最強の女。極めて高い戦闘力を誇る一方、超人的な能力に似合わず恋する相手には一途な面も。日本政府から谷生暗殺の依頼を受けて、鬼将会ビルに潜入した。将棋の名人・森根銀四郎に告白されて以降は、彼にゾッコンになる。同作者の代表作『エアマスター』でも同名・同容姿のキャラが登場。

谷生 (たにお)

鬼将会の創設者。長髪に虚ろな目という不気味な外見をしている。生まれてくる時代を間違えたと考え、世界に対して絶望していたが、将棋に出会うことで価値観が一変。将棋をすることで世界と繋がる感覚を覚え、将棋こそが世界に匹敵する存在なのだと確信している。プロ棋士に取って代わることを目的として、プロ棋士よりも強い真剣師の棋士集団・鬼将会を作り上げた。

鈴木 大介 (すずき だいすけ)

菅田健太郎の将棋の師匠で、八段の腕前を持つ。どっしりとした落ち着きのある男性。一局の将棋を指すことは、一回の人生を歩むのと同じであるという将棋哲学を持つ。弟子の健太郎にとっては目標であり憧れの棋士。健太郎のことを気にかけており、プロ棋士になれなかったが真剣師として力を付けた彼のことを見守り、自分を越えるほどに力を付けたことを嬉しく思っている。 将棋の際、シュークリームを食べる。

森根 銀四郎 (もりね ぎんしろう)

将棋の名人で、地球で一番将棋の強い人物。物腰の静かな二枚目の男性。子供の頃、病に蝕まれて死にかけていたが、谷生から骨髄を貰い、肝臓の一部と腎臓を渡すことで、ふたりとも生き延びた。将棋の闇に堕ちた谷生を倒せるのは自分しかいないと考え、鬼将会で開催されたトーナメントに神の名前で出場し、あらゆる強者を蹴散らしていく。 蜂巣流(ガトリング)という攻撃的な将棋を指す。

集団・組織

鬼将会 (きしょうかい)

『ハチワンダイバー』に登場する組織。プロ棋士を超える真剣師たちの集団として、谷生が創設した。黎明期には暴力団の代打ちを務めていたため、暴力沙汰にも対応した独自の暗殺者組織を抱える武闘派集団の側面も持つ。現在では巨大ビル・鬼将会ビルを作り上げ、本拠地としている。鬼将会ビルの地下では、独立将棋国家が形成。 鬼将会のルールがすべてを支配する特別な場所となっており、一局の勝負で人が死ぬことすら当たり前など、外の常識が一切通じない。上層階に行くと、真剣師たちの対局を見世物にする将棋コロセウムがあり、さらにその上の階層では国家レベルの賭け将棋が行われており、オリンピックの開催地すらこの場所で決まる。

書誌情報

ハチワンダイバー 全35巻 〈ヤングジャンプコミックス〉 完結

第1巻

(2006年12月発行、 978-4088771854)

第2巻

(2007年3月発行、 978-4088772301)

第3巻

(2007年6月発行、 978-4088772837)

第4巻

(2007年9月発行、 978-4088773254)

第5巻

(2007年12月発行、 978-4088773636)

第6巻

(2008年3月発行、 978-4088774145)

第7巻

(2008年5月発行、 978-4088774466)

第8巻

(2008年8月発行、 978-4088774893)

第9巻

(2008年11月発行、 978-4088775425)

第10巻

(2009年2月発行、 978-4088775913)

第11巻

(2009年5月発行、 978-4088776392)

第12巻

(2009年8月発行、 978-4088776941)

第13巻

(2009年11月発行、 978-4088777511)

第14巻

(2010年2月発行、 978-4088778020)

第15巻

(2010年5月発行、 978-4088778501)

第16巻

(2010年9月発行、 978-4088790107)

第17巻

(2010年9月発行、 978-4088790244)

第18巻

(2010年12月発行、 978-4088790824)

第19巻

(2011年3月発行、 978-4088791180)

第20巻

(2011年6月発行、 978-4088791531)

第21巻

(2011年9月発行、 978-4088792033)

第22巻

(2011年9月発行、 978-4088792095)

第23巻

(2011年12月発行、 978-4088792422)

第24巻

(2012年3月発行、 978-4088792897)

第25巻

(2012年6月発行、 978-4088793528)

第26巻

(2012年9月発行、 978-4088794150)

第27巻

(2012年12月発行、 978-4088794761)

第28巻

(2013年3月発行、 978-4088795324)

第29巻

(2013年6月発行、 978-4088796994)

第30巻

(2013年9月発行、 978-4088796505)

第31巻

(2013年12月発行、 978-4088797199)

第32巻

(2014年3月発行、 978-4088797700)

第33巻

(2014年6月19日発行、 978-4088798554)

第34巻

(2014年8月20日発行、 978-4088798813)

第35巻

(2014年8月20日発行、 978-4088798820)

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